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『テルマ&ルイーズ』

『テルマ&ルイーズ』(原題:Thelma & Louise)
監督:リドリー・スコット
出演:スーザン・サランドン,ジーナ・デイヴィス,マイケル・マドセン,
   クリストファー・マクドナルド,ブラッド・ピット,ハーヴェイ・カイテル他
 
大阪ステーションシティシネマにて3本ハシゴの3本目。
同じく“午前十時の映画祭10+”で上映中。
 
前2本よりグッと新しい1991年のアメリカ作品。
ブラッド・ピットの出世作と言われていて、DVDでは当然観ています。
でもこれも劇場では観たことがないんだなぁ。
この機会を逃すべからず。
 
モラハラ男のダリルと若くして結婚し、自由のない主婦テルマ。
友人でウェイトレスのルイーズから誘われ、2泊3日の旅行を計画。
しかし、ダリルにそれを打ち明けられないまま当日になり、
やけくそ気味で夕飯とメモだけ残して出発。
 
ルイーズの知人が所有する別荘に向かう途中、
立ち寄ったドライブインでテルマが酒を飲みすぎて気分が悪くなる。
親切を装って彼女に近づいたハーランという男にレイプされそうになり、
それに気づいたルイーズが脅すつもりで銃を取り出すが、
へらへらと笑うハーランを見てつい発砲、殺してしまう。
 
こうして車による逃避行が始まります。
テルマ役にジーナ・デイヴィス、ルイーズ役にはスーザン・サランドン
ふたりを追う善人刑事にハーヴェイ・カイテル
ヒッチハイカーのイケメン役がブラッド・ピットでした。
ルイーズの恋人役でマイケル・マドセンも出ています。
 
今なら文句の出そうな台詞。(^^;
女に生まれたからには子どもを産まなあかんみたいなセリフを
ブラピに言わせています。30年前だからこそか。
 
前々述の『スティング』ロバート・レッドフォードが演じたフッカー役を
最初にオファーされたのはジャック・ニコルソンだったとか、
本作のヒッチハイカー役はもともとウィリアム・ボールドウィンが演じる予定だったとか、
そのオーディションをジョージ・クルーニーも受けていたけれど落ちたとか、
そんな話を知ると、ほかの俳優だったらどうなっていたか考えるのが楽しいですね。
今となっては、この役を演じるのはそりゃもうブラピしかおらんかったでしょ。
 
リドリー・スコット監督の作品はやっぱり面白い。
ふたりには無事でいてほしかったけど、このラスト。
切なくて、でもこれでよかったよとも思えて、心に染みる。
忘れられないラストシーンのひとつです。

—–

『ゴッドファーザー』

『ゴッドファーザー』(原題:The Godfather)
監督:フランシス・フォード・コッポラ
出演:マーロン・ブランド,アル・パチーノ,ジェームズ・カーン,ダイアン・キートン,
   ロバード・デュヴァル,リチャード・カステラーノ,リチャード・コンテ他
 
これも大阪ステーションシティシネマにて。
“午前十時の映画祭10+”で上映中。
 
製作されたのは前述の『スティング』の前年、1972年。
これもテレビではもちろん観たことがありますが、劇場では観ていないことに気づく。
1970年代の初めはまだ小学校に入るか入らないかでしたから、
当時家族で観に行ったことをはっきりと覚えている洋画はこれぐらい。
『ゴッドファーザー』を観てもたぶん集中できなかっただろうなぁ。
 
説明するまでもない、フランシス・フォード・コッポラの代表作。
アメリカに生きるイタリア系マフィアのファミリー。
その栄光と悲劇が描かれています。175分の長編ですが、飽きるところなし。
 
暗黒街のボス、ドン・コルレオーネを演じるのはマーロン・ブランド
彼の長男であるソニー役にはジェームズ・カーン
このソニーは女癖が悪くて喧嘩っ早い奴なんですが、妹思いの良き兄でもある。
そのせいで罠にはめられて殺されてしまうところは悲しい。
ソニーが死んでしまって、ボスを継ぐことになる次男、マイケル役がアル・パチーノ
大学出でぼんぼんの彼は、この世界とは違う世界で生きるはずだったのに。
最初はまさにぼんぼんの顔をしたパチーノが、
どんどんマフィアのボスの顔つきに変わってゆくところが凄い。
 
いいなぁと思ったのは、実の息子ではないけれどドンに育てられたトム。
弁護士になり、ドンの相談役となっている彼を演じるのはロバート・デュヴァル
若い頃からいい役者だったんですねぇ。
彼も含めて、本作の主たる俳優はまだ活躍中の人が多い。
 
3部作の1つめをこうしてスクリーンで観ることができたので、
2つめと3つめも観たいんですけど、また“午前十時の映画祭”でお願いできませんか。
 
どうでもいいことですが、若かりし頃のジェームズ・カーンって、
エドワード・バーンズに似ていると思う。

—–

『スティング』

『スティング』(原題:The Sting)
監督:ジョージ・ロイ・ヒル
出演:ポール・ニューマン,ロバート・レッドフォード,ロバート・ショウ,チャールズ・ダーニング,
   アイリーン・ブレナン,レイ・ウォルストン,ディミトラ・アーリス,ダナ・エルカー他
 
待ち望んでいた関西の劇場の営業再開。
やっぱり再開後最初に行くのはミニシアターかなと思ったけれど、
観た作品がほとんどで、観たい作品もなんだか少ない。
ちょっと気を削がれた感があり、悩む。
 
そんな折、大阪ステーションシティシネマで
“午前十時の映画祭”がおこなわれていることに気づきました。
10年続いた“午前十時の映画祭”はこの3月で終わったはずが、
惜しむ声が多く、来年4月に復活が決まったそうな。
で、今は“午前十時の映画祭10+”をやっているらしい。
 
ラインナップを眺めると、一度は観たことがあるけれど、
劇場では観たことのない作品がいっぱい。
この機会に観ておくことにしました。
 
まずは本作。1973年のアメリカ作品です。
 
私が小学生だった頃、12月24日には必ず本作がテレビで放映されていました。
近所に住む友だちと、「今日また『スティング』やるね」と話した記憶が。
だから私にとってクリスマスイブに観る映画といえばこれなのですが、
改めて観てみると、クリスマスのシーンなんてひとつもありませんよね(笑)。
『素晴らしき哉、人生!』(1946)だったらわかるけど、なんでこれ?
でも楽しいなぁ、やっぱり好きだなぁ。
 
舞台は1936年のアメリカ。
シカゴの街で、詐欺師のフッカーと相棒ルーサーは、通りがかりの男から金を騙し取る。
盗んでみてびっくり、小銭だと思ったのにまさかの大金。
 
大喜びのフッカーはすぐさま賭け事に突っ込み、すってんてんに。
長年コンビを組んできたルーサーは、これを最後に詐欺をやめると言う。
今後のことを考えて真っ当な商売を始めるつもりらしく、
この程度の詐欺でいい気になるなとフッカーにも釘をさす。
 
翌日になり、フッカーとルーサーが騙し取った金は、
ニューヨークの裏社会を仕切るロネガンのもとへ届けられるものだったと判明。
フッカーはなんとか逃げたものの、ルーサーが殺されてしまう。
 
復讐を誓うフッカーは、伝説の詐欺師ゴンドルフを訪ねる。
今も昔も復讐に興味はないと言うゴンドルフだったが、
ロネガンの名前を聞くと気持ちを変える。
 
ロネガンの鼻を明かすため、大掛かりな詐欺を計画する彼らだったが……。
 
いまやシワシワのお爺さんになりましたが、カッコイイです、ロバート・レッドフォード
それより私が惹かれたのはポール・ニューマン
映画の公開当時は50ちょっと手前、シブイなぁ。
主な出演陣にレッドフォードを除いて存命中の人はほとんどいません。寂しい。
フッカー役を最初に打診されていたのはジャック・ニコルソンだそうですが、
これはもうイケメンのレッドフォードしか考えられない(笑)。
 
念入りに計画された壮大な詐欺に関わるおじさんたちの楽しそうなこと。
悪い奴がいっぱい喰わされる話は面白くてたまらない。
今の時代のようにケータイやネットがあったらこうは行かないっしょ。
だいたい、ロネガンがフッカーの顔を知らないこと自体、今ならありえない。(^^;
 
クリスマスイブにはまた観たいと思う。
こうして大きなスクリーンで観られたことに感謝。

—–

『ハント・フォー・ザ・ワイルダーピープル』

『ハント・フォー・ザ・ワイルダーピープル』(原題:Hunt for the Wilderpeople)
監督:タイカ・ワイティティ
出演:サム・ニール,ジュリアン・デニソン,リス・ダービー,
   リマ・テ・ウィアタ,レイチェル・ハウス他
 
Amazonプライムビデオ見放題作品の中で探すのもいいかげん飽きてきて、
有料作品を眺めていたら気になったのが本作。
199円払って観ることにしました。
 
2016年のニュージーランド作品。
めっちゃよかったです。
 
ツバ吐きや落書きなんて可愛いほう、
窃盗、放火、悪いことなら何でもやる問題児、13歳のリッキー。
孤児の彼は、児童福祉局の女性ポーラに付き添われ、
ニュージーランドの田舎で暮らすヘクターとベラ夫妻のもとへ。
夫妻が里親となり、この家に預けられることになったのだ。
 
最初は口もきこうとしないリッキーだったが、
大自然に囲まれ、おおらかで優しいベラに少しずつ心を開くように。
一方のヘクターはといえばいつも仏頂面で冷ややかな態度ながら、
誕生祝いに犬をプレゼントしてくれる。
生まれて初めて貰う誕生日プレゼントにリッキーは大喜び。
トゥパックと名づけて可愛がる。
 
そんなある日、ベラが突然倒れて亡くなる。
児童福祉局からの手紙によれば、ヘクターひとりでリッキーを育てることは不可能、
数日後にリッキーを施設へ戻すと言う。
 
この家に居たいとリッキーはヘクターに言い募るが、
仮にお互いがそう思っていたとしても規定で許されないらしい。
リッキーはベラの遺灰を携えてトゥパックと共に脱走を計画。
慣れないブッシュの中に足を踏み入れて道に迷う。
渋々探しに来たヘクターと脱走の旅を続けるのだが……。
 
リッキー役のジュリアン・デニソンは、お世辞にも可愛い子とは言えません。
何より相当のおデブなのに、生意気で悪態つくからますます可愛くない。
でも、ベラが用意した湯たんぽを大事そうに抱きしめるところや、
誕生日プレゼントに目をまん丸くして喜ぶ姿を見ると、なんだか憎めない。
サム・ニール演じるヘクターも、そんなリッキーだから放っておけない。
 
やがてヘクターとリッキーの何カ月もに渡る逃走劇が国中の評判となる。
ヘクターを変質者だとか誘拐犯だとして敵視する人もいるけれど、
見ればそうじゃないとわかるから、逃走に手を貸す人も出てきます。
 
ぎすぎすとした心が溶けて行きそうな佳作です。
なんだかんだで有料作品の中にこういういいやつが多いんだなぁ。
やっぱりお金払って観ることにするか。

—–

『湿地』

『湿地』(原題:Myrin)
監督:バルタザール・コルマウクル
出演:イングヴァール・E・シーグルソン,オーグスタ・エヴァ・アーレンドスドーティル,
   ビョルン・フリーヌル・ハラルドソン,アトゥリ・ラフン・シーグルスソン他
 
劇場の営業が再開されて嬉し涙ではあるのですが、
まだあるんです、劇場休業中に書き溜めた「Amazonプライムビデオで観られる映画」
せっかく書いたのにもったいないからUPしてしまおう。
 
2006年のアイスランド/デンマーク/ドイツ作品。
アイスランド出身のバルタザール・コルマウクル監督、やけに気になる人です。
アイスランド映画といえば変な映画という私のイメージを変えた人。
2006年にこんな作品を撮っていたのですねぇ。
初監督作だけあって、洗練された感じはありませんが、
このどんより暗くて重たい感じが私はやはり好みです。
 
先にひとこと言っておきたい。アイスランド人のこの名前の長さって何!?
ハリウッドへ進出する場合はみんな芸名を考えてくださいね。
絶対おぼえられんから。(^^;
 
原作は2013年の『このミス』で海外編のランキング第4位だったそうな。
映画化はそれより前だったわけで、日本未公開も当然。
2015年1月に“トーキョーノーザンライツフェスティバル 2015”にて上映されたとのこと。
 
ある日、身寄りのない独身男ホルベルクが殴殺されているのが見つかる。
刑事のエーレンデュルは、引き出しの裏側に隠し貼り付けられていた写真に注目。
それはウイドルという女性の名前が刻まれた墓碑の写真だった。
 
ウイドルの母親は故人のコルブルンという女性だが、
エーレンデュルはコルブルンの姉エリンが生存することを突き止め、訪ねる。
ところがエリンはホルベルクの名を聞くと激怒、警察を毛嫌いしている様子。
なぜそこまで警察を信用しないのかは地元警察の刑事ルーナルに聞けと言う。
 
すでに退職していたルーナルに事情を聴きに行ったエーレンデュル。
かつてホルベルクがコルブルンを強姦、しかしルーナルは事件にはせず、
逆にコルブルンを売春婦だと言いふらして貶めようとしたらしい。
 
ウイドルの父親こそがホルベルクではないのか。
そう考えたエーレンデュルは、ウイドルの墓を掘り起こして調べようとするが、
埋められていたウイドルの遺体には脳が欠けていて……。
 
とても悲しい物語です。
この殺人事件と並行して描かれるのは、幼い娘コーラを亡くした研究者オルンのこと。
神経線維腫症という難病で死んでしまったコーラ。
この病は遺伝性で、保因していても発症しないことが多々あるそうです。
保因していることを知らずに性行為をした結果、妊娠したらどうなるのか。
 
エーレンデュルが捜査する殺人事件と、
オルンの娘が亡くなった事件がどう結びつくのか。深い深い悲しみと無念。
 
話も時系列もプツプツと飛ぶので、わかりにくいことこのうえない。
この辺りがまだ監督若かったんだなぁと思わずにはいられません。
でも、将来面白い作品を撮りそうだと感じられることは確か。
 
もうひとつ、それはアイスランド人の名前に馴染みのないこちらの問題ですが、
登場人物の名前がややこしすぎる。主人公がエーレンデュル。
娘の名前はエヴァだからいいとして(奥さんかと思うほど見た目老けすぎ)、
同僚の名前はシグルデュルとエリンボルク。
悪党の名前がエットリデって、「エ」で始まる名前多すぎ。
おぼえられへんっちゅうねん。なんでこうして書けるかって?
そりゃ全部メモしたからに決まってる。劇場で観ていたらこうは行きませんでしたね(笑)。
 
めちゃくちゃ暗いから、人にはお薦めしません。
でもアイスランドのこの感じ、私はハマる。

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