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『ロスト・ドーター』

『ロスト・ドーター』(原題:The Lost Daughter)
監督:マギー・ギレンホール
出演:オリヴィア・コールマン,ジェシー・バックリー,ダコタ・ジョンソン,エド・ハリス,
   ピーター・サースガード,ポール・メスカル,ダグマーラ・ドミンチック他
 
日本では昨年大晦日に配信がスタートしました。
 
比較文学の教鞭を執るレダ(オリヴィア・コールマン)は、ひとりでギリシャの避暑地へ。
海辺の町のコテージを借り、管理人のライル(エド・ハリス)の歓迎を受ける。
 
レダがビーチでのんびり日光浴をしていると、ある母娘の姿が視界に入る。
母親のニーナ(ダコタ・ジョンソン)は若く美しい女性なのに、
幼い娘エレーナにイライラしっぱなしらしく、それを見たレダの脳裏に浮かび上がる記憶。
 
若かりし頃、まだまだ勉強して人生を楽しみたい時分に娘ふたりを抱えていたレダ。
自身の母性を疑い、子どものことも好きだとは思えなかった。
同世代の夫が協力的であったのをいいことに、不倫に走り、家族を捨てた自分。
 
そんなことをぼんやり考えていると、エレーナがビーチからいなくなる。
半狂乱になるニーナをなだめ、捜索に加わったレダはエレーナを見つけるが、
エレーナが大事にしていた人形を出来心から盗んでしまい……。
 
監督は女優のマギー・ギレンホールでこれが彼女の監督デビュー作(のはずですが合ってます?)。
常々不思議な女優だと思っていましたが、結構好きです。
彼女はオリヴィア・コールマンと似たタイプですから、
彼女こそレダの若かりし頃を演じるのにふさわしかったろうと思いますが、
監督業に徹したかったのか、若いときのレダはジェシー・バックリーが演じています。
 
批評家に絶賛されているそうで、いかにもそんな感じ。ゆえに万人にはお薦めしません。
ただ、子育てで気が狂いそうになった経験がおありの方は共感できるかも。
見るべきはオリヴィア・コールマンの演技。やっぱりこの人、上手いですよね。
でも40歳には見えんと思うのよ。外国人の年齢の感覚、まったくわからん。(^^;

—–

『消えない罪』

『消えない罪』(原題:The Unforgivable)
監督:ノラ・フィングシャイト
出演:サンドラ・ブロック,ジョン・バーンサル,ヴィンセント・ドノフリオ,ヴィオラ・デイヴィス,
   リチャード・トーマス,リンダ・エモンド,アシュリン・フランチオージ,ロブ・モーガン他
 
お正月休み中、ちらつく雪を見ていたら出かけるのが嫌になり、
せっかく契約しているNetflixを今年はちゃんと活用しようと視聴した1本。
配信はひと月ほど前。その少し前に劇場でも限定的に上映されていました。
 
英国のTVドラマ『アンフォーギヴン 記憶の扉』を映画化。
キャストを見るとハリウッドリメイクですが、監督はドイツ出身の新鋭女性らしい。
アメリカ/イギリス/ドイツの合作。
 
保安官を殺害して20年間服役していた女性ルース(サンドラ・ブロック)が仮出所する。
保護観察官ヴィンス(ロブ・モーガン)に見送られて居心地がいいとはとても言えない新居へ。
大工としての腕に自信があるから仕事は自分で見つけるつもりだったのに雇ってもらえず。
致し方なくヴィンスの紹介で魚の加工工場に勤める。
 
彼女がいま望むことはただひとつ。
事件を起こすまで一緒に暮らしていた歳の離れた妹キャサリンの無事を知ること。
当時キャサリンはまだ5歳で、ルースとふたり暮らしだった。
保安官を殺したのは、ふたりの家を取り上げられそうになったから。
ルースの収監後、妹は養子に出されたはず。なんとかして居場所を知りたい。
 
ルースはかつて自分たちが住んでいた家を訪れる。
そこには弁護士のジョン(ヴィンセント・ドノフリオ)と妻リズ(ヴィオラ・デイヴィス)、
その息子たちが仲睦まじく暮らしていた。
突然のルースの来訪に、20年前の事件を知らない家族は不信感あらわ。
しかし事情を知ったジョンは、ルースを助けたいと考える。
 
ジョンの調査により、キャサリンがマルコム夫妻と養子縁組して、
夫妻の実子エマの妹として育てられていることがわかるが、
キャサリンには事件のショックによりそれ以前の記憶がないという。
ルースをキャサリンとは断固として会わせたくない夫妻だったが、
それでも自分たちがルースと会うことには応じて……。
 
来る日も来る日も妹に手紙を書き続けたルース。
でもその手紙は妹のもとへは届けられていませんでした。
だけど、捨ててしまうほど夫妻は薄情な人間ではない。
戸棚の奥に隠していた手紙の束をエマが見つけて読みます。
そして、今は自分の妹であるキャサリンに対するルースの気持ちを知り、
両親には内緒でルースと会うことを試みます。
 
事件の真相は推理できなくもない話。
またまたネタをバラしちゃいますけど、幼い妹をかばってのことだったという、
衝撃的だけど、ミステリーのオチとしてはなくもない。
この手のオチで私が最初に衝撃を受けたのは、原尞の『私が殺した少女』だったと思います。
 
ま、でも、久しぶりにサンドラ・ブロックを見られたし、
家で観る分にはじゅうぶんに面白かったです。
20年前の事件当時のルースもサンドラが演じるのはちとツライかな。いくら若作りしてもなぁ。
とはいえ、老けメイクなど私の苦手なやつでかわされるよりはいいです。
 
これからもNetflixではできるかぎりNetflixオリジナル作品を観るつもりです。
そしてやっぱり、配信に先立って劇場でも公開している場合は劇場で観たいかな。

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『明け方の若者たち』

『明け方の若者たち』
監督:松本花奈
出演:北村匠海,黒島結菜,井上祐貴,楽駆,菅原健,高橋春織,
   佐津川愛美,山中崇,高橋ひとみ,濱田マリ他
 
原作はカツセマサヒコの同名小説。と言っても知らないのですけれど。
これが長編小説デビュー作で、各界著名人の推薦を受けて大人気らしい。
推薦人として挙がっている名前の中に今泉力哉監督がありました。
ほなら観てみるかということで109シネマズ大阪エキスポシティへ。
 
大手印刷会社に就職が決まっている大学生の僕(北村匠海)。
不況で就職難航している学生が多いなか、「勝ち組」の飲み会に誘われる。
主催者・石田(楽駆)のはしゃぎぶりに乗れずにいると、
ひそかに帰ろうとしている女子学生(黒島結菜)に目を惹かれる。
 
先に出た彼女からスマホに着信あり。
そこには「私と飲むほうが楽しいかもよ」と書かれていた。
いそいそと彼女に会いに向かう僕。
 
間違いなく一目惚れだった。
まんまと恋に落ち、彼女にぞっこんになった僕は社会人に。
夢に描いていたサラリーマン生活にはほど遠いが、
同期の親友・古賀(井上祐貴)は僕の気持ちをわかってくれる存在。
古賀と飲みに行くとき以外では、彼女と会っているときしか楽しくない。
好きで好きでたまらない気持ちは募るばかりで……。
 
ネタバレです。
 
衝撃的でした。彼女が既婚者とわかるくだりが。
彼女と僕が初めて会った日のそこの部分の会話は抜かれていて、
終盤近くになるまで私たち観客にはその事実が明かされません。
 
一目惚れした彼女に呼び出されて会いに行く。
巧妙な手口に、向こうがこっちに気があると思うでしょ。
でも彼女には夫がいて、今は離れて暮らしているだけ。
初日にそれを知らされていたのに、彼女を好きになってしまった僕。
 
原作ではどのような構成になっているのか知りませんが、
事実がわかったとき、目が点になりました。上手くできています。
しかし衝撃が大きすぎて、そこまでの恋愛模様が頭から飛んだかも(笑)。
ずるいよなぁ、彼女。でも隠していないし嘘もついていない。
なのになんでハマるかなぁ、僕。
 
印象に残ったのは、風俗嬢役の佐津川愛美、僕の会社の先輩役の山中崇
濱田マリ演じる、僕が学生時代に常連だった沖縄料理屋の女将。
 
『花束みたいな恋をした』(2020)に心を掴まれた人はこれもキューッと来ると思います。
登場人物たちと同世代の若者で、こんなふうに仕事をして、
こんなふうに恋をしている、あるいはした人なら心をえぐられるのでは。
 
僕と彼女と過ごした5年。
本当に好きだったよって言われたら、それだけで生きて行けるかな。
 
昨日原作も読み終わりました。レビューはこちら

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『レイジング・ファイア』

『レイジング・ファイア』(原題:怒火)
監督:ベニー・チャン
出演:ドニー・イェン,ニコラス・ツェー,チン・ラン,パトリック・タム,サイモン・ヤム他
 
前述の『劇場版 呪術廻戦0』をTOHOシネマズなんば本館で観たあと、別館へ移動して。
別館のトイレがいつのまにかさらに新しくなっていますね。
「流れきるまでレバーを押し続けてください」と表示のあった頃が懐かしい。
 
香港出身のベニー・チャン監督はまだ58歳だったのに、昨夏にお亡くなりに。
本作が遺作となってしまいました。心よりご冥福をお祈りいたします。
アクション監督を務めるのはドニー・イェン。日本での人気も堅く、結構客が入っています。
 

香港警察のチョンは清廉潔白な警部。

お偉方のバカ息子が起こした事件を見逃すように命じられ、すぐさま断る。
そのせいで、長年追っている凶悪犯ウォンの麻薬取引の情報を掴むも、
チョンのチームごと現場行きから外されてしまう。
 
現場の場所すら教えてもらえず、部下たちが奔走して突き止めるが、
チョンが辿りついたときには、何者かに襲われたウォンの死体が転がっていたばかりか、
ウォンを捕まえようと待ち構えていた多くの警官も惨殺されていた。
 
現場から奪い去られた大量の麻薬の行方を探していたところ、
かつてチョンを慕っていた元警官のンゴウら5人が捜査線上に浮かぶ。
ンゴウたちは過去に起きたある事件の責任を取らされて服役。
出所してすぐに復讐のために今回のことを計画したと思われ……。
 
香港のクライムアクションってやっぱり面白いですよねぇ。
チョン役にドニー・イェン、ンゴウ役にニコラス・ツェー
このニコラス・ツェーがカッコイイんですよ。
本作では悪役ですが、復讐に走ったのは致し方ない部分もある。
どこの国の警察もこんなに汚職まみれで保身に走る上層部ばかりなのでしょうか。
正しいことをしたければ上に行くしかないという“踊る大捜査線”を思い出す。
 
ベトナムマフィアっていうのは映画で初めて見たかもしれません。
汚職警官もどこにでもいるし、マフィアもどこにでもいるのかしらん。
 
上層部に逆らえない警官が多い一方で、良い仕事をしようと務める警官もいる。
住みやすい世の中を願うのは皆おなじ。
こういうわかりやすい映画、歓迎。わかりにくいのも好きだけど。(^^;

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『劇場版 呪術廻戦0』

『劇場版 呪術廻戦0』
監督:朴性厚
声の出演:緒方恵美,花澤香菜,小松未可子,内山昂輝,関智一,中村悠一,櫻井孝宏他
 
原作を読んだこともなければ、アニメ版を観たこともなし。
話についていけるとは思えなかったので、年明けまでスルーしていました。
でも、なんばグランド花月の夜の部にひとりで予約を取った日、
その前に映画を観ようとしたら観るものがありません。
えーい、予習ゼロでわかるかどうか試してみようじゃないかとTOHOシネマズなんばへ。
 
ちなみに事前の知識は本当にゼロ。
鑑賞後も登場人物の名前を漢字でどう書くのか調べたのみです。
「オッコツ」は「乙骨」だと作品中に出てきたけれど、「ゲトー」って何よ。
「外道」かと思いましたけど、「夏油」で「ゲトウ」なのですね。
めっちゃ面白くて、切なくて、また泣いてしまった(笑)。
 
高校生の乙骨憂太(おっこつゆうた)には祈本里香(おりもとりか)の霊が取り憑いている
憂太と里香は幼いころ病院で知り合い、子ども心に結婚を誓い合った仲。
しかし憂太の目の前で里香は無残にも車に轢かれて死亡。
見目もおぞましい怨霊となった里香は憂太を守りつづけてそばを離れようとしない。
学校で憂太がいじめられているときに里香が発動、いじめっ子たちを半殺しにする。
 
普通の高校に通えなくなった憂太を受け入れることになったのは、東京都立呪術高等専門学校。
ここは、呪いを祓うために呪いを学ぶ学校で、担任はなぜか目隠しをしている五条悟。
憂太が編入された1年生クラスにはほかに3人。
声に乗せた呪いを実現化するという技を持つ呪言師・狗巻棘(いぬまきとげ)。
人間の言葉を話す突然変異種の怪力パンダは名前もそのままパンダ。
 
いつ発動するとも知れない里香の力を恐れるあまり、誰ともつきあえずにいた憂太だったが、
実習の中で学校に取り憑いた呪いを祓ったりして、少しずつ自信を持ちはじめる。
また、それぞれ個性的な同級生たちの本当の温かさも知り、だんだん心を開くように。
しかし里香の力を狙う最強最悪の呪詛師・夏油傑(げとうすぐる)が現れて……。
 
印象的なのは、本当に縛り付けられているのはどちらなのかということです。
幼くして結婚を約束したのに死んでしまった里香。
その里香が憂太に取り憑いて、憂太のことを放そうとしないのだと思っていたけれど、
実はそうではないのだということに憂太は気づきます。
放そうとしていないのは自分のほう。自分が里香を縛り付けている。
身を投げ出して里香を解き放とうとするくだりは泣けてきます。
 
五条先生がなんとカッコイイことよ。シビれました。
もとは夏油と親友だったなんてとこも泣かせるではないですか。
 
でね、初めて“呪術廻戦”を観た私は、このシリーズの主役は憂太だと思っていたわけですよ。
いまウィキペディアを読んで驚きました。主役ってわけじゃないのぉ!?
いやはや、登場人物が多すぎて、制覇しようと思ったらエライことになりそう。
それにしても“呪術廻戦”にしても“鬼滅の刃”にしても、なんで動物が必ずいるの?
パンダがハダカイノシシとかぶります。あ、ハダカイノシシは動物じゃないか。(^^;
 
純愛は大義に勝る。

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