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『国家が破産する日』

『国家が破産する日』(英題:Default)
監督:チェ・グクヒ
出演:キム・ヘス,ユ・アイン,ホ・ジュノ,チョ・ウジン,ヴァンサン・カッセル他
 
土曜日の朝、タイ出張からダンナが帰国。晩は北新地で食事予定。
通常は私は電車、ダンナは車で出かけて、予約している店で落ち合うのですが、
この日の新御堂筋は工事のために18時から南行き規制の情報。
ダンナが車で大阪市内へ向かうとなると、きっと渋滞ど真ん中。
で、昼間に私が車に乗って行くことにしました。
別にふたりとも電車で行けばいいのですけれど、
食事の帰りに下戸のダンナに運転してもらえば、私は酔っぱらいでいいので(笑)。
 
蛍池までダンナを迎えに行き帰宅。まず出張で出た衣類を洗濯。
12時に家を出て、中之島のコインパーキングに駐車。
国立国際美術館で“ウィーン・モダン クリムト、シーレ 世紀末への道”を観覧して、
パン屋その1に寄ってから地下鉄四つ橋線肥後橋駅へ。
四つ橋駅で下車して何かつまもうと南堀江のカフェで軽食。
それからシネマート心斎橋にて本作を鑑賞。
 
話題作なのか、結構混んでいます。
私はといえば政治ネタに疎いにもほどがあるというのか、バカです。
韓国が国家破綻の危機に陥ったことなんてあったんだっけ、
というぐらいのバカ。もうほんとに恥ずかしい。(–;
 
「史実に基づいてはいるが、フィクション」、最初にそういう注意書き。
当時政府がどう動いていたのかなんてわかりません。
『新聞記者』なんかでもそうでしたが、徹底的に隠される。
こういう動きがあったのかどうか、とても興味深い。
 
1997年。大半の国民が景気はいいと信じて疑っていないが、
韓国銀行の通貨政策チーム長ハン・シヒョンは、崩壊寸前であることを察知。
このままでは1週間以内に国家が倒産することになるとして、
チームで報告書を作り上げ、政府の金融担当者に連絡する。
 
直ちに国民に告知すべきべきだとするハンの主張を財政局次官は一蹴。
国民に知らせれば不安を招くだけ、告知の必要などないとして、
非公開のチームを立ち上げて対策を練るように命じる。
 
同じ頃、やはり国家倒産の危機を察知した金融コンサルタントのユンは、
勤務先をとっとと退職すると、自分に投資してくれる金持ちを探し、大儲けを狙う。
 
一方、国家がそんな状況にあるとは知らない町工場の経営者ガプスは、
大手百貨店から大量の発注を受けて大喜び。
現金のみで商売をしてきたため、担当者から手形で払うと言われて躊躇ったものの、
これを受けない手はないと承諾する。
 
ハン、ユン、ガプスを軸にして物語は進みます。
綿密なリサーチをおこなったという触れ込みどおり、ノンフィクションさながら。
池井戸潤のドラマを観ているようでもあります。
 
大統領に現状を説明するようにと秘書官から言われたとき、
「大統領は難しい話がお嫌いだから簡単に」と付け加えられます。
このシーンには苦笑い。
今週中に国家が破綻するというときに、難しい話が嫌いだと言うてる場合か。
でも、さもありなんと思ってしまうのですよねぇ。
 
映画の中だけの話じゃないし、他人事とも言えないと思います。
何しろ政府は都合の悪いことを隠そうとする。
そして国家が破綻することに期待して金儲けに走る人もいる。
悪徳政治家の顔といったら。
 
結局、金持ちはさらに金持ちになるようにしかできていない。
国の言うことを信じた結果、首を括るしかなかった人のことを思うと痛ましい。
 
ちなみに本作を観た後は肥後橋に戻り、パン屋その2へ。
肥後橋のパーキングから出庫して北新地のパーキングへ移動。
中崎町まで歩いて友人の写真展におじゃま。
阪急三番街でグラスワイン飲みながら本を読み、
やっと晩ごはんを食べるべく北新地へ。へとへと(笑)。

—–

『ターミネーター:ニュー・フェイト』

『ターミネーター:ニュー・フェイト』(原題:Terminator: Dark Fate)
監督:ティム・ミラー
出演:アーノルド・シュワルツェネッガー,リンダ・ハミルトン,マッケンジー・デイヴィス,
   ナタリア・レイエス,ガブリエル・ルナ,ディエゴ・ボネータ他
 
109シネマズにて、『T-34 レジェンド・オブ・ウォー』とハシゴ。
 
公開初日のレイトショー、IMAX2D版を観ました。
さすが“ターミネーター”、ファンが多いようで、結構な客の入り。
私はといえば、一応シリーズ作品すべて観ていますが、
繰り返し観たわけでもなく、思い入れも別になし。
でも普通以上には面白かった気がします。
 
21歳のダニーは、家族の誰もから頼りにされている女性。
ねぼすけの弟を起こして一緒にメキシコシティの自動車工場へ出勤したところ、
人件費の削減のためにいつのまにかあちこちで機械化が進んでいる。
そのうち工場内がロボットだらけになるかもしれない。
所長に弟が呼ばれ、きっとクビを言い渡されるのだと思ったダニーは、
解雇は理不尽だと所長に直訴しにいく。
 
そこへ未来からターミネーター“REV-9”が現れ、ダニーが狙われる。
すると今度は同じく未来からやってきた強化型兵士のグレースが現れて、
ダニー姉弟を連れて逃げようとする。
 
REV-9は凄まじい強さを見せつけ、弟は死亡。
危うくグレースもやられそうになったところ、
どこからともなく現れた女戦士サラ・コナーがダニーたちを救う。
 
とりあえずはREV-9を撒くことに成功。
グレースの怪我の手当てをしつつ話を聞くと、
ダニーは未来の人類を救う人物で、
彼女の命が奪われることはつまり人類の滅亡を意味するらしい。
グレースは絶対にダニーの命を守るという。
 
サラは息子を亡くして以来、ターミネーターが地上に降り立つと匿名で知らされるメールにより、
その場所を訪れてターミネーターを始末していた。
グレースが司令官から「困ったら訪ねよ」と言われていた場所と、
サラへの匿名メールの差出位置が一致していることがわかり、
グレースとダニー、サラが訪ねてみるとそこには旧型ターミネーター“T-800”が。
 
サラの息子ジョンを殺した憎きT-800が、
今は人間のふりをしてシングルマザーの母子と暮らしている。
絶対にT-800を許せないサラは、彼に襲いかかろうとするが、
REV-9を倒すにはT-800の力を借りるしかなく……。
 
“ゴーストバスターズ”で女性が活躍する編が作られたと思ったら、
“ターミネーター”まで女性がメインキャストで活躍するように。
キャストとしてはアーノルド・シュワルツェネッガーが最初にクレジットされていますが、
彼は主役ではないですよね。
本作の主役はサラ役のリンダ・ハミルトン、グレース役のマッケンジー・デイヴィス
ダニー役のナタリア・レイエス。
彼女たちを支えるシュワちゃんが愛することを覚え、
愛する人の息子と暮らして初めてサラの気持ちがわかったというシーンが良いです。
 
ガブリエル・ルナ演じるREV-9が強すぎて、絶対勝てそうな気がしない。
唯一ホッとしたのは、奴は飛べない(笑)。これで空も飛べたら勝ち目無し。
 
どう見ても勝ち目がないのに勝つところがいいんですよね。
ターミネーターファンの評価は如何に?

—–

『T-34 レジェンド・オブ・ウォー』

『T-34 レジェンド・オブ・ウォー』(原題:T-34)
監督:アレクセイ・シドロフ
出演:アレクサンドル・ペトロフ,イリーナ・スタルシェンバウム,ヴィツェンツ・キーファー,
   ヴィクトル・ドブロンラヴォフ,アントン・ボグダノフ,ユーリー・ボリソフ他
 
翌日ダンナがタイ出張から帰国する日で、
終業後に映画を観に行く日々もこれでおしまい。
ラストチャンスは逃しがたくて、109シネマズ箕面にて2本ハシゴ。
 
1本目はノーマークだったロシア作品。
時間的に合うからという理由だけで選んだら、めちゃめちゃ面白かった。
本国でも大ヒットを飛ばしたそうです。
そらこんな戦車もの、男だったら好きなはず。女の私でも面白い。
 
第二次世界大戦下の独ソ戦の最前線。
新米兵士イヴシュキンは、戦闘経験がなかったにもかかわらず、
頭を使ってナチス戦車の執拗な攻撃をかわし、前線基地へ帰還。
その腕を見込まれていきなり少尉として戦車長に抜擢される。
 
ナチスの戦車隊を指揮するのは、エリート将校イェーガー大佐。
イェーガーが率いる何十台もの戦車に対して、たった1台。
なのにイヴシュキンは敵の動きを読み切り、次々とナチス戦車を撃破する。
その戦いぶりにはイェーガーも舌を巻くが、
最後の最後、1対1になった折りにイヴシュキンはイェーガーに撃たれて捕虜となる。
 
収容所で過酷な労働を強いられる捕虜たち。
彼らの大多数はどんな拷問を受けようとも自分の名前や階級を決して口にしない。
イヴシュキンもそのうちのひとりで、脱走を試みては連れ戻され、
しかし自分のことは絶対に話さない。
 
ある日、ナチスの戦車戦演習の訓練相手を捕虜の中に探していたイェーガーは、
イヴシュキンを発見。演習で勝利を収めれば戦車戦の指導者とする予定。
さっそくイヴシュキンを呼び出して提案するが、もちろんウンとは言わない。
そこでイェーガーは、通訳として同席していた女性アーニャに銃を向け、
もしもこの提案を飲まなければアーニャを撃ち殺すと言う。
 
彼女を見殺しにはできずに演習の訓練相手を務めることに。
ほかの捕虜の中からメンバーを選ぶ許可を与えられ、
イヴシュキンはステパン、ヴォルチョク、イオノフを選ぶのだが……。
 
ナチスが運び込んだのはソ連の最強戦車“T-34”。
勝って持って帰ってきたわけだから、車内にはロシア人兵士の死体もそのまま放置されています。
それを掃除するところから始めて、ナチスの戦車隊との演習対策を考えるイヴシュキンたち。
向こうは実弾を装備、こちらはそんなものなし。こちらを殺すこと前提の演習です。
勝てるはずのない戦いでどう敵を欺くか。
 
戦車兵の話で思い出すのは『ホワイトタイガー ナチス極秘戦車・宿命の砲火』(2012)とか
どれも結構面白かった記憶がありますが、これはそれらを凌ぐかも。
 
戦車兵の人柄が皆よくて、仲間を救うために行動する姿などは涙もの。
『レジェンド・オブ・ウォー』という副題はどうかと思うけれど、(^^;
ノーマークだったのにこんなのに出会うと興奮します。

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『最高の人生の見つけ方』

『最高の人生の見つけ方』
監督:犬童一心
出演:吉永小百合,天海祐希,ムロツヨシ,満島ひかり,鈴木梨央,
   駒木根隆介,ももいろクローバーZ,賀来賢人,前川清他
 
サユリストの皆様には申し訳ないですが、
吉永小百合主演作品をもはや定価で観る気はしません。
シネマポイントカードデーに109シネマズ箕面にて。
 
ジャック・ニコルソンモーガン・フリーマンの共演で感動作にならないわけもなく、
でも私はもしもこの映画の主演がこのふたりでなかったら、
駄作だと思ったかもしれないと当時書きました。
そのときハシゴした『ミスト』(2007)が強烈すぎたせいもあります。
オリジナルすらイマイチだと思った本作を、犬童一心監督はどう料理するのか。
 
北原幸枝(吉永小百合)は大学卒業後すぐに結婚して以来、ずっと専業主婦。
夫・孝道(前川清)は家事のいっさいを手伝わず、ひたすらダラダラ。
息子・一慶(駒木根隆介)は長らくひきこもり。
頼りになるのは娘・美春(満島ひかり)だが、バリバリのキャリアウーマンで忙しい。
 
末期癌を宣告されたものの、家族にそれを打ち明けられない幸枝は、
病院で同じ病状の剛田マ子(天海祐希)と知り合う。
マ子は巨大ホテルチェーンを一代で築き上げた剛腕女社長。
はるか年下の夫・三木輝男(賀来賢人)は優しいふりして
チャラい女連れで見舞いにくるような阿呆。
 
ある日、闘病中の12歳の少女・神崎真梨恵(鈴木梨央)がふたりの目の前で倒れ、
彼女の落とし物をその弟に渡そうとしたところ、
「お姉ちゃんは死んだから、それはもう要らない」と言われる。
 
真梨恵の荷物の中に見つけた「死ぬまでにやりたいことリスト」
マ子が棺桶リストと呼ぶそのリストに倣って、
幸枝も自分がやりたいことを挙げてみようとしたが、ちっとも思い浮かばない。
そこで幸枝は思いを遂げずに亡くなってしまった真梨恵に代わり、
彼女のやりたかったこと10個に挑戦すると決める。
バカじゃないかと呆れるマ子も話に乗ることにして……。
 
最近の吉永小百合の夫役といえば、『北の桜守』(2017)の阿部寛とか、
なんぼ彼女が若く見えると言っても、ええ加減にせぇよと言いたくなる。
特に開いた口がふさがらなかったのが、『北の桜守』の佐藤浩市の台詞。
すでに何度となく書いた気がするのでここには書かずにおきます。
それらと比べると、今回の夫は前川清。それなりの歳でいいねぇ(笑)。
そして、わりと最近まで鬱陶しいと思っていたムロツヨシ。今は好きです。
マ子の側近役を演じるムロさんがとてもよかった。
 
普通にいい話です。
吉永小百合さすがと思った点があります。笑うのが上手い。
役者って皆、泣くのはとても上手だけど、
序盤に幸枝とマ子が大笑いするシーン、ここはふたりとも上手いと思いましたが、
ほかは吉永小百合が圧倒的な上手さ。
 
一緒に泣くのはわりと簡単。
でも一緒に心から笑うのって難しいんですよね。
 
しかしお金があったらこんなこともあんなこともできるねんなぁと、
本作で言いたいことの真逆のことを思ってしまう。(^^;

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『閉鎖病棟 それぞれの朝』

『閉鎖病棟 それぞれの朝』
監督:平山秀幸
出演:笑福亭鶴瓶,綾野剛,小松菜奈,高橋和也,木野花,渋川清彦,
   小林聡美,片岡礼子,山中崇,根岸季衣,ベンガル他
 
TOHOシネマズ西宮にて3本ハシゴの3本目。
 
1950(昭和20)年生まれの平山秀幸監督。
基本的に安心できる作品を撮っていらっしゃるイメージがありますが、
ときには『エヴェレスト 神々の山嶺』(2016)みたいなカックン作品がある。
どうか本作はそんなことありませんようにと祈りながら鑑賞。
ある程度以上の年齢の人なら皆「よかった」と言えそうな作品でした。ホッ。
 
殺人を犯し、死刑囚の身だった梶木秀丸(笑福亭鶴瓶)。
死刑の執行を受けたのに、死亡が確認されてから息を吹き返す。
二度に渡って死刑を執行することはできず、
扱いに困った法務省は秀丸を精神病院「六王寺病院」へ送り込む。

執行に失敗したさいに脊髄を負傷した秀丸は、車椅子生活
しかし、誰に対しても分け隔てなく優しく接する彼は、
六王寺病院の患者のみならず、スタッフたちからも慕われる存在。
幻聴に苦しむ患者の塚本中弥(綾野剛)も秀丸を慕うひとり。
 
ある日、六王寺病院に女子高生の島崎由紀(小松菜奈)がやってくる。
母親(片岡礼子)によれば、ひと月ほど前から口をきかず、不登校だという。
スタッフの隙をついて病院の屋上から飛び降り、
自殺を図った由紀は実は妊娠していたが、飛び降りた衝撃で流産。
彼女が継父から性的虐待を受けていたことを誰も知らない。
 
中弥が育てていた椿の上に落ちた由紀は軽傷で済み、
病院に身を置くうち、秀丸と中弥には心を開くようになるのだが……
 
若手女優の中では小松菜奈がダントツで好きです。
恋に悩む可愛い女子高生の役もできれば、奇天烈な霊媒師の役もできるし、
こんな影のある女性役もできる。今回も非常にイイ。
頑なだった心が少しほどけそうなときに心にも体にも暴力を負わせる人が憎いです。
 
秀丸が車椅子生活を余儀なくされた理由も違うし、
映画版では死刑執行に失敗して精神病院に入れられるけれど、
原作ではもっと無責任に放り出されている。
死刑執行に失敗するなんて、そうあることではないでしょうが、
実際にこういうことが起きた場合はいったいどうなるの?
 
原作では最低最悪な奴の胸だか腹だかを突き刺していましたが、
映画版では股間を刺していてスッキリ。(^^;
 
事情がない人なんていない。でも、生きていればこそ。

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