MENU
ChatGPT-Image01
ChatGPT-Image02
ChatGPT-Image03
ChatGPT-Image04
ChatGPT-Image05
previous arrow
next arrow

『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』

『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』(原題:Godzilla: King of the Monsters)
監督:マイケル・ドハティ
出演:カイル・チャンドラー,ヴェラ・ファーミガ,ミリー・ボビー・ブラウン,渡辺謙,
   チャン・ツィイー,ブラッドリー・ウィットフォード,サリー・ホーキンス他
 
公開初日の金曜日、ちょうどダンナが飲み会だったから。
エキスポシティか箕面か伊丹のいずれかで本作を観ることに。
2Dの字幕版を観たかったのに、どこも時間が合わず。
吹替版ならいずれで観ることもできるけれど、
「洋画は字幕で観る派」の私としては、そこは譲れない。
109シネマズ箕面のIMAX3D版で手を打ちました。
 
最初の『ゴジラ』(1954)に始まり、何度も映画化されてきた“ゴジラ”
本作はハリウッド版の『GODZILLA ゴジラ』(2014)の続編。
『キングコング 髑髏島の巨神』(2017)と同じ世界観なんですと。
 
前作から5年後の世界。
怪獣の調査をおこなってきた秘密機関“モナーク”は、
怪獣への対応について追及を受け、解体の危機に。
 
一方、中国・雲南省のモナーク基地では、モスラの幼虫が孵化して暴れ出す。
科学者エマとその娘マディソンはモスラの幼虫と交信を試みて落ち着かせることに成功。
ところがその直後、環境テロリストのアラン率いる傭兵部隊が突入し、
エマとマディソンを連れ去ったうえに、怪獣との交信装置を奪ってゆく。
 
モナークの科学者である芹沢は、元モナークのメンバーでエマの夫マークに協力を要請。
エマとマディソンを探しはじめるのだが……。

IMAXです。3Dです。映像が綺麗だし、迫力もある。
でも迫力ありすぎ派手すぎ音デカすぎで、何がどうなっているのやらわからん。
途中からもうどうでもいいやという気分になってきて、
3Dメガネをかけたまま盛大に寝ましたがな、私。
 
なんかみんな『アルマゲドン』(1998)みたいなんだもの。
自分の命を犠牲にして人々とゴジラを救おうとする。
渡辺謙演じる芹沢博士もそんなふうで、アンタはブルース・ウィリスかっ。
 
怪獣にあまり詳しくもなければ思い入れもないから、
ドシャーンとかピッカーンとかやたら轟音で閃光飛び交うシーンばかりでは
私はもう「へー、ふーん、はーん」と驚くよりほかありません。
 
ハリウッドでは有名でも、日本ではそれほど知名度が高くない役者いっぱい。
でもねぇ、これって彼らの代表作には全然ならんと思う。
エマ役のヴェラ・ファーミガなら『エスター』(2009)だし、
わりと早く死んでしまうモナーク女性幹部役のサリー・ホーキンス
モナークの研究員役のチャン・ツィイーは断然『初恋のきた道』(1999)だろうし。
なんだかあんまり演技力は要しない作品のような気がして。
 
モスラはちっこいくせして頼り甲斐のある奴だと思いました。
それぐらいしか感想が出てこない。(^^;

—–

『空母いぶき』

『空母いぶき』
監督:若松節朗
出演:西島秀俊,佐々木蔵之介,本田翼,小倉久寛,玉木宏,戸次重幸,市原隼人,
   中井貴一,村上淳,吉田栄作,中村育二,益岡徹,斉藤由貴,藤竜也,佐藤浩市他
 
レディースデーに109シネマズ箕面にて1本だけ。
 
原作は2014年から『ビッグコミック』に連載中のかわぐちかいじのコミック。
監督は『柘榴坂の仇討』(2014)の若松節朗。
公開前には総理大臣役を演じた佐藤浩市の発言に百田尚樹が反応。
ネット上でえらい騒ぎとなりました。
 
そう遠くない未来、12月23日の未明。
沖ノ鳥島の西方450キロに浮かぶ波留間群島初島に、国籍不明の武装集団が上陸する。
おそらくその国は東亜連邦(映画オリジナルの架空の国名)。
相手は初島にいる人々を拉致して占領、日本の領土を乗っ取るつもりらしい。
 
小笠原諸島沖で訓練航海中の海上自衛隊・第5護衛隊群がただちに出動を命じられる。
彼らが乗るのは専守防衛をめぐって議論の的となっていた自衛隊初の空母“いぶき”。
航空自衛隊出身の艦長・秋津竜太一佐(西島秀俊)と、
海上自衛隊生え抜きの副艦長・新波歳也二佐(佐々木蔵之介)は、
隊員たちを率いて現地へと向かうが、想定外の戦闘状態に直面。
 
事態を知らされた内閣総理大臣・垂水慶一郎(佐藤浩市)は、苦渋の判断。
防衛のための戦闘を採らざるを得なくなるのだが……。
 
カネかかっとるなぁという印象です。
上記キャスト以外にも、いぶきを護衛する各艦の艦長がなかなかに魅力的。
特に、本気モードに入ると関西弁になるという“いそかぜ”艦長役の山内圭哉が私のツボ。
 
たまたま取材で乗り合わせた記者役に本田翼小倉久寛
本田翼はほんとに可愛いですけれど、今のところ何役でも同じ
物憂い表情をしてもどこか白々しいというのか。
そのうち長澤まさみみたいに化けないかなぁ。
本田翼の上司役の斉藤由貴はさすがでした。彼女にずいぶん救われる。
 
つまらなくはないですよ、もちろん。でも私はイマイチ乗れない。
戦艦を「新しいおもちゃ」と称し、終始ニヤニヤ気味の西島くんもなんだか。
反戦を謳っているふうにはなっていても、
戦闘、戦争シーンに血がたぎる人のほうが気に入ると思います。
感動の煽り方がわかりやすすぎて興ざめ。わざとらしい。
 
唯一心に響いたのは、百田氏に三流役者呼ばわりされた(笑)佐藤浩市の台詞。
戦後、民意を反映したとはいえない法律がいろいろできた。
そんななか、決して変わらなかったものがひとつ。「絶対に戦争をしない」ということ。
 
いや、佐藤浩市、上手いってば!

—–

『幸福なラザロ』

『幸福なラザロ』(原題:Lazzaro felice)
監督:アリーチェ・ロルヴァケル
出演:アドリアーノ・タルディオーロ,アニェーゼ・グラツィアーニ,ルカ・チコヴァーニ,
   アルバ・ロルヴァケル,トンマーゾ・ラーニョ、セルジ・ロペス,ナタリーノ・バラッソ他
 
梅田スカイビルにインバウンドが押し寄せるようになってから、
付近のコインパーキングの料金が軒並み上がりました。
最大料金800円だったところがいつのまにか1,900円になっていたりして、ウソ〜。
 
この日はハワイアンフェスタなんぞが開催されていましたが、
6時間1,200円のところを見つけて駐車。
大阪ステーションシティに向かう途中に『ビッグイシュー』を売るおじさん発見。
5月、まだ朝8時だというのに気温は30度近い。
ご苦労様の意味を込めて、最新号とバックナンバーの2冊を購入。
ちなみに、バックナンバーのほうの表紙は『ボブという名の猫 幸せのハイタッチ』
 
大阪ステーションシティシネマで前述の『ベン・イズ・バック』を観た後、
再びスカイビルに戻ってこの日の本命だった本作を鑑賞。
親しい人ふたりから別々に薦められたら、観に行かないわけにいかん。
 
イタリアの山間にある小さな村。
村人たちは領主の侯爵夫人に小作人として仕え、搾取されつづけている。
しかし渓谷を越えて村から出て行くことは許されず、
また、許しなど得なくても出て行けるとは思いもしていない。
貧しい暮らしだが、それなりに穏やかな日々。
 
そんな村人たちのうちのひとりが青年ラザロ。
両親はどこの誰なのかわからず、身寄りは祖母だけ。
バカが付くほど正直者のお人好しで、人を疑ったり怒ったりすることは皆無。
誰の言うこともよく聞いて実によく働く彼に、
周囲は面倒をすべて押し付けて、いいように使っている。
 
ある日、侯爵夫人が息子タンクレディを連れて村にやって来る。
母親を鬱陶しく思うタンクレディは狂言誘拐を思いつき、
ラザロに片棒を担がせようとするのだが……。

1980年代に実際にあった事件がモチーフになっていることは鑑賞後に知りました。
 
小作人制度なんてとっくになくなっているのに、
侯爵夫人が村人たちをその土地に閉じ込め、賃金を払わずに働かせる。
狂言誘拐が発端となってこの村の存在が明らかに。
村人たちはようやく解放されて、都会へと出て行きます。
 
でも、都会へ行ったところで仕事が見つかるわけではない。
孤立した村で長年暮らしてきた彼らは、
せっかく解放されても横田庄一さんみたい、というと言い過ぎか。
とにかく、どのように生活すればよいのかわからないから、
同じように皆でかたまって暮らし、カネを稼ぐために詐欺を働いている。
 
どこまでが実際の事件をモチーフにしているのか知りませんが、
不思議なファンタジーに仕上がっています。なんという粋な作品なのか。
 
無垢な青年は神の使いか狼か。
彼の善意をみんな当たり前のように受け取り、感謝しない。
それでも、見返りなんていっさい求めず、
何を言われてもされても幸せそうな顔をしているラザロ。
人間が皆こうであったならば、争いなんて起きないのに。
 
とても悲しいけれど美しいと思えるエンディングでした。

—–

『ベン・イズ・バック』

『ベン・イズ・バック』(原題:Ben Is Back)
監督:ピーター・ヘッジズ
出演:ジュリア・ロバーツ,ルーカス・ヘッジズ,コートニー・B・ヴァンス,キャスリン・ニュートン他
 
金曜日も土曜日も深夜まで外食、それなり以上にアルコールも摂取している。
日曜日に早起きするのは無理だろうと思っていたのに、
なんでですかね、いつもと同じ朝5時に目覚ましかけずとも起きてしまうのは。
 
目が覚めたら映画に行かなきゃもったいない。
もともと後述の10:25上映開始の作品は絶対観るつもりで数日前に予約済み。
10:25より前にもう1本観ようとしたら、選択肢がとても少ない。
大阪ステーションシティシネマで観られる『小さな恋のうた』と本作で悩み、
『ある少年の告白』を観て以来気になっているルーカス・ヘッジズが出演している本作に決定。
 
監督はそのルーカスの実父ピーター・ヘッジズ。
彼は『ギルバート・グレイプ』(1993)や『アバウト・ア・ボーイ』(2002)の脚本家で、
『エイプリルの七面鳥』(2003)では脚本と監督を務めました。
ほとんどどれもが家族を描いた作品です。
自分の監督作に息子を起用する。この息子の演技力なら使いたくなるのも当然。
 
クリスマスイヴの朝を迎えたバーンズ一家。
本来は5人家族だが、長男ベンは薬物依存症の治療のために施設に入っている。
 
母親ホリー、長女アイヴィー、次女レイシー、次男リーアムが教会から戻ると、
家の前にたたずむベンの姿が。イヴを家族と過ごしたくて、施設を抜け出してきたのだ。
愛息の突然の帰宅を手放しで喜ぶホリーとまだ幼い弟妹たち。
アイヴィーだけは不安を隠せず、ただちに父親ニールに連絡を入れる。
 
ニールはホリーの再婚相手で、ベンとアイヴィーはホリーの連れ子。
実の子どもと変わらぬ愛情をニールはベンにも与えたいが、
治療が済んだと言って過去に何度か帰ってきたことのあるベンは、
その都度なんらかの騒ぎを起こしている。
とても信用することはできず、ただちに施設に戻るように命じる。
 
納得できないホリーとニールが話し合った結果、
実家で過ごすのは1日だけ、翌日は施設に戻ると約束すること、
ホリーの見える範囲に必ずいることなどを条件に、
ベンはクリスマスイヴからクリスマスにかけて家族と過ごすことに。
 
ところが、ベンが薬を断とうとしていることをよく思わない誰かが留守宅に押し入り、
一家の大事なペットの犬を連れ去り……。

ホリー役にジュリア・ロバーツ
息子を愛してやまない母親を熱演。迫真の演技を見せます。
ニール役のコートニー・B・ヴァンスもよかった。
継子に自分ができる最大限のことをしようとする父親の葛藤が見えます。
アイヴィーにはこのところよく見かけるキャスリン・ニュートン
 
弟妹は文句なくカワイイし、
こんなに愛情あふれる家庭にいながらなぜヤク中になるのかと思ったら、
幼い頃に罹ったなんということはない病気の治療で処方された薬のせいなんです。
ショッピングモールで当時の医者を見かけたホリーが、
今は認知症の医者に向かって吐く言葉が凄い。母親の心情そのものでしょう。
 
完治しました、なんてぬるい終わり方はしません。
きっとまだまだ大変な生活が待っている。でも、命あればこそ。
 

—–

『アメリカン・アニマルズ』

『アメリカン・アニマルズ』(原題:American Animals)
監督:バート・レイトン
出演:エヴァン・ピーターズ ,バリー・キオガン,ブレイク・ジェナー,
   ジャレッド・アブラハムソン,ウド・キア,アン・ダウド他
 
109シネマズの「ポイント会員感謝の日」がちょうど日曜日だったので、
これ1本だけ観に109シネマズ大阪エキスポシティへ。
できれば2本観たいところなのですけれど、休日にエキスポシティへ行くときは、
早めに帰るようにしないと万博外周道路が混みそうで嫌だから。
 
バート・レイトン監督はドキュメンタリーを撮り続けてきた人とのこと。
冒頭、これは「真実に基づく作品」ではなく、「真実そのもの」との言葉。
実話に基づく本作の中に、犯人だった本人4名のインタビューが織り交ぜられています。
長編劇映画を撮るのはこれが初めてだそうですが、
ドキュメンタリー出身監督らしい非常に面白い構成。
 
美術の才能があるスペンサーとスポーツに秀でているウォーレン。
それぞれ大学から請われて、トランシルヴァニア大学とケンタッキー大学に入学。
ふたりとも中流階級の家庭に生まれ、特に良くも悪くもない生活を送っているが、
あまりに平凡な日常に苛立ちと焦りを募らせている。
 
そんな折、スペンサーは自分がかよう大学図書館に稀覯本が所蔵されていることを知る。
それはジェームズ・オーデュボンの画集『アメリカの鳥類』。その価値1200万ドル。
司書が張りつく鍵のついた部屋の中に保管され、予約者しか見ることはできない。
 
スペンサーからその話を聞いたウォーレンは、目を輝かせる。
その本を盗み出そう。そうすれば、人生が何か特別なものになるはず。
さっそく図書館の詳細について調べ始めたスペンサーとウォーレンだったが、
2人で盗み出すには無理があることに気づく。
 
問題点を挙げて解決策を考えられる者とそれを実現するための金を持つ者。
ウォーレンは秀才エリックと青年実業家チャズをリクルート。
こうして4人は決行日に向けて綿密な計画を練るのだが……。
 
2004年に起きた事件です。
実話だとは言ってもドキュメンタリーではなく、俳優が演じる部分と、
7年の刑期を終えて出所した犯人たちがカメラに向かって話す部分と。
犯人たち以外にもその親や教師、司書などがカメラに向かって話します。
 
彼らが参考にする犯罪映画の名前がいくつも出てきて、映画好きにはとても楽しい。
『現金に体を張れ』(1956)とか『レザボア・ドッグス』(1991)とか、
『スナッチ』(2000)とか『オーシャンズ11』(2011)とか。
「捕まったときに『ショーシャンクの空に』(1994)みたいな最後ならいいけど
あれは映画だから」というようなやりとりもあります。
『レザボア・ドッグス』のことを本物のエリックが
タランティーノの作品の中でいちばん嫌い」と苦笑いする顔、可笑しい。
 
犯行は鮮やかには行きません。
誰も傷つけたくはなかったのに、傷つけてしまう。
イレギュラーなことが起きると、ついつい間抜けなことをしてしまう。
完璧には程遠い犯行計画で、浅はかとしか言いようがありません。
 
4人のうち何人かは本気で反省しているように見えますが、
インタビューは素人と思えないほど演技っぽい。
実際のところはこうして映画化されてほくほくなのかもと邪推。
 
真相はウォーレンのみぞ知る。
映像制作の道に進んだという彼、そのうち真相を映像化するのかしらん。

—–