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『ライオン・キング』〈IMAX2D字幕版〉

『ライオン・キング』(原題:The Lion King)
監督:ジョン・ファヴロー
声の出演:ドナルド・グローヴァー,セス・ローゲン,キウェテル・イジョフォー,アルフレ・ウッダード,ビリー・アイクナー,
     ジョン・カニ,ジョン・オリヴァー,ビヨンセ・ノウルズ=カーター,ジェームズ・アール・ジョーンズ他
 
前週同様、全館停電(正確には節電)で休みだった水曜日、
109シネマズ箕面にてIMAX2Dの字幕版を鑑賞。
お盆休み中の映画館って凄いです。
いつもこれぐらい盛況なら、潰れないだろうかと心配しなくていいのに(笑)。
 
ジョン・ファヴロー、監督としても役者としても大好きです。
“アイアンマン”シリーズ最初の2本の監督で、
“アベンジャーズ”シリーズにもハッピー・ホーガン役で出演。
そのハッピーは今も公開中の『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』では
「汗臭いおじさん」呼ばわりされていましたけれど(笑)、頼りになる。
私がなんと言っても好きだったのは、彼が監督・脚本・主演を務めた、
別にタイプじゃないですよ、でもいつも彼の作品は幸せいっぱい。
 
で、『ライオン・キング』です。
 
サバンナの王国プライドランド。
絶対的な王でありながら動物たちの尊敬を集めるライオン、ムファサ。
その息子として生を受けたシンバだったが、
ムファサの弟(=シンバの叔父)で王座を狙うスカーの謀略に陥り、
父ムファサを失ったうえに、それがシンバのせいだと思い込まされ、
母サラビや幼なじみのナラに別れも告げぬまま、プライドランドを後にする。
 
行き倒れになりかけたところを通りかかったのが
陽気なイボイノシシのプンバァとミーアキャットのティモン。
シンバを助けて自分たちの仲間に引き入れる。
こうして明るく平和に満ちた場所で成長するシンバ。
 
一方、プライドランドはハイエナと手を組んだスカーが牛耳っていた。
ハイエナが次々と動物を襲い、残らず食い尽くそうとする。
先行きを心配するサラビを見たナラは、助けを呼んでくると言って飛び出す。
そこでシンバと再会を果たすのだが……。
 
CGの進歩に目を見張るばかり。
ぎこちなさも一切なし、動物たちの表情や動きの凄いのなんのって。
特に産まれたばかりのシンバの可愛さには顔も緩む。
 
大人になったシンバの声だけはちょっとマヌケに聞こえましたが、そんなことない?
セス・ローゲンとビリー・アイクナー(知らんけど)がそれぞれ声を担当する、
プンバァとティモンがよかった。
キウェテル・イジョフォーの声のスカーも憎々しくてよいですね。
吹替版のシンバは賀来賢人で、スカーは江口洋介ですか。それも聴いてみたい。
 
声がなければネイチャー番組のドキュメンタリーのよう。
たいていこういうのは眠くなるのですが、大丈夫でした。ずっと観ていたいような気も。
やっぱりジョン・ファヴロー作品は温かい。

—–

『ペット2』〈吹替版〉

『ペット2』(原題:The Secret Life of Pets 2)
監督:クリス・ルノー
声の出演:中尾隆聖,伊藤沙莉,内藤剛志,設楽統,日村勇紀,沢城みゆき,
     永作博美,宮野真守,銀河万丈,かぬか光明,梶裕貴他
 
前日観た3本と、この日観た『アルキメデスの大戦』と、
どれも全然寝なかったので、私、元気なのかしらと実感。
楽しみにしてた本作も寝ずにいられるやろと思ったら甘かった。
だいぶ寝ました。そういえば前作でも寝た気がする。
混み混みのTOHOシネマズ伊丹にて。
 
小型犬のマックスと大型犬のデュークの飼い主ケイティが結婚。
男の子リアムが誕生する。
 
赤ん坊のリアムにどう接すればよいか困るマックスだったが、
次第にマックスに親愛の情を示すようになったリアムのことが大好きに。
なんとかリアムを守らねばという気持ちが強くてついつい過保護に。
まるで育児ノイローゼのような症状が出てきてしまう。
 
元気のないマックスを心配するケイティは、田舎の農場への家族旅行を計画。
そこでマックスは優れた農場犬ルースターと知り合う。
 
一方、新たな飼い主と巡り会ったウサギのスノーボールは、
飼い主から毎度着せられる衣装のせいで自分をスーパーヒーローだと思い込む。
そんな折、サーカス団に囚われているホワイトタイガーのことを知り、救出のために出動し……。
 
なんとなくこんな感じ(笑)。
個人的には前作のほうが面白く、さらには本編前に併映されている、
ミニオンのキャンプで爆笑大バトル』のほうが面白かった。
 
やっぱり字幕版を観たかったのですよ、これ。
封切り後しばらくは梅田に行けば字幕版も上映していましたが、
上映回数は非常に少なく、しかも絶賛夏風邪中で観に行けず。
 
場内は子ども連れのお父さんお母さんだらけ、
もしくは子どものみという客層で、
子ども1人がトイレに行きたがると、その下の子も行きたがって、
お母さんが付き添うから3人ダダーッと移動。
しかも足もとのおぼつかないぐらいの小さい子は、
端っこ席の私の太ももを必ずガシッと支えにして通路へ出るという。
これを何度も繰り返された日にゃ、落ち着いて映画を観られません。
と言いつつ寝たんですけどね。(^^;
 
落ち着かない映画鑑賞でした。
でも、人間と動物のふれあい方、仲間の大切さを知るという意味では、
教育的に鉄板、親が子どもに見せたい作品でしょうね。
 
寝てしもたとこ、DVDで字幕版を観よっと。

—–

『アルキメデスの大戦』

『アルキメデスの大戦』
監督:山崎貴
出演:菅田将暉,舘ひろし,柄本佑,浜辺美波,笑福亭鶴瓶,小林克也,
   奥野瑛太,小日向文世,國村隼,橋爪功,田中泯,角替和枝他
 
夏風邪をひいて丸々1カ月経つというのにまだ完治せず。
それでも前日はシネ・リーブル梅田で3本観て平気だったし、
ムビチケを買ったまま観られずにいる2本をこの日観ることに。
TOHOシネマズ伊丹にて。
 
同じ監督の作品が2本同時期に公開されているって、どんな多作。
『ドラゴンクエスト ユア・ストーリー』のほうは酷評されているようですが、
とにもかくにも話題になるというのはすごいこと。
こちらは評判いいようで、なんだかんだで売れてます、山崎貴監督。
 
原作は三田紀房の同名人気コミック。
2015年から『ヤングマガジン』で連載が開始され、今も継続中。
私はどうも戦艦自体にあまり興味が湧かなくて、うーむ。
 
1933(昭和8)年、欧米との対立を深め、世界で孤立しているというのに、
日露戦争での勝利を忘れられない日本は、独自の軍拡路線を進める。
海軍省は秘密裏に世界最大の戦艦の建造を計画。
 
一方、海軍少将・山本五十六(舘ひろし)は、今後の海戦は航空機が主流になると予測。
そんな大きな戦艦を建造するよりも、航空母艦を建造すべきと主張し、
造船少将・藤岡喜男(山崎一)が設計した空母案を提出する。
 
それに対し、造船中将・平山忠道(田中泯)が提出した戦艦案は、
巨大であるにもかかわらず、空母案よりも遥かに安い建造費であり、
山本はこれが虚偽の見積もりではないかとの疑念を抱く。
 
どちらの案を採用するかの決定会議が開かれるのは2週間後。
軍規であるからと戦艦の設計図等書類はいっさい見せてもらえない。
平山の見積もりの虚偽を証明するにはどうすればいいか。
 
ちょうど料亭でその相談を海軍大将・永野修身(國村隼)とおこなっていた山本は、
別室で芸者をはべらして巻尺を持ち出している青年・櫂直(菅田将暉)と出会う。
 
聞くところによれば、櫂は先日まで帝大の数学科に在籍していた天才数学者で、
尾崎造船の令嬢・鏡子(浜辺美波)の家庭教師も務めていたが、
海軍少将・嶋田繁太郎(橋爪功)の前で軍需産業を批判、
そのうえ鏡子とも密通していると噂を立てられ、帝大を辞めさせられたという。
 
山本は櫂に協力を求めるが、櫂は軍人は大嫌いだお断りするとバッサリ。
それでもあきらめきれない山本は、このままでは戦争が始まると櫂に言う。
 
アメリカへ留学するために乗船する直前、意志を翻した櫂は、
海軍少佐という立場で職に就き、2週間で平山の見積もりの虚偽を暴くことに。
櫂の世話を言いつけられた海軍少尉・田中正二郎(柄本佑)は、
櫂の軍人を軍人と思わない振る舞いに呆れ怒りイラつくのだが……。
 
文系アタマの私に数字のことはまったくわかりませんが、
数学で虚偽を暴いていくのはとても面白い。
ただ、なんだかんだで戦争のために数学が使われ、
戦争を止めることはできずに、どっちにしても戦争になる。
その構図がやっぱり納得できなくて、こういう作品を観たあとは空虚な気持ちに。
 
『空母いぶき』よりは戦争美化の雰囲気は少なかったから、
エンターテインメントとしてこういうのはありなんだろうと思います。
でも好きかどうか尋ねられたら、それほど好きじゃない。
みんな戦争好きでしょ、戦わずにいられないでしょと言われているようです。

—–

『存在のない子供たち』

『存在のない子供たち』(原題:Capharnaum)
監督:ナディーン・ラバキー
出演:ゼイン・アル・ラフィーア,ヨルダノス・シフェラウ,ボルワティフ・トレジャー・バンコレ,
   カウサル・アル・ハッダード,ファーディー・カーメル・ユーセフ,シドラ・イザーム他
 
シネ・リーブル梅田で大当たりの3本ハシゴの3本目。
今度はレバノン/フランス作品。
 
家を出る前にオンライン予約していたのは先の2本のみでした。
病み上がりともまだ言えないほどの病み中だったし、
『シークレット・スーパースター』の上映時間は150分だったから、
2本観たら疲れておしまいなんじゃないかと思って。
しかし2本とも良かったから疲れも感じず、
どうにも気になっていたこれも勢いで観ようかと。
結果、とてもつらくてしんどい作品でしたが、観てよかった。本当によかった。
いろんな人に観てほしいと強く思う作品です。
 
監督は女優でもあるナディーン・ラバキー。
本作にも弁護士役で出演しています。めちゃくちゃ美人。天は二物を与える。
 
12歳(ぐらい)の少年が両親を訴える。「僕を産んだ罪で」。
衝撃の幕開けです。
 
レバノンの首都ベイルートスラム街に暮らす少年ゼイン。
両親が出生届を出さなかったため、正確な誕生日も年齢もわからない。
そんな彼が人を刺し、逮捕される。
刑務所で彼の健康状態を調べた医師が、乳歯がないことからおよそ12歳と推定する。
被告人として裁判に出廷する一方、彼は刑務所から生放送中のTV番組に電話。
自分の両親を訴えるつもりであることを告白する。
 
場面は時をさかのぼり、ゼインがここへ至った状況を映し出します。
 
両親はやることだけはやって子供をつくり放題。
何人いるかわからないほどの子沢山で、学校に通わせる気などさらさらない。
弟妹たちの面倒をみるゼインは、朝から晩まで大家の店で働き、
そのおかげで家賃を免除してもらっている。
 
ゼインが特に可愛がっている妹サハルはまだ11歳だが、
大家はサハルに目をつけているらしい。
布団についたわずかな血からサハルが初潮を迎えたことを悟ったゼインは、
絶対にそのことを両親や大家に知られぬようにしろとサハルに言う。
もしも知られれば、サハルは両親から大家に差し出されてしまうにちがいない。
 
ゼインの努力もむなしく、サハルは鶏と引き換えに大家のもとへ。
憤るゼインは何もかもに絶望し、ひとりで家を飛び出す。
行くあてもなく街をさまよううち、エチオピア人難民の女性ラヒルと知り合う。
ラヒルは赤ん坊のヨナスを抱え、不法滞在中。
彼女が仕事をしている時間中、ゼインがヨナスの世話をするようになるのだが……。

ラヒルの家に泊めてもらうようになったばかりのゼインが、
彼女が金を隠している場所を知るシーンがあります。
ラヒルが留守にしている間に、ゼインはその金を盗んで逃げるんじゃないか。
そんな予感をさせるシーンもありました。でもゼインはそんなことはしない。
 
出先でほかの不法滞在者とともに捕まったラヒルが帰ってこない。
そうだと知る由もないゼインは、自分が生きるだけで精一杯のはずなのに、
ヨナスを抱きかかえてラヒルを探す。
慌てた様子も見せずに、ヨナスのために食料を求め、
かつて両親にやらされていた薬を売りさばく方法で稼いでもみせる。
だけど、せっかく稼いだ金を隠したまま、ラヒルの家が封鎖されてしまう。
もう辛くて辛くて、どうしてこんな可愛い子にこんな試練を与えるのか。
 
子供のことが可愛くないわけがないと言いたげな両親。
自分たちの貧困を嘆きわめいて見せるけれど、ヘドが出る。
ゼインの言うとおり、「心がない」。世話ができないなら産むな。
 
凄絶。
最後の、たった一度のゼインの笑顔に心が揺さぶられます。
 
なお、映画に登場する子供と似た境遇の、
演技経験のない子供たちがキャスティングされています。
ゼインを演じた少年はノルウェーに移住、サハルを演じた少女はベイルートの学校へ。
これだけの演技ができる彼らのこと、きっととても賢い。
優秀な成績を収めているようで、彼らのこれからの幸せを祈ってやみません。

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『シークレット・スーパースター』

『シークレット・スーパースター』(原題:Secret Superstar)
監督:アドヴェイト・チャンダン
出演:ザイラー・ワシーム,メヘル・ヴィジュ,アーミル・カーン,ラージ・アルジュン,
   ティルト・シャルマ,カビール・サジード,ファルーク・ジャファル他
 
シネ・リーブル梅田で大当たりの3本ハシゴの2本目。
 
楽しいですよねぇ、ボリウッド
今年のいちばんはなんといっても『バジュランギおじさんと、小さな迷子』で、
私の中でこれに勝るインド映画はちょっと出てきそうにありませんが、これもなかなかよかった。
「『バジュランギおじさん』ほど泣くのは困るけどちょっとは泣きたい」ぐらいの人、どうぞ(笑)。
ボリウッドのスーパースター、アーミル・カーンが脇役に徹しているのも見もの。
 
インドの田舎町に暮らす14歳の少女インシア。
幼い頃に母親が買ってくれたギターのおかげで音楽が大好き。
自ら曲も作って歌い、ひそかに歌手を夢見ている。
 
母親のことは大好きだが、DV亭主の言いなりなのが信じられない。
父親は少しでも気に入らないことがあると母親に暴力を振るう。
母親を馬鹿呼ばわりして蔑む父親のことを少しも尊敬できず、
一刻も早く離婚すべきだとインシアは思っているが、
稼ぎがなくてはインシアとその弟グドゥを育てるのは無理だと母親は言う。
 
学校でおこなわれる音楽大会に出場したかったインシアだが、
父親のせいでそれもあきらめざるをえず。
意気消沈するインシアに、母親はどこで金を工面したのかPCを手渡す。
インシアは父親の出張中を狙い、動画サイトに自分の歌を投稿することに。
父親にバレては大変と、母親のアイデアでブルカをかぶったインシアは、
「シークレット・スーパースター」を名乗ってYouTubeに投稿。
 
インシアの歌声はたちまち注目を集め、インド中で話題騒然。
それを見た落ち目の音楽プロデューサー、シャクティからコンタクトがある。
自分の歌を歌ってほしいという要望に、
巷の噂からシャクティのことをよく思えないインシアは最初は無視するのだが……。

父親の横暴ぶりに、いったいいつの時代のインドの話なのかと目が点に。
いや、日本でもDV男はこんなふうなのでしょうが、
料理に塩が足りんとか、出張の用意が遅いとか、んなもん自分でやれやと言いたくなる。
腕まくりまでして妻を殴り、これだから無学な女はと罵倒する。馬鹿なのはおまえだよ。
 
どれだけ罵られようと殴られようと口ごたえひとつしない母親に、
インシア同様、観ている私もイライラ。
しかし、そんな母親がインシアを出産したときの話、
インシアという名前に込められた意味を知るとき、涙ぼろぼろ。
 
冒頭ではそんなことがまだわからないうちだから、
インシアが歌う「お母さんの歌」を聴いてもイマイチだと思ったのですが、
わかってから聴けばもうそりゃすべてのお母さんが泣くでしょう。
あと、特筆すべきは愛らしすぎる弟グドゥ役のカビール・サジード。
頭クシュクシュって撫でて抱きしめたい。この子にも泣かされること間違いなし。
 
シャクティ役のアーミル・カーンはさすがで、笑わせてくれます。
脇役に徹しているというものの、エンドロールはオイシイ。
 
本当のスーパースターは? 
笑わせてくれるボリウッド、泣かせてくれるのもボリウッド。大好き!

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