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『コンフィデンスマンJP ロマンス編』

『コンフィデンスマンJP ロマンス編』
監督:田中亮
出演:長澤まさみ,東出昌大,小手伸也,小日向文世,竹内結子,三浦春馬,
   江口洋介,織田梨沙,瀧川英次,マイケル・キダ,前田敦子他
 
TOHOシネマズ伊丹にて、前述の『居眠り磐音』とハシゴ。
 
古沢良太のオリジナル脚本が好評を博したTVドラマとのことですが、
私は一度も観たことなし。
観ていた人のほうがこの劇場版も楽しめるのだと思いますが、まったく問題なし。
 
コンフィデンスマン(=信用詐欺師)のダー子(長澤まさみ)は、
次のターゲットとして香港マフィアの女帝ラン・リウ(竹内結子)に狙いを定める。
彼女が持っている伝説のパープルダイヤを頂戴するつもり。
さっそくボクちゃん(東出昌大)、リチャード(小日向文世)、五十嵐(小手伸也)、
新メンバーのモナコ(織田梨沙)とともに香港へと降り立つ。
 
占い師としてランに近づくが、ランはなかなか餌に食いついてこない。
そうこうしているうちに、同じくランを狙う詐欺師ジェシー(三浦春馬)が現れる。
ジェシーはダー子の因縁の相手で、今回も何かと邪魔をされて前途多難。
おまけにかつてダー子たちにいっぱい喰わされたヤクザ赤星(江口洋介)が
復讐に燃えてダー子を探しまわっている様子で……。

問題なしとは言ったものの、TVドラマ版を観ていない私には退屈なシーンも少々。
で、うつらうつらしかけちゃったりもしたのですが、最後の最後は興奮しました。
 
こうしてあらすじを書いていても、結局これ自体がウソなわけでしょ(笑)。
長澤まさみが相変わらずイイ。ほんと、可愛いだけだった彼女はどこへ。
ずっと見ていたいぐらい、くるくる変わる表情に私は首ったけ。
 
ジェシーより赤星、つまり三浦春馬より江口洋介。
登場人物のあの方もこの方もそうおっしゃっています。同感!
 
というわけで、ものすごくあっさりしたレビューになりましたが、
いろいろ考えずに気持ち良く騙されるべし。
 
TVドラマ版も観てみよっと。

—–

『居眠り磐音』

『居眠り磐音』
監督:本木克英
出演:松坂桃李,木村文乃,芳根京子,柄本佑,杉野遥亮,佐々木蔵之介,
   奥田瑛二,谷原章介,中村梅雀,柄本明,佐戸井けん太,波岡一喜他
 
ダンナが3週間の出張からついに帰国するので、
飲み会&映画三昧もこの日が最後。
仕事帰りに映画を観に行くラストチャンスになる金曜日が
ちょうど本作の公開初日だったから、TOHOシネマズ伊丹へ。
 
時代小説への苦手意識はずいぶん薄まりましたが、
人気があるらしい佐伯泰英の原作は知りません。
観てからなら登場人物をイメージできて読みやすそう。
 
坂崎磐音(松坂桃李)、小林琴平(柄本佑)、河出慎之輔(杉野遥亮)は幼なじみ。
佐々木玲圓(佐々木蔵之介)の道場で共に鍛錬を積み、
3人とも豊後関前藩で将来を嘱望される藩士となる。
琴平にはふたりの妹がおり、上の妹・舞(宮下かな子)はすでに慎之輔の妻。
下の妹・奈緒(芳根京子)はまもなく磐音と祝言を挙げる予定。
 
ところが、3人が江戸から戻ってきた日、
慎之輔は舞が不貞を働いているとの噂を聞かされ、
愚かにもそれを信じたうえに舞を斬り殺してしまう。
妹を殺された琴平が今度は慎之輔を殺して立てこもる。
駆けつけた磐音は琴平に勝負を挑まれ、泣く泣く琴平を斬る。
 
奈緒に何も告げずに立ち去った磐音は、江戸で長屋暮らしを始める。
大家・金兵衛(中村梅雀)の紹介で鰻屋に就職。
穏やかで誠実な人柄ゆえ、誰も磐音の剣の腕前など知りもしなかったが、
金兵衛に連れられて訪れた両替屋・今津屋でたまたまそれを披露するはめに。
今津屋の主人・吉右衛門(谷原章介)に請われて用心棒となる。
金兵衛の娘で今津屋に勤めるおこん(木村文乃)もすっかり磐音を気に入った様子。
 
吉右衛門の話によれば、老中・田沼意次(西村まさ彦)が発行した新貨幣をめぐり、
両替屋の間に揉め事が起こっているらしく、
別の両替屋・阿波屋の主人・有楽斎(柄本明)が陰謀を企てていることがわかるのだが……。

善人と悪人がはっきりしていてわかりやすい。
ツラ構えからして、何もここまで悪もん顔にせんでもと思うぐらい柄本明の顔が凄い。
今はここまでえらいあばた顔の人おらん。(^^;
これだけ悪いと、斬りつけられてもなかなか死なないのですよね。
バタッと倒れてからもうだうだ喋るから、私がもう一回斬りたくなりました(笑)。
 
優れた剣士で、かつ、頭もいい。
有楽斎に対抗するすべを思いついた磐音が、吉右衛門を通じてさまざまな人に相談。
それに乗る人たちを演じるのは、 橋本じゅん早乙女太一中村ゆり陣内孝則
日頃から誠実な商いをしていると、こういうときに力になってくれる客がちゃんといる。
磐音に想いを寄せながら、磐音と奈緒のことを気にかけるおこんちゃんもいいねぇ。
 
しかし花魁ってすげぇな、あんなん履いて歩けるんや。
と、映画の筋には何も関係ないことを思う。

—–

『芳華 Youth』

『芳華 Youth』(原題:芳華)
監督:フォン・シャオガン
出演:ホアン・シュエン,ミャオ・ミャオ,チョン・チューシー,ヤン・ツァイユー,
   リー・シャオファン,ワン・ティエンチェン,ヤン・スー,チャオ・リーシン他
 
平日に休みを取り、京都・東福寺で女子会ランチ
12時に東福寺駅で待ち合わせていたから、その前に1本映画を観ることは可能だったけれど、
前日晩に『ドント・ウォーリー』、前々日晩には2本観ているから、
ええ加減、体がしんどい。無理をするのは止めて、10時過ぎまではごろごろしていました。
 
美味しくごはんを食べて昼酒も呑み、京都駅のイノダコーヒでお茶。
名古屋からわざわざ日帰りで来てくれている友人を見送って解散。私は大阪へ戻る。
 
まっすぐ帰ろうかなぁ、1本観て帰ろうかなぁとまた悩む。
どうしても観たかった本作は、この日観ておかなければ機会を逃しそう。
えいっ、観逃して後悔するのは嫌だから、しんどくても行ってやる。
 
文化大革命のさなか、1970年代の激動の中国が舞台。
原作は『妻への家路』(2014)のゲリン・ヤン。
あの頃、初恋を心に秘めて、あなただけをみつめていた――。」
このキャッチコピー、グッと来ませんか。
予告編から想像していた物語とは少し異なる青春群像劇でした。
 
文化大革命の末期、17歳のホー・シャオピンはダンスの才能を認められ、
軍の歌劇団“文芸工作団(文工団)”に入団する。
故郷ではつらい目にばかり遭ってきたシャオピンは、
新しい生活に夢と期待を抱き、意気揚々。
 
離れざるを得なかった実父に自分の軍服姿を見せたいと思っていたのに、
入団当日には軍服が支給されず。
支給を待てない、どうにも待ちきれないシャオピンは、
同室のリン・ディンディンの軍服をこっそり持ち出して写真館へ。
実父に送る写真を撮り、元の場所へ返したから大丈夫。
しかしそれがバレていじめられるはめに。
 
体臭がきついと陰口どころか面と向かって言われ、
ダンスのさいに組んでくれる相手もいない。
周囲になじめずにいる彼女に、唯一優しくしてくれたのが模範兵のリウ・フォン。
フォンに対して恋心が芽生えるが、フォンはディンディンのことが好きで……。
 
予告編を観た折、てっきりシャオピンが主役だと思っていました。
始まってみると、語り手は同じ文工団のエース的存在シャオ・スイツ。
彼女の目線を通してシャオピンやそのほかの団員のことが描かれ、
スイツ自身の切ない想いも。シャオピンとスイツ、ふたつの片想い。
 
青く切ない恋の話ばかりではありません。
1979年に起きた中越戦争が描かれるシーンは、『オーヴァーロード』よりもグロいほど。
全身にやけどを負ったり、手足がもげたりする様子に目を覆いたくなります。
 
故郷を抜け出せば幸せになれると思っていた少女が、
いじめに遭い、戦争を体験し、一気に英雄扱いされ、精神に異常を来す。
自分の想いを打ち明けられないままに迎える人生の終盤。
静かに実った恋が嬉しい。
 「すべての人々の輝かしい青春時代に捧ぐ」。
 
なぜフォンがディンディンみたいな性悪を好きになったかだけは解せませんけどね。(^^;

—–

『ドント・ウォーリー』

『ドント・ウォーリー』(原題:Don’t Worry, He Won’t Get Far on Foot)
監督:ガス・ヴァン・サント
出演:ホアキン・フェニックス,ジョナ・ヒル,ルーニー・マーラ,ジャック・ブラック,
    マーク・ウェバー,ウド・キア,キャリー・ブラウンスタイン他
 
前夜に続いてこの日も終業後すぐには帰宅する気になれず。
なぜって、巨人vs阪神があるから。
前夜はなんとか逆転勝ちして今季初の勝利を収めたものの、
ウチが巨人に連勝するなんてこと、考えられないじゃないですか。
しかも向こうの投手は菅野やし。とても怖くて中継を観られない。
現実を直視する勇気はなく、109シネマズ大阪エキスポシティへ。
 
上映開始までしばらく時間があったので、駐車場でラジオ中継を聴きました。
初回に3点も先取している。ミラクル。でもそのまま勝てるとは思えない。
やっぱり怖いから、そこで聴くのを止めて劇場ロビーで読書。
あきらかな現実逃避です(笑)。
 
アメリカ・オレゴン州出身の風刺漫画家ジョン・キャラハン。
2010年に59歳で他界した彼の半生をガス・ヴァン・サント監督が描きます。
最初に監督に映画化について相談したのは故ロビン・ウィリアムズだそうで。
存命ならばロビンがジョン役を演じていたことでしょう。
 
母親に捨てられ、養父母に育てられたジョンは、13歳で酒をおぼえる。
立派なアルコール依存症になり、酒を切らすと手の震えが止まらない。
 
あるパーティーで知り合ったジョンとデクスターは意気投合、飲み歩いてべろべろに。
意識も定かでないのにデクスターが運転する車で走り、電信柱に激突。
デクスターは奇跡的に軽傷で済んだが、ジョンは上肢の一部と下肢が麻痺。
車椅子生活を余儀なくされる。
 
自分で歩けなくなってからもアルコールを断てないジョン。
アルコールを摂取できないと、同居している介護士ティムに八つ当たり。
そんなジョンに呆れたティムがしばらく出かけたところ、
ジョンは信じがたい深遠な体験をする。
忘れたくても忘れられない母親の幻覚を見たのだ。
 
断酒のグループセラピーに参加する決意を固めたジョン。
主催者のドニーに連絡を取り、断酒に取り組むとともに、
持ち前の辛辣なユーモアを駆使して風刺漫画を描きはじめる。
 
時系列がぐちゃぐちゃで、時折前後がわからなくなるのですが、それが嫌じゃない。
ジョンが思い返しているのであろう時期に、鑑賞者も飛び込むことができます。
 
数多くの作品に登場する断酒会のシーン。
正直に言って、今まではあまり良い印象がありませんでした。
とても表面的なつきあいに思えて、こんなんでほんとに断酒できるのかと思っていました。
それが本作のドニー主催の断酒会なら可能だと思える。
 
驚いたのはドニー役のジョナ・ヒル
ちょっぴりおデブで、知的だけど格好良くはない人、そうでしょ?
ところが本作の彼は金髪の美形。
えーっ、こんなに美男子だったのかとビックリ。
体型はそうそうは変わらないから、ずんぐりむっくりのままなんですが、
本作ではそれも隠れる服装が多くて、最初は誰だかまったくわからず。
 
そして言うまでもなく、ジョン役のホアキン・フェニックスは素晴らしい。
お兄さんのリヴァー・フェニックスが23歳の若さで亡くなってから25年が過ぎました。
ホアキンの風貌を見るたびに、リヴァーも長生きしたらこんな感じになったのかしらんと微妙な思い(笑)。
 
歳を取ると、長らく会わなくなって気がかりな人が何人かいます。
ジョンがひとりひとりに会いに行く姿に共感。
事故に遭ったことを恨まずに、幸せを感じて生きていく。
 
優しく温かい作品でした。
生きるうえでの心持ちも教えてもらえたような気がします。

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『オーヴァーロード』

『オーヴァーロード』(原題:Overlord)
監督:ジュリアス・エイヴァリー
出演:ジョヴァン・アデポ,ワイアット・ラッセル,マチルド・オリヴィエ,ピルー・アスベック,
   ジョン・マガロ,イアン・デ・カーステッカー,ジェイコブ・アンダーソン他
 
終業後にしんどい思いをしながらも2本観ることにしたのに、
前述の『映画 賭ケグルイ』が個人的に今年ワースト級に駄目でした。
30分後にTOHOシネマズ伊丹の同じシアター、同じ席にて、
身も心も疲れきった状態で2本目に突入。
そうしたら、これがめっちゃ面白くて元気復活。
 
ヒットメーカーとして名高いJ・J・エイブラムスの製作。
ポスターを見て戦争ものだと思っていたら、ホラーだという。
いったいどこからホラーになるのかとドキドキしながら鑑賞。
 
連合軍によるノルマンディー上陸作戦の開始直後、
ドイツに占領されたフランスの小さな村を目指すアメリカ軍第101空挺師団
彼らが命じられた極秘任務は、村の教会の電波塔を爆破すること。
ナチスが占拠して基地として使用しているため、通信網を遮断したいのだ。
 
降り立つはずだった場所でドイツ軍の激しい攻撃に遭い、
空挺師団の兵士たちは散り散りバラバラに。命を落とした者も多数。
そんななか、かろうじて降下に成功した二等兵エドは、
同じく生き延びたティベット、チェイスとともに、
伍長フォードの指揮の下、教会を目指して歩きはじめる。
 
その途中、教会の近くに住む女性クロエと出会い、案内を頼む。
彼女はまだ幼い弟ポールと重病の叔母の面倒を見ており、
とりあえずの隠れ場所としてエドらを自宅へ招き入れる。
クロエによれば、ナチスは村人を次々と拉致して教会へ連行しているらしい。
その大半は帰って来ず、帰ってきた叔母は病を患って口を利かない。
 
付近の様子を探りに出たエドは、予期せず教会に潜り込むはめに。
そこで彼が見たものは、おぞましい人体実験で……。
 
クロエの叔母の存在が明らかになる辺りからがしっかりホラー。
でもそこまでは史実に基づいた戦争ものなんです。ド迫力。
 
そしてホラーになってからは座席から飛び上がること数回
人体実験でものすごいことになった化け物が、飛ぶぐらい速く移動(笑)。
もう怖いのなんのって、おもろすぎ。
フォードを演じるのはワイアット・ラッセル。カート・ラッセルゴールディ・ホーンの息子。
鬼の伍長でありながら、優しい面も持ち合わせていて◎。
ティベット役のジョン・マガロもよかった。
そしてクロエ役のマチルド・オリヴィエ、美人♪
 
エンディングは悲しくも良い話。
実際にこんなことがあったかもしれないなんて思わされます。
宣伝やってるわけでもなし、きっとあまり観る人いないだろうなぁと思うけど、こんな快作、もったいない。
『賭ケグルイ』でガッカリしたまま帰らなくてよかった。
だから映画を観るのはやめられない。

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