『かくかくしかじか』
監督:関和亮
出演:永野芽郁,大泉洋,見上愛,畑芽育,鈴木仁,神尾楓珠,森愁斗,青柳翔,
長井短,津田健次郎,斉藤由貴,有田哲平,MEGUMI,大森南朋他
109シネマズ大阪エキスポシティにて。
そんなに永野芽郁のことを叩かなあかん?と思っているうちのひとりです。
だけど本作は大方の予想に反して大ヒット中とのこと。
もっとも、北摂の劇場では主演が誰であろうが大抵の作品にたいして客は入らないので、
本作も20人に満たない程度の客入りでしたけれど。
原作は東村アキコの同名人気漫画で、自伝的作品なのだそうです。
監督は『地獄の花園』(2021)の関和亮。
小学生のときにゴミ捨て場にあった少女漫画誌『ぶ~け』を拾ったのがきっかけで、
来る日も来る日も漫画を読みあさり、漫画家を夢見るようになった林明子(永野芽郁)。
自分ならどこの美大でも簡単に受かると思っていたのに、
同じく美術部の北見(見上愛)から美大をナメすぎだと冷ややかに言われる。
北見は美大受験のための絵画教室に通っているらしく、明子も紹介してもらうことに。
家からバスと徒歩でたどり着いた田舎の一軒家で絵画教室を開いているのは日高健三(大泉洋)。
上下ジャージで竹刀を振り回し、生徒に怒鳴ってばかりの日高を見て明子は震え上がる。
そもそも日高自身は美大出身ではないのに、受験対策の指導などできるのか。
そう思って逃げだそうとするも上手く行かない。
しかしお手本を見せてくれた日高のデッサンには目からウロコが落ちる思い。
こうして絵画教室に通いつづける明子だが、漫画家になりたいのであって、画家になるつもりはない。
そのことを日高に言い出せないまま大学受験のときを迎えて……。
永野芽郁が主演で、その脇には見上愛や畑芽育といった、いずれも主演を張れる若手女優ばかり。
なんだかもう間違いのないキャスティングだなぁと思います。
ただ、予告編が良かったせいで期待が大きすぎました。
めっちゃ泣くつもりだったから、私は全然泣けなくて、へ~っ。山場の盛り上がりに欠ける。
いちばん切なかったのは、明子を訪ねて宮崎から出てきた日高が帰った後のテーブルの上か。
焼酎、一緒に飲みたかったでしょうね。
けどまぁ、中年男が女子大生の部屋を訪れて泊まるの前提というのは今の時代でなくてもひっかかる(笑)。
私は『りぼん』と『別冊マーガレット』の愛読者でした。
それしか読んでいないと思っていたけれど、そういえば『ぶ~け』も読んでいたことを思い出す。
漫画家になるのもいろいろあるのですねぇ。
それよりも今は永野芽郁のことが心配だ。
って書いていたら、本作で何よりも怖かった斉藤由貴の顔をなぜか思い出してしまいました。
ぬぼーっと幽霊のように出てくる宿の女将。今はその姿さえ永野芽郁へのエールに思えます。(^^;
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