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『JAWS/ジョーズ』

『JAWS/ジョーズ』(原題:Jaws)
監督:スティーヴン・スピルバーグ
出演:ロイ・シャイダー,ロバート・ショウ,リチャード・ドレイファス,
   ロレイン・ゲイリー,カール・ゴットリーブ,マーレイ・ハミルトン他
 
営業再開後初めてTOHOシネマズ西宮へ。
梅田同様、席はひとつ飛ばしで販売されていて、テープ等は貼られていません。
でも、入場時に検温はするようになっています。
 
1975年のアメリカ作品を“午前十時の映画祭10+”にて。
スティーヴン・スピルバーグの出世作ということでいいでしょうか。
でも私、実はこれも観たことがなかったんです。
だってホラー苦手だったから。
今はこの手のパニックホラー、大好きですけどね。
特に、海に放り出されて怯えるやつには目がありません(笑)。
 
アメリカ東海岸に位置する町アミティ。
ニューヨークから異動してきたばかりの警察署長ブロディは、
浜辺に打ち上げられた遺体の死因が鮫に襲われたせいだと知る。
 
鮫を殺すまでは遊泳禁止にしようとするが、
何もないこの田舎町では夏は掻き入れ時。
人食い鮫の存在を決して皆に悟られてはならぬと市長から命じられる。
 
監視員を増やして警戒を怠らないようにするも次の犠牲者が。
もはや隠し通せず、富裕な住民が鮫を殺した者には懸賞金3千ドルを出すことに。
しかしその3千ドルが安すぎるとイチャモンを付けたのが、漁師クイント。
命懸けで挑むのだから1万ドルは出せと市長に凄む。渋る市長。
 
3千ドル目当てに人々は海へと繰り出し、またしても被害が出る。
ブロディがどうすれば良いものやら困り果てていたところ、
やってきたのが海洋学者のフーパー。
ちょうどそのとき、人食い鮫を捕らえたとの連絡が入るが、
フーパーはその鮫を一目見て、もっと大きな鮫がいると断言。
 
ブロディとフーパーはクイントと共に船に乗り込み、人食い鮫退治に向かうのだが……。
 
本作を撮ったとき、スピルバーグはまだ20代だったとか。凄いなぁ。
ブロディ役にロイ・シャイダー、クイント役にロバート・ショウ
3人とも鮫退治の目的が違うから、臨み方いろいろなのが面白い。
 
犬猿の仲だったはずのクイントとフーパーが酒を酌み交わし、
怪我自慢を始めるシーンが好きです。
ただ、フーパーもクイントを認めざるをえなくなる話が、
広島に原爆を届けた帰りに鮫に遭って」というくだりは、
日本人としては非常に辛いところですね。
 
これも劇場で観ることができてよかった。
市長は鮫に喰われちゃえばなおよかったのにねぇ!?

—–

『ロング・ウェイ・ノース 地球のてっぺん』

『ロング・ウェイ・ノース 地球のてっぺん』(原題:Tout en Haut du Monde)
監督:レミ・シャイエ
声の出演:クリスタ・テレ,フェオドール・アトキン,ファビアン・ブリシェ,
     レミ・カイユボ,ロイック・ウードレ,ヴィヴィアン・ヴェルメシュ他
 
昨年9月に公開された作品で、ロシアが舞台のアニメだと聞き、
なんとなく睡魔に襲われそうな気がしてパスしました。
TOHOシネマズ伊丹で、寅さん寅さんと来て、
ほかに観るものもなかったためにこれを観たら、めちゃめちゃよかった。
 
19世紀後半のロシア・サンクトペテルブルク
14歳の少女サーシャは名門貴族の一人娘。
祖父で著名な探検家オルキンの血を受け継ぎ、大いなる冒険心を持っている。
 
オルキンは数年前に北極点を目指して砕氷船ダバイ号で航海に出たが、
途中で船からの通信が途絶えたきり、行方不明に。
国の英雄オルキンのこと、皇帝が捜索を指示したものの見つからず、
船長も船員も船もろとも海の底に沈んだと見なされて、捜索は中止に。
 
その皇帝の息子トムスキーが、サーシャの社交界デビューの舞踏会にやってくる。
サーシャは、ダバイ号は決して沈まない船であることをトムスキーに言い募り、
もう一度捜索をしてほしいと頼み込んだところ、トムスキーが激怒。
サーシャの父親までもが、彼女が一族の名を貶めたとして叱りつける。
 
こうなったら私がダバイ号を捜し当てる。
夜中にひとりでこっそりと家を飛び出したサーシャは、
オルキンが残した航路図からダバイ号の進路を予測。
アルハンゲリスクの港へとたどり着き、
停泊していた船の船長を名乗るラルソンに話しかけるのだが……。
 
ロシアが舞台ですが、フランス/デンマーク作品ゆえ、全編フランス語。
スタジオジブリのアニメなどとはまた違って、異国の匂いが良い感じ。
 
面白いのは、サーシャがすぐには船に乗り込めないところ。
船長だと言うから話しかけたのに、ラルソンは実は航海士。
サーシャの大事なイヤリングを騙し取ったうえ、彼女を置き去りにします。
一文無しになったサーシャを助けるのは、港の食堂の女将オルガ。
食事とベッドを提供してやるから店で働け、
一生懸命働いていたら1カ月なんてすぐ経って、
ラルソンの乗った船が帰ってくるさと言うんですね。
 
なにしろお嬢ですから、食堂の仕事なんてしたことあるわけがない。
最初は何もできなかったのに、泣き言はいわず、とにかくよく働く。
そのうちものすごいスピードでジャガイモの皮を剥けるようになり、
海の荒くれ男たちのあしらいも上手くなる。とても頼もしい少女です。
 
ラルソンの乗った船ノルゲ号が港に帰ってきて、
サーシャは本当の船長ルンドと会う。
ルンドは船にぜったい女を乗せようとはしない人なのですが、
サーシャの話を聞いて、ダバイ号を捜すことに決めます。
 
流氷の中をかき分けて進むノルゲ号。
その後はまるで『残された者 北の極地』(2018)の世界。
15歳の少女にそんな怪力ないやろと時折ツッコミ入れたくなるけれど、
あきらめない彼女を応援したくなります。
 
去年はスルーした作品をコロナ禍で上映してくれたおかげで、
鑑賞の機会を得ることができました。よかったなぁ。

—–

『男はつらいよ 寅次郎夕焼け小焼け』

『男はつらいよ 寅次郎夕焼け小焼け』
監督:山田洋次
出演:渥美清,倍賞千恵子,太地喜和子,下條正巳,三崎千恵子,前田吟,
   太宰久雄,寺尾聰,大滝秀治,笠智衆,岡田嘉子,宇野重吉他
 
2日連続で終業後に寅さん。TOHOシネマズ伊丹へ。
いちばん大きなスクリーンのシアター1で客は私ひとりでした。
 
この日観たのは1976年製作の第17作。
さくらと博の息子・満男が昨日生まれたばかりだったのに、
いきなり小学生になっている。
そして、おいちゃん役の俳優も代わっている。
2日続けて観るといろいろと驚きます(笑)。
 
飲み屋で無銭飲食を通報されそうになっている老人(宇野重吉)を助けた寅次郎(渥美清)。
老人と意気投合、ふたりともぐでんぐでんに酔っぱらい、
寅次郎は、こいつはきっと可哀想な老人に違いないと、家に連れ帰る。
ホームレスかと思うようないでたちの老人に、
おいちゃん(下條正巳)、おばちゃん(三崎千恵子)はビックリ。
しかもこの老人、やたらと態度がでかく、飯の前に風呂だとかあつかましい。
 
翌日には出て行くだろうと思ったら、
あろうことかひとりで鰻を食べに行き、その料金を寅次郎に払わせるではないか。
さすがの寅次郎も腹を立て、老人に文句を言う。
すると老人は反省の色を見せ、墨でさらさらと絵を描く。
それを神田の古書店に持って行けば多少の金を工面してくれるはずだと。
 
言われたとおり、古書店を尋ねた寅次郎。
鰻代を取り戻せればいいぐらいのつもりでいたのに、
その落書きのような絵に付いた値段はなんと7万円。
老人が日本画の大家、池ノ内青観だと知り……。
 
青観と寅次郎が出かけた先、兵庫県の龍野にいた芸者、
ぼたん役を演じたのが太地喜和子。
気っ風の良い姐さんという感じで、同性から見ても魅力的な女優でしたが、
30年近く前にまだ48歳の若さで亡くなってしまったのですねぇ。
 
シリーズの中でも特に人気の高い1本らしく、楽しかった。
宇野重吉と寺尾聰の親子共演もなかなか楽しく。
それにしても寅さんの家族みんな、人が善すぎ。
こんな爺さんを連れ帰ってこられたのにもてなして、
私だったらあり得ないと思ってしまった(笑)。
人に優しくしていれば、良いことが転がり込んでくるかなぁ。
 
まだまだ寅さんを観たいんですけれど、今週は時間が合いそうにもなくて残念。
すでに毎朝私の頭の中では寅さんのテーマ曲が流れている。
 
寅さんでこれは観とけっちゅうのは何作目でしょう!?

—–

『男はつらいよ』

『男はつらいよ』
監督:山田洋次
出演:渥美清,倍賞千恵子,光本幸子,笠智衆,志村喬,森川信,前田吟他
 
まさか寅さんを劇場で観る日が来るとは。
あちこちの劇場で洋画旧作がかかりまくっているところ、
TOHOシネマズ伊丹ではなぜか寅さん。
 
まずは1969年の第1作を観ることに。
寅さんって、最初から劇場映画だと思っていたのですけれど、
もともとは連続TVドラマだったんですね。
TVドラマ晩の最終回で寅さんが死亡して抗議殺到。
脚本家だった山田洋次が劇場版を撮ることになったそうな。へ~っ。
 
ハブに噛まれて死んだはずの寅さん帰ってきたってか。(^^;
以降結局50作って、凄いシリーズだなぁ。
本作は4Kデジタル修復版。
 
寅さんこと車寅次郎(渥美清)は、中学生のときに家出。
20年ぶりにふらりと葛飾柴又へ帰ってくる。
幼かった妹のさくら(倍賞千恵子)は見違えるほどの美人に。
さくらを育て上げてくれた叔父(森川信)と叔母(三崎千恵子)も
寅次郎の帰郷に大喜び、温かく迎え入れる。
 
しかし、さくらの見合いに付き添った寅次郎は、
食事のマナーはなっていないわ、下品な話はするわで、席をぶち壊す。
当然、先方から断られて破談に。
皆から非難され、すねた寅次郎はまたプイと出て行く。
 
奈良を訪れた寅次郎は、御前様(笠智衆)親子とばったり出くわす。
御前様の娘で幼なじみの冬子(光本幸子)もこれまた美しく成長。
寅次郎はすっかり冬子に惚れてしまうのだが……。
 
というやつで、映像がとても綺麗。
って、元のがどんなだったか知らないけれど。
 
国民的人気シリーズってまぁこんなもんかと思いながら観ていました。
オードリー・ヘプバーンも可憐だったけど、
倍賞千恵子のこの可愛さは何かしらとニコニコしながら。
 
さくらを思いっきりひっぱたく寅次郎に、
今なら問題だわ、こんなシーンなどとも思いながら、
ふーん、あ、そう、てな感じで、わりと冷ややかに観ていたのに、
さくらと博(前田吟)の結婚式のシーンで泣いた泣いた(笑)。
 
魂が浄化されると言っちゃ言いすぎでしょうが、
なんかこういうの、落ち着くなぁ。
 
あと何作か伊丹では上映されるようです。
終業後には行けそうにない時間帯の上映なので、
制覇するのはむずかしそうですが、
時間さえ合えばほかのも観てみたい。
 
ええやん、寅さん。

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『ニュー・シネマ・パラダイス』

『ニュー・シネマ・パラダイス』(原題:Nuovo Cinema Paradiso)
監督:ジュゼッペ・トルナトーレ
出演:フィリップ・ノワレ,ジャック・ペラン,サルヴァトーレ・カシオ,マルコ・レオナルディ,
   アニェーゼ・ナーノ,アントネラ・アッティーリ,レオポルド・トリエステ他
 
土曜日に旧作を3本ハシゴ、日曜日はこれ1本に留めました。
109シネマズ箕面にて。
 
1988年のイタリア作品。
こうして旧作を観るとき、過去に劇場で観たかどうかを意外と覚えていないことに気づきます。
これはもしかすると公開当時ではなく、
リバイバル上映を千里中央の今はなき劇場で観たんじゃないかな。
 
ローマに暮らす映画監督サルヴァトーレは、
30年帰っていない故郷シチリア島の母親から、ある人が亡くなったとの報せを受ける。
故郷で暮らした少年時代、青年時代に想いを馳せるサルヴァトーレ。
 
多くの人が好きな作品として挙げる本作のこと。
余計な説明は要らないかと思います。
しかし改めて観ると、こんなシーンあったかいなと思うところいろいろ。
 
サルヴァトーレの愛称はトト。少年時代のトトは本当にずる賢い(笑)。
映画が大好きで、映画館に隙あらば潜り込む。
この映画館というのが村の唯一の娯楽施設で、なんと教会と兼用。
村人たちへの上映に先駆けて神父が検閲し、
ラブシーンはすべてカットするように映写技師に命じます。
 
映写技師のアルフレードこそが、「亡くなったある人」。
映写室にやってきてはちょろちょろと動き回るトトのことが
鬱陶しくてたまらないけれど、可愛くもある。
母親から買い物を頼まれたトトがついついそれを映画につぎ込んでしまったときも、
助け舟を出してトトを窮地から救ってやります。
 
逆に、まともに教育を受ける機会のなかったアルフレードが
小学校卒業の認定試験を受けるときは、
映写室に入れてもらうことを条件に、トトが解答を教える。
この辺りのトトも非常にずるいんですけれど(笑)。
 
以前にも書いたことがあるかもしれませんが、
本作について話すときに必ず思い出すのが、
これほど世界中の人から愛されてやまない作品を好きじゃないって!?と思ったのですが、
今回観て、その気持ちがちょっぴりわかった気がしました。
アマノジャクだねぇ。(^^;
 
ちょっぴり気持ちはわかったけれど、やっぱり泣きましたよ。
とにもかくにもエンニオ・モリコーネの音楽が素晴らしい。
大人になったサルヴァトーレと一緒にアルフレードの形見を観ながら、
涙が頬を伝うのでした。愛に溢れています。

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