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『キングダム』

『キングダム』
監督:佐藤信介
出演:山﨑賢人,吉沢亮,長澤まさみ,橋本環奈,本郷奏多,満島真之介,阿部進之介,
   高嶋政宏,要潤,坂口拓,宇梶剛士,加藤雅也,石橋蓮司,大沢たかお他
 
わが家では土曜日は必ず外食と決めていて、しかも20時が定刻です。
日曜日は16時が晩ごはんの定刻だというのに(笑)。
20時からゆっくり3時間ぐらいの外食だと、帰りは深夜。
 
以前はこんな生活でも日曜日に映画を観に行くのが苦ではありませんでした。
今でも早起きするのは苦じゃないけれど(というのか早朝勝手に目が覚める(^^;)、
1年前まではちっとも嫌じゃなかった西宮までをやたら遠く感じる
西宮より近いからと3カ月までの日曜日はよく出かけていた梅田も、この頃ツライ。
で、なんだかTOHOシネマズ伊丹ばかりになっています。
そして16時の夕食後にもう1本は観る気になれない。歳ですねぇ。
 
予告編を観たときにはどういう話かよくわからずにいました。
中国の春秋戦国時代が舞台だったとは。
ということは、全員中国人という設定なわけですね。
原作は日本人、原泰久の爆発的大ヒットコミックだそうで。
みなさんご存じだったのでしょうが、私はその設定にたまげました。
 
紀元前245年、春秋戦国時代の秦。
戦災孤児の少年・信と漂は、同じ家に奴隷として買われる。
一旦奴隷となった者は死ぬまで奴隷。
しかし剣の腕を磨けば天下の大将軍になることも夢ではない。
 
月日は経ち、少年から青年へ。
その日も剣術の鍛錬に励んでいた信(山﨑賢人)と漂(吉沢亮)。
そこを通りかかった高官・昌文君(高嶋政宏)は足を止め、
漂を王宮へと召し上げたいと言う。
ならば自分と同じ剣の力を有する信も一緒にと漂は懇願するが、
昌文君はそれを認めない。
夢は同じ、いずれ会うことを約束して別れる信と漂。
 
ひとりになってからも鍛錬を続ける信。
ある夜中、瀕死の傷を負った漂が転がり込んでくる。
漂は信に地図を渡し、その地へ行くようにと信に告げたあと命尽きる。
涙をこらえて漂に言われた場所へと急ぐと、
そこには漂と瓜二つの秦国王・嬴政(吉沢亮の一人二役)がいた。
 
秦国都の咸陽では、嬴政の異母弟・成蟜(本郷奏多)が反乱を起こし、
嬴政を殺そうとしたらしい。漂はつまりは最初から嬴政の影武者
昌文君が嬴政をなんとか逃したものの、漂が代わりに殺されたのだ。
漂の遺体を見て本物の嬴政ではないと気づいた成蟜は、嬴政を追う。
 
漂が嬴政の身代わりとなって死んだことを知った信は、
嬴政に殴りかかろうとするが、今は成蟜を躱すのが先。
昌文君と会うことになっているという場所へ、
山の道に詳しい山民族の少女・貂(橋本環奈)の案内で向かうのだが……。
 
中国文学を専攻していたくせに中国のことをまるで知らない私。
歴史ものとしてどうなのかはまったくわからないのですが、
単純に娯楽ものとして面白かったです。
 
主演は一応山﨑賢人だけど、今回は吉沢亮に存在感あり。
彼はわけわからん猫の役なんかしているよりもこっちのほうがずっとイイ。
若手人気俳優が出ていながら恋愛話がまったくないのもいいなぁ。
 
特筆すべきは長澤まさみ。めちゃくちゃカッコイイ。
彼女のコスプレを見るだけでも価値があります。
それからオイシイとこどりの大沢たかお
泣く子も黙る大将軍ながら、なんかちょっぴりオネエ言葉で笑えます。
 
何度も言いますが、史実としてはどうなのかさっぱりわからない。
でもすごくわかりやすいストーリーになっていて、
敵味方も誰が誰よなんて頭をひねるなんてこともなく、楽しめました。
金かかってそうだなぁ。
 
佐藤信介監督、こういう(どういう?(笑))ダダダダーッという娯楽作品がお得意のようです。

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『ハンターキラー 潜航せよ』

『ハンターキラー 潜航せよ』(原題:Hunter Killer)
監督:ドノヴァン・マーシュ
出演:ジェラルド・バトラー,ゲイリー・オールドマン,コモン,リンダ・カーデリーニ,
   ゼイン・ホルツ,ミカエル・ニクヴィスト,トビー・スティーブンス他
 
TOHOシネマズデーにTOHOシネマズ伊丹にて。
 
ジェラルド・バトラー、結構好きです。
弁護士として仕事をしたことはあるんですかね。
何かあればこんな人に弁護をお願いしたい(笑)。
 
米海軍原子力潜水艦タンパ・ベイがロシア近海で姿を消す。
露軍の襲撃を受けた模様だが、いったい何が起きたのか。
“ハンターキラー”と呼ばれる攻撃型原子力潜水艦アーカンソーが捜索に向かうことになり、
少将フィスクが艦長に任命したのはジョー・グラス。
 
グラスは人生の大半を潜水艦で過ごしたという現場のたたき上げで、
そんな者がこの一大事に艦長を務めるのは前代未聞。
しかし、だからこそこの状況に対応できるのではないかとフィスクは考えたのだ。
 
一方、ネイビーシールズの5名が露軍基地の様子を探るため現地入り。
そこで判明したのは、露国防相ドゥーロフによるクーデターの企て。
ドゥーロフは大統領ザカリンを拉致監禁し、
全権を自分のものにして第三次世界大戦を勃発させようとしているのだ。
 
応戦やむをえずという意見が大半のなか、フィスクはザカリン救出を提案。
グラス率いる水中のアーカンソーと陸地のネイビーシールズが連携し、
ザカリン救出に向かうのだが……。

困ったことに、軍隊について私はさっぱり詳しくないので、
誰がどういう立場で、上下関係もよくはわからない。
ここにあらすじを書こうとすると、官職名が思い出せません。(^^;
 
実際にこんなことが起きたら、こう上手く行くなんてあり得ませんが、
そこはジェラルド・バトラー主演の娯楽もの、安心して観ていられます。
米露の戦いとなると笑って観られないところもありそうだけど、
米露どっちが良いとか悪いとかの話にはならず、どちらにもいい人がいて、
悪いのは露国防相だけ。上手くバランスを取っています。
 
こんな娯楽ものなのに、泣きそうになったシーンもいくつか。
一昨年急逝してしまったミカエル・ニクヴィストが露側の艦長で、
ジェラルド・バトラーと心を通わせるところなんぞに涙。
この人の演技をもう見られないんだと思うとさらに泣けてくる。
まだ56歳だったのに。本当に残念です。
 
小難しい映画は苦手だという人には本作みたいなのがお薦めですよね。

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『名探偵コナン 紺青の拳(こんじょうのフィスト)』

『名探偵コナン 紺青の拳(こんじょうのフィスト)』
監督:永岡智佳
声の出演:高山みなみ,山崎和佳奈,小山力也,山口勝平,山崎育三郎,河北麻友子,
     緒方賢一,岩居由希子,高木渉,大谷育江,林原めぐみ他
 
日曜日とTOHOシネマズデーが上手く重なりました。
TOHOシネマズ伊丹にて、公開されたばかりの“名探偵コナン”を。
相変わらず大人気で、朝8:20の回なのにほぼ満席。
次回は満席で、その後の回も一日中ずっと残席が少ない状態。
私にしても、以前はほかに観るものがないときに観ていただけでしたが、
ここ最近は必ず観たい気持ちにさせられています。
 
劇場版シリーズ第23弾だそうで。ついにコナンも海外ロケ(笑)。
いざ、シンガポールへ。
 
空手家の京極真がシンガポールでおこなわれる大会に出場すると知り、
江戸川コナンはそれを観戦したくて仕方がない。
彼のパスポートには工藤新一の顔が写っているわけだから、
新一の姿に戻る薬を灰原哀に求めたところ、一蹴される。
観戦をあきらめざるを得なくなり、がっかりするコナン。
 
ところが、何者かに襲われて失神したコナンが目覚めると、そこはシンガポール。
彼を襲った犯人は変装名人の怪盗キッドで、なんと新一になりすましているではないか。
 
新一になりすましたキッドは、毛利蘭や鈴木園子と真の試合を観戦するふりをしつつ、
実際はシンガポールにある秘宝ブルーサファイアを狙っているらしい。
しかしブルーサファイアを頂戴するつもりならば、
わざわざ新一になりすましてコナンをシンガポールまで連れてきた意味は何なのか。
コナンは蘭と園子にコナンだと名乗るわけにいかず、
現地の子どもでアーサーヒライという名前だと偽る。
 
一方、マリーナベイ・サンズ近郊で殺人事件が発生。
そこには怪盗キッドの犯行を示すカードが残されており、キッドは追われることに。
キッドを犯人に仕立て上げるために練られた計画だとわかるのだが……
 
いや〜、面白いですよねぇ、コナン。
今回はシンガポールが舞台ということで、英語が飛び交う飛び交う。
字幕が表示されるシーンも多く、子どもがこれについていけるのか。
けど、“ドラえもん”よりは年齢層がずいぶん上なのでしょう。
誰も退屈することなく、ときには大きな笑い声も。湧いています。
 
前作のすげ〜カーアクションに比べると、ハラハラしなかったけれども、
次々と仕掛けられたどんでん返しが楽しい。
 
私はひそかに小五郎のおっちゃんにイライラしています。
あんた、飲みすぎやし、女性に鼻の下のばしすぎやろ!(笑)
 
すっかりコナンが好きになっちゃいました。
しかもちょっとキュンキュンできます。

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『バイス』

『バイス』(原題:Vice)
監督:アダム・マッケイ
出演:クリスチャン・ベイル,エイミー・アダムス,スティーヴ・カレル
   サム・ロックウェル,タイラー・ペリー,アリソン・ピル他
 
選挙の日に、TOHOシネマズ伊丹にて1本だけ。
 
いつの頃からかよく見かけるようになった、
プロデューサーとして名を連ねているブラッド・ピット。本作もそう。
ついでにと言っちゃなんですが、ウィル・フェレルの名前も。へ〜っ。
本人が出演するのはおちゃらけた作品でも、
こういう社会派作品の製作に関わっているとわかれば、
「出来る人」みたいなイメージがつきそうな気もします。
 
ジョージ・W・ブッシュ政権で副大統領(バイスプレジデント)を務めたディック・チェイニー。
彼の実像とともにブッシュ政権の内幕を描く、かなりブラックなコメディです。
 
1960年代半ば。
ディックは学業に優れているわけでもスポーツに秀でているわけでもない若者。
そんな彼の恋人リンは名門大学でオールA。
彼女の勧めでイェール大学に進学したディックだったが、
授業にも出ずに酒ばかり飲んで事故を起こしてはリンにすがる。
 
いくら成績が良くても自分は女だから議員にも大統領にもなれない。
その夢をディックに託しているのに、彼はどうしようもないろくでなし。
我慢ならないリンは、心を入れ替えなければ別れるとディックに宣言。
 
どうしても別れたくなかったディックは一念発起。
下院議員ドナルド・ラムズフェルドのもとで政治のいろはを学びはじめたところ、
彼にはその天賦の才能があったようで、めきめきと頭角をあらわす。
さまざまな政界の要職を歴任したのち、世界最大の石油掘削機販売会社のCEOに着任。
平穏無事に家族で暮らす日々が続くはずだった。
 
そこへ、ジョージ・W・ブッシュから連絡が入る。
大統領選に出るから、大統領になったあかつきには副大統領になってくれないかと。
副大統領といえば形だけの役職に過ぎない、ただのお飾り。
断るつもりで出向いたディックだったが、
ありとあらゆる権限を得る手段があることに気づく。
こうしてディックはアメリカのみならず世界を思い通りに動かしはじめるのだが……。
 
構成が面白く、途中でエンドロールもどきが流れたときは笑いました。
 
とにかく曲者役者ばかり。
老けメイクはものすごく苦手な私ですが、クリスチャン・ベイルの顔ももともと苦手なため、
むしろチェイニー役の彼が老けメイクをしていてくれてよかった(笑)。
ラムズフェルド役のスティーヴ・カレル、ブッシュ役のサム・ロックウェル
3人とも堂々のタヌキおやじぶり。
 
チェイニーもすごいんですけど、その奥様リンの逞しさといったら。
女にできることは限られていた時代、夫を利用してどんどんのし上がって行きます。
 
悪いところばかりが描かれているのではなく、
チェイニーとリンが娘たちを大事にしていたことも見て取れる。
レズビアンだと両親に打ち明けた次女を守るため、
大統領になることをあきらめたわけですが、
しかし、長女が政界に進出するときは両親共に次女を守らなかった。
そのせいで長女と次女の仲が険悪になってしまったのは悲しいことです。
 
こういう話まで入れたせいで、ちょっと中途半端になった印象。
夫婦も娘もみんな健在だから、気遣いを見せざるを得ななかったのかも。
もっとブラックなほうが面白い作品になった気はします。
 
若者たちは政治になんてまるで興味ないんだよ、
『ワイルド・スピード』のほうが楽しいんだから。

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『マイ・ブックショップ』

『マイ・ブックショップ』(原題:The Bookshop)
監督:イザベル・コイシェ
出演:エミリー・モーティマービル・ナイ,パトリシア・クラークソン,ハンター・トレメイン,
   ジェームズ・ランス,フランシス・バーバー,レッグ・ウィルソン他
ナレーション:ジュリー・クリスティ
 
十三で1本、梅田で3本、計4本ハシゴしたこの日。
本命はシネ・リーブル梅田で4本目に観た本作でした。
 
原作はブッカー賞受賞作家ペネロピ・フィッツジェラルドの『ブックショップ』。
 
1959年、イギリスの海岸沿いにある小さな町。
戦争で夫を亡くしたフローレンスは、この町に書店を開くことを決意する。
夫との夢が、1軒も書店のないこの町に書店を開くことだったから。
 
7年のあいだ空き家だったオールドハウスを買い取り、
着々と書店オープンの準備を進めていたところ、思わぬ横やりが入る。
保守的な町では新しいものを嫌う人も多く、地元の有力者ガマート夫人がその筆頭。
 
ガマート夫人は、自分もオールドハウスを買うつもりであったと言い、
すでに住居としても使用しているフローレンスに引越しを強要する。
フローレンスが断ると、以来、ガマート夫人の執拗な嫌がらせが。
 
それでもなんとかオープンにこぎつけたフローレンス。
応援してくれる人はごくわずかな中、
町外れの屋敷に40年ひきこもっている老紳士ブランディッシュから
フローレンスお薦めの本を見繕って届けてほしいという連絡が。
こうしてフローレンスとブランディッシュのささやかな交流が始まるのだが……。

湿気の多い建物なんて、およそ書店には向かないと思うのですが、
そこはスルーするとして。(^^;。
 
フローレンスにエミリー・モーティマー
『メリー・ポピンズ リターンズ』のジェーン伯母さんですね。
ブランディッシュにビル・ナイ。めちゃくちゃイイ。
意地悪で不愉快なこと極まりないガマート夫人にパトリシア・クラークソン
 
ネタバレになりますけれども。
 
ブランディッシュの説得にガマート夫人が心を入れ替えてハッピーエンド、
なんてことには残念ながらなりません。
見かけだけの慈善家に結局は負けてしまうという、悲しいエンディング。
でも、書店を手伝っていたおしゃまな少女クリスティーンが
ちょっとした(ものすごい)仕返しをしてくれて胸のすく思い。
 
独裁者は自分の支配下にあると信じる人々が本を読むことを嫌う。
書店や図書館を封じ、本を没収し、焼いてしまうこともある。
書店のある国は栄えるという言葉を思い出します。
人が考えるということを抑えつける国は発展しない。
 
ずっと心に残りそうな物語です。
本好きの人には絶対オススメ。

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