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『サラリーマン金太郎 【暁】編』

『サラリーマン金太郎 暁』
監督:下山天
出演:鈴木伸之,城田優,石田ニコル,文音,影山優佳,竹島由夏,米倉れいあ,山口大地,斎藤さらら,
   前田瑞貴,川合智己,佳久創,橋本じゅん,尾美としのり,浅野温子,榎木孝明他

109シネマズ箕面にて。

原作は1994年から2016年まで『週刊ヤングジャンプ』で連載された本宮ひろ志原作の同名人気漫画。
実写版を観たことはないのですが、“サラリーマン金太郎”といえば高橋克典じゃないんですか。
“ミナミの帝王”竹内力から千原ジュニアにいつのまにか替わっていたように、これも替わっていました。
どーでもいいけどと思いながら観に行ったら、結構面白かった。

青森県大間に暮らすでマグロ漁師シングルファーザー元ヤン・矢島金太郎(鈴木伸之)は、
久々に大物のマグロがかかったと喜んで釣り上げようしていた折、
潮に流されて遭難しかけていた老人・大和守之助(榎木孝明)を見つけ、マグロをほっぽりだして助ける。

東京の大手建設会社ヤマト建設の会長を務める大和は、金太郎に船とマグロの弁償を申し出るが、
金太郎はそれを断り、代わりに大和の会社で雇ってほしいと言う。
マグロしか知らない金太郎が初めて大都会に出て、大会社のサラリーマンに転身。

出社初日早々、専務の黒川優作(尾美としのり)に無礼を働き、社員たちは騒然、黒川の機嫌を損ねる。
そんなことは気にしない金太郎だったが、彼の教育係を言いつけられた女子社員・前田一美(影山優佳)は、
パソコン使えない、電話の応対むちゃくちゃな金太郎の扱いに困り果て、植物の水やりだけを指示する。

息子とともに身を寄せることになった家は居酒屋
そこに姿を見せる婆さん・中村加代(浅野温子)は、ほかの客に酒を集ることで有名で“乞食ババア”と呼ばれているが、
金太郎は加代と即座に親しくなり、東京で初めての「ダチ」となる。

2日目以降もひたすら水やりをする金太郎を見た同僚たち(前田瑞貴&川合智己)は、
新入社員の頃に毎日土まみれになっていたことを思いだし、金太郎を手伝うように。
金太郎を命の恩人と呼ぶ大和はもとより、良い印象を持たなかった黒川も金太郎を見る目が変わってゆく。

しかしそんな大和と黒川の失脚を狙っているのが元官僚の社長・大島源造(橋本じゅん)とその腰巾着・鷹司誠士(城田優)。
ふたりは大和が特別枠で入社させた金太郎の過去に注目し、輩を雇って金太郎を襲わせるのだが……。

マグロ漁師が建築会社に入社して仕事をこなせるとは思いません。
だけど水やりを言いつけられても腐らずにそれを懸命にやる。
水やりにも真剣な態度を見れば、まわりの人の印象も変わるかもしれないとは思います。

金太郎に喧嘩をふっかけてきた半グレ集団のリーダー・李秀麗(文音)も結局彼にゾッコンに。
困ったときの頼れる相手になるし、財界人が集うクラブの美鈴ママ(石田ニコル)も彼を放っておきません。
乞食ババアの正体はそんなもんだろうと思っていましたが、誰が相手であってもぶれず、素のままでいる金太郎は良いですよね。

わざわざ大画面で観るほどのものかという気はしないでもないけれど、スッキリと楽しい気分になれるからいいや。
来月の【魁】編の公開が待たれます。

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『ゴジラ対メカゴジラ』【4Kデジタルリマスター版】

『ゴジラ対メカゴジラ』
監督:福田純
出演:大門正明,青山一也,田島令子,平田昭彦,松下ひろみ,小泉博,今福正雄,ベルベラ・リーン,
   岸田森,睦五郎,草野大悟,鳥居功靖,佐原健二,小川安三,渡辺高光,遠矢孝信他
 
1974(昭和49)年の春に“東宝チャンピオンまつり”で公開された作品の4Kデジタルリマスター版。
ひとりランチでワインを1本空け、TOHOシネマズ梅田には来たけれど、
『シンペイ 歌こそすべて』で爆睡、『FPU 若き勇者たち』は寝なかったもののなんだかなぁという感じで、
ハシゴ3本目の本作に臨む前はテンション下がり気味でした。
それでもチケットを先に買っちゃったんだから観ずに帰るわけには行くまい。
観てみたら、テンションが上がったわけじゃありませんが、いろいろと笑えました。
 
“ゴジラ”誕生20周年記念映画であり、翌1975年に開催予定の沖縄国際海洋博覧会に絡めて、
沖縄本島を舞台として製作しようということになったようです。
沖縄以外にも富士山や御殿場などが登場し、日本を大々的にアピールしている模様。
 
沖縄国際海洋博覧会会場の建築技師・清水敬介(大門正明)は、東京から遊びに来た弟・正彦(青山一也)を安豆味城跡へ案内。
そこで伝統歌謡を実演中だった安豆味王族の末裔・国頭那美(ベルベラ・リーン)は、怪獣が街を踏みつぶす啓示を受ける。
那美の祖父・国頭天願(今福将雄)は不吉な予感に駆られ、安豆味王族の行く末を案じる。
 
その後、玉泉洞を訪ねた正彦は、洞内で不思議な金属片を発見。
それを宇宙工学の権威・宮島博士(平田昭彦)のもとへ持ち込むと、地球上に存在し得ないスペースチタニウムであることがわかる。
一方、海洋博会場予定地にある洞穴では壁画が見つかり、首里大学の考古学者・金城冴子(田島令子)が臨場。
冴子は洞穴に安置されていたシーサーの置物を持って、敬介の叔父である考古学の権威・和倉博士(小泉博)のもとを訪れる。
描かれた壁画の意味を調べた結果、この世を滅ぼそうとする怪獣が現れるということ、また、別の怪獣2頭が人類を救うという予言に至るが、
シーサーの置物が何なのか不明だったところ、和倉邸に侵入した謎の男にこの置物を盗まれそうになり……。
 
富士山が噴火してゴジラ登場。
その場にやってきたアンギラスを痛めつけるゴジラを見て、アンギラスはゴジラの盟友なのにと不思議がる敬介たち。
やがてこのゴジラがゴジラではなく、宇宙人が製造したスペースチタニウム製のメカゴジラだと判明します。
 
メカゴジラを操るのが人間の姿をした宇宙人で、息が絶えると猿になります。
こんな見た目が人間そのまんまの宇宙人描写なのに死んだら猿ってワラける。
また、本物のほうのゴジラの動きがいちいちカワイイ。「惜しい!」みたいな仕草にはふきました。
 
メカゴジラと対決して人類を救うのは、ゴジラとキングシーサー。
眠ったままのキングシーサーを起こすのは那美の歌。「私のシーサー♪」って、笑ってしまった。
しかも2番まであるんですよね、この歌。1番だけでええやろ!
敬介たちの後をつける怪しげな男がインターポールの捜査官だったのにも笑ったなぁ。
2人もいるのは都合がよすぎる(笑)。
 
なんだかんだで楽しく観ました。
すでにお亡くなりになっている方や芸能活動はしていらっしゃらない方も多いけど、
現役バリバリの人も多くいて、こりゃその人たちの近年の出演作をチェックしなくちゃと思いました。

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『FPU 若き勇者たち』

『FPU 若き勇者たち』(原題:維和防暴隊)
監督:リー・タッチウ
出演:ホアン・ジンユー,ワン・イーボー,チョン・チューシー,オウ・ハオ,チュウ・ヤーウェン他
 
前述の『シンペイ 歌こそすべて』の鑑賞後、1時間空けてから同じくTOHOシネマズ梅田にて。
 
“インファナル・アフェア”シリーズのアンドリュー・ラウ監督が製作総指揮を務め、
武術監督出身のリー・タッチウがメガホンを取ったという中国作品。
 
アフリカのサンタリオン共和国(架空の国)で内戦が起き、各国の警察部隊が介入することに。
中国の国連平和維持警察隊“FPU(=Formed Police Unit)”も派遣される。
 
分隊長のユー・ウェイトン(ホアン・ジンユー)のもと集められたのは、小隊長を務めるジョウ・ジアシュエン(チュウ・ヤーウェン)、
狙撃手ヤン・ジェン(ワン・イーボー)、通訳と連絡を担当するディン・フイ(チョン・チューシー)などの精鋭メンバー。
 
当地ではある一族が反政府武装集団の虐殺に遭い、長老一家がかろうじて逃げおおせて匿われている。
虐殺についての証言を阻みたい武装集団は、長老一家を見つけ出して皆殺しを狙う。
FPUは長老一家を救出して安全な場所へ連れて行こうと策を練り……。
 
正直なところ、観はじめたときは、なんだこのプロパガンダ映画は!と思いました。
中国すばらしい、中国の警察いいことしてる、そんなイメージを押しつけられている気がしてちょっと不愉快に。
また、ヤン・ジェンの父親がかつてのユー・ウェイトンの相棒で、一緒に戦っているときに死んだとこなんか、
まるで『トップガン マーヴェリック』のルースターとマーヴェリックの関係じゃあないかと可笑しくなり。
 
苦笑いしながらも最後まで飽きずに観られたのは、ひとえにヤン・ジェン役のワン・イーボーがカワイイから。
昨年『熱烈』を観て彼のことを知りました。
ほかの面々も彼ほどではないにしろイケメンがまぁまぁいるし、紅一点ディン・フイ役のチョン・チューシーもめちゃ美人。
 
内容に違和感をおぼえつつも、出演者の顔がよければそれでいいって、ルッキズムが取り沙汰される昨今に反している。
でも、大画面ではカッコいい人、キレイな人を見たほうが嬉しいに決まってるやん。

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『シンペイ 歌こそすべて』

『シンペイ 歌こそすべて』
監督:神山征二郎
出演:中村橋之助,志田未来,渡辺大,染谷俊之,三浦貴大,中越典子,吉本実憂,高橋由美子,
   酒井美紀,真由子,土屋貴子,辰巳琢郎,尾美としのり,川崎麻世,林与一,緒形直人他
 
昼呑みしてワインを1本空けてからTOHOシネマズ梅田へ。シアター5の最後列端っこ。
 
1887(明治20)年生まれの作曲家・中山晋平と聞いてすぐには誰のことかわかりませんでしたが、
彼が作曲した歌の題名を聞けばすぐにわかる。天才作曲家と言われていたのですね。
 
「シャボン玉とんだ 屋根までとんだ」の『シャボン玉』。
「てるてる坊主てる坊主 あした天気にしておくれ」の『てるてる坊主』。
「雨あめふれふれ母さんが じゃのめでお迎えうれしいな」の『あめふり』に、
「雨降りお月さん 雪の陰」の『雨降りお月さん』。どれも歌えるものばかり。
童謡のみならず、『カチューシャの唄』や『ゴンドラの唄』などの流行歌も彼の作曲。
 
そんな晋平役を演じるのは、これが映画初主演となる四代目中村橋之助。八代目中村芝翫三田寛子の息子ですね。
 
信州で生まれ育ち、音楽家になることを夢見て少年時代を過ごした彼は、やがて上京。
早稲田大学文学部教授だった島村抱月(緒形直人)の書生を3年間務めたのち、東京音楽学校に入学します。
 
抱月は松井須磨子(吉本実憂)と共に劇団を結成。
劇中で須磨子が歌う『カチューシャの唄』が大ヒットを飛ばし、晋平も一躍有名人に。
しかし抱月がスペイン風邪に罹患して亡くなり、須磨子も後を追って自殺という衝撃的な出来事もありました。
 
童謡の認知度が低いせいで、教員として唱歌を指導するには自分の名前を明らかにすることが憚られ、
偽名を用いて作曲していたこともあったそうですが、
三大詩人と呼ばれた野口雨情(三浦貴大)、北原白秋、西條八十(渡辺大)の作詞に曲をつけた童謡はこうして今も残っています。
 
知っている作詞家や作曲家、女優の名前がたくさん出てきて面白く観ていたはずが、
ワイン1本空けた後では駄目ですねぇ、絶対寝るやろと思ったら、本当に途中から爆睡してしまいました。
ごめんなさい。m(_ _)m

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『劇映画 孤独のグルメ』

『劇映画 孤独のグルメ』
監督:松重豊
出演:松重豊,内田有紀,磯村勇斗,村田雄浩,ユ・ジェミョン,塩見三省,杏,オダギリジョー他
 
イオンシネマ茨木にて、前述の『366日』の後に。
 
久住昌之・作、谷口ジロー・画による同名漫画を実写化したTVドラマシリーズが大ヒット。
初の劇場版は主演の松重豊が監督を務め、脚本も共同で執筆した模様。
ちなみに私は一度も観たことがありません。こんなに有名なシリーズなのに。
だから、主人公の職業が輸入雑貨商であることを知ったのは本作を観はじめてずいぶん経ってから。
ついでに下戸の設定だということも知らなかったから、そうだと知って「えーっ!」。
 
パリにやってきた井之頭五郎(松重豊)。
かつてこの地で一緒に暮らしていたの恋人の娘・千秋()からの依頼に応えるためだ。
千秋の祖父・一郎(塩見三省)が所望していた絵画を引き渡して御役御免かと思ったら、一郎はもうひとつ頼みがあると言う。
それは、一郎が子どもの頃に母親が作ってくれた汁をもう一度飲みたいということ。
記憶をたどりながら千秋が作ってみたものの、パリでは手に入らない食材もあり、一郎の母親の味とはどうも違うらしい。
 
手がかりがなければどうしようもないことだが、一郎や千秋の話を掻き集め、その味を再現しようと考える五郎。
まずは一郎の故郷だという長崎・五島列島へと足を運び、名前もわからぬスープの食材とレシピを探す。
 
ところが、船に乗り損ねてスタンドアップパドルボードを借りた五郎は嵐に遭って遭難。
目覚めるとそこは韓国の離島で、訳あってこの島で共同生活を送る女性たちが食品研究所を設立していた。
女性たちのうちのひとりで日本人の志穂(内田有紀)に遭難に至る食材探しの事情を話すと、
何かの参考になるかもしれないと言って、島の特産品を使った料理でもてなしてくれる。
 
聞けば志穂は東京で夫(オダギリジョー)と飲食店を開いていたと言う。
もともとはフレンチの料理人だった夫は、あるときラーメンで勝負したいと言い出し、ラーメン店を開業。
順調なスタートを切るがコロナ到来。食材が高騰して入手困難になると、夫婦の仲もギスギスしはじめる。
一旦離れるほうがお互いにとってよさそうだと考えて別れたのだと。
 
東京に戻った五郎がその店“さんせりて”を訪れてみると、すっかりやる気を失っている店主。
もうラーメンを作る気はないからとラーメン鉢はすべて割り、およそ営業中とは思えない店内は暗く散らかっている。
入店すると「チャーハンしかないよ」と店長の声。しかしこのチャーハンが驚くほど旨い。
 
それからしばしば“さんせりて”に寄ってはチャーハンを食べるようになった五郎は、
同じようにチャーハンを食べに通いつめる客・中川(磯村勇斗)に話を聴く。
“さんせりて”のラーメンはスープがこのうえなく美味しかったとのこと。
中川はまたあのラーメンを食べたくて店主を口説いているそうだが断られてばかり。
五郎は中川と協力しあって一郎の望むスープを店主に作ってもらおうと口説きにかかるのだが……。
 
コロナで食材が手に入らなくなり、店も傾いて投げやりな店主。
やってみようかという気持ちにさせたのは、「食材を安く手に入れられます」という五郎の言葉。
食材さえあれば旨いものを作る自信があるし、作りたいのにということなんですよね。
お金がなければ良い腕があってもどうにもならないのだなぁと思うと悲しくなります。
 
このシリーズは日本のみならず韓国でも大人気とのこと。それで韓国まで行ったのかな。
私のツボだったのは、特別出演しているユ・ジェミョン演じる入国管理審査官
ボートで韓国に流れ着いた結果、不法入国になってしまった五郎の手続きをしに迎えに行ったら、
腹が減ってたまらなかった五郎がその辺の店に入って食事しようとしています。
食事が終わるまで待ってほしいと言われて仕方なく待ってやることにしますが、
自分だって腹が減っているのに、目の前で五郎が実に美味そうに飯を食いやがる。このシーンは笑いました。
 
五郎の車のナンバーは「563」。「五郎さん」なのですね。
それにしても下戸かぁ。この食事で酒一滴もなしは考えられんと私は思ってしまうのでした。

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