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『リトル・サブカル・ウォーズ ヴィレヴァン!の逆襲』

『リトル・サブカル・ウォーズ  ヴィレヴァン!の逆襲』
監督:後藤庸介
出演:岡山天音,森川葵,最上もが,本多力,柏木ひなた,滝藤賢一他
イオンシネマ茨木の上映スケジュールを眺めていたら、
こんな作品がかかっている。観てみよう。
名前しか知らなかったんです、“ヴィレッジヴァンガード”。
略して“ヴィレヴァン”ということも知りませんでした。
前を通ったことはあったけど、まさか書店とは思わず。
1986年に名古屋で創業した書店で、テーマは「遊べる本屋」。
書籍以外にもレコードや雑貨等、幅広く扱う複合型書店なのだそうです。
そんなヴィレヴァンを舞台にした作品で、
昨年5月から6月にかけてTVドラマ版が放映されました。
本作はその劇場版。
ヴィレヴァンでバイトをする大学生・杉下啓三(岡山天音)は、
セールの前日、通路で眠りこけてしまい、目覚めると何かがおかしい。
バイト仲間たちがサブカルを一掃しようとしているのだ。
皆サブカルをこよなく愛していたはずなのに。
これは謎の特別高等警察による陰謀だと気づいた啓三は、
仲間たちの洗脳を解くべく奔走。
ひとりずつ元に戻し、特高警察と対決するのだが……。
バイト仲間に森川葵最上もが本多力柏木ひなた
店長に滝藤賢一。ヴィレヴァンに棲みついている謎のオッサンに平田満
どの役も中日ドラゴンズの選手の名前がついています。
店長は川上、バイトの面々は小松、今中、山本(昌)、岩瀬。
エリアマネージャー役は与田という名前。楽しい。
対する特高警察役は萩原聖人安達祐実
萩原聖人の憎らしいことと言ったら。
彼がサブカルを憎む理由が終盤明らかにされてからは気の毒な人。
いろんなオタクが揃っているもんですねぇ。
サブカルを愛する気持ちが伝わってきます。
店の前を通っても入ったことのなかったヴィレヴァン、
調べてみたら大阪にもこんなにあるやん。行ってみよう。

—–

『ゲキ×シネ 偽義経冥界歌』

『ゲキ×シネ 偽義経冥界歌(にせよしつねめいかいにうたう)』
作:中島かずき
演出:いのうえひでのり
出演:生田斗真,りょう,中山優馬,藤原さくら,粟根まこと,
   山内圭哉,早乙女友貴,三宅弘城,橋本さとし他
長年気になっていましたが、一度も観たことのなかった“ゲキ×シネ”。
今回は109シネマズ大阪エキスポシティで上映されている。
仕事帰りに行けそうな時間帯の上映で 、これは行かなきゃと初体験。
劇団☆新感線旗揚げ39周年に当たる昨年、“39サンキュー興行”と銘打って上演された、
生田斗真主演の舞台がこれ。
生で観るとおいくらなのか知りませんが、映画は2,000円で鑑賞できます。
本作のモチーフは、奥州三代と義経黄金伝説。
源義経が奥州に匿われていたという史実が基になっています。
二大勢力、源氏と平氏。そのどちらも力が及ばぬ地域がみちのく奥州。
奥華一族はどの勢力にも属さずに独立自治を貫いている。
その都である奥泉の外れには漆黒の窟があり、奥華の民は死ぬとミイラになってここに眠る。
そんな聖なる場所で不埒なことをしでかそうとしたのが、源頼朝の異母弟に当たる遮那王牛若。
牛若は平氏に追われて奥華の当主・秀衡に匿われている身のくせして好き放題。
秀衡の次男・次郎泰衡やお目付役が制止するもまったく言うことを聞かない。
牛若と次郎が斬り合いになったところに現れたのが、秀衡の長男・玄九郎国衡。
喧嘩の仲裁のはずが、玄九郎は牛若を死なせてしまう。
よくよく考えてみれば、牛若の顔を知っているのはお目付役だけ。
異母兄の頼朝も牛若の顔は知らないのだ。
ならば玄九郎が牛若のふりをして頼朝を騙してしまおうじゃないかと、
玄九郎は源九郎義経と名乗って頼朝に面会するのだが……。
19:55上映開始、23:15終了。途中15分の休憩があります。
お芝居ならこんなもんかもしれませんが、映画だと長い。
しかし客は私ともうひとりだけ。思いっきりくつろいで観られます(笑)。
初めてのゲキ×シネは、夜が深まるにつれて眠気に襲われるシーンもありましたが、
物語の筋も面白いし、コミカルなところも多いしで、概ね満足の行くものでした。
歴史に疎い人が何の知識も持たずに観ても楽しめるはず。
秀衡の妻・黄泉津の方役のりょうと北条政子役の村木よし子、ド迫力。怖いのよ(笑)。
それから頼朝役の粟根まこと。
高校の先輩だから、呼び捨てにするのが躊躇われます。ご活躍が嬉しい。

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『空に住む』

『空に住む』
監督:青山真治
出演:多部未華子,岸井ゆきの,美村里江,岩田剛典,鶴見辰吾,
   岩下尚史,高橋洋,大森南朋,永瀬正敏,柄本明他
 
終業後15分以内に到着できる劇場があるって、なんとありがたいことか。
17:15にチャイムが鳴り終わると同時に飛び出して、
17:29に109シネマズ大阪エキスポシティの駐車場に入庫。
上映開始は17:25でしたが、本編が始まる前には余裕で劇場に入れました。
ま、こんな速効帰りはたびたびできるもんやないですけど。(^^;
 
原作者の小竹正人は、三代目J SOUL BROTHERS from EXILE TRIBEなど、
多くのアーティストに歌詞を提供している作詞家なのだそうです。
本作の主題歌も彼の作詞によるもの。
その原作を『共喰い』(2013)の青山真治監督が映画化。
 
小さな出版社に勤める直実(多部未華子)は両親を交通事故で亡くす。
叔父夫婦(鶴見辰吾美村里江)が投資目的で所有するタワーマンションの39階に
管理人の名目で家賃を払わずに住まわせてもらうことになり、
何もかも用意してくれた叔父夫婦に申し訳なくもありがたい思い。
 
ある日、エレベーターで遭遇したのはスター俳優の時戸森則(岩田剛典)。
屈託なく話しかけてくる森則に驚く。
しかも彼は直実にいきなり「オムライスはつくれるか」と聞いてきて……。
 
高畑充希演じる初対面の女性に「僕を拾ってくれませんか」と言って居候となった岩ちゃん。
今度も多部ちゃん相手にすぐさま部屋に上げてもらいます。
あり得ない話ですが、上げますよねぇ、相手が岩ちゃんなら(笑)。
 
かつてはミムラを名乗っていた美村里江は、
デビュー当時、プロダクションが社運をかけて送り出したと何かで読んだことがあります。
そのわりに……という活躍に終わったわけですが、
今はこんな叔母さん役が似合う。しかもちょっと嫌なひと(笑)。
姪の留守中に勝手に部屋に上がり込んで、お洒落な写真を撮り、
「自分の部屋で」ということにしてUPするんですからねぇ。
いい人のふりして何やらかしとんねんっちゅう感じです。
 
直実の会社の後輩役、岸井ゆきのは良い子じゃないけど味がある。
編集長役の高橋洋にも惹かれます。
こんな一軒家の出版社が出す本は読んでみたいと思わされる。
 
全体的には退屈ではないけれど今ひとつ。
直実の気持ちも森則の気持ちも結局よくわからなくて、
何が言いたかったんだかつかめませんでした。
両親を亡くし、愛猫も失った直実の、気持ちの整理のつけ方なのかも。
 
それにしても直実たちが飲むのはシャンパーニュと赤ワインばっかり。
特に赤ワイン。白ワインは1杯も出てこない。
佐藤錦をつまみに赤ワインを飲んでいましたけど、これって合うんですか。
なんかあんまり惹かれない。

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『スパイの妻』

『スパイの妻』
監督:黒沢清
出演:蒼井優,高橋一生,東出昌大,坂東龍汰,恒松祐里,笹野高史他
 
前述の『鬼ガール!!』とハシゴ。同じくなんばパークスシネマにて。
 
黒沢清監督は本作にて第77回ヴェネチア国際映画祭で銀獅子賞(監督賞)を受賞。
国際的に高く評価されているわけですが、
私はどうもこの監督の作品はあまり楽しめません。
アート系を意識しながら半端にエンタメに寄せている気がしてしまう。
エラそうなことを言ってすんません。
 
1940年の神戸、瀟洒な洋館に暮らす夫婦。
夫は貿易会社を営む福原優作(高橋一生)、妻は聡子(蒼井優)。
戦時中でありながら何ひとつ不自由のない生活を送っていた夫婦だったが、
ある日、仕事で満州を訪ねた優作は、衝撃的な国家機密を目にする。
正義感からその事実をアメリカに渡って公表しようと決意する優作。
それを知った聡子もまたついていこうとするのだが……。
 
愛国心は人並みにあるといっても、自国が他国で道義にもとる行為をしていることは許せない。
たとえ反逆者といわれようとも信念を貫こうとした人物がいた、そう思っていましたが、
優作は実在の人物ではないし、彼のモデルになっている人物もいないのですね。
エンドロールでは彼の所在はその後あきらかになっていないという表記もあり、
この辺りもなんだか思わせぶり。まるっきりのフィクションだったとは。
 
憲兵隊の冷酷な隊長役に東出昌大
福原家の住み込みの家政婦役に恒松祐里といったキャストは楽しかったけど、
高橋一生と蒼井優の共演なら『ロマンスドール』のほうが断然好き。
 
なんだか気持ちが盛り上がらないまま帰途に就きました。
黒沢監督の作品でビタッと来るやつ、そのうち私にもあるのかなぁ。
 
これを書いた後に、きっと私の見方が浅いんだと思って
鑑賞したプロアマさまざまな人のレビューを読みました。
なるほどなぁ。やっぱり私の思考が浅いんです。すんません。

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『鬼ガール!!』

『鬼ガール!!』
監督:瀧川元気
出演:井頭愛海,板垣瑞生,上村海成,桜田ひより,吉田美月喜,
   曽野舜太,深尾あむ,末次寿樹,テイ龍進,六平直政,山口智充他
 
終業後になんばパークスシネマまで車を飛ばして2本ハシゴ。
なんばパークスの駐車場は平日ならば最大料金1,000円。これはありがたい。
 
映画製作を通じて地域活性化を図る“奥河内ムービー・プロジェクト”の一環。
奥河内地域である河内長野市、富田林市、千早赤阪村でロケがおこなわれ、
エキストラや撮影協力など、地元民のサポートを得て完成した作品なのだそうです。
 
監督は河内長野市出身の瀧川元気。
原作もロケ地となっているどこかを舞台にした作品なのだと思っていたら、
『100回泣くこと』(2013)や『MIRACLE デビクロくんの恋と魔法』(2014)の中村航の同名小説だそうで。
う~む、ごめんなさい、気乗りしない。(^^;
『トリガール!』(2017)はまぁまぁ楽しめたのですが、
中村航原作小説の映画化はいつもイライラさせられている気がします。
メガホンを取る監督によるのだと思うのですけれども。
 
原作の舞台はどこなのだか知りません。
とにかく映画版は奥河内地域が舞台です。
 
高校1年生の鬼瓦ももか(井頭愛海)。
見た目は名字がいかついだけの普通の少女だが、実は鬼。
鬼族の父親と人間の母親の間に生まれたハーフで、
弟妹ともに鬼らしく怪力で、興奮するとツノが出てしまう。
 
鬼であることがバレないように青春を謳歌するつもりでいたが、
東京から戻ってきた幼なじみ・青月蓮(板垣瑞生)と同じクラスになって嫌な予感。
まさか蓮もももかが本当に鬼だとは思っていないだろうが、
幼いころ、馬鹿力を笑われ名字を揶揄された思い出があるから。
 
そんな折、映画部の上級生・神宮寺岬(上村海成)から声をかけられ、
ぜひ監督作のヒロインを演じてほしいとスカウトされるのだが……。
 
素直な人が観ると素直に感動できる作品だと思います。
私はいろいろとわざとらしいのが気になってしまい。
好みのタイプが出ていないというのもありますが、
特に全校女子生徒憧れの的という設定の岬先輩にドン引き(笑)。
 
そんななか、驚いたのは、校内一の美少女役を演じた桜田ひより
『映像研には手を出すな!』で音響オタク役だった彼女とは
あまりの見た目の違いに驚きました。何でもできそうですね。
ももかの父親役で山口智充や、住職役で六平直政が出演しているのも楽しいところ。
 
私はいろいろと引き気味でしたけれど、
こういう作品は地域の人たちが参加して盛り上がったことに意義があるのですから、
映画をみんなでつくって楽しかったね、それでいいと思います。
もちろん、素直な人は楽しめるはず。

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