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『ドールハウス』

『ドールハウス』
監督:矢口史靖
出演:長澤まさみ,瀬戸康史,田中哲司,池村碧彩,本田都々花,今野浩喜,西田尚美,品川徹,安田顕,風吹ジュン他
 
これも封切り日にイオンシネマ茨木にて鑑賞。前述の『きさらぎ駅 Re:』の次に。
 
客の大半がベトナム人だった『The 4 Rascals』を観たとき、予告編でみんなに大ウケしていたのが本作でした。
そのシーンは確かに可笑しかったし、監督が矢口史靖だということもあって、ホラーコメディだと信じていました。
ところが、観てみたら笑えるところなんてまるでない堂々のホラー。(T_T)
 
鈴木家は佳恵(長澤まさみ)とその夫・忠彦(瀬戸康史)、5歳の娘・芽衣(本田都々花)の3人暮らし。
ある日、かくれんぼをしていた芽衣が洗濯機に入り込んだまま亡くなってしまう。
思い出の品を何ひとつ処分できずにいる佳恵に義母の敏子(風吹ジュン)がお焚き上げのチラシを渡す。
 
チラシが風に舞って飛んでゆくのを追いかけた佳恵は、骨董市に出品されていた日本人形に目が釘付けに。
あまりにも芽衣に似たその人形を買うと、髪の毛を切ったり服を着せ替えたり。
食卓に着かせるのはもちろん、乳母車に乗せて出かける様子に忠彦は怯むが、
主治医(西田尚美)からドールセラピーなるものがあると聞いて佳恵に何も言わずに見守ることにする。
 
しばらくして佳恵が妊娠。亡き芽衣の妹に当たる真衣(池村碧彩)が生まれる。
人形の存在すら忘れていたところ、5歳になった真衣が納戸から見つけ出して「アヤ」と名付け、可愛がるように。
以降、しばしば不気味なことが起き、佳恵は人形を処分しようとするのだが……。
 
原案、脚本ともに矢口監督が担当。よくできています。
この監督なのにコメディの要素などまるでないことには驚きました。ま、人形のMRIを撮るのは面白いけれど。
西田尚美が脇役で出演しているのは『ひみつの花園』(1997)があったからに違いなくて、そこだけが嬉しくて笑えます。
 
ちっちゃい日本人形ではなくて、5歳の子どもの等身大。
これが勝手に動いて布団の中に入ってきたり背中におぶさってきたりするのだから怖すぎる。
どういう由来の人形なのかが興味深く、わかったときにはゾーッ。
 
人形供養の専門家として紹介された呪禁師(「じゅごんし」と言うそうな)の(田中哲司)や、
彼に忠告されたにもかかわらず人形をナメて痛い目に遭う刑事(安田顕)とか、
人形の蒐集家でありながらこの人形だけは手元に置きたくないという爺さん(品川徹)とか、皆、芸達者。
 
佳恵と忠彦によって人形が母親のもとに返されるシーンは切なくて涙が出たのに、このオチ!?
ものすごい嫌ミスでした。えーっ。後味最悪(笑)。

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