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『劇場版 ドクターX FINAL』

『劇場版 ドクターX FINAL』
監督:田村直己
出演:米倉涼子,田中圭,内田有紀,今田美桜,勝村政信,鈴木浩介,岸部一徳,八木莉可子,
   田口トモロヲ,伊東四朗,染谷将太,西畑大吾,綾野剛,遠藤憲一,西田敏行他
 
前述の『ネットワーク』鑑賞後、西宮ガーデンズに車を置いたまま電車で夙川へ向かう。
いつものおまかせひとりランチでワインもいただきそこそこ酔っぱらう。
しかし案ずることなかれ、ランチのあとTOHOシネマズ西宮へ戻って映画を4本観るから、
帰途に就くのは午前0時ゆえに10時間後。アルコールは完全に抜けています。
しかし土曜日に14時間半駐車して、駐車料金すべてサービスというガーデンズ、すごくないですか。
 
さてさて、大人気TVドラマ“ドクターX”の劇場版ですが、一度も観たことがありません。
監督はTVドラマ版も担当した田村直己で、『七人の秘書 THE MOVIE』(2022)の人。
どんなものか観てみるには劇場版っていいんですよね。
はい、これもじゅうぶんついて行けますが、人間関係はほぼまったくわからないまま。
以下、初見の私の理解です。おかしなところがあったらすみません。
 
日本を離れて某国要人の極秘手術に招かれていたフリーランスの天才外科医・大門未知子(米倉涼子)。
手術が終わると目隠しされて海上に放り出され、たどり着いた浜辺で元同僚の森本光(田中圭)に発見される。
 
その頃、光が勤める東帝大学病院では新しく病院長に就任した神津比呂人(染谷将太)が徹底した合理化を進め、
50歳以上の医師は老害とばかりに次々にクビを切ろうとしていた。
海老名敬(遠藤憲一)や加地秀樹(勝村政信)も解雇を言い渡されたうちのひとり。
 
光から呼び戻された未知子は比呂人と対面。
やがて比呂人が未知子の師匠である神原晶(岸部一徳)を激しく憎悪していることを知る。
その理由は、比呂人とその双子の弟・多可人が生まれたときにまで遡る。
多可人は頭脳明晰で人工心臓の開発を手がけるなどビジネスの成功者だが、生まれたときから下半身付随。
ふたりの誕生時に手術を担当したのが晶で、比呂人は弟の障害が晶のせいだと思っていて……。
 
TVドラマ版を観ていないから、未知子が晶のもとで働くことになった過程がわからないし、
病院長以下の大名行列とかいちいち「御意」も何が面白いんだかわかりません。
遠藤憲一演じる医師が名誉病院長の西田敏行を真似て付けていた口髭を剥がすシーンも笑うどころかゾーッ。(^^;
 
とはいうものの、飲酒して映画鑑賞に臨むと爆睡するのが常なのに、ほとんど寝ませんでした。
最後はいくら天才でもさすがに無理がある展開だと思うけど、フィクションですもんね。
客席からでは泣いている人も多くて、私もちょっぴりウルっと来ました。
ファンにとってはこのうえなく感動的なエンディングでよかったと思います。
 
死なんかったんかい!と一応ツッコミは入れておく。
 
凄い人だといつも思っていました。心からご冥福をお祈り申し上げます。

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『ネットワーク』【町山智浩氏解説付き上映会】

『ネットワーク』(原題:Network)
監督:シドニー・ルメット
出演:ウィリアム・ホールデン,フェイ・ダナウェイ,ピーター・フィンチ,ロバート・デュヴァル,
   ネッド・ビーティ,ウィリアム・プリンス,ビアトリス・ストレイト他
 
休日に会う約束をしていた友人から発熱したという連絡があってキャンセル。
んじゃあ映画とひとりごはんと決めて、まずは車でTOHOシネマズ西宮へ。
朝イチの時間帯、選択肢はいくつかあったのですが、
このさき観る機会がなさそうな本作を選択しました。“午前十時の映画祭”にて。
 
本編の前と後に映画評論家の町山智浩氏の解説映像があります。
これがとても面白くて、ほー、へーの連続でした。
 
1976年のアメリカ作品で、パディ・チャイエフスキーのオリジナル脚本シドニー・ルメット監督が映画化。
チャイエフスキーはそれまで主にTVドラマの制作を担当しており、
TV番組の裏側を描こうと脚本を温めていたところ、こんな作品ができたのだとか。
第49回アカデミー賞ではこれで脚本賞を受賞。
そのほか、主演男優賞をピーター・フィンチ、主演女優賞フェイ・ダナウェイ
わずか5分間の出演でビアトリス・ストレイトが助演女優賞を受賞しています。
ピーター・フィンチがノミネート直後に心不全で急死したことでも話題になりました。
 
大手ではあるけれど業界1位ではないテレビ局UBS。
報道番組で10年以上に渡ってキャスターを務めてきたハワード・ビル(ピーター・フィンチ)は、
視聴率の低下を理由に解雇されることが決まります。
ハワードの盟友で報道部長のマックス・シュマッチャー(ウィリアム・ホールデン)が気遣ったところで、
上層部の決定をくつがえすことはできません。だって実際視聴率を稼げないのだから。
 
おとなしく解雇を飲んだと思われたハワードですが、
その後の本番中に「来週この場で頭を撃ち抜いて自殺する」と宣言し、大騒動になります。
局には苦情の電話が殺到し、上層部は激怒。ハワードを即降板させるように言い渡します。
 
ところがハワードの自殺予告がメディアで採り上げられると凄まじい注目を浴び、
他番組のプロデューサー、ダイアナ・クリステンセン(フェイ・ダナウェイ)は
このチャンスを逃す手はないとUBSの大株主CCAの役員フランク・ハケット(ロバート・デュヴァル)に進言。
 
おかしなことを口走るようになったハワードは預言者として世間から信奉されるようになり、
ハワードの精神状態を心配するマックスは降ろされて、代わりにダイアナが番組を担当することに。
 
という話なのですが、本当に時代を予見していたような作品でいろいろとビックリ。
当時はまだ報道番組のバラエティ化などはなかったそうで、今はそんなのばっかりです。
 
ダイアナはテロリストに犯行現場をカメラに収めさせてそれで視聴率を稼ごうとする。
大衆は暴力を好まないと言う人がいても、映せば観る人がいっぱいいます。
 
本番中の自殺予告や強盗犯の実況映像などは実在の事件にヒントを得ているのですね。
また、『ジョーカー』(2019)をはじめとするさまざまな作品が本作にオマージュを捧げているとのこと。
私は何も知らなかったから、町山さんの解説を聴いて目からウロコでした。
 
それにしたって、マックスがダイアナに惹かれて不倫に走る理由がようわからん。
浮気して本気になって結局妻のところに戻るのもダイアナの脚本通りってか。
マックスの妻を演じるのがビアトリス・ストレイトで、5分間のまくし立ては確かに迫力があります。
妻にバレたわけでもないのに正直にダイアナのことを打ち明けると、
25年連れ添ってきた妻は「私に情熱を向けなくてもいいけれど、尊重はして」みたいなことを言うんですね。
浮気はしたとしても相方を尊重する。それは大事じゃないかなと思いました。
あ、これは作品の本筋からは離れた話か。(^^;

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『ロボット・ドリームズ』

『ロボット・ドリームズ』(原題:Robot Dreams)
監督:パブロ・ベルヘル
 
テアトル梅田にて、前述の『コール・ミー・ダンサー』の後に観ました。
無声映画というわけではないけれど、台詞はゼロに等しいスペイン/フランスのアニメ作品。
第96回アカデミー賞長編アニメ賞にノミネートされたほか、数々の映画賞を受賞しています。
 
舞台は擬人化された動物たちが暮らす大都会マンハッタン
 
ひとり暮らしの犬・ドッグは、ふと寂しさを感じていたときに目にしたCMに驚喜。
これこそ自分が求めているものだと「友達ロボット」を購入する。
 
数日後到着したロボットを組み立てて電源を入れると、まさにロボットは理想的な存在。
一緒にテレビを観て食事をして、買い物に出かけたり遊びに行ったり。
今まで知らなかった「誰かと共に過ごす日々」の楽しさをドッグは満喫する。
 
夏の終わり、ビーチに出かけたドッグとロボットは海水浴に大はしゃぎ。
ところがいざ帰ろうとしたとき、ロボットが錆びて動かなくなってしまう。
家に連れ帰ろうにも鉄の塊のロボットをドッグひとりでは動かすことができない。
 
いったん帰宅した翌朝、ロボット修理の本を買い込んだドッグは再びビーチに向かうが、
昨日でビーチは閉鎖されて扉には鎖がかけられている。
役所に事情を話に行ってもあっけなく却下されただけ。
工具を用いて鎖を切ろうとしていたところを警備員に見つかってお縄状態に。
 
釈放後もロボットを救出する方法はなく、来年の海開きの日まで待つことにするのだが……。
 
今年観た海外アニメ作品の中でいちばん好きだったかもしれません。
ただ、感動的なハッピーエンドにはならないから、そういう展開を求めている人には向かない。
 
来る日も来る日もドッグはロボットだけのことを考えているわけではない。
頭の片隅にロボットのことを置きつつ、ほかに友達を探したりもします。
日々の暮らしが暗くなる一方でもなく、それなりに楽しんでいる様子。
 
一方のロボットは、ビーチで動けずに横たわったままだけど、意識はある。
舟で乗りつけた奴が助けてくれるのかと思いきや足をもぎとられます。
だけどロボットの陰に巣を作って産卵した鳥は、ロボットに感謝の意を表してくれる。
生まれたばかりの鳥の子もロボットのことが大好き。
 
大切な人と共に過ごせなくなったとしても絶望的ではないし、生きていけないわけでもない。
それどころか周囲にはいくらでも愉快なことが溢れているわけです。
人生を楽しむ術はたくさんあって、だけど、ふと思い出すその人のこと。
台詞はないのに、目の動きだけでわかる心の裡を思うと切なくて、何度か泣きそうになりました。
 
音楽も素晴らしい。
アース・ウィンド・アンド・ ファイアーの“September”がこれほど効果的に使われていた作品は、
『最強のふたり』(2011)以来です。

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『コール・ミー・ダンサー』

『コール・ミー・ダンサー』(原題:Call Me Dancer)
監督:レスリー・シャンペイン,ピップ・ギルモア
 
年末が近づいたせいか、夕方の新御はかなり渋滞しています。
でも19時すぎからの回ならなんとか間に合うだろうとテアトル梅田へ。
 
インド出身のダンサー、マニーシュ・チャウハンに密着取材したドキュメンタリー作品。
全然知らなかったことですが、インドではダンスって金持ちの趣味という認識らしい。
伝統的な民族舞踊を踊る金持ちはいても、有給で踊る仕事はなし。
有給で踊りたければボリウッド作品に出演するしかないそうです。
 
そんななか、金持ちでも何でもない家庭に生まれたマニーシュは、
18歳のときに観たボリウッド作品でダンスに魅入られます。
独学でストリートダンスのトレーニングを積み、ダンスで身を立てたいと考える。
 
タクシー運転手の父親は、その仕事を息子に継がせる気はないから、
必死で金を工面して大学に進学させ、良い仕事に就いてほしいと思っています。
なのに息子はダンサーになりたいと言う。
ダンスで稼げるわけがないと母親も思っているし、それはいたって普通の考え。
マニーシュには妹もいて、金がなければ嫁がせることもできないのです。
 
マニーシュは通いはじめたダンススクールでクラシックバレエの素晴らしさを知りますが、
ダンスはダンスでもバレエダンサーなんてインドではありえないぐらい珍しいこと。
だけど、結局は家族みんなでマニーシュを応援します。
 
スクールの講師を務めるイスラエル系アメリカ人のイェフダ・マオールは、
彼に素質を感じてプロのダンサーになれる道を探します。
なにしろダンスを始めたのが18歳とは遅すぎて、時間がありません。
絶望的な気持ちになることもあるけれど、マニーシュもイェフダもあきらめない。
 
人間、信念を持って続ければなんとかなるのだと思わされます。
夢が叶った人だからこうして映画になる。
夢破れた人だっていっぱいいるはずだけど、夢を失わずにいたいもの。
 
夢を失いかけている人に観てほしい作品です。

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『JAWAN/ジャワーン』

『JAWAN/ジャワーン』(原題:Jawan)
監督:アトリ
出演:シャー・ルク・カーン,ヴィジャイ・セードゥパティ,ナヤンターラー,
   ディーピカー・パードゥコーン,プリヤーマニー,サニャー・マルホートラ他
 
ボリウッドです。171分の長尺です。
どうせ知っている予告編ばかりだし、予告編開始後3分経ってから入場しました。
 
アトリ監督は『ビギル 勝利のホイッスル』(2019)などタミル語映画界で活躍している人。
これがヒンディー語映画デビュー作となるそうです。
主演はボリウッドのスーパースター、シャー・ルク・カーン
2023年のインド映画興行成績1位に輝いています。まぁ面白いけど、無茶苦茶や(笑)。
 
インド北東部。ある部族が住む村に渡る川で、銃弾を浴びて重傷を負った男が発見される。
意識不明の男を村人たちが手厚く介抱するも、男は目覚めないまま月日が経過する。
 
ある日、村を潰そうと武装した奴らに村人たちが次々と襲われていると、
いままで一度も目覚めなかった男が覚醒して悪党共をなぎ倒す。
おかげで村は潰れることなく、男は神と崇められる存在になるが、
彼は記憶を喪失しており、自分が何者でなぜここにいるのかもわからない。
 
30年後。女性6人組と男性リーダーを有する謎のグループが跳躍。
このグループは、悪事を働いて金儲けをする権力者を標的に巧みな手口で大金を奪い取る。
奪取した金は自分たちの懐に入れることなく、困窮する人々に残らず分配する正義の味方。
 
実はリーダーのアーザードは女性刑務所の所長で、6人はいずれも囚人
どの囚人も権力者に楯突いたせいで不当に逮捕された者ばかり。
看守の協力も得て刑務所から出かけては正義のための行動を果たしていて……。
 
神と崇められる男ヴィクラム・ラトールとアーザードが同じ顔だから(シャー・ルク・カーンの一人二役)、
え、30年経っても見た目変わらずなの?と思っていたら、アーザードの父親がヴィクラムなのでした。
息子の大ピンチにいきなり登場するヴィクラムが強すぎてワラける。
 
30年前にヴィクラムを殺したつもりになっていためちゃ悪の武器商人カリにヴィジャイ・セードゥパティ
美人警察官ナルマダにこれまたスーパースターのナヤンターラー
そりゃま、これだけ人気俳優を揃えたら、興行成績ナンバー1になりますわね。
 
インドの農業や公立病院の実態も描かれていて、いろいろと興味深い。
ダンスもそれなりにあるけれど、私はやっぱりシャー・ルク・カーンよりヴィジャイとかラーム・チャランの顔のほうが好き。
 
なんにせよ、ボリウッドが面白いのは間違いない。
あと、選挙。ちゃんと選んで投票しましょうとアーザードが言ってます。

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