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26回目の『ボヘミアン・ラプソディ』

朝8時半からなんばパークスシネマに乗り込んで5本ハシゴ。
『サタデーナイト・チャーチ 夢を歌う場所』『天才作家の妻 40年目の真実』
『THE GUILTY/ギルティ』『アリータ:バトル・エンジェル』
〆の『ボヘミアン・ラプソディ』、26回目。25回目までのあれこれはこちら

前週に爆音映画祭が開催されていたのにしばらく気づかずにいました。
気づいたときには『ボ・ラプ』のチケットはすべて完売。
悔しい思いをしていたら、当初の最終日予定だった日の翌日から、
『ボ・ラプ』のみの爆音映画祭を開催するとのニュースが。
こりゃ絶対行くべしと、発売日の発売開始時刻にPCの前でスタンバイ。

開始時刻になったと同時に購入を試みましたが、なかなか繋がらない。
かつてコンサート等のチケットが電話予約だった頃を思い出す。
繋がったと喜んだら売り切れだったりしてなどと思いながら、
ページ再表示をひたすら続けていたら、約15分後に繋がりました。

そのときすでに座席の3分の1は埋まっていたでしょうかね。
後方ちょっと中央寄りに1席確保、もちろんひとりで参戦です(笑)。

ハシゴ4本目の『THE GUILTY/ギルティ』の上映終了が16:40で、
『ボ・ラプ』上映開始の17:20まで私にしては珍しく時間的余裕があったから、
ロビーで本を読もうと腰を落ち着けた瞬間、入場を開始するとのアナウンス。
え~、30分前から入場させてくれるんですか。

入ってみてなるほど。
爆音絶叫上映は爆音上映+応援上映で、タンバリンを全員に配ってくれるのです。
ひとりで来ているのにタンバリン、別に要らんわと返しかけたら、
絶叫上映を仕切る“V8J絶叫上映企画チーム”のお兄さんが、
「返すなんてあり得へん」という目で私を見るのです。
すみません。やっぱりお借りします(笑)。

着席して本の続きを読むつもりでしたが、左隣に来られた方もどう見てもひとり参戦。
名古屋からわざわざ来られたとかで、上映までたっぷりお話して楽しかったです。
ちなみにその方は18回目だとおっしゃっていました。
右隣にもおひとりの女性が来られて、その方はまだ2回目とのことでしたが、
1回目に観たときに拍手したくてもできなかったので今日は嬉しいと。

絶叫上映は前説あり。
V8Jのフレディの格好をしたお兄さんが、発声練習の音頭まで取ってくださいます。
タンバリン振りまくり、歌うたいまくりで、どんだけ楽しかったことか。

今回に関しては私はまったく涙が出ませんでしたが、
これまででいちばん楽しい鑑賞であったことは間違いありません。

アカデミー賞では無視されるだろうと予想していたのに、
ラミちゃんが主演男優賞を獲って嬉しいのなんのって。
結果的には『ボ・ラプ』が最多4部門での受賞となり、ウハウハです。
受賞のおかげでもう少し延びませんね、上映期間。
この26回目があまりに楽しかったせいで、それ以降はまだ行ってないんですが、
エキスポシティでは一旦終了したIMAXレーザーGT2D版が復活しています。

めっちゃオススメです、爆音絶叫上映。また行きたい!
—–

『アリータ:バトル・エンジェル』

『アリータ:バトル・エンジェル』(原題:Alita: Battle Angel)
監督:ロバート・ロドリゲス
出演:ローサ・サラザール,クリストフ・ヴァルツ,ジェニファー・コネリー,
   マハーシャラ・アリ,エド・スクライン,ジャッキー・アール・ヘイリー他

なんばパークスシネマで5本ハシゴの4本目。
この日のハシゴはいつものハシゴのように終映時間と上映時間とかぶっていることもなく、
ほぼ完璧といえるハシゴだったのですが、
本作とその前に観た『THE GUILTY/ギルティ』については終映と上映の時間が同じでした。
あ、これをかぶっているというのか。(^^;

予告編、めちゃめちゃ流れていましたよね。
ジェームズ・キャメロンが出てきてしゃべっていたから、彼の監督作かと思ったら、
脚本と製作が彼なのだそうで、監督はロバート・ロドリゲス
『デスペラード』(1995)とか『フロム・ダスク・ティル・ドーン』(1996)とか、懐かしい。
『マチェーテ』(2010)や『シン・シティ 復讐の女神』(2014)なども観ましたが、
私の印象に残っているのは昔の作品のほうだなぁ。

木城ゆきとの伝説的コミック『銃夢』の実写映画化とのことですが、
私は『銃夢』を知りません。そんなに凄いものなんですか。
気になる。けど、とても漫画にまで手を出している時間はないっ。

このところ、20世紀フォックスといえば、
『ボ・ラプ』バージョンのファンファーレばかり聞いていたから、
この普通バージョンはなんだか新鮮です。
そしてそのロゴが「26世紀フォックス」に変わるオープニングも洒落ている。

26世紀、世界は“ザレム”と“アイアンシティ”に二分化されている。
“ザレム”は富裕層が暮らす天空の都市。
“アイアンシティ”はザレムから排出された廃棄物が堆積する屑鉄の町

アイアンシティで壊れたサイボーグを診る医師イドは、
屑鉄の山の中からサイボーグ少女の頭部を発見する。
彼女は300年前のサイボーグで、奇跡的に脳はまったく傷ついていない状態。
イドが彼女に新しい機械の身体を与え、“アリータ”と名づける。
目覚めたアリータは一切の記憶を失っていたが、イドを父親として慕う。

町へと飛び出したアリータは、青年ヒューゴと出会う。
ザレムへの憧れを熱く語るヒューゴに惹かれるアリータ。

ヒューゴから若者の間で流行っているスポーツ“モータボール”に誘われて参加すると、
アリータは周囲の度肝を抜くほどの高い身体能力を発揮。
記憶は戻らないままだが、アリータの戦闘力は並みではないとわかる。

その頃、アイアンシティではサイボーグが襲われる事件が多発していた。
サイボーグが独りでいるところを何者かが襲い、部品を盗んで売っているらしい。
夜間にこっそり出かけようとするイドを見かけたアリータは、
よからぬことが起こるのではないかと後をつけるのだが……。

アリータのヒューゴに媚びるような目が気に入りませんが(笑)、
それ以外は大画面で観る楽しみを味わえました。

悪人役が多いクリストフ・ヴァルツがこの上なく善良な医師イド役。
その元妻チレンを演じるのがジェニファー・コネリー
イドとチレンはもともとはザレンの住人で、チレンはザレンに戻ることを諦めていません。
それゆえ、ザレンへの伝手となる悪党ベクターを手伝っていますが、
終盤の彼女の「母親であり、医師であることを思い出した」行動には涙。
ちなみにベクター役はマハーシャラ・アリ
このたび『グリーンブック』で第91回アカデミー賞助演男優賞を受賞。
それとはまるでちがう悪い奴を本作では演じています。

なんだかこれも続編があっても不思議ではない終わり方なんですが、あるんですか。

それはそうとひとこと言いたい、隣の家族三人連れ。
明らかに親の趣向で観に来たようで、お嬢ちゃん最初から退屈そう。
それでもなんとか大人しく耐えているのに、パパママ、途中でスマホ見るなよ。
映画の途中で親がスマホを何度もチェックするのを見て育ったら、
そりゃ子どもも普通にスマホ見るようになりますよね。映画館に来んといて。
—–

『THE GUILTY/ギルティ』

『THE GUILTY/ギルティ』(原題:Den Skyldige)
監督:グスタフ・モーラー
出演:ヤコブ・セーダーグレン他
声の出演:イェシカ・ディナウエ,ヨハン・オルセン,オマール・シャガウィー,
     カティンカ・エヴァース=ヤーンセン他

なんばパークスシネマで5本ハシゴの3本目。

まったくノーマークだったデンマーク作品。
同劇場の上映スケジュールを調べているときに知り、あらすじを読んだら超好みっぽい。
本作鑑賞の優先度が『ボ・ラプ』の次に上昇し、速攻で予約しました。
当日の朝、残席わずか。12:40からの上映でしたが、12時前には満席に。
監督も俳優も日本での知名度ゼロに等しく、低予算の作品なのに満席って、
こういうときにはやっぱり難波って凄いなと思ってしまう。
マニアが集う街とでも言えばいいでしょうか。

監督が知名度ゼロなのは当たり前、これが長編デビュー作。
主演のヤコブ・セーダーグレンは『光のほうへ』(2010)で見ています。
けど、覚えられないでしょう、こんな名前(笑)。

捜査中にトラブルを起こし、謹慎の意味で現場を外された警察官アスガー。
緊急通報司令室勤務となり、オペレーターを務めている。
翌日の裁判でお咎めなしとなるはずだから、職場復帰まであと少しの辛抱。

かかってくる電話は、酔っぱらいが転んだり、風俗街でひったくられたりと、
いずれも自業自得だと言いたくなるような案件ばかり。
適当に相手をしていたところ、誘拐事件とおぼしき1本の電話が。

電話の相手はイーベンと名乗る女性で、走行中の車の中にいるらしい。
誰かに拉致され、家族に電話をかけているふりをして通報を試みた様子。
緊急通報司令室にかけたことが犯人にわかれば、イーベンの命が危ない。
アスガーは少ない情報を頼りに犯人の特定とイーベンの救出に挑むのだが……。

スクリーンに映し出されるのは緊急通報司令室のみ。
同僚たち何人かの姿は映るし、彼らとの会話も少しはありますが、
それ以外の場面はいっさい無し。

『セルラー』(2004)は監禁された女性がたまたま繋がった携帯の主に助けを求める作品でした。
状況としてはそれと非常に似ていますが、『セルラー』は電話の女性がキム・ベイシンガー
繋がった携帯の相手がクリス・エヴァンス、犯人がジェイソン・ステイサムですからね。
3人とも映さないわけにはいきません(笑)。

アスガー以外スクリーンに映らない状況のなか、
声だけで舌を巻く演技を見せる(聞かせる?)のがイーベンの幼い娘マチルド役の
カティンカ・エヴァース=ヤーンセン。
どんな子なのか知りませんが、この名前は覚えておきたい。凄い。

謹慎中のアスガーには犯人を特定する職務も権利もない。
けれど警察官としての性なのか、突き止めずにはいられません。
事件の真相に愕然とし(ちょっとはそれも疑いましたけど)、
それと共に明らかにされるアスガーが起こしたトラブル。
この事件のおかげでアスガーは人間性を取り戻します。

思い込みは恐ろしい。
サスペンス劇を堪能。北欧作品、面白くってたまらん。
—–

『天才作家の妻 40年目の真実』

『天才作家の妻 40年目の真実』(原題:The Wife)
監督:ビョルン・ルンゲ
出演:グレン・クローズ,ジョナサン・プライス,クリスチャン・スレイター,
   マックス・アイアンズ,ハリー・ロイド,アニー・スターク他

なんばパークスシネマで5本ハシゴの2本目。

スウェーデン/アメリカ/イギリス作品。
封切り直後の新作とこれと、どれを観るか迷いに迷い、
やはりこれは観逃してはあかんだろうと選択。
観てよかったとしみじみ思いました。凄い。

アメリカ・コネティカット州
ジョゼフ・キャッスルマンは現代文学の巨匠として名高い作家。
その彼のもとへ、ノーベル文学賞受賞の報せが届く。
ジョゼフと40年連れ添う妻ジョーンはベッドの上で飛び跳ねて大喜び。

自宅で大勢の客を招いて祝いの会を開いたあと、
ジョゼフとジョーン、その息子デビッドはノーベル賞授賞式に出席するため、
スウェーデン・ストックホルムへと飛び立つ。

その飛行機の中で声をかけてきたのは、伝記作家ナサニエル・ボーン。
以前からジョゼフの伝記を書きたいとしつこく、
ジョゼフはこんなところまで追いかけてくるのかと舌打ち。
ナサニエルに夫の非礼を詫びるジョーン。

ストックホルムに到着すると、授賞式までの数日を優雅に楽しめるよう、
ジョーンの世話係やジョゼフのカメラマンを紹介される。

どこへ行っても糟糠の妻のイメージで見られることに疲れたジョーンが、
ひとりで過ごしたいと主張して街へ出かけた日、
ナサニエルにつかまって一緒に一杯飲むことに。
そこでナサニエルがジョーンに次々と突きつける事実。

要はジョゼフが二流作家で、ゴーストライターを務めていたのがジョーン。
いろいろと調べ上げたナサニエルがそれに気づいてしまったのです。

ま~、このジョーンがほんとにできた妻。
それに対し、もとは彼女の大学で文学の教鞭を執っていたのがジョゼフ。
妻子のある身でありながら、学生に手を出したところからもうアカン。
しかもジョーンの才能には遠く及ばない、良いとこ無しの男です。

それでも時代が時代。
力強い文章を書く女性は好まれず、晴れて作家になったところで、
著書は母校の本棚に飾られるだけ。
良い作品だから売れるわけではなく、出版社の売り方次第。
そして出版社は決して女性作家の作品を推さない。

ジョーンは書くのが好きだった。書くことさえできればよかった。
それがたとえ夫の作品として世に出るとしても。

ジョゼフの浅はかなところというのか、男性の浅はかなところといってもいいのか(笑)、
どこへ出ても妻を褒めたたえれば、妻が機嫌のよいままだと思っている。
アホじゃなかろか。そんな単純なものじゃない。

能天気な浮気爺を演じるジョナサン・プライスも上手いけれど、
圧巻はなんといってもグレン・クローズの演技。シビレます。
大画面で観なくてもいい作品かなと思っていましたが、とんでもない。
めっちゃ面白かった。

そうそう、驚いたのはノーベル賞受賞者のおもてなし。
就寝中にいきなり聖歌隊が部屋を訪れたりするんですか。
暗闇のなか、頭にローソク立てた子どもが急に来るなんて、
愛らしいなんてとても思えません。怖いがな。(^^;
—–

『サタデーナイト・チャーチ 夢を歌う場所』

『サタデーナイト・チャーチ 夢を歌う場所』(原題:Saturday Church)
監督:デイモン・カーダシス
出演:ルカ・カイン,マーゴット・ビンガム,MJ・ロドリゲス,
   レジーナ・テイラー,マルケス・ロドリゲス他
先週の土曜日、なんばパークスシネマで5本ハシゴ。
狙いはもちろん夕方より上映の『ボヘミアン・ラプソディ』の爆音絶叫上映。
その前に4本は観られそう。
シネマート心斎橋やTOHOシネマズなんばとハシゴすることも考えたけれど、
あちこちうろうろするのが面倒になって、結局5本とも同劇場で。
その1本目に選んだのは本作でした。
不良少年たちが教会に集まって歌うようになる、そんな話を想像していました。
そもそも私、劇場で250本以上観るわりには、
事前に内容を調べることをほとんどしないんですよねぇ。
時間の効率とタイトルの響きだけで選ぶことも多いから、
観に行ってビックリの内容だったなんてこともしょっちゅうで。
原題の「サタデーチャーチ」とは何か。
教会で実施されている、LGBTQの人々を支援するプログラムのこと。
LGBTはもはや誰もが知っている言葉になりつつありますね。
最後のQは ジェンダークィア。自身の性自認や性的指向が定まっていない人を指す言葉。
本作が長編デビュー作となるデイモン・カーダシス監督は、
サタデーチャーチが実施されている教会でボランティアをしていた経験があるそうです。
ニューヨーク。
14歳の少年ユリシーズは、母親アマラと弟エイブの3人暮らし。
父親を亡くし、生活のためにアマラの夜勤が増えたことから、
アマラの姉ローズがユリシーズとエイブの世話を買って出る。
ありがたいことではあるが、ローズは小言ばかりでとても厳しい。
ユリシーズには誰にも言えない秘密があった。それは女装に惹かれるということ。
母親のクローゼットに忍び込んではハイヒールやストッキングを穿いてみる
同級生らには彼の指向がなんとなくわかるらしく、オカマと言っていじめられる。
それを知ったローズからも酷い言葉を投げつけられたユリシーズは、家を飛び出す。
彼がたどり着いたのはLGBTQが集まる場所。
不安げに佇む彼に、ドラァグクイーンのエボニーやゲイのレイモンドが話しかける。
サタデーチャーチに行く途中だったエボニーたちは、ユリシーズも誘う。
家庭でも学校でも居場所を見つけられずにいたユリシーズは
初めてそのままの自分を受け入れてくれた場所にやすらぎを感じるのだが……。
映画としての完成度はあまり高くないように思ってしまいます。
唐突に始まるミュージカルシーンにも違和感。
ミュージカルとカテゴライズするほど歌って踊るシーンは多くなく、
また歌そのものにもそんなに惹かれないのが残念。
それでも観てよかったと思える作品でした。
家出したユリシーズが金を得るために初めて身を売るシーンなど、辛すぎる。
そんな彼を「誰もが通る道だから気にしちゃ駄目」と励ますエボニーたち。
差別はなくなってきていると思いたいけれど、彼女たちの生きる道はまだまだ厳しい。
ローズの横暴ぶりは目に余るほど。この差別意識はなんとかならんのか。
柴田理恵にちょっと似ていて、今後柴田理恵を見たら腹を立ててしまいそう。(^^;
私、ひそかにナジャ・グランディーバのファンなのです。
毎週火曜日の帰り道は、車の中で彼女(でいいですよね?)が出演するラジオ番組を聴いています。
数週間前、子どもの頃、将来何になりたいかという作文に、
彼女は「お父さん」と書いたという話が。
「お父さんって書いてたのに、こんなオカマになって、
親の気持ちを考えると居たたまれない」と彼女。
大笑いしながら話していたけれど、ちょっぴり切なかったです。
いつまでも見守って何も言わずにいてくれるお父さんとお母さん。
この映画のローズとはえらい違い。

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