『ベイビー・ドライバー』(原題:Baby Driver)
監督:エドガー・ライト
出演:アンセル・エルゴート,ケヴィン・スペイシー,リリー・ジェームズ,
エイザ・ゴンザレス,ジョン・ハム,ジェイミー・フォックス,CJ・ジョーンズ他
声の出演:ウォルター・ヒル
近ごろ日曜日といえば伊丹にばかり行っていましたが、
これは梅田まで出なければ観られません。
面倒くさいけれどどうしても観たかったから、気合いを入れて起床。
アンセル・エルゴートの主演作品が2本、同時期に公開。
これともう1本は『ダイバージェントFINAL』。
前作の『ダイバージェントNEO』(2015)をさして興味もないのに
TOHOシネマズ1ヶ月フリーパスポートで観てしまったので、完結編も一応気になる。
だけどそれ以上に気になるのが本作。
なにしろ監督がエドガー・ライトで、『ショーン・オブ・ザ・デッド』(2004)とか、
『ホットファズ 俺たちスーパーポリスメン!』(2007)とか、
『ワールズ・エンド 酔っぱらいが世界を救う!』(2013)とか、
とにかくめっちゃ面白い作品を撮る人。
日本での知名度はたぶんイマイチだから、空いているだろうと思ったら、
梅田ブルク7にはたくさん客が入っていました。へ~、意外。
これまでの作品のオープニングとはちがう雰囲気の、
マジメな(?)銀行強盗のシーンから始まってちょっとビックリ。
全体を通して観ても、監督の新境地かなという印象です。
めっちゃ面白かった。
天才的なドライビングテクニックを持つ青年、通称ベイビー。
あることがきっかけでギャングのボス、ドクのもと、逃がし屋として雇われている。
ドクが招集した悪党とともに作戦を練り、彼らが強盗を働く間、ベイビーは路上で待機。
出てきた彼らを車に乗せて、追っ手をかわしてドクの待つ場所へ。
ベイビーの逃走はいつも見事で、一度も失敗したことはない。
そんなベイビーだが、幼少時に乗っていた車が事故に遭い、両親は死亡。
自身も後遺症で耳鳴りに悩まされ、それを消すためにiPodが手放せない。
両親の亡き後は、車椅子に乗る聴覚障害者の老人ジョーの世話になっている。
といってもジョーはほとんど動けないから、身の回りの世話をするのはベイビー。
耳は聞こえずとも優しいジョーと過ごす時間は穏やか。
ドクからの呼び出しを受けるベイビーを見ると、ジョーは毎回心配で仕方がない。
ベイビーは悪に手を染めるような人間ではないのにと。
ある日、ベイビーが行きつけのダイナーに寄ると、
新入りのウェイトレス、デボラが注文を取りにくる。
彼女に一目惚れしたベイビーは、この世界から足を洗おうとするのだが……。
役者、アクション、音楽、すべて楽しい、かつ知的。
この人、大丈夫かなというような風貌のベイビーが、
ハンドルを握ってその日の気分の曲を選んだ瞬間にクレイジーに。大興奮。
ベイビー役のアンセル・エルゴート、デボラ役のリリー・ジェームズは
思わず応援したくなるカップルです。
脇を固める俳優陣は曲者揃いで、ドク役にはケヴィン・スペイシー。
強盗チームにはジョン・ハムにジェイミー・フォックス、どちらもイカレてる。
悪党を退治してカップルが逃げ切り、新天地でふたり、
などというオチも考えられましたが、
単なるハッピーエンドに終わらないオチがむしろ清々しく、好感が持てます。
デートムービーにも向いているかと。オススメ。
ところでこの日、自宅でオンライン予約したのに、
プリントアウトしたQRコードを持って出るのを忘れました。
スマホもないのにどうするねん。
なんとかしてもらえるかなぁとそのまま劇場へ。
ちゃんとなんとかしてもらえました。ぼけぼけで嫌になる。(–;
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