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『イマジナリー』

『イマジナリー』(原題:Imaginary)
監督:ジェフ・ワドロウ
出演:ディワンダ・ワイズ,トム・ペイン,テーゲン・バーンズ,パイパー・ブラウン,
   マシュー・サトー,サミュエル・サラリー,ベロニカ・ファルコン,ベティ・バックリー他
 
またこんなホラー作品を観に行ってしまいました。
109シネマズ大阪エキスポシティにて、予告編開始時は私以外に客なし。
あら、また“おひとりさま”かしらと思ったら本編前にもう1人。
3人以上ならいいんですけど、2人ならば1人きりのほうがいいかなぁ。
 
ブラムハウスを叩く口コミも散見しますが、ここのホラーはなんだかんだで面白くて観てしまう。
監督は『キック・アス/ジャスティス・フォーエバー』(2013)のジェフ・ワドロウ。
『フライト・ゲーム』(2014)のプロデューサーだった人らしくて、自身で撮るときはホラー多め。
主演のディワンダ・ワイズが製作総指揮も務めています。
この人、お兄さんが元メジャーリーガーとの記載があるのですが、ホント?
 
著名な絵本作家のジェシカは、ふたりの娘を持つマックスと再婚。
マックスの元妻は精神疾患で入院中。
ジェシカも幼い頃に母親を亡くし、それがきっかけで精神を病んだ父親ベンと別居したまま。
 
毎夜のように悪夢にうなされるジェシカをマックスは心配し、
ジェシカが最も安らいだ気持ちで毎日を送れるであろう実家へ引っ越そうと言う。
ベンは今も病院にいるから実家は空き家。ジェシカが戻れるように現在改装中。
改装はまだ完了していないが、ジェシカのために引っ越しを早める。
 
マックスと前妻の間の娘たちのうち、まだ幼い次女アリスはジェシカのことを認めているようだが、
年頃の長女テイラーはジェシカにあからさまに意地の悪い態度を取る。
それでもふたりの良き母親になろうと努めるジェシカ。
 
ある日、アリスとジェシカがかくれんぼうをしていたとき、アリスは地下室でクマのぬいぐるみを見つける。
ぬいぐるみに“チョンシー”と名づけると、アリスは明るく話すように。
ジェシカもマックスもアリスのイマジナリーフレンドの存在を微笑ましく思う。
 
やがて、アリスは奇妙なリストを持ち歩きはじめると、それをひとつずつクリアしようとする。
ジェシカの絵筆をほしがるところまではよかったが、叱られそうなことをわざとしたり、自分自身を傷つけたり。
母親のことがトラウマになっているにちがいないと、ジェシカはセラピストを呼ぶ。
すると、みんなに見えていると思っていたチョンシーが、アリスとジェシカにしか見えていないことがわかり……。
 
出だしは今から何が起こるのかまるでわからず、最近観たホラーの中でいちばん怖かった。
このまま画面が暗いままだったら私は耐えられないかもと思いました(笑)。
 
継子がこんなに意地悪なのに、どうしてそこまでして再婚しようとするんだろうと思ったけれど、
アリスを救うためにテイラーとタッグを組み、絆を築く様子は定番だけど好き。
 
実はジェシカも幼い頃にアリスと同じ体験をしていて、そのときのジェシカのイマジナリーフレンドこそがチョンシー。
母親を亡くして気が狂ったと思っていた父親は、ジェシカを救おうとしてチョンシーと戦ったのですね。
ジェシカに執着するチョンシーはアリスを使ってジェシカが戻ってくるように仕向けたという。
よくよく考えると「なんじゃそれ」な感じはするものの、面白かった。
 
この展開だと、解決したと思いきやまだあるぞ的な終わりだろうなぁと思っていたらやっぱり(泣)。
でもその後ちゃんと本当の解決がなされてホッ。
そして最後にまた「来るぞ」てな感じはあるけれど、3人一致団結しているから怖くない!
 
私、もうホラー好きですよね!?

—–

『スパイダー/増殖』

『スパイダー/増殖』(原題:Vermines)
監督:セバスティアン・ヴァニセック
出演:テオ・クリスティーヌ,ソフィア・ルサーフル,フィネガン・オールドフィールド,ジェローム・ニエル,リサ・ニャルコ他
 
できれば観たくない作品で、避けるつもりでした。
だけどテアトル梅田で前述の『ノーヴィス』1本のみ観て帰るのはもったいない。
映画鑑賞代より駐車場代のほうが高いままはなんとなく嫌。
で、時間的に都合の良い作品はこれしかなく、致し方なくGO。
 
本作で長編デビューしたフランスの新鋭セバスティアン・ヴァニセック監督。
本国フランスで大ヒットを飛ばしたパニックホラー作品です。
 
青年カレブは友人たちからスニーカーの注文を取り、裏で手に入れては売りさばいていた。
ある日、行きつけの店で珍しいものはないかと店主に尋ねると、見たことのない毒蜘蛛が。
希少生物マニアで特に爬虫類好きのカレブは、この毒蜘蛛に魅入られて購入。
 
カレブの部屋にはほかにもさまざまな爬虫類や蛙や蛇などがうようよ。
それぞれに応じたケースに入れて飼っているが、毒蜘蛛にちょうど良いサイズのケースがない。
とりあえずスニーカーの空き箱に入れたところ、知らない間に毒蜘蛛が抜け出してしまう。
 
腹が膨らんでいた毒蜘蛛が産卵したと見られ、建物内で驚くべき速度で繁殖。
しかも捕食者から身を守るためにどんどん巨大化していくらしい。
遭遇したが最後、噛まれて死に至ることがわかり、カレブたちは逃げようとするのだが……。
 
私はそもそも昆虫が得意ではないので、カレブの部屋が映るだけでもう怖い。
かわいいとは到底言えない不気味な生き物にひょえ~。
 
あまり観たくはなかったけれど、困ったことにこれが結構面白くて。
住人たちが外に逃げようにも警察や消防隊がやってきて建物を封鎖してしまい、出られません。
光が当たっている間は毒蜘蛛たちが動かないと判明しても、
こんな古い建物だから電気が行き届いておらず、1分だけしか電気がもたないとか。
 
一緒に逃げるのは、カレブと親友マティス、カレブの妹マノン、マノンの友人リラ、リラの恋人ジョルディ。
カレブとジョルディは子どものころは親友だったのに、あることが原因で絶交しました。
仲直りする機会を逸したまま大人になり、こんなところで再会したふたり。
カレブとジョルディがかつて一緒に動物園を開くことを夢見ていたとわかるくだりにはほろり。
 
いや~、デカい蜘蛛は怖い。夢に出てきそうだと思ったけど、出てきませんでした。
どんだけホラー慣れしたんだか。(^^;

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『ノーヴィス』

『ノーヴィス』(原題:The Novice)
監督:ローレン・ハダウェイ
出演:イザベル・ファーマン,エイミー・フォーサイス,ディロン,ジェニー・ロス,
   シャーロッテ・ウベン,ジョナサン・チェリー,ケイト・ドラモンド他
 
週初めの仕事帰りに梅田まで行くのはキツイのですが、
早いうちに観ておかないと上映が終わってしまいそう。
観たいでしょ、これ。だってイザベル・ファーマン主演ですよ。
『エスター』(2009)の衝撃から時が経ち、彼女は27歳になりました。
撮影当時はまだ10歳かそこらだったのではないでしょうか。
あんな役を演じてよくここまで成長したものです。
というわけで、彼女を見たくてテアトル梅田へ。
 
監督はハリウッド大作で音響を担当してきたローレン・ハダウェイ。
長編映画を撮るのはこれが初めてなのだそうです。
ハダウェイ監督自身が大学時代にボート部に所属していた体験を基にしているとのこと。
 
極めて優秀な成績で大学に合格したアレックス・ダルは物理を専攻。
最も苦手とする科目であるにもかかわらずわざわざそれを選び、
授業では納得いくまで解答を見直し、つきあわされる教員もほとほと困っている。
 
そんなアレックスが入部したのは女子ボート部。
友人のジェイミー・ブリルはスポーツ奨学金を獲得するためにボート部に入り、
コーチや先輩たちから早くも逸材と言われているのを聞いて焦る。
強迫観念に駆られたアレックスは、狂気を感じるほどの練習を始めて……。
 
同じボート競技の話でも、先日観たばかりの『がんばっていきまっしょい』とはエライ違い。
実はアレックスは大統領奨学金なるものをすでに得ているのに、
他人が褒められると絶対に負けたくない、相手を超えなければと思う。
けれどそれを露わにして相手にぶつけるわけではなくて、ひとりで黙々と訓練に励みます。
それはもう負けず嫌いなどというものを通り越し、自分を追い込んで傷つけているだけ。
 
雨天のもとでボートを漕ぐのは問題ないが、雷のもとでは絶対駄目。
そんなルールも無視して嵐の中を漕ぐアレックスの表情が凄まじい。
 
“エスター”のイメージが強すぎて、こんな狂気の女性を演じても普通に見えなくもない。
まだ30歳前の彼女が今後どんな女優になっていくのかちょっと楽しみです。

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『ネネ エトワールに憧れて』

『ネネ エトワールに憧れて』(原題:Neneh Superstar)
監督:ラムジ・ベン・スリマン
出演:ウミ・ブルーニ・ガレル,マイウェン,アイサ・マイガ,スティーヴ・ティアンチュー,セドリック・カーン他
 
シアタス心斎橋にて、前述の『室井慎次 生き続ける者』先行上映2回目を観る前に鑑賞しました。
 
フランス作品。監督は本作が長編2作目となるラムジ・ベン・スリマン。
内容的に女性監督なのかと思ったら、1982年生まれの男性監督でした。
 
アフリカ系フランス人の少女ネネは12歳。パリ郊外の団地で両親と3人暮らし。
ダンスが大好きな彼女は、パリ・オペラ座エトワール、マリアンヌの映像を見て憧れを抱く。
オペラ座のバレエ学校の入試を受けに行くと、周囲はバレエ教育を幼い頃から受けてきた富裕家庭育ちばかり。
しかしそんなことをまるで気にしないネネは実に自由に踊り、審査する教師たちを驚かせる。
 
審査員のうち、2人を除く全員がネネを合格とするべきだと言うが、
ネネが黒人であること、低所得者層が住まう地域にいることなどを問題にして断固反対。
あれほどネネが憧れているマリアンヌも絶対に不合格だと主張するも、
少女の未来を奪ってはいけないと言われ、渋々ネネの入学を認める。
 
意気揚々と初日を迎えたネネだったが、「入学させたのは私ではない」とマリアンヌは冷たい。
明らかに黒人を蔑視する教師もいるし、一緒に入学した生徒たちもネネを小馬鹿にした態度で、
時には下品きわまりないいじめに遭ったりも。
そのたびに黙っちゃいないネネは相手に暴力をふるい、マリアンヌはそれを理由に退学させようとして……。
 
物怖じしないネネは傲慢に見えるときもあります。
けれど実際のところ、彼女がいちばん才能豊かで踊るのが上手。しかもひそかに練習を重ねています。
いじめに屈しない彼女だけど、あまりの扱いについに弱気になる日が来てしまう。
 
バレエ学校に通わせるのは大変だろうに、一貫して応援しつづける父親が格好いい。
母親も最初はバレリーナだなんてと反対するけれど、入学後は娘を後押しし、守ろうとする素晴らしい家族。
 
オペラ座のバレエ学校ともなると、いま踊れているかどうかのみならず、
どういう骨格の持ち主で将来どういう体型になるかも重視するようで、凄いなぁと思いました。
 
ネネの入学が決まったときに、同じ団地住まいの友人たちが「無理無理。私ら底辺の人間だよ」と言います。
一度帰ってきたネネがそんな友人たちに励まされて一緒に踊るシーンが◯。
ひとりで踊るシーンは圧巻で、おそらく天性のものがあるんじゃないかと思います。
 
これが実話ベースならもっと気分が高揚したと思われますが、実話ではないんですよね。
開かれた場所が増えるといいなぁ。

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『室井慎次 生き続ける者』【先行上映】、2回観る。

『室井慎次 生き続ける』
監督:本広克行
出演:柳葉敏郎,福本莉子,齋藤潤,前山くうが,前山こうが,松下洸平,矢本悠馬,丹生明里,松本岳,西村直人,
   真矢ミキ,筧利夫,飯島直子,小沢仁志,木場勝己,加藤浩次,小泉今日子,稲森いずみ,いしだあゆみ他
 
先行上映初日だった11月8日はイオンシネマ茨木で、2日目だった9日はシアタス心斎橋で鑑賞しました。
何も早々と2回観んでもええやんと思ったけれど、心斎橋まで車で行ったら、
1,500円の駐車料金を払って映画1本だけで帰るのはもったいなくて。
ほかにハシゴできる作品がないか調べても何もなくて、結局2回目のこれを観るしかないのでした。
 
『室井慎次 敗れざる者』は納屋が燃えるシーンで終わりました。
たぶん杏(福本莉子)が火を点けたんだよねぇ。
 
「レインボーブリッジを封鎖し損ねた事件」では試験的に使用されていた監視カメラが
いまや至る所に設置されていて、犯罪捜査に用いられている時代ですから、それを調べりゃ犯人はすぐわかる。
地元の交番勤務のおちゃらけ新米警察官・乃木(矢本悠馬)は「被害届を出してください」と言うし、
小沢仁志木場勝己演じる近隣住民も「とっとと調べて犯人を捕まえろ」と言う。
なのに「被害届は出さない」と室井は言います。なんでだよぉとみんな不思議がったり怒ったり。
 
立ち位置的には青島の後継者ということになる刑事・桜(松下洸平)の隣で捜査会議に出席していた室井は、
桜から火事当日の監視カメラ映像を見せられて、杏が納屋に出入りしていたことを知ります。
そのとき、桜から知らされたことがもうひとつ。
今回の死体遺棄事件の犯人とおぼしきグループのメンバーが、杏の母親・真奈美(小泉今日子)の信者だということ。
 
後日、ふたたびの捜査会議中に犯人からかかってきた電話の声を聴いた室井は、
その声の主が18年前の事件の犯人と同じ、つまりすみれ(深津絵里)を撃った奴であることを確信し、桜に伝えます。
 
事件がもっと大きく扱われるのかと思っていたら、意外とショボい。
それよりも母親の言うとおりにするしかなかった杏や、リクと出所してきた父親(加藤浩次)の話が焦点。
タカ(齋藤潤)が「人をむやみに疑っちゃいけないって室井さんが言うんだ。自分がどう生きるかが大事なんじゃないかな」と言うところや、
リクが父親のもとへ帰ったときに「こんなことは二度と嫌だから」と勉強しまくる姿などにジーン。
母が亡くなった折に父の蔵書5千冊を片付けた私としては、「そんな本、売ったところで参考書買えるほどの額にはならんよ」と思うけど(笑)。
 
考えさせられたのは児童相談所の判断。
虐待を受けてきた子どもを今後育てるのは、里親よりやっぱり実の親がふさわしいというのは、本当にそうでしょうか。
「自分のほうが適正だと思っていませんか、父親としての」と問われたときの室井の顔を見れば、確かに彼には驕りがあったかもしれない。
でも、いままで子どもを酷く虐げてきた人間が、いくら口では心を入れ替えたと言っても手を出さずにいられるとは思えない。
「子どもがいたら生活保護はいくらもらえますか」なんてぬけぬけと実父が聞いてきた時点で考え直してほしかった。
 
さて、まだご覧になっていない方、本作の結末を知らずにいたい方はこの先を読まないでください。
 
室井さん、死んじゃうのか〜。
生き続けるのは彼の遺志。子どもたち3人が引き継いで生きてゆくのですね。
で、本シリーズで青島を見ることはもうできないのかと思っていたら、エンドロール後に登場。うひょー!
シリーズはまだ続くと書いてあるじゃあないか。今度はギバちゃん抜きで織田裕二なのね。
ふたり一緒のところを見られないとはなんか寂しいけれど、待ってます!
 
追記:ネットニュースを観ていたら、16日の『踊る大捜査線 THE FINAL 新たなる希望』放送後に
   「すみれさんは死んじゃったのか?」という疑問が噴出しているそうな。
   本作で室井さんがへらへら笑う犯人に向かってすみれさんのことを語るシーンがあります。
   警察を辞めて今も苦しんでいるすみれさんだけど、死んでませんから!

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