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『劇場版 モノノ怪 第二章 火鼠』

『劇場版 モノノ怪 第二章 火鼠』
総監督:中村健治
監督:鈴木清崇
声の出演:神谷浩史,日笠陽子,戸松遥,梶裕貴,細見大輔,黒沢ともよ,ゆかな,青木瑠璃子,芹澤優,茜屋日海夏,
     森なな子,入野自由,津田健次郎,種崎敦美,チョー,堀内賢雄,楠見尚己,堀川りょう,榊原良子他
 
109シネマズ大阪エキスポシティにて。
 
どういうアニメかわからないまま観た『劇場版 モノノ怪 唐傘』(2024)が滅法おもしろくて、
第2弾以降も楽しみにしていました。いや~、ホントに面白い。
 
前作同様に本作も舞台は大奥。
2007年に放映されたTV版で主人公の声を担当していた櫻井孝宏が劇場版でも担当するはずが、不倫発覚で降板。
彼に代わって神谷浩史が担当することになったということは前回も書きましたが、
どっちがどっちかいつもわからなくなる私としてはどっちでもいい。
というのか、もともとTV版を観ていないのですから、声優が替わったって何の問題もありません。
んー、でももしかすると神谷さんの声のほうが好きかなぁ。
 
で、櫻井さん→神谷さんになったのは、謎の男“薬売り”。
今回の大奥では、天子の世継ぎを巡って奥女中の情念が燃えたぎります。
 
考えてみたら凄くないですか。
奥女中とか上臈(じょうろう)とか呼ばれる人たちって、殿様の夜の相手が仕事。
綺麗どころを何人も用意して、夜ごと誰ぞが殿様のお相手をする。
同じ女性が続けて行かないのがルールで、それは世継ぎが早く生まれるようにするためなんですと。
毎晩同じ女性が通ったとして、その女性が不妊だったらいつまでも世継ぎが生まれないから。
 
親も自分の地位を上げるために、躊躇うことなく殿様に娘を差し出す。
たとえいささか卑しい生まれであっても、美人の娘を持てば人生一発逆転のチャンスがあるわけで。
しかし、もしも卑しい生まれの娘が奥女中の中で最初に妊娠したら、
あんな娘に世継ぎを産ませてたまるかと、あの手この手で堕胎させようとするのです。
 
悪意が蠢く大奥に現れる物の怪“火鼠(ひねずみ)”を祓いにやってきた薬売り。
子鼠は祓えても親鼠を祓うのは容易ではありません。
というのも、親鼠は自らの体を燃やしてでも恨みを晴らそうとしているから。
 
親鼠が「許せない」ものは誰なのか、何なのか。
わかったときにはじんわり切なくなりました。
 
話も絵もすごく好き。第3弾の公開も待ち遠しい。

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