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『オットーという男』

『オットーという男』(原題:A Man Called Otto)
監督:マーク・フォースター
出演:トム・ハンクス,マリアナ・トレビーニョ,マヌエル・ガルシア=ルルフォ,
   レイチェル・ケラー,トルーマン・ハンクス他
 
封切り日に109シネマズ大阪エキスポシティにて。
 
原作はフレドリック・バックマンの世界的ベストセラー。
最初に映画化したのはスウェーデンで、邦題は『幸せなひとりぼっち』(2015)でした。
すっごく良い作品で、こちらにも挙げたほどです。
 
さて、そんな作品がハリウッドリメイクされました。しかもトム・ハンクス主演で。
マーク・フォースター監督ならば大丈夫か。
同監督の作品で邦題ナンバーワンはなんといっても『君のためなら千回でも』(2007)ですけれど。
 
オットーは偏屈で怒りっぽいことで有名な嫌われ者。
誰に何と思われようが意に介さず、毎朝町内を隈なく見回る。
 
しかし実はこのところの彼は死ぬことばかり考えていた。
最愛の妻に先立たれ、生きる意味が見出せない。
あの手この手で自殺を図るが、なぜか上手く行かずに必ず失敗。
 
そんなある日、向かいの家にメキシコ出身のマリソルとその家族が引っ越してくる。
常に不機嫌なオットーにも普通に話しかけてくるマリソルのペースに、
いつの間にか巻き込まれたオットーは……。
 
クスッと笑いもしない トム・ハンクスの演技が見ものです。
マリソル役のマリアナ・トレビーニョがとても良くて、こんなふうに人とつきあいたいとすら思う。
適度なおせっかいとでもいいましょうか。人づきあいの基本かもしれません。
 
スウェーデン版のオリジナルがすごく好きだったので、
それと比べてこちらのほうがよかったかと聞かれたら、そんなことはない。
だけど、大事な人を失った哀しみ、その気持ちを整理する過程、人の温かさ、
そんなものをいろいろ感じられて、なんかいいなぁと思える作品でした。
 
オリジナルではサーブ対ボルボ、リメイクではシボレー対フォード
トヨタに異議を唱えられるのは日本人として残念だけど、
私、トヨタ車に乗ったことがないんですよね。(^^;

—–

『映画 ドラえもん のび太と空の理想郷(ユートピア)』

『映画 ドラえもん のび太と空の理想郷(ユートピア)』
監督:堂山卓見
声の出演:水田わさび,大原めぐみ,かかずゆみ,木村昴,関智一,
     井上麻里奈,水瀬いのり,永瀬廉,山里亮太,藤本美貴他
 
イオンシネマ茨木にて、前述の『なのに、千輝くんが甘すぎる。』とハシゴ。
 
国民的TVアニメ“ドラえもん”の劇場版通算42作目。
のび太の性格よりもしんちゃんの性格のほうが好きな私は当然“クレヨンしんちゃん”派です。
とはいうものの、スルーするわけにはいかないから、どちらも毎作観ています。
“ドラえもん”のほうが居眠りする確率が圧倒的に高くて今回も心配でしたが、寝なかった!
 
監督は『映画 ちびまる子ちゃん イタリアから来た少年』(2015)で演出を担当した堂山卓見。
今度の舞台は空に浮かぶ理想郷(ユートピア)
 
のび太は、出来杉くんが読んでいた本に登場するユートピアに興味津々。
きっとユートピアには善人しかいなくて、テストなんかもない。
またしても0点やら10点ばかりだった答案用紙を持ち帰った日、
なんとかユートピアに行けないものかと考えていると、空にそれらしきものが浮かんでいる。
 
さっそくドラえもんにそのことを話し、ユートピアを探す旅に出発することに。
しずかちゃんを誘いに行ったらジャイアンとスネ夫にも見つかってしまう。
 
ドラえもんがローンで購入したひみつ道具飛行船“タイムツェッペリン”に乗り込み、
過去の新聞に載っていた「ユートピアか!?」という記事を頼りに探し回ると、
最後に行き当たったのが空に浮かぶ楽園“パラダピア”。
案内してくれたネコ型ロボット“ソーニャ”によれば、ここでは誰もがパーフェクトになれるという。
パーフェクト小学生になれると知ってはりきるのび太だったが……。
 
のび太ってわがままだよな~、自分はまったく努力せずにドラえもんに甘えてばっかり。
……などと思いはじめると、のび太を見るたびに嫌になってしまうのです(笑)。
で、今回もなかなかにイライラさせられながら、それでも睡魔には襲われず観ていたら。
 
結局は作り手の思うツボ。
わがままのび太が最後にはみんなの目を覚まさせる台詞を吐き、グッと来る。
パーフェクトな人間なんていないし、いろんな人間がいるから楽しい。
 
だからってジャイアンとスネ夫にいじめられているままでいいのか!?とは思うけど、
のび太にとってはあれがジャイアンとスネ夫で、意地悪されないと物足りないらしい(笑)。
 
なんだかんだで今後も観ると思います、ドラえもん。
出来杉くんのスピンオフとかないですか。

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『なのに、千輝くんが甘すぎる。』

『なのに、千輝くんが甘すぎる。』
監督:新城毅彦
出演:高橋恭平,畑芽育,板垣李光人,莉子,曽田陵介,中島瑠菜,箭内夢菜,鈴木美羽他
 
イオンシネマ茨木にて。
スルーするつもりでしたが、ハシゴするにはちょうどよい上映時間だったため。
 
TVドラマを中心に活躍する新城毅彦監督は、アイドルを起用するのが上手。
原作は亜南くじらの同名人気コミックで、講談社発行の『デザート』にて連載中。
どう考えても私が観るのは恥ずかしいと思ったけれど、意外と楽しめました。
私同様に本作をまったく知らなかった方、「千輝くん」は「ちぎらくん」と読みます。
 
高校2年生の如月真綾(畑芽育)は片想いの相手・山田太郎(曽田陵介)に人生初の告白。
ところが、フラれたばかりか、「ブスに告られた、キモい」とSNSでつぶやかれる。
あまりの仕打ちに、好きだった人を嫌いになる悲しさを募らせる真綾。
 
図書委員を務める真綾がひとり図書室で沈んでいると、
そこに現れたのは陸上部のエースで、学校一のモテ男子・千輝彗(高橋恭平)。
真綾がスマホを見つめて落ち込む様子を見ていた彼は、
失恋を忘れるために自分に片想いしているつもりになればいいと、真綾に“片想いごっこ”を提案。
 
あくまでこれは“ごっこ”だから、本気で好きにはならないことが条件だったのに、
優しすぎる千輝くんに真綾はどんどん惹かれてしまい……。
 
そもそもこんな可愛い子をつかまえて「ブス」ということに無理がある(笑)。
この手の恋愛ものによくあることですよねぇ。
彼女をブスと言ったおまえ、おまえのほうがキモいんだよっ。
 
真綾に片想いしている同級生・手塚颯馬(板垣李光人)が嫉妬心を見せるところは、
なんて器のちいせぇ奴なんだと思えて、こうした男連中にイライラさせられます。
手塚も最終的にはいい奴になるんですけど。
 
こんな男連中とは逆に、真綾の親友・小原知花(莉子)の頼れる感じはいいなぁ。
あと、学校一のモテ男子・千輝くんのことだから、真綾との仲を妬むひと多数のわりに、
すっごい嫌がらせがないのはホッとしました。
千輝くんにフラれた後も彼のいちばんのファンになると決めた花咲美結(中島瑠菜)が、
真綾に続いて千輝くんに声援を送るシーンなども○。
真綾に「ブス」と言う美結の取り巻き連中には、オマエら自分の顔見てから言えと思いましたが(笑)。
 
真綾役の畑芽育は、伊藤沙莉に少し雰囲気が似ているように思う。
超カワイイわけじゃないんだけれど、コミカルな演技が上手い。
水族館に行くかお寺に行くか悩んだけど、魚を見ているより如月さんを見ていたかったから」と千輝くんから言われて、
「よっしゃ、魚に勝った!」とひそかにガッツポーズをする姿には笑ってしまいました。
 
なにわ男子のメンバー、高橋恭平は、台詞をしゃべらせると上手くはない。
というのか、下手だとは思うけど、笑顔の演技とかはイイ。
まぁ、演技が上手だろうが下手だろうが何でも許してしまえそうで、
むしろその下手さが可愛く見えたりもするのですけどね(笑)。
 
この歳で観るのはいささか恥ずかしい作品ではありますが、ちょっとキュンキュンできます

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『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』

『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』(原題:Everything Everywhere All at Once)
監督:ダニエル・クワン,ダニエル・シャイナート
出演:ミシェル・ヨー,ステファニー・スー,キー・ホイ・クァン,ジェニー・スレイト,
   ハリー・シャム・Jr.,ジェームズ・ホン,ジェイミー・リー・カーティス他
 
公開初日のレイトショーを109シネマズ箕面にて。
 
監督はこれが2作目になるダニエル・クワンとダニエル・シャイナートのコンビ。
1作目の『スイス・アーミー・マン』(2016)はなんとなく設定がグロかったのと、
主演があまり好みの顔ではないポール・ダノダニエル・ラドクリフだったせいでスルーしてしまいました。
 
本作は今年度のアカデミー賞で最多ノミネートとなる10部門11ノミネートされているらしく、
たいそうな話題作ではありますが、うーむ、私はこの監督はイマイチ好きじゃないかもしれません。
ミシェル・ヨー姉御は好きなんですけど、ハリウッド映画で観る彼女はなんかちょっと違う。
 
アメリカでコインランドリーを営む中国移民の中年女性エヴリン。
善良ではあるが頼りない夫ウェイモンドには仕事を任せられず、
ただでさえ忙しいのに、頑固者の父親ゴンゴンの介護もせねばならない。
 
そんな折、IRS(アメリカ合衆国内国歳入庁=いわゆる国税庁)から納税申告の不備を指摘される。
一人娘で同性愛者のジョイがいきなり恋人のベッキーを連れてきたものだから、
苛立ちを隠せないエヴリンは、国税庁での通訳を買って出てくれたベッキーのことをスルー。
 
IRSの監察官ディアドラに詰め寄られてうろたえていると、
突然ウェイモンドに「別の宇宙の夫」が乗り移り、エヴリンに救いを求める。
ウェイモンドによれば、強大な悪の存在によって宇宙が危機に直面している。
そしてエヴリンこそが全宇宙を救える人物なのだと。
 
マルチバース(多元宇宙)にはそれぞれエヴリンがいて、
あるバースではカンフーの達人、またあるバースでは料理人だったり歌手だったり。
そして巨悪の正体はなんと娘のジョイらしい。
ジョイの暴走を止めるため、マルチバースのエヴリンが戦うのだが……。
 
ほかのバースへジャンプするためには、思いっきり変なことをしなければなりません。
鬼の形相のディアドラに心から愛していると言ったり、おしっこを漏らしたりすることを強要されます。
もうなんか、最初から話がぶっ飛びすぎていて、ついていくのが大変。
この「変なことを強要される」辺りからどうでもよくなり、どうでもよくなったら寝てしまった(笑)。
 
話にいろいろ詰め込まれすぎていて、かつ長い。
『RRR』の179分に比べれば40分も短い139分だけど、冗長に感じてしまいます。
わー!キャー!言うてあちこち飛び回っているうちに過ぎて行きました。
 
とはいうものの、ミシェル・ヨー演じるエヴリンとステファニー・スー演じるジョイが
ラストで「素」で対面して言葉を交わすシーンにはホロリ。
だからなおのこと、ここまで詰め込まなくてもせめて120以内になんとかならんかと思ってしまう。
2時間かそれ以上かって、分にすれば数十分のことだけど、
集中力を2時間以上保つにはよほど楽しくないと無理なんです。
 

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10回目の『RRR』もライブ音響上映にて。

9回目の『RRR』はなんばパークスシネマにて鑑賞しました。
10回目はその翌週、ライブ音響上映の最終日。
9回目の鑑賞時は祝日だったこともあって満席。
 
10回目は平日の20時からの上映で、がらがらかなと思ったら、これも9割の入り。
こんなに人気が出てロングランになるとは想像もせず。
ようみんな3時間超の映画なんて観に来るわと、自分のことを棚に上げて思う。
 
相変わらずツッコミどころ満載で、何度観ても「ないないない」の連続で笑う。
 
過去にも書いていますが、マッリのお母さん、最初に絶対死んでますよね(笑)。
本作を初めて観た人は、最後に必ず「おかん、生きとったんかい!」と驚くことでしょう。
 
ジェーンからお茶に誘われたアクタルことビームがマッリの歌声を聞き、
腹を空かせたふりをするビームにジェーンが食事の用意をすると言います。
ジェーン自身が食事をつくるわけでもないのに、あんな長時間、ビームは席を外せんちゅうの。
見回りに来るロバート、怖いですよねぇ。
でかい声で泣くマッリ、それをなだめようと歌うビーム、絶対バレるってば。
 
で、もう我慢ならぬとマッリ奪還計画を立てるビームたちだけど、
英語がわからんのにどうしてスコットの屋敷に乗り込む日を決められるねん。
虎とか狼とか鹿とか、あんなたくさんの動物を隠しておける場所なんてない。
 
ビームに三本爪みたいなやつで刺されるラーマ。あれ、絶対心臓に刺さっとる。
なんで生きてられるねん。そのほかにも、ラーマは何遍も死んでそうやし。
 
ビームがラーマを肩車して見晴台に登るシーンがありますよね。
クルッと回って見晴台にいた看守を蹴って落とすでしょ。
あの反動でふたりも落ちないのは確実におかしくないですか。
 
ラーマとビームの目と手による会話、あんなん通じるわけないやん。テレパシーかよっ。
と思いつつも、あの仕草までカッコええねんな~。
 
エンドロールが完全に終わるまで誰も立ち上がりません。そして拍手の渦。
拍手が沸き起こる映画はそうそうないもの、楽しいなぁ。
 
ついに10回とキリのいいところまで来たから、当分観ない。きっと。たぶん。
でもまた観に行くかもしれない。
しばらく観ないと観たくなるビョーキに罹っています。困った。

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