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『他人は地獄だ』

『他人は地獄だ』
監督:児玉和土
出演:八村倫太郎,栁俊太郎,岡田結実,三浦健人、青木さやか,大倉空人,鈴木武,
   松角洋平,星耕介,日比美思,大野泰広,本多遼,濱津隆之,萩原聖人他
 
前述の『劇場版 進撃の巨人 完結編 THE LAST ATTACK』の後、同じくイオンシネマ茨木にて。
 
原作はヨシキによる韓国の大ヒットWEB漫画なのだそうです。
2019年にはイム・シワンイ・ドンウクの共演でTVドラマ化もされたとか。
それを“ほんとにあった!呪いのビデオ”シリーズなどホラーをお得意とする児玉和土監督が映画化。
 
引き留める母親を振り切って上京したユウ(八村倫太郎)。
以前から東京で暮らしている恋人のメグミ(岡田結実)が同棲を快諾してくれるだろうと思ったのに、
仕事を辞めて学校に入り直すべく法律を勉強中のメグミに断られてガッカリ。
ほかに居させてくれそうな友人などいないけれど金もない。
 
とにかく安いところを探していると、月2万円というシェアハウス“方舟”を発見。
管理人のよし子(青木さやか)に勧められるままに入居するが、ほかの住人が揃いもそろって変。
 
比較的新しい入居者らしい山口(松角洋平)はヤクザとしか思えない。
その山口が古くからの住人に凄んでいたと思うと、翌朝山口の姿が見えなくなる。
ふとユウは、山口は最も謎めいている住人のキリシマ(栁俊太郎)に殺されたのではないかと疑う。
 
こんな恐ろしいシェアハウスからは早く抜け出すためにまずは仕事。
すると、高校の先輩で今はデザイン事務所の社長だというカンジ(三浦健人)と遭遇。
自らもデザインを学んでいたユウは、見習いとしてカンジの会社に雇われることになるのだが……。
 
虫は苦手なのに、オープニングいきなり気味の悪い虫がウヨウヨ
キリシマが飼っているのですが、虫を瓶に詰めて餌を与えなければ共食いが始まる。
さてどの虫が最後まで残るのかを見たいと言います。
瓶の中に虫が群がる様子は直視できず。オエーッ。
 
底辺の人間が集まるこのシェアハウスに住んでいるのはワケありの奴ばかり。
というのか、彼らはユウのような餌が入居してくるのを待つチームなのです。
キリシマとよし子とあとふたり、大倉空人と鈴木武が演じる住人もグル。
まんまと罠にはまったユウだけど、どうにもこいつが可哀想には思えなくて。
恋人が自分を拒否する可能性を微塵も考えずに押しかけたって、やっていけるわけがない。迷惑。甘い。
 
方舟の住人以外もみんな怪演。特にカンジの会社の社員役、濱津隆之はかなり不気味でした。
とはいうものの、ユウもじゅうぶん不気味で、共感できる人物じゃない。
 
キリシマは本当に存在するのか。
悪いことをして、そのままそれを隠したまま生きてゆこうとすれば、目の前にキリシマが現れるのかも。
 
めっちゃ気持ち悪くて怖かったけど、困ったことに面白い

—–

『劇場版 進撃の巨人 完結編 THE LAST ATTACK』

『劇場版 進撃の巨人 完結編 THE LAST ATTACK』
監督:林祐一郎
声の出演:梶裕貴,石川由依,井上麻里奈,下野紘,三上枝織,谷山紀章,嶋村侑,
     細谷佳正,朴路美,神谷浩史,子安武人,花江夏樹,佐倉綾音,沼倉愛美他
 
原作も読んでいなければTVアニメ版も観たことがありません。
知識としてあるのは劇場版に描かれていたことのみ。
それだって最後に観たのは実写版の『進撃の巨人 ATTACK ON TITAN エンド オブ ザ ワールド』(2015)で、
あれから実に9年が経過しています。そんなの覚えていられるわけがない。
 
そう思って今回の劇場版はもうスルーしてもいいかなぁと思っていました。
けれども昨年秋についに完結したらしくて、本作はその“The Final Season 完結編”の劇場版とのこと。
これで終わりならばまぁ観ておくかと思い、イオンシネマ茨木へ。
 
案の定、記憶を呼び起こすのが大変でした。
覚えているのは、「なんだか巨大化した人に襲われるぞということで壁を築いたけれど、
その壁も蹴散らして巨人が侵入してきたよ、さぁ戦うよ」てなことだけ。
 
自分でもあきれましたが、終盤になるまで「エレン」は女性だと思っていました。
巨人化しても正気を失わずに人類を救おうとする人がいる一方で、
エレンはどうやら巨人側に魂を売ってしまったらしい。
 
もう敵なんだからごちゃごちゃ言っている場合じゃない、エレンも殺すしかないという意見があるなか、
ミカサだけはどうしてもエレンを殺す気持ちになれない様子で、
それはミカサがエレンの幼なじみで大事な友だちだったからなのかと思ったら、
そうですか、エレンとミカサは恋仲だったのですね。女性じゃなかったんだ~。(^^;
 
何の予習も復習もなく、9年ぶりにこれのみ観たら、ほとんどワケがわかりません。
エレンだけがもともと全容を知っていて、アルミンやミカサを英雄にするためにシナリオを作ったのだと私は理解しましたが、
これが合っているのかどうか、一度観ただけではさっぱり。
夢オチに思えなくもなくて、でもこれを夢オチで片付けるとファンの方々に怒られそう。
 
ただ、こんなにも話をわかっていないのに、序盤にほんの少し睡魔に襲われたのみで、お目々パッチリ。
ということはそれなりに面白かったわけで、話をちゃんとわかったうえで観ればめちゃくちゃ面白いのでしょう。
 
今は観る時間をつくれません。これも老後の楽しみに取っておきます

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『運命屋』

『運命屋』
監督:森田と純平
出演:ミッキー・カーチス,広山詞葉,伊原卓哉,菊地梨希,高平桃見,竹江維子,甲本雅裕,橋爪功他
 
キノシネマ神戸国際にて、『対外秘』『矢野くんの普通の日々』→これ。
待ち合わせ時間まで50分ほどあったから、30分の短編である本作を観るのにちょうど良し。
 
2年前に終の住処として選んだ北海道名寄市に移住し、そこで撮ったのが本作。
 
元売れっ子ミュージシャンだった時雨奏(ミッキー・カーチス)のもとへ、
ある日“運命屋”を名乗る女性イオリ(広山詞葉)が訪ねてくる。
 
イオリによれば時雨の寿命はあと7日。
寿命を延ばすことも可能だが、その場合は「最も大切な人との思い出の記憶をすべて消すこと」が条件だと言う。
 
時雨の最も大切な人は亡くなった妻。
妻を亡くした後、毎年決まった日にライブをおこない、思い出の曲を演奏していた時雨。
ライブは10日後の予定で、もしも寿命を飲めばそれまで生きてはいられない。
はたして時雨の決断は……。
 
最近「この台詞の日本語おかしくないか」ということがままあって、
それが最初のほうに出てくるとシラけてしまいがちです。
本作ではイオリが時雨に「ご紹介が遅れましたが」という台詞があるのですが、
誰かを誰かに紹介するのではなくて自己紹介するのに「ご紹介が」というのは合ってます?
もう何が合っていて何が合っていないのかすらわかりません(笑)。
 
気にしていると観るのに集中できなくなるので、そこはスルーするとして。
この先ネタバレです。
 
時雨が妻のことを本当に愛していたのは歴然としているから、
彼が妻との記憶を全消しすることなどありえないとイオリは予想しています。
ところが時雨は延命することを選ぶ。
驚くイオリに理由を問われ、時雨は「ライブができなくなるからだ」と答えます。
 
ライブ当日を迎えても時雨がオーナーを務める店に姿を見せず、
記憶を消したことなど知らないスタッフの青年からオーナーがどこにいるか知らないかと聞かれたイオリは、
「時雨さんは来ないと思う」と自信を持って言うのですが、時雨を訪ねると、思い出の曲を歌う彼がいる。
 
この時点で、えっ、奥さんとの思い出の曲じゃないの? それは忘れていないの?と思う私。
イオリにとってそこは別におかしくないらしく、切ない笑みを浮かべながら歌を聴いています。
が、しかし、歌い終わった時雨が妻の話を始めるのですよ。
驚くイオリに「歌うと思い出すんだ。そういうもんだよ」。えーっ。
 
ま、いいけど。忘れる忘れる詐欺にあったみたいな気がしなくもない。(^^;
歌にはそういう力があるんだよということでいいですか。
 
寿命を知らせにくる運命屋。
世の中には老人や病人ばかりじゃないわけで、これが子どもや赤ちゃんならどうなるの。

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『矢野くんの普通の日々』

『矢野くんの普通の日々』
監督:新城毅彦
出演:八木勇征,池端杏慈,中村海人,白宮みずほ,新沼凛空,伊藤圭吾,筒井あやめ他
 
キノシネマ神戸国際にて、前述の『対外秘』の次に。
最近は紙チケットの発券不要でQRコードを読み取らせる劇場が増えました。
劇場によっては繋がりにくい場合もあって、どうもキノシネマはそうみたい。
今度からここへ行くときはスクショを取ってから行くようにしよう。
 
田村結衣の同名漫画を『なのに、千輝くんが甘すぎる。』(2023)の新城毅彦が実写映画化。
FANTASTICSの八木勇征主演と聞いてもFANTASTICSが何なのかを知りません。
FANTASTICS from EXILE TRIBEなんですね。八木くんはそこのボーカル担当だそうで。
 
高校生の吉田(池端杏慈)は毎日小学生の弟妹を心配しているせいか、周囲に困った人がいると放っておけない。
道路を渡ろうとしている老人、落し物を探しているらしき人、誰にでも手を貸しに走る。
 
人を助けていたせいで遅刻しそうになりつつなんとか間に合った新学期。
親友の泉(白宮みずほ)、メイ(新沼凛空)、田中(伊藤圭吾)やモテ男の羽柴(中村海人)と同じクラスになり、
吉田と羽柴は共に学級委員に選出される。
 
少し遅れて教室に入ってきた矢野(八木勇征)を見て、教師を含む一同は唖然。
矢野の右目には眼帯、そこらじゅうに傷を負っているではないか。
以降毎日どこかしら新しい傷が増え、その理由は転んだ、犬に噛まれた、物が落ちてきたなどなど。
 
そんな矢野を見て吉田は気が気ではなくなり、世話を焼きたいと思う。
自分と関わった人が巻き込まれるのは嫌だからとひとりでいることを選んできた矢野だったが、
実は「普通の高校生の生活」に憧れを抱いていると知った吉田は、
友人たちの協力を得て矢野を引っ張り出すのだが……。
 
試験前に一緒に勉強する、学校帰りにファミレスやカフェに行く、カラオケに行く。
どれもしたことのなかった矢野がひとつずつ夢を叶えていきます。
 
吉田と矢野は相思相愛、羽柴は吉田のことが好きで、泉は羽柴のことが好き。
人の想いには気づくのに、自分に寄せられている想いには気づきません。
ひそかに三角関係になったりしているのに、登場人物がみんないい子すぎる。
嫉妬から意地の悪い行為に走らないから安心して観ることができます。
 
能天気に明るい話というわけではなく、吉田には目の前で母親が事故死した過去があります。
また、矢野が眼帯を外さない理由も後にわかる、子ども時分のこんな体験は悲しいもの。
 
吉田の弟妹ふたりがすごく可愛くて面白く、今後もぜひ見たい子役です。
 
アオハルだねぇ。邪気がないこういう映画は気分がいい。

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『対外秘』

『対外秘』(英題:The Devil’s Deal)
監督:イ・ウォンテ
出演:チョ・ジヌン,イ・ソンミン,キム・ムヨル,ウォン・ヒョンジュン,
   キム・ミンジェ,キム・ユンソン,パク・セジン,ソン・ヨウン他
 
夕方、県庁前近くの日本料理店でジャズライブと懐石料理の会へ。
その前にキノシネマ神戸国際で映画を3本ハシゴすることにしました。
 
監督は『悪人伝』(2019)のイ・ウォンテ。
どこの国の作品であろうが、陰謀に満ち満ちた政界を描くサスペンスは面白い。
主演は悪人役も善人役もどちらも似合うチョ・ジヌン。これは善人か悪人か。
 
1992年の釜山。ノ・テウ大統領の政権下にある。
海雲台区に生まれ育った政治家チョン・ヘウン(チョ・ジヌン)は地元で圧倒的な人気を誇る。
このたび党の公認を受けて国会議員選挙に出馬することになったが、公示の2日前に党公認を外される。
党公認を外されては当選できるはずもなく、いったいどういう理由かと憤る。
 
それはヘウンが師と仰ぐ影の権力者クォン・スンテ(イ・ソンミン)が仕組んだことで、
ヘウンよりも扱いやすく自分の言いなりになる男を公認に据えるため。
承服しかねるヘウンは無所属で出馬することを決意するが、その資金がない。
 
そこでヘウンはスンテの極秘計画を記した「対外秘文書」を入手すると、
計画の公表前に土地を購入すれば大儲けできるからと、ヤクザのキム・ピルド(キム・ムヨル)に借金を申し込む。
ピルドからフィクサーのチョン・ハンモ(ウォン・ヒョンジュン)を紹介されると、
ヘウンは選挙で確実に勝つためにピルドの協力を得て動きはじめるのだが……。
 
英語タイトルが“The Devil’s Deal”であるように、政治は悪魔との取引。
勝つためには金をばらまくのは当然のことで、脅迫なんて序の口、殺しにまで至ったりする。
金をどれだけ使えるかが勝負ですから、いくら根回ししようと金のある奴には勝てません。
ネタバレになりますが、投票箱そのものを入れ替えてしまうなんてのもアリなのですね。
 
政治家、ヤクザ、フィクサー、そして新聞記者
選挙の取材なんてしたくなかったのに上司から命じられて渋々出向いた若い女性記者(パク・セジン)が、
寄せられた情報をもとに特ダネを掴み、俄然やる気を出します。
しかし大物が裏にいれば、そういったネタもすべて潰されるどころか、命すら狙われる。
 
もとは善人だったはずのヘウンもすっかり悪事まみれの政治家になってしまう。
結局いちばん割を食ったのはヤクザだったりして、
最近キム・ムヨルをカッコイイと思っている私は、ピルドの末路にいたく同情しました。
 
世の中は汚く、人生は悲しい。
綺麗な政治はどこかにありませんか。

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