『きさらぎ駅 Re:』
監督:永江二朗
出演:本田望結,芹澤興人,瀧七海,寺坂頼我,大川泰雅,柴田明良,中島淳子,奥菜恵,佐藤江梨子,恒松祐里他
封切り日、帰国中だったダンナが旧知の人と飲みに行くというので、私は迷わず映画を観る。
飲みに行ってそないに早く帰ってくるはずもなく、イオンシネマ茨木で2本鑑賞。
「前作できさらぎ駅から生還を果たした本田望結演じる主人公」とあるのですが、彼女が出ていたことすら忘れていました。
恒松祐里の印象しかないのですけれど、そっか、恒松祐里はあちらに残っているのか。
3年前、きさらぎ駅から奇跡の生還を果たした宮崎明日香(本田望結)。
明日香自身があちらで過ごしたのは1日だけだったはずなのに、こちらに戻ってみると20年が経っていた。
行方不明の明日香を探し続けていた母親はすっかり老い、同級生たちは40歳になっている。
いくらきさらぎ駅の存在を主張しようとも誰も信じてくれず、整形を疑われる始末。
きさらぎ駅の調査を頼もうと市役所へ乗り込む姿が巷に流れ、「オカルトクレーマー」と呼ばれるように。
そんな明日香に密着取材を申し込んできたのは映像ディレクターの角中瞳(奥菜恵)。
明日香も納得のドキュメンタリー作品が完成し、あとは放映を待つのみ。
ところがいざ放映という段になって、テレビ局からNGの連絡が入る。
世の中の人は自分の目で見たものしか信じようとしないのだと諦観する明日香。
取材を受けている間にまざまざと蘇ったきさらぎ駅での体験。
あのとき自ら犠牲となって明日香を助けてくれた堤春奈(恒松祐里)をどうしても救出したいと考える。
こうして再びきさらぎ駅へと向かった明日香は……。
最終電車に乗り合わせ、きさらぎ駅で降りることになったのは、明日香と春奈のほか4名。
前作からあちらに取り残されたままになっている気弱な青年(寺坂頼我)とチャラいホスト(大川泰雅)、
葬式帰りとおぼしき喪服の夫婦(柴田明良&中島淳子)。
生還を果たした者はそのときのことを覚えているけれど、死んでしまった者には前回の記憶がありません。
あちらに再び足を踏み入れた明日香には前回の記憶があるから、どこで何に襲われるのかがわかります。
その記憶をもとに春奈を救出すべく奮闘するのですが、ふと思う、これって全員死んじゃったらどうなるのかと。
全員死んだ場合は、ゲームがリセットされて全員が生き返る。前回の記憶を持ったまま。
こうして6人は何度も死んではリセット、またプレイという状況に陥ります。
とにかく生還できるのは最初に光の扉をくぐり抜けた1人だけ。
最初のうちは明日香と春奈を除き、我さきに扉にたどり着こうと喧嘩になりますが、
やがて気づく、みんなで一致団結しなければ誰も生還できないのだということに。
本田望結がちょっと演技過剰な気がしなくはないものの、彼女はこういうキャラなのでしょうね。
この物語には合っていますし、ここに引っかかりを感じない人ならば普通に楽しめます。
人は自分の目で見たものしか信じないという明日香の言葉が最後に効いて、ほぉっとなるのでした。
嫌なオチだけど怖くはない。それより怖かったのは佐藤江梨子の形相です。(^^;
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