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『ミマン』

『ミマン』(英題:Mimang)
監督:キム・テヤン
出演:イ・ミョンハ,ハ・ソングク,パク・ボンジュン,ペ・スンジン,チョン・スジ他
 
京都シネマでしか観られない作品というのはそうそうないので、
京都で晩ごはんを食べることにしている日にしか行きません。
この日は祇園でひとり晩ごはんを予約していたからその前に3本ハシゴ。
京都シネマには去年の7月に行ったきりだったようです。
 
同じ発音なのに複数の意味を持つ言葉って、日本語にもたくさんありますよね。
韓国語にもそんな言葉がたぶんいろいろあって、本作は同じ発音だけど複数の意味を持つ“ミマン”を取り上げています。
 
舞台は、変わりゆくソウル
変化してゆく街並みを背景に、3組の男女が織り成す物語。
 
“ミマン”には3つの意味があるそうです。
1つめは「迷妄」。道理に暗くて要領を得ずに戸惑うこと。
2つめは「未忘」。忘れようとしても忘れられないこと。
3つめは「弥望」。遠く広く眺めること。
 
会話劇というほうがいいかと思います。
ソウルの街をただ歩いたり、ドライブしたりしながら交わされる会話。
話の中身は、最近自分の身に起きたことや仕事の話、家族のこと、結婚や恋愛のこと。
いたってありふれた会話です。
 
昨年『JUNG KOOK: I AM STILL』を観てジョングク大好きになり、じゃあBTSも聴くかとなって、
韓国語の勉強もしたくなっているから、こういう作品を外すことはできません。
とはいうものの、ただ男女がしゃべっているだけですから、退屈といえば退屈。
不愉快な会話劇だった『ドライブ・イン・マンハッタン』よりはずっと好きですが、
ソウルの町並みを楽しみました、それだけかなぁ。

—–

『ゆきてかへらぬ』

『ゆきてかへらぬ』
監督:根岸吉太郎
出演:広瀬すず,木戸大聖,岡田将生,田中俊介,トータス松本,瀧内公美,草刈民代,カトウシンスケ,藤間爽子,柄本佑他
 
109シネマズ箕面にて。
 
予告編を観ても惹かれるものはないどころか、むしろ嫌になっちゃって、公開初日に観るつもりはなかったのです。
同日封切りで観たい作品はほかにいっぱいあったのに、時間的にいちばん都合が良いのがこれでした。
 
監督は今年75歳になる根岸吉太郎。代表作といえば『遠雷』(1981)ですが、私の印象は『サイドカーに犬』(2007)が強い。
亡くなった竹内結子が主演していたからというのが理由かもしれません。
 
本作は実在の詩人・中原中也、女優・長谷川泰子、文芸評論家・小林秀雄の人間模様を描いています。
 
20歳の駆け出しの女優・長谷川泰子(広瀬すず)は、学生詩人・中原中也(木戸大聖)と出会う。
まだ17歳ながら天才と謳われる中也のもとへ泰子が転がり込むような形で同棲を開始。
その中也を訪ねてきた評論家・小林秀雄(岡田将生)から口説かれるように。
 
やがて、中也と別れて秀雄と暮らしはじめた泰子は、精神症を患う。
秀雄曰く、泰子にとって中也と秀雄は両側から支える2本のつっかえ棒のようなもの。
その1本である中也を失った泰子がおかしくなるのは当然で、
ならばいっそ自分とも別れたほうが泰子にとってよいはずだと、秀雄は出て行ってしまい……。
 
実在した著名人の関係がわかるのは面白いけれど、惹かれるものは何もなし。
広瀬すずはそこそこ歳を取った監督たちにとって大事なお嬢様のような存在なのかもしれませんが、
こういう少し古めかしい時代設定の作品に彼女はまったく似合わない。
台詞の言い回しも芝居がかりすぎていて、私はどっちらけ。
 
いちばん冷静でマトモふうな秀雄の気持ちはちょっぴりわかる。
だけど、本作を見て中也や泰子の人間性に惹かれることはありません。
それに広瀬すずの絡みのシーンって色っぽさが皆無なんだなぁ。
まぁ、彼女は絶対脱がないというのもあるけれど、二階堂ふみ辺りのほうが似合いそう。
 
中也の妻役の藤間爽子が凛として綺麗でした。
いつまでも生徒役のイメージが払拭できないかと思ったら、こんな年相応の役もよかった。
それと、おかしくなった泰子に公園で抱きつかれる勤め人役の柄本佑にも笑いました。
 
私には無理。
すずファンにとってはやっぱり良いんですか。

—–

『愛を耕すひと』

『愛を耕すひと』(原題:The Promised Land)
監督:ニコライ・アーセル
出演:マッツ・ミケルセン,アマンダ・コリン,シモン・ベンネビヤウ,メリーナ・ハーグベリ,
   クリスティン・クヤトゥ・ソープ,モーテン・ヒー・アナスン,グスタフ・リンド他
 
なんばパークスシネマにて、前述の『デビルマン 誕生編』の次に。
 
デンマーク/ドイツ/スウェーデン作品。実話に基づく。
観た翌日にこのブログ用記事を書いて保存したはずが、今UPしようとしたらその記事がない。
激しく動揺しています。(T_T)
仕方がないのでちゃちゃっと書くけれど、観たのは2週間以上前だっちゅうの。記憶が。(–;
 
舞台は18世紀のデンマーク。
救貧院に身を寄せていた貧しい退役軍人ルドヴィ・ケーレン大尉は、
今まで誰が何を植えようが駄目だった不毛の地で作物を育ててみせると宮廷に宣言する。
 
この地の開墾は王の悲願であったから、やりたい奴にやらせておけば王にも言い訳が立つとお役人たちは考える。
どうせ無理に決まっているが、自腹でなんとかすると言うルドヴィが任せられることに。
もしも成功したあかつきには貴族の称号をもらうという条件。
 
金がないから人手を集めることもできずにいると、神父のアントンがある夫婦を連れてくる。
その夫婦ヨハネスとアン・バーバラは、冷酷な領主シンケルのもとから逃げ出した小作人。
シンケルに見つかればどんな目に遭わされるともわからないが、とにかく貴重な人手であることは間違いない。
他に選択肢はなく、夫婦を住み込みで雇うことにしたルドヴィ。
 
以降、来る日も来る日も開墾に力を注ぐルドヴィの執念がやがて実って宮廷は大慌て。
また、シンケルもなんとかその土地を手に入れようと執拗に嫌がらせを仕掛けてきて……。
 
2週間以上経っているうえに、昼休み時間に書こうと思ったらこの程度しか書けませんね(笑)。
めっちゃ良い作品だったのに。あの下書きはどこへ!?
 
とにかくシンケルがえげつなくて、ヨハネスは殺されてしまいます。
一旦ルドヴィの家から出て行こうとしたアン・バーバラも戻ってきて、一緒に生活をする。
不吉だと忌み嫌われる南方の少女アンマイ・ムスと3人、いつしか本当の家族のように。
 
王のお墨付きをもらったルドヴィだからもう大丈夫かと思いきや、シンケルの攻撃は止まりません。
最後は本当にいい気味で、拍手喝采を送りたくなりました。
 
ハリウッド作品への出演がすっかり多くなったマッツ・ミケルセンですが、
やっぱり北欧作品に出ているときの彼のほうがよくないですか。

—–

『デビルマン 誕生編』

『デビルマン 誕生編』
監督:飯田つとむ
声の出演:速水奨,水島裕,高野槙じゅん,津嘉山正種,池田昌子,寺島幹夫,玄田哲章,内田直哉,亀山助清他
 
この前日、仕事帰りに109シネマズ箕面で3回目の『ファーストキス 1ST KISS』を観たのですが、
その話はもういいですよね。とにかく、松村北斗にあんな切ない顔されたらたまらんってことです(笑)。
 
その翌日、午前中は仕事。午後休を取ってまたまたNGK。
ご一緒したお姉様方とお別れした後、ひとりでなんばパークスシネマへ。
 
後述の本命作品を観る前に隙間時間を埋めるために観たのがこれ。
1972(昭和47)年に『週刊少年マガジン』で連載を開始すると同時にTVアニメ版も放送されました。
って、知ったことのように書いていますが、私は“デビルマン”を観たことがないんです。
永井豪は“キューティーハニー”しか観た記憶がありませんからね。なぜなのかしら。
 
ともかく、私にとってはこれが初見。
本作はコミック版『デビルマン』の導入部をもとにして制作されたOVAなのだそうです。
予習も復習もしていないので、わかる範囲で書きます。
 
高校生の不動明は訳あって同い年の牧村美樹の家に居候中。
明にぞっこんの美樹と一緒に下校中、かつて同級生だった飛鳥了が目の前に現れる。
了は明に緊急の用事があると言い、美樹がついて行こうとするのを拒む。
 
明が了に事情を聞くと、地質学者だった了の父親が焼身自殺したらしい。
彼は研究の途中で古代に栄えていたデーモンを発見し、それからおかしくなってしまったという。
父親の遺志を受け継いでデーモンを倒すには、人間の心を持ったまままでデーモンと合体することが必要。
了自身もデーモンとの合体を試みるつもりだが、失敗するかもしれない。だから、明にも試みてほしいのだと。
 
了は自宅の地下に巷のクズを集めてサバト(悪魔崇拝の会)を開いている。
明もそこに足を踏み入れ、クズたちが次々と身体を悪魔に乗っ取られるのを目撃。
すると明も了の目論見どおりにデーモンと合体し、“デビルマン”へと変身し……。
 
冒頭、学校で飼育されているウサギたちが喉を掻き切られて死んでいるシーンを見て、
今の時代にはこんなのの映像化はクレームが入るだろうと苦笑い。
「女は駄目だ」とか、台詞もいちいち問題になりそう(笑)。
デーモンと化す妖精だかなんだかも胸あらわで、そりゃこんな漫画はそれまでなかっただろうと思う。
ネットなんかで女性のハダカを簡単に見られなかった時代なら、みんな食いつきますよねぇ。
 
いくら親友の頼みとはいえ、「悪魔になってくれ。失敗したら親父みたいに自殺だよ」と言われて受けますか。
決断も早すぎて笑ってしまうけど、衝撃的で面白いのはわかります。
続編も観に行かなきゃ。

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『セプテンバー5』

『セプテンバー5』(原題:September 5)
監督:ティム・フェールバウム
出演:ピーター・サースガード,ジョン・マガロ,ベン・チャップリン,レオニー・ベネシュ,
   ジヌディーヌ・スアレム,ジョージナ・リッチ,コーリイ・ジョンソン,ベンジャミン・ウォーカー他
 
イオンシネマ茨木にて、前述の『大きな玉ねぎの下で』の次に。
 
同事件について描いた作品としてはスティーヴン・スピルバーグ監督の『ミュンヘン』(2005)がありました。
世界中の人がテレビで初めてテロリズムを見たのはこのときなのだそうです。
「テロリスト」という言葉もまだ使われていなかった時代。そういえば昔は「ゲリラ」と呼んでいましたよね。
 
1972年のこの出来事を取り上げたのは、1982年生まれのティム・フェールバウム監督。
エンドロールの“Special Thanks”の中にローランド・エメリッヒ監督の名前があり、どういう関係かと思ったら、
フェールバウム監督の長編デビュー作『HELL』(2011)でエメリッヒ監督が製作総指揮を務めたようです。
また、本作のプロデューサーにはショーン・ペンも名を連ねています。
 
1972年8月26日に開幕したミュンヘンオリンピック真っ最中の9月5日。
現地に乗り込んで競技を中継中だった米国ABCのスポーツ中継クルーの数名が銃声を聞く。
何事かと調べると、パレスチナ人の武装集団がイスラエルの選手村を襲撃したらしい。
犯人たちはイスラエル人選手11名を人質に取って立てこもり、パレスチナ人囚人たち数百名の釈放を要求。
 
ふだんはスポーツ番組専門のチャンネルだが、自分たちが現地にいるというのに中継をほかに任せるなんてできない。
クルーたちは一丸となって正しく状況を伝えようとするのだが……。
 
なにしろ初めてのテロ生中継。
人が殺される可能性があるなかでカメラを回し続けていいものか。
殺される選手の親の気持ちを思えば、映すべきではないという者、真実を伝える義務があるという者、さまざま。
 
選手に扮して選手村に潜入してカメラを回す。音を拾う。
現地のドイツ語のニュースを聴き取れるのは通訳の女性のみで、彼女も奔走。
落ち着きを求められながらも動きつづける現場の様子に緊迫感があります。
 
人質全員無事解放を願っていたのに叶わなかったと知ったときの表情を見れば、
視聴率は取りたいだけで動いているわけではないのだと思えます。

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