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『ぼくらの7日間戦争』

『ぼくらの7日間戦争』
監督:村野佑太
出演:北村匠海,芳根京子,宮沢りえ,潘めぐみ,鈴木達央,大塚剛央,
   道井悠,小市眞琴,櫻井孝宏,宮本充,関智一,中尾隆聖他
 
公開初日だった金曜日、仕事帰りにTOHOシネマズ伊丹へ。
この時点でTOHOシネマズのシネマイレージが6,000マイルを超え、
400ポイント貯まっていました。
それまでとそのあとは貯まったポイントで無料鑑賞しまくる予定。
で、この日も何も割引のない回だったから、6ポイントを使って無料鑑賞。
 
原作は宗田理の1985年のベストセラー。
1988年に宮沢りえ主演で実写映画化されて大ヒット。
このたびのアニメ映画化は2020年という設定。
宮沢りえがキーになる役の声で特別出演しています。
 
北海道に暮らす鈴原守は、読書が趣味の引っ込み思案な高校2年生。
隣に住む幼なじみの千代野綾のことがずっと好きなのに言えない。
ところがその綾が親の都合で東京へ引っ越すことに。
 
気持ちを打ち明けられないまま会えなくなったら嫌だ。
この町に残りたいという綾の本音を耳にした守は、
思わず「一緒に逃げよう」と口走る。
 
思いのほか、綾は「うん、そうしよう」と即答。
喜ぶ守に続けた言葉は、「みんなで一緒に家出って、楽しい」。
ふたりきりではなく、友だちを誘ってということだった。
 
夏休みが終わったら綾は引っ越してしまうから、7日間だけの密かな抵抗。
綾は親友の山咲香織をはじめ、同級生の緒形壮馬、本庄博人、阿久津紗希を誘う。
一行は守が滞在先として目をつけていた高台の廃工場へと向かうが、
そこには町に不法滞在するタイ人夫婦の子ども、マレットがいて……。
 
入国管理局のお役人たちがマレットを探しにきて、捕まえようとする。
手荒な真似も辞さない様子に守たちが憤り、
マレットを助けようと廃工場に立てこもるっちゅう話ですね。
 
村野佑太監督の作品を観るのは初めてでしたが、絵がわりと好みです。
最近ものすごい売れっ子の北村匠海が本作でも主人公の声を担当していて、
またこれが上手くハマっている。
人気ベテラン声優の櫻井孝宏が脇役で軽やかな良い味。
 
腹の立つ議員にみんなが一斉に反撃するシーンはざまぁみろと思うものの、
全員でヅラを狙って泥投げるのはどないなもんかなという疑問も。
 
「なんとかなるよ」。
経験者のひとことに勇気づけられます。

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『バジュランギおじさんと、小さな迷子』at 爆音映画祭

今年の3月のことでした。
ご一緒することになっていた姉御に代わりに観に行く映画を相談。
私が観たかった本作を打診したら、「インド映画、絶対ないっ」。
せめてあらすじだけでも読んで検討してくださいとお願いし、
嫌々渋々つきあってもらうことになった『バジュランギおじさんと、小さな迷子』
 
結果、姉御「ごめん」。姉御も私もボロ泣き。
まだあと12月を10日ほど残してはいますが、
現時点で私が今年いちばん好きだった作品です。
それを爆音映画祭で観ることが叶い、なんばパークスシネマへ。
 
3月に観た塚口サンサン劇場より画面がデカい。
そして爆音映画祭だけあって音が良い。
2回目だからそうそう泣かないかと思ったけれど、
前回と同じシーンで泣き、そうでないシーンでも泣きました。
 
器の大きな人たちに心を打たれます。
モスクに足を踏み入れることを躊躇するバジュランギに対し、
宗教の違いなんて些細なことだと言わんばかりの僧侶。
バジュランギの婚約者ラスィカーも同様で、
宗教よりも何よりも、今は迷子のムンニが大事だと檄を飛ばす。
 
こんななのに、宗教を異にする人々の争いが世界中で起きている。
みんな、この映画を観ようよ。
と思ったら、それだけでまた泣けてきた。
 
159分という長さをまったく感じさせない、大大大好きな作品です。
死ぬまでに何度でも観たい。

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『アナと雪の女王2』〈吹替版〉

『アナと雪の女王2』の字幕版を観てから10日が経過。
ダンナ出張中の水曜日、レディースデーだから映画館に行かないのはもったいない。
でもシネコンでは観たいものが残っておらず、
まぁこれでええかと109シネマズ箕面へ。
 
字幕版を観たときに、前作より好きだったと言いながら、
睡魔に襲われてうとうとしたシーンいくつか。
吹替版では寝るもんかと思ったのに、同じシーンで寝てしまった。
結果、2回観たにもかかわらず、謎の部分は謎のまま(笑)。
 
2回とも寝はじめたのは、アナたちが森へ向かうところ。
いや、その前からもう寝ていたでしょうか。
いつのまにかみんなで森に着いているのです。
2回とも寝て明らかになったのは、
観なくてもそんなに影響がないシーンだということ。
 
オラフがひとりでダーッとしゃべってあれこれ説明するところは、
字幕版のほうが大きな笑い声が起きていました。
吹替版ではほぼ誰も笑わないのは不思議。
声で聞くよりも字で見るほうが面白いってどないよ。
 
双方たいして差がない印象を受けたのは本作がいちばんかも。
たいていの場合、字幕版のほうが好きとか吹替版のほうが好きとか、
字幕版を先に観ていたおかげでわかる吹替版の台詞などがあるのに、
これはどっちを観てもそういうことを思わず。
 
ということは、どちらか片方観ればじゅうぶんなんだわ。
2回とも寝たからって、もう観ない。

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『M/村西とおる狂熱の日々 完全版』

『M/村西とおる狂熱の日々 完全版』
監督:片嶋一貴
 
テアトル梅田にて、前述の『ラフィキ:ふたりの夢』とハシゴ。
こちらが本命、これを観るのが目的で梅田まで行きました。
 
上映は1日1回、20時過ぎからの回のみ。
客は20人ぐらいで、私を除いて全員男性ひとり客でした。
ちょっと気まずい。すみません、こんなのを女ひとりで観に来て(笑)。
 
村西とおるさんをご存じですか。
Netflixで配信中の山田孝之主演『全裸監督』のモデルになったAV監督です。
彼のAV撮影に密着した1996年のドキュメンタリーの完全版。
 
1970年代後半、ビニ本との出会いに触発され、裏本の制作・販売を始めた村西さん。
過激な内容がウケて北大神田書店グループの会長に君臨するも、
1980年代初めにグループが摘発されます。
彼自身も猥褻図画販売容疑で指名手配され、逃亡したのち逮捕の憂き目に。
 
執行猶予付きの有罪判決を受けてグループ解体、路頭に迷いそうに。
自分が生きていく道はエロしかないんだからとAV監督に。
彼が起用したAV女優は瞬く間に超売れっ子に。
黒木香、松坂季実子、桜樹ルイ、乃木真梨子などなど。
AVを観る機会のない人であっても、名前を知っている人がそこそこいるのでは。
 
しかし、バブル崩壊とともに50億円の負債を抱えて倒産。
1996年、再起をかけて夏の北海道へと乗り込んだ監督は、
当時はまだ新たなメディアだったDVD向けに4時間超の長編AVを制作。
同時にヘアヌードビデオの撮影もするという一大プロジェクトを敢行。
本作はその様子を収めているというわけです。
 
AVにお世話になっているくせに軽んじたり嘲ったりする。
それは駄目でしょと言う村西監督。そのとおりです。
監督もスタッフも真剣、モデルたちに真剣味が足りないこと多々。
 
目の部分にモザイクは入っているのですが、
目以外の部分から想像して綺麗なモデルがひとりもいないことに笑った。
あんたら、ブスやのに文句ばっかり言うなと監督に代わって言いたくなった。(^^;
 
AV監督のドキュメンタリーを女がひとりで観に来てすみませんと思ったけれど、
観に行って本当によかった。めちゃめちゃ面白かったです。
思わずふきだしてしまうシーンも多々あり、劇場の雰囲気も凄く良い。
この手の作品は劇場で観るに限ると思ってしまったほど。
 
エンドロールが回りきった後の言葉にしんみり。
「死にたくなったら下を見ろ。おれがいる」。

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『ラフィキ:ふたりの夢』

『ラフィキ:ふたりの夢』(原題:Rafiki)
監督:ワヌリ・カヒウ
出演:サマンサ・ムガシア,シェイラ・ムニヴァ,ジミ・ガツ,
   ニニ・ワシェラ,デニス・ムショカ,パトリシア・アミラ他
 
2019年の映画鑑賞ラストスパート中。
仕事帰りに車で梅田まで出向き、テアトル梅田にて。
 
ケニア/南アフリカ/フランス/レバノン/ノルウェー/オランダ/ドイツ作品。
ワヌリ・カヒウ監督はケニアナイロビ生まれの39歳、これが長編デビュー作。
ケニアでは同性愛が違法とされているため、本国では上映禁止となった作品です。
 
両親が離婚して母親と暮らす10代後半の少女ケナ。
国会議員選挙に出馬した父親も近所に住んでいるため、ケナはしばしば会いに行く。
 
ある日、同年代の少女たちが父親の選挙ポスターをふざけて剥がすのを見かけ、
追い払おうとしたケナは、そのうちのひとりの少女ジキに目が釘付けになる。
ジキは派手なヘアスタイルとファッションで、典型的なケニア人女性とは違う。
自由奔放な彼女にケナはすぐさま惹かれるが、ジキは父親の敵対候補の娘。
 
人目は避けたいケナだが、ジキはそんなことおかまいなし。
デートを重ね、お互いの気持ちを確かめ合うが、
小さな町のこと、すぐにふたりの仲が噂になって……。
 
早々とゲイであることをカミングアウトしたと思われる青年は
町中の人から冷ややかな視線を送られ、罵倒もされます。
そんな様子を間近で見てきたから、ケナはなかなか交際をおおっぴらにはできない。
それでも気持ちは止められず、ふたりで逢瀬を楽しんでいたら、
後をつけてきた住民たちに袋だたきにされます。
殺されて当然と思われているかのように殴られ蹴られる。
 
同性を好きになる者は悪魔に取り憑かれていると、
ケナはお祓いを受け、ジキは親から海外へ行かされる。
本当にこんな国が今でもあるのだろうかと思うほどですが、
実際にはまだまだこういうところが多いのでしょう。
女は結婚して男の子を産んで、家事に勤しんでこそ一人前。
そうでなければ認めない。そんな状況。
父親が、自分が議員になることよりも娘の命が大事だと言い切るのが救い。
 
希望の射す終わり方ではありますが、
おそらくこれ以上の展開に持って行くのはケニア人には難しい。
本作が本国を除く世界各国で上映されることが画期的。
いつか本国でも上映される日が来ますように。

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