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『チャーリー』

『チャーリー』(原題:777 Charlie)
監督:キランラージ・K
出演:ラクシット・シェッティ,サンギータ・シュリンゲーリ,ボビー・シンハー他
 
5年ほど前、映画は娯楽大作しかほぼ興味のない姉さんをインド映画に誘ったら、
「インド映画は無し!」と言われ、それでも無理強いして一緒に行った結果、姉さんボロ泣き。
インド映画に対する姉さんの認識を覆したのが『バジュランギおじさんと、小さな迷子』(2015)でした。
で、その後は配信でご覧になった『きっと、うまくいく』(2009)も大のお気に入りになり、
すっかりボリウッドの食わず嫌いは払拭されたようで、『RRR』(2022)も一緒に観に行きました。
 
そんな姉さんが本作の公開を私より先に知り、「ハンカチ必須のインド映画が公開されるらしいで」。
ほな行きましょかと、塚口サンサン劇場で観ることに。
 
インドでは同語の作品を「サンダルウッド」と呼ぶそうです。
インド映画は、ヒンディー語テルグ語タミル語マラヤーラム語に次ぐ興行規模を誇るのだそうな。
主演のラクシット・シェッティはカンナダ語映画界のスーパースターとのことで、プロデュースも務めています。
ま、インド人俳優の多くがそうであるように、結構暑苦しい顔をしてはります。(^^;
 
インド南部、カルナータカ州のマイスールにひとりで暮らす男性ダルマ。
少年時代に事故で家族を失った過去が影響して、人づきあいを徹底して避けている。
酒とタバコとチャールズ・チャップリンの映画を観ることだけが楽しみで、
近所の住民からも職場の同僚たちからも偏屈だと言われても一向に気にしない。
 
ある日、ダルマの家の前の通りに迷い込んできたラブラドールレトリーバーの子犬が轢かれる。
どうせ保健所が引き取りに来ると言って住民たちは放置しておこうとするが、
厄介事には関わりたくないはずのダルマがなんとなくその犬を放っておけず、介抱して病院へと連れて行く。
 
無事に診察が終わり、獣医のクマールにこの犬は自分の犬ではないことを伝えるが、
クマールは引き取り手を見つけるまで預かるようにダルマに言う。
仕方なく犬を連れ帰ったところ、とんでもなくやんちゃな犬で、ダルマはイライラ。
 
名前すら付けることなく犬の面倒を見続けていると、
動物愛護団体の女性デヴィカから目を付けられ、虐待を疑われてしまう。
やっとチャップリンから取って“チャーリー”と名付け、
やがてチャーリーなしの生活は考えられないようになり……。
 
原題の“777 Charlie”の「777」は、タグにあったドッグライセンス(犬の登録番号)の数字。
 
悪徳ブリーダーは売れる犬を手に入れるために近親交配を繰り返す。
それは犬の遺伝子に悪い形で出るらしく、チャーリーは血管肉腫を発症します。
 
ネタバレになりますが、そのチャーリーがテレビの前ではしゃぐ姿を見て、雪に惹かれているのだと気づく。
チャーリーが生きている間になんとか雪を見せてやりたいと、
ダルマはチャーリーをサイドカーに乗せて、雪を求めて出発するのです。
 
そりゃもう泣くに決まっている(笑)。
偏屈なダルマには誰も近づいてきませんが、向かいの家に住む少女アドリカだけは別。
チャーリーのことが好きでたまらず、一緒に留守番もします。
チャーリーに「ありがとう」を教えてダルマの前でそれを見せるように言うけれど、チャーリーはしない。
こんなの、最期に「ありがとう」をするのが見え見えじゃないですか。でも泣く。
 
『バジュランギおじさん』と比較すると、泣き度は低い。あっちのほうがボロ泣きでした。
でも、犬好きの人にはたまらんのじゃないですかね。
通路を挟んで私の隣に座っていた人は、「ずびー、ずばー」と終盤泣き通しでした(笑)。
 
踊りは無し、歌は多め。
164分の長尺ですが、インド作品って不思議、ちっとも長く感じない。
やっぱり大好きです、ボリウッド。

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『「ツキウタ。」劇場版 RABBITS KINGDOM THE MOVIE』

『「ツキウタ。」劇場版 RABBITS KINGDOM THE MOVIE』
監督:尾崎正善
声の出演:梶裕貴,鳥海浩輔,増田俊樹,前野智昭,細谷佳正,KENN,蒼井翔太,羽多野渉,柿原徹也,
     近藤隆,小野賢章,木村良平,浅沼晋太郎,茉莉邑薫,鈴木達央,武蔵真之介他
 
観るものがなくなったので、これも観てみました。
109シネマズ大阪エキスポシティにて。
 
『ツキウタ。』は、エンタメ企業“ムービック”から発売されているキャラクターCDシリーズとのこと。
と聞いても、“キャラクターCD”というのがすでに何かわからん。(^^;
ムービックはアニメイトグループに属しているそうですね。
とにかく、ここに登場するキャラクターたちは“ツキノ芸能プロダクション”に所属しているという設定らしい。
 
ツキノ芸能プロダクションに所属するアイドルユニット“Six Gravity”のリーダー・睦月始は、
ある日立ち寄った古書店で、兄弟ユニット“Procellarum”のリーダー・霜月隼と遭遇。
ふたりが同時に書棚に手を伸ばした先には、彼らが出演予定の舞台の原作本らしき古書。
それは『Rabbits Kingdom』という本で、初めて聞くはずのタイトルなのになぜかそうは思えない。
 
と、冒頭数分間のここまでですでに話についていけなくなり、眠くなる。
必死で睡魔と戦ううち、彼らに耳が付いて兎になっているのでした(笑)。
以下、私の理解で合っているかどうかわかりません。
 
黒兎王国の国王・始は臣下からも国民からも慕われる人望の厚い人気者。
黒兎王国主催のパーティーが開かれ、近隣の狼族や鳥族や鼠族の人々を招きます。
そこへやってきたのが、白兎王国の魔王・隼。
隼は始に近づくと、自分たちは「対」なのだと主張。
始が戸惑っていると、隼にそっくりなもうひとりの人物が現れて、
パーティーに集まっていた人はもちろんのこと、国民たちも襲われて大騒動に。
 
隼にそっくりのもうひとりは、実は隼の闇の気持ちの表れ。
虚しさだったり寂しさだったりがもうひとりを作り上げ、世界を我が物にしようとするのです。
 
てな感じかなぁ。
最後のほうはそれなりに面白く観ることができましたが、
どうもこういうアイドル系のアニメは私は避けるほうがよさそう。(^^;
このルックスで「えいえいおー」的にみんなで頑張るところに私はついて行けない。
でも、世の中にはいろんなアニメがあるんだと知るのは楽しいです。
 
なんだかんだで次も観に行ってしまったらどうしよう。

—–

『言えない秘密』

『言えない秘密』
監督:河合勇人
出演:京本大我,古川琴音,横田真悠,三浦りょう太,坂口涼太郎,皆川猿時,西田尚美,尾美としのり他
 
109シネマズ箕面にて、前述の『クワイエット・プレイス:DAY 1』とハシゴ。
 
2007年の台湾作品のリメイクだそうですが、私としたことが、観とらんじゃあないか(泣)。
ヒロインを演じたのが『海洋天堂』(2010)や『鵞鳥湖の夜』(2019)のグイ・ルンメイと知り、
観たくて仕方なくなっています。でも配信で観るのは無理みたい。TSUTAYA DISCASならあるかしら。
 
で、リメイクしたのは“かぐや様は告らせたい”シリーズの河合勇人監督。
どうでもいいっちゃいいことなのですけれど、かねてから似ていると言われている古川琴音岸井ゆきの
古川琴音が演じるヒロイン役の名前を「ゆきの」にされるとややこしいがな。(^^;
 
音大のピアノ科の学生・樋口湊人(京本大我)は将来を嘱望されて音楽留学していた。
このたび帰国して復学したが、実は留学先で心折れる出来事があり、もうピアノをやめる決意をしている。
 
それを誰にも言えないでいたある日、取り壊しが決まっている旧講義棟からピアノの音が聞こえてくる。
初めて耳にするメロディに惹かれて弾き手を探すと、見知らぬ女性の姿が。
 
名前を教えてくれるまでに相当な時間を要した彼女は内藤雪乃(古川琴音)。
もうピアノは弾かないつもりでいたのに、彼女のピアノに癒やされて、連弾などもするように。
どんどん惹かれ合うふたりだったが……。
 
同じく音大のピアノ科が出てきた『サイレントラブ』と比べると嫌悪度は低いけど、
泣けっ!と言われているかのようでちょっとゲンナリ。
 
湊人の同級生たちもやかましすぎる。おまえら黙っとれと思ってしまいました。
湊人の父親役の尾美としのりは落ち着いていてよかった。
雪乃の母親役の西田尚美がドアの隙間から覗かせる顔はちょっとホラーでした(笑)。
あら、このふたりは『土を喰らう十二ヵ月』(2022)に夫婦役で出ていましたね。
 
文句を言いつつも、ラストのトイピアノのくだりではちょっと涙が。
結局泣いとるんかい。(^O^;
 
ウィキを読むと、オリジナルとは若干異なる部分もありそうなので、
なんとかしてオリジナルを観たいです。

—–

『クワイエット・プレイス:DAY 1』

『クワイエット・プレイス:DAY 1』(原題:A Quiet Place: Day One)
監督:マイケル・サルノスキ
出演:ルピタ・ニョンゴ,ジョセフ・クイン,アレックス・ウルフ,ジャイモン・フンスー他
 
109シネマズ箕面にて。
 
通常版でじゅうぶんなところ、この日もう1本観たかったがために、
通常版より早い時間から上映のIMAX版を鑑賞することに。
ブツ(野球のチケットと本)の引き渡しのためにIMAX版につきあわせた兄さん、すみません。
兄さんは通常版をご覧になる予定だったのに、それじゃ引き渡しがでけんからと、
鑑賞料金が400円高いIMAX版におつきあいさせてしまいました。(^^;
 
大ヒットを飛ばした“クワイエット・プレイス”シリーズの第3作。
第1作と第2作で監督と主演を務めたジョン・クラシンスキーはプロデュースに回り、
その妻役であり実生活でも妻であるエミリー・ブラントも今回は出演なし。
第1作より前の、謎の地球外生命体が襲来した1日目という設定になっています。
 
主演のルピタ・ニョンゴといえばすぐに思い出されるのは『アス』(2019)。
『アス』といえばジョーダン・ピール監督の『ゲット・アウト』(2017)。
ホラーにはさほど馴染みがなかったクラシンスキーは、シリーズ第1作を撮るに当たり、
その『ゲット・アウト』や『ドント・ブリーズ』(2016)を参考にしたと公言しています。
こうしてなんだか各作品が繋がっているように見えます。
 
末期癌ホスピスに入院中の女性サムは、人生に投げやりな態度を見せている。
ホスピスのスタッフで友人のルーベンからたまには出かけようと誘われ、
渋々ながらもほかの患者たちと共にグループ遠足に参加、マンハッタンに到着。
しかし気休めのマリオネットショーなど観たところで心は晴れずにいると、
ルーベンが慌てた様子で患者たちを集め、ただちにホスピスに帰るべくバスに乗り込ませる。
 
まもなくして隕石のようなものが空から落下してきたと思ったら、
恐ろしげな地球外生命体が次から次へとやってきて人々に襲いかかる。
 
地球外生命体は泳げないことがわかっているらしく、政府は船を出すことを決定。
皆が乗船しようと港に向かうなか、サムだけは猫のフロドと一緒に逆方向へと向かう。
 
その途中、エリックという男性と遭遇。
港へ向かうように教えても、怯えているエリックはついてくる。
致し方なくサムはエリックを実家へと連れてゆくのだが……。
 
シリーズでこの第3作を初めて観る方もすぐにおわかりになるかと思いますが、
地球外生命体は目が見えません。耳はめちゃくちゃ良くて物音に即座に反応します。
音を立てたらたちまち奴らがやってきて、見るも無惨に殺されてしまう。
 
毎度そうなんですが、ツッコミどころは満載。
ルーベンは気の毒にも序盤でお陀仏の憂き目に遭うけれど、
そんな必死に音を止めに行こうとせんでも、放っておいてその場から離れればよくないですか(笑)。
 
音を立てずにひたすら逃げるだけの映画です。
それでもそれなりにドキドキできるし、サムが最期にしたかったことは泣けてくる。
頼りないはずのエリックがサムのために命がけで薬を入手しに行くのもいいし、
フロドにいささか振り回されている感はあるけれど、この猫の名演技には惚れ惚れします。
 
エリック役のジョセフ・クイン、よかったです。
名前を聞いても私は知らない俳優でしたが、『オーヴァーロード』 (2018)などにも出演している様子。
ジャイモン・フンスーの役は、彼じゃなくてもいいんじゃないのというほどインパクト小。
もっと逃走劇に絡むかと思っていたから拍子抜け。別にええけど。
 
なんぼでも続編を作れそうなシリーズです。

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『かくしごと』

『かくしごと』
監督:関根光才
出演:杏,中須翔真,佐津川愛美,酒向芳,木竜麻生,
   和田聰宏,丸山智己,河井青葉,安藤政信,奥田瑛二他
 
イオンシネマ茨木で『ルックバック』を観た後、109シネマズ箕面へ移動してレイトショー。
夕方にオンラインでチケットを購入した時点では私しか客がいなかったので、
もしやまた“おひとりさま”かと思ったけれど、結局あと3人いました。
 
原作は北國浩二のベストセラー小説『嘘』。
監督はテレビCMやMVを多く手がける関根光才。
同監督が趣里菅田将暉を主演に起用した『生きてるだけで、愛。』(2018)はなぜか未見(ほんとに何故!?)、
ドキュメンタリー作品『太陽の塔』(2018)は観たことがあります。
 
バツイチの絵本作家・里谷千紗子()は、久しぶりに田舎に帰る。
ほぼ絶縁状態にあった父親の孝蔵(奥田瑛二)が認知症で徘徊していたとの連絡を受けたため。
要介護認定に立ち会って施設を決めたら、孝蔵からとっとと離れるつもり。
 
郷里の親友・野々村久江(佐津川愛美)と酒を飲みに行ったところ、
頼んだ代行がなかなか来ないことに苛立つ久江が自分で車を運転して帰ると言う。
ビールを2杯飲んだだけだから酔っぱらっていないという久江の車に同乗して帰途に就くと、
途中、車にぶつかるものがあった。慌てて降車してみると、そこには少年(中須翔真)が倒れていた。
 
久江は公務員で、もしも飲酒運転で人をはねたことが知れたら間違いなくクビ。
救急車を呼ばないでくれと懇願する久江に負け、千紗子は少年を実家に連れ帰る。
 
ずぶ濡れの少年の服を脱がせてみると虐待痕がある。
目が覚めた少年は、事故のショックからか記憶を失っていて、自分の名前さえもわからない。
近くの川では少年の捜索が開始されているが、
あろうことかその両親は捜索を見届けずに東京へ帰ってしまったというではないか。
 
ニュースで知った少年の名前から両親の所在を突き止めた千紗子は、NPO法人職員を装って会いに行く。
応対した少年の父親(安藤政信)と母親(木竜麻生)の態度から虐待を確信し、
千紗子は少年に自分が母親だと嘘をつき、育てることを決意するのだが……。
 
ごめんなさい。これは好きじゃない。
 
まず序盤、福祉課の職員だという久江の台詞が鬱陶しい。
「お父さんを大事にしてあげなきゃ」とか、の生前、私が嫌だった言葉だなぁと思い出して苦笑い。
が亡くなったときも、「ご両親を大切にしてあげて」といろんな人から言われました。
もちろん善意からの言葉であることはわかっています。
せやけどそんなこと言われんでもやってるっちゅうねん、などと思っているときに、
私のことを心配してくれる言葉がどれだけありがたかったことか。
久江の「そんなんじゃ介護なんてできないよ」みたいな台詞も結構カチンと来る。
あなたのお仕事はそりゃ立派でしょう。でもこれ、介護経験のある人が書いた台詞なのでしょうか。
 
久江はこんな態度のくせして、子どもを置いて飲みに行き、結局飲酒運転。
千紗子にしても無戸籍のまま育てるとかあるじゃんなどと言ったりして、責任感があるのかないのかわかりません。
私はずっとシラけてしまって。
 
前々からうっすら思っていたことですが、杏って演技が上手いのかどうか私にはよくわからない。
たぶん役柄によるとは思うけれど、この役では上からな感じがよろしくない。
上手く演じようとしているのが伝わってきて、もう少し力を抜いてもいいのではと思いました。
常に優等生な印象を受けます。
 
奥田瑛二のボケぶりは見ているのがつらいほどで上手い。
子役の中須翔真くんはめちゃ可愛くて知的。
でも、記憶喪失なんて起こしていなかったというストーリーは見え見えで、
泣かせようとしているのが読めてしまう。私はこれでは泣けないのですよ。
カメオ出演の河井青葉は何のための登場だったのかわからず。
青葉姐さんをちらりとでも見られたのは嬉しかったけど。
 
そうですか、そういうもんですか。(^^;
はい、やっぱりこれも素直な人が観るのがいいと思います。

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