サッカーを題材にした作品は、野球のそれにくらべるとグッと少ない。
もっとも、野球を題材にした作品は、ほぼすべてアメリカ生まれでしょうか。
サッカー自体がテーマでなくても、街角で、空き地で、浜辺で、
ボールを蹴るシーンの出てくる作品は、野球より断然多いです。
世界的にはキャッチボールより球蹴り。
思いっきりサッカーなのは『ミーン・マシーン』(2001)。
イングランド代表のスター選手だったダニー。
八百長疑惑でサッカー界から追放される。
酔っぱらって警官を殴り、実刑判決を受ける。
彼が収監された刑務所で、看守と囚人が分かれてサッカーの試合をすることに。
囚人チームのコーチをダニーが引き受ける。
ダニーを演じるヴィニー・ジョーンズは、
ほんとにイングランドのプロチームに所属していた人。
演技もなかなかでいまや引く手あまたです。
「さすが」というプレーも随所に。
大ヒットしたので紹介するまでもない『少林サッカー』(2001)。
少林拳の達人だけど、社会の落ちこぼれであるシンが
一念発起してサッカーチームを結成。
私は『ミーン・マシーン』よりこっちのほうがオモロイと思いましたが、
ダンナが言うには「『少林サッカー』まで行ってもたらサッカーじゃない」。(^^;
オマケの話ですが、本作品の監督・主演は周星馳。
『不夜城』の作家である馳星周のペンネームは、ここに由来しています。
馳星周は大の香港映画フリークとして知られています。
ブータン初の映画、『ザ・カップ 夢のアンテナ』(1999)。
まだ若いチベットのラマ僧たちが、
ワールドカップ中継をなんとか観たいと和尚に直訴。
中継を観せてもらえるならと、掃除に洗濯、なんでもがんばる。
映りの悪いテレビを改善すべく、アンテナを求める姿もけなげ。
演じているのはすべて本物のラマ僧たち。
ダライ・ラマも協力したというスゴイ映画。
サッカーが背景の作品のなかで
私がいちばん好きなのは『シーズンチケット』(2000)。
15歳のジェリーとその友だち、スーエル。
裕福とは言えない家庭に育ち、いわゆる不良の彼らの持つ夢は
ニューカッスル・ユナイテッドのシーズンチケットを手に入れること。
原題にもなっている台詞の登場するラストシーンが秀逸。
こうして、日本シリーズの現実から逃避している私です。
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