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『マトリックス レザレクションズ』

『マトリックス レザレクションズ』(原題:The Matrix Resurrections)
監督:ラナ・ウォシャウスキー
出演:キアヌ・リーヴス,キャリー=アン・モス,ヤーヤ・アブドゥル=マティーン二世,
   ジェシカ・ヘンウィック,ジョナサン・グロフ,ニール・パトリック・ハリス,
   ランベール・ウィルソン,ジェイダ・ピンケット=スミス他
 
109シネマズ箕面にて。
 
“マトリックス”シリーズ、18年ぶりの第4弾。
第1弾の1999年で一世風靡、第2弾と第3弾は2003年。
『アニマトリックス』(2003)なんてのもありました。
 
この18年の間になんと「兄弟」から「姉妹」に変わりました。
まずはラリーが、その後アンディが、性別適合手術を受け、
それぞれラナとリリーを名乗るように。ビックリだわ。
本作はお兄さん、いや、お姉さんのほうのラリー改めラナが監督。
 
もともとSFには頭がついていかないんです。
SFを理解できる人の頭ってどうなっているんだと思う。
だから、“マトリックス”もわかっているようで全然わかっちゃいない。
本作も笑ってしまうほど私は理解できていません。
だけど睡魔には襲われなかったから、それなりに面白かったのでしょう。
 
私の理解ではこんな話。
 
トーマスは超人気ゲーム“マトリックス”をつくった世界的に有名なゲームデザイナー。
彼は長らく幻覚症状に悩まされており、セラピストのもとへかよっている。
しかし実は幻覚症状などではなく、そう思い込まされているだけ。
彼の本当の名前はネオで、前作で死んでしまったはずの人。
機械=マトリックスに繋がれて蘇生させられた彼は自分がネオであるという認識なく、
ネオとしての記憶を自身がつくったゲームに反映させていることにも気づいていない。
 
死んだはずなのに生きているらしい伝説の救世主ネオを何十年も探していたのが、
バッグスやモーフィアスとその仲間たち。
あらすじを書こうとすると、この時点ですでに理解できていないのがバレバレなのですが(笑)、
バッグスたちもマトリックスに繋がりながらネオを探しています。たぶん。(^^;
 
ネオと同様に記憶を消されて生きていたのがトリニティー。
彼女はティファニーという名前を与えられています。
トーマスとティファニーとしてカフェで再会したネオとトリニティーは、
なんとなく初対面ではないような気がしている。さて、ここからどうなるか。
 
それなりに歳をとったキアヌ・リーヴスキャリー=アン・モスの共演を見られるのは嬉しい。
過去のシーンがちょこちょこ出てくるのも面白くて、ニヤニヤしてしまいます。
けれど、ラナ・ウォシャウスキー、ちょっと茶化しすぎじゃなかろうか。
エンドロール終了後のシーンなど、かなりふざけています。
“マトリックス”ファンが観たら、この茶化し具合に悲しくなるのではと思いました。
 
若かりし頃のキアヌを懐かしみたい人にはよろしいかと。
SFについていけない私にはSFとしての完成度はさっぱりわかりません。
つまらなくはないけどこれは正しいのかどうか、詳しい人に聞きたい。

—–

『ダーク・ウォーターズ 巨大企業が恐れた男』

『ダーク・ウォーターズ 巨大企業が恐れた男』(原題:Dark Waters)
監督:トッド・ヘインズ
出演:マーク・ラファロ,アン・ハサウェイ,ティム・ロビンス,ビル・キャンプ,ヴィクター・ガーバー,
   メア・ウィニンガム,ウィリアム・ジャクソン・ハーパー,ビル・プルマン他
 
大阪ステーションシティシネマにて。
 
みんな観てっと言いたくなる面白さ。実話に基づく。
 
ロブは主に化学企業を顧客とするオハイオ州の大手法律事務所弁護士
ある日、どう見てもこの事務所にふさわしいとは思えない中年男ウィルバーがロブを訪ねてやってくる。
追い返そうとすると、ウィルバーはロブの祖母の紹介でここへ来たと言う。
 
大切な祖母の紹介ならば、断るにしても丁寧に応対しなくては。
故郷のウェストバージニア州へと向かったロブは、ウィルバーの農場を訪れて愕然とする。
 
ウィルバーの話では、巨大企業デュポン社の工場から排出される廃液のせいで、
彼の農場はことごとく汚染され、死んだ牛の数は200頭近く。
もちろんデュポン社に連絡したが、ウィルバーの管理が悪いと言われただけ。
しかも政府の機関が調査した結果がそれだと言う。
 
納得の行かないウィルバーはデュポン社を訴えるべく、地元の弁護士に相談。
しかしあのデュポン社が相手。すべての弁護士に断られたらしい。
 
立場上、ロブはこんな仕事は引き受けられないと思いながらも、
ウィルバーの話を真剣に聴くべきだと考え、法律事務所の代表トムに掛け合う。
デュポン社を怒らせないよう、慎重に話を進めることにするのだが……。
 
これを観たら、テフロン加工の鍋やフライパンは使えなくなるかもしれません。(^^;
デュポン社のほかにも化学企業の名前がちらほら出ますが、
これって『モンサントの不自然な食べもの』(2008)で見かけた会社ばかり。
 
人間の生活に便利なものを発明する。これは決して悪いことではありません。
だけど、その中に人の命をおびやかすほど危険な物質が含まれていたら。
そしてそれを企業は承知のうえで使っていて、かつ、隠していたら。
 
隠す理由はただひとつ。儲からなくなるから。
時には社員にわからぬように社員たちを使って人体実験に近いことをおこなっている。
なんと恐ろしいことでしょう。
 
巨大企業がある町では大きな雇用が生まれ、住民はデュポン社に感謝している。
環境汚染があったとしても自分の土地のことじゃないからいいと思っているふしすらある。
だから、その企業を訴えたウィルバーは白い目で見られ、
彼以外に原告に加わった人も家に火を放たれたりします。難しいですね。
 
ウィルバーがロブのもとを初めて訪れたのは1998年。
それから20年以上の月日が経ちますが、ロブはまだ戦い続けているそうです。
 
危険であることをひたすら隠して安全だという会社の偉いさんたち。
あなたたちの家では自社製品を愛用していますか。

—–

『テュベテイカをかぶった天使』

『テュベテイカをかぶった天使』(原題:Angel v Tyubeteyke)
監督:シャケン・アイマノフ
出演:アミナ・ウルムザコワ,アリムガズィ・ラインベコフ,ビビグリ・トゥレゲノワ他
第七藝術劇場では“中央アジア今昔映画祭”を開催中。
1991年にソビエト連邦が崩壊してから30年。
崩壊と前後して独立した中央アジアの国が5つ。
それらの国々の映画を観ようじゃあないかという催し物。
本作は1968年に製作されたカザフスタンの作品です。
テュベテイカとは中央アジアの伝統的な帽子。
その帽子をかぶった天使って、可愛い子どものことだろうと思ったのに、
口ひげを生やして腹の出たオッサンかいっ!(–;
愛息タイラクの誕生日を祝うため、田舎から都会へやってきた母親タナ。
テュベテイカを手放さないタイラクのことをタナは「天使」と呼ぶ。
タイラクは地理の教師で思いやりのある男だが、あいにく独身。
タナはこの機会にどうしても息子に花嫁を見つけたいと思い……。
オドロキモモノキサンショノキ。
いくら50年以上前の作品とはいえ、この花嫁探しは普通のことだったのでしょうか。
タナは街中を駆け巡り、タイラクにふさわしいと感じる女性に次々と声をかけます。
「ちょっといいかしら。あなた歳はいくつなの」てな具合で。
20歳そこそこの女性を見つけると強引に家に招き、タイラクと会わせる。
ちゃんと相思相愛の相手がいるタイラクは、わざと変な態度を取ってみせます。
必死で息子の花嫁を探す母親のことがちょっとした話題になり、
タナが立場を偽って女子寮を訪れてもバレバレでからかわれる。
それでもまったく平気な母親を強いと見るか、イカれていると思うか。
珍しいカザフスタンのミュージカルという触れ込みでしたが、
ミュージカルというのはどうなのかなぁと思います。
登場人物たちが急に踊り出すのではなく、歌うシーンで踊るだけ。
そのシーンが唐突というわけでもありません。
それより私が驚いたのは、キスシーンがあるんだということです。
こういう国の作品にキスシーンはないだろうという偏見ですかね。
タナが選んだ女性がバレリーナで、その舞台を観に行ったら、
男性ダンサーと踊る場面があり(そら踊るやろ)、
男にあんなに体を触らせるなんてあかんと縁談を進めるのをやめるし、
理不尽このうえないタナを見ているとイライラします。(^^;
そんなタナもいい歳をして恋に落ちるという衝撃のハッピーエンド。
おかげでタイラクもタナに反対されていた恋を実らせます。
しかしタイラクっていったい何歳なんですか。
チョビひげでハゲ、たるんたるんの、どう見ても中年の冴えない男なんですけど。
こういうタイプがカザフスタンではカッコイイ人なのかしら。解せん。

—–

『ラブ・チャンス 運命の恋』

『ラブ・チャンス 運命の恋』(原題:40 Below and Falling)
監督:ディラン・ピアース
出演:ジュエル・ステイト,ショーン・ロバーツ,シンディ・バズビー,
   ショーン・ジョンストン,マーク・ミーア他
 
2015年のカナダ作品。日本では劇場未公開。
 
この機会に常々不満に思っていることを言わせてください。
例えば本作は、2015年の作品なのに、Amazonプライムビデオでは2021年と書かれている。
これはおそらく配信開始になった年を示していると思われます。
製作年なんて誰も気にしちゃいないのかもしれないけれど、
私はそこに記されている年が製作年なのかどうか知りたいのです。
両方表示してくれないかなぁ。要らないか。(^^;
 
というわけでたぶん、本作が配信されるようになったのは最近。
見放題対象作品に含まれていて、私へのオススメらしい。
Netflixで『ラブ・ハード』を薦められたときにも書きましたが、
ラブコメだったら何でも好きっちゅうわけじゃないのよ。
それでも観ようと思ったのは、ラブコメだからじゃなくて、「大雪」に惹かれたからです。
荒れた天候もの、特に大雪ものは大好きゆえ。
カナダ北部、ソレンソン湖近くの小さな集落カマトナク。
小学校教師のケイトは、短期間の赴任ながら皆から愛されていたが、
このたび結婚するため、教師を辞めて都会のスノーパインズへ戻ることに。
ところが飛行機に乗るはずの朝、大雪に見舞われる。
部屋から表に出るにも雪をかき分けねばならないほどで、
なんとか飛行場に到着するが、滑走路は真っ白。
呆然としていると、スノーモービルに乗った男性が現れる。
その男性レッドフォードも飛行機に乗るつもりだったようだが、ケイトの質問に冷ややか。
この状況に慣れっこなのか、取り付く島もない。
このままでは自らの結婚式に出席できなくなると慌てたケイトは、
どうにか自分用のスノーモービルを入手すると、
レッドフォードの後ろに勝手について走りはじめるのだが……。
結局ケイトのスノーモービルが潰れて彼のスノーモービルに同乗。
さらには大熊に襲われて彼のスノーモービルも潰れます。
歩行によるふたりの珍道中は、期待していたほど雪が降らず、
予想通りのドタバタしたラブコメになりました(笑)。
珍道中の一方で、ケイトの到着を待つ彼女の一家と結婚相手の様子も描かれる。
ケイトの結婚相手と彼を狙うケイトの妹のベタベタぶりが気持ち悪くて、
どうしてケイトはこんな相手と結婚しようとしているのか意味わからず。
そりゃもうレッドフォードのほうがいいに決まっている。
スノーモービルが壊れても、雪山で迷っても、食糧が尽きても、
前向きでサバイバル能力に長けている男。
ケイトとレッドフォードがくっつくのは当然で、そういう意味では面白くないけど安心。
雪はあんまり降らなかったけど、雪山は美しかったから良しとします。
終盤にレッドフォードの正体についてちょっとした驚きもあり。
良いラストでした。

—–

『FYRE:夢に終わった史上最高のパーティー』

『FYRE:夢に終わった史上最高のパーティー』(原題:Fyre: The Greatest Party That Never Happened)
監督:クリス・スミス
 
Netflixで「あなたへのオススメ」に上がってきました。
はちゃめちゃフィクションを想像していたのですよ。
って、「史上」っちゅう言葉が同じなだけやないかい。(^^;
そうしたら、まさかのドキュメンタリー作品でした。
“FYRE(ファイア)”が何なのかを知らず、こんな事件があったことも初耳でビックリ。
2019年のアメリカ作品。Netflixオリジナル、独占配信です。
 
本作を一度観て私が理解したことのみを記しています。
誤りがあったらすみません。
 
ビリー・マクファーランドが創業した会社“FYRE(ファイア)”は、
名だたるアーティストを「予約」できるアプリを開発。
世界的人気歌手やモデルをクリックひとつで予約できることから話題沸騰。
ビリーは時の人となります。
 
ビリーはラッパーのジャ・ルールと手を組み、音楽祭を企画。
麻薬王エスコバルがかつて所有していたというバハマの島ノーマンズ・ケイに魅せられ、
この島を会場にしたゴージャスなフェスの開催を目論みます。
 
島とエスコバルとの関係を伏せておくという条件で島を借り受けたビリーは、
超有名なモデルやインフルエンサーを島に招き、
フェスの広告のために大がかりな撮影をおこないます。
そしてそのモデルたちが一斉にファイアのイメージカラータイルの画像をインスタにUP。
世界中の人の目を惹き、セレブは誰しもこのフェスに行きたいと考えます。
 
ところが、エスコバルとの約束は破られ、早々に島との関係が露わに。
借り受けの話は流れてしまい、バハマの別の島グレート・エグズーマが会場に。
この島がなんというのか、ノーマンズ・ケイとは全然違う。
しかし巧みな宣伝により、フェスの話は消えることなく巷の話題であり続けます。
 
結局なにもかもが立ちゆかなくなって、一大詐欺事件に発展。
その経緯に唖然呆然、酷すぎて笑ってしまうほどです。
 
このビリーという人が最初に創業したのは、“マグニシス”というカード会社。
きっかけは「世間のカードはダサい。もっと格好良く」というものだったらしい。
ビジネスセンスはあるのか、これも当たったそうです。
そして次に彼が思いついたのが“ファイア”。ここまではよかった。
たぶんフェスだって、上手く行けばめちゃめちゃ儲けられたでしょう。
でも、インフラがまったく整備されていない島に何千人も呼ぶフェス、
しかも準備期間が数カ月って、いくらなんでも無謀でしょう。
 
無理だと進言したスタッフは次々と解雇され、問題は何も解決しないまま。
現地のバハマ人たちに突貫工事をやらせ、もちろん金は払わない。
客が宿泊する豪奢なヴィラが建つはずが、そこにあるのは雨ざらしのテント。
どう考えても無理だとわかってもキャンセルはせず、
開催されるものと信じて続々と島に人が訪れます。その光景は異様。
 
このときの参加者リスト=被害者リストが出回っていて、
彼らにまた新たな「セレブでお得な話」メールが送られているというのが面白い。
お金がある人は、永遠にターゲットにされ続けるのですね。
 
いや~、もうほんとに開いた口がふさがらない。
ウィキペディアの「ファイア・フェスティバル」を今から読みます。

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