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『あいあい傘』

『あいあい傘』
監督:宅間孝行
出演:倉科カナ,市原隼人,入山杏奈,高橋メアリージュン,やべきょうすけ,
   越村友一,サブリナ・サイン,トミーズ雅,立川談春,原田知世他

TOHOシネマズ伊丹にて2本ハシゴの1本目。

俳優で、脚本家で、演出家で、映画監督の宅間孝行
脚本家としてはサタケミキオのペンネームでも知られていましたが、
約10年前からその名前の使用は止め、宅間孝行に統一。
これは自身の劇団“東京セレソンデラックス”の舞台劇で、
同様に舞台劇を映画化した作品としては『くちづけ』(2013)があります。

『旅猫リポート』で泣くまいとしていたように、
これはなんだかものすごく泣きそうな宣伝をしていたのが嫌で、
やはり泣くもんかと思っていました。泣きました(笑)。

毎年恒例の夏祭りが迫った田舎町で塾を経営する六郎(立川談春)。
彼と内縁関係にあるのは、恋園神社からほど近い茶屋“恋園庵”の女将・玉枝(原田知世)。
玉枝の一人娘・麻衣子(入山杏奈)は、生まれたときから家に居る六郎のことを慕いつつも、
なぜいつまで経ってもふたりが籍を入れないのかが気がかり。
そのせいで、ついつい六郎に対して冷たく当たってしまう。

祭りを盛り上げようと集うのは、テキ屋の清太郎(市原隼人)のほか、
バカップルの日出子(高橋メアリージュン)と力也(やべきょうすけ)など。

ある日、清太郎がタイプど真ん中のさつき(倉科カナ)から声をかけられる。
カメラマンのさつきは祭りの取材にやってきたのか、清太郎に町を案内してほしいと言う。
喜んで引き受けた清太郎は、さつきと結婚までできる気でいる。
あんな美人が何の魂胆もなく清太郎に近づくわけがない、そう考えた日出子が、
こっそりさつきを呼び出して尋ねたところ、仰天。

さつきは25年前に自分と母親の前から姿を消した父親を探しにきたらしい。
六郎こそがその父親なのだとわかり……。

大好きだったお父さん。今もお父さんのことを待っているお母さん。
お父さんがいなくなってからどれほど辛い思いをしたことか。
それでもお父さんを待ち続けるお母さん。
失踪して、どうしようもなく落ちぶれていればいい。
そうしたら、私がお母さんのもとへ連れ帰ってあげる。また三人で暮らそう。
そう思っていたのに。

父親は別の家庭を築いている。
可愛い麻衣子と、これ以上にないほど大らかで優しい玉枝を前にして
どうしようもない気持ちになるさつきを倉科カナが好演。

序盤はいかにも舞台劇的な台詞のやりとりで、
特に立川談春の話し方はまるで落語だから、映画では少し違和感がありました。
そこに良い感じでなだれ込んでくるのは高橋メアリージュン。
これまでの彼女の出演作の中で、この役が私はいちばん好きかも。
原田知世の心遣いを知ったときにも泣かずにいられません。

これに文句を言う人はひねくれていると思う(笑)。
『旅猫リポート』と同じく、素直に泣きましょうね。
人の温かさに触れられます。
—–

『search/サーチ』

『search/サーチ』(原題:Searching)
監督:アニーシュ・チャガティ
出演:ジョン・チョー,ミシェル・ラー,ジョセフ・リー,デブラ・メッシング他

最初から最後までPC画面の映像のみという手法が話題になっています。
話題になっているからといっても、日本で知名度の高い俳優が出ているわけじゃなし。
TOHOシネマズ梅田の最大スクリーンで上映って、客入りの予想を誤っていると思う。
実際、土曜日夕方の回で半分ぐらいの入り。もったいないやん。

妻を病気で亡くし、高校生の娘マーゴットと二人暮らしのデビッド・キム。
ある木曜日の晩、同級生たちとの勉強会に出かけたマーゴットが、
いつ帰宅して学校に行ったのか、金曜日の朝になってもいない。
その日の夕方になっても帰って来ず、登校していなかったことがわかる。

警察に通報し、駆けつけた女性刑事ヴィックから今後の捜査方針について聴かされる。
マーゴットのPCを起動して、なんとかログイン。
SNSで娘の「友達」を探して片っぱしから連絡を試みるが、
どうやら娘には友達と呼べる相手がほとんどいなかったらしい。
勉強会に行ったのも、彼女の成績が良いから呼ばれただけ。
昼食もいつもひとりで摂っていたことを知る。

金曜日の学校帰りにかよっていたピアノも半年前から休んでいるとのこと。
レッスン代として渡していた金はいったい何に使ったのか。
デビッドの弟ピーターと隠れて連絡を取り合っていたこともわかり、
娘の行方について動揺しながらもデビッドは探りつづけるのだが……。

確かに斬新ですよ。それなりに面白いですよ。
でも、作品には作品に応じたスクリーンサイズがあると思うのです。
全編PC画面の映像なんだから、こんなにデカいスクリーンで見せる必要がありますか。
私はこの作品に関しては、もう少し小さめのスクリーンで、
満員の客席の中で観たほうが楽しめた気がして仕方ありません。

無駄にデカいスクリーンと空き空きの客席のせいで緊迫感がない。
字幕に酷い誤字もあって、B級の感否めず。
もうちとゴチャッとした劇場でなら、こんな誤字も笑えるのですけれど。

作品に不相応なサイズで観たがゆえに、イマイチになってしまいました。
オチもどんでん返しといえばそうだけど、無理やり感満載で、
PC画面の映像のみというところにこだわりすぎのような。
ま、こだわらないとただのB級になってしまいますしね(笑)。

デカいスクリーンで観ればいいってもんじゃない。
—–

『旅猫リポート』

『旅猫リポート』
監督:三木康一郎
出演:福士蒼汰,広瀬アリス,大野拓朗,山本涼介,前野朋哉,
   戸田菜穂,橋本じゅん,木村多江,竹内結子他
声の出演:高畑充希,沢城みゆき,前野朋哉

なんばパークスシネマで『ムタフカズ』『ベイビー・ドライバー』を観てから梅田へ移動。
梅田ブルク7へ行きました
どこの映画館もちっちゃい女の子連れのママが多いなぁと思っていたら、
“プリキュア”を上映しているんですねぇ。
そういえば、TOHOシネマズで1ヶ月フリーパスポートをつくったときに
子ども向けのたいていの映画も観ていますが、プリキュアは観ていないなぁ。
いえ、それはさすがに観に行く気が起こりません。(^^;

原作を読んだときはまさかこんなオチとは思いもせず、泣いた泣いた。
そのときのレビューはこちら
映画版は泣かせる構成になるに決まっているし、
もしもお涙頂戴路線まっしぐらだったら泣くもんか
と、あまのじゃくな私は心に誓って臨んだのですが、やっぱり泣きました(笑)。
三木康一郎監督ですもんね、ハートフルな話はお得意。

誇り高き野良猫として生きてきたが、車に轢かれて怪我をしたのをきっかけに、
猫好きの宮脇悟(福士蒼汰)と一緒に暮らすことになったナナ(声:高畑充希)。

悟の猫になって5年。幸せな日々が永遠に続くはずだったのに、
悟はある事情からナナを手放さなければならなくなる。
自分に代わってナナを大事にしてくれる人を探すため、
何人かの友人に連絡を取ると、悟はナナを連れて旅へ。

一人目は小学校の同級生で、写真館を営む澤田幸介(山本涼介)。
昔、拾った子猫を家に連れ帰り、父親からえらく怒られた経験を持つ。
当時と変わらない父親のせいで、幸介は妻と上手く行っていない様子。
それでもナナを引き取ってかまわないと言うが、どうだろう。

二人目に会うはずだったのは、中学校の同級生、吉峯大吾(前野朋哉)。
しかし、その直前に大吾は別の子猫を拾い、
ナナを連れてくるのはもうしばらく経ってからにしてほしいと言う。

三人目は高校の同級生でペンションを営む杉修介(大野拓朗)。
彼の妻はやはり同級生だった千佳子(広瀬アリス)。
ペット同伴で宿泊可能なのがウリの宿だが、
夫妻の飼い犬の虎丸(声:前野朋哉)がなぜかひどく喧嘩腰。
飼い猫のモモ(声:沢城みゆき)によれば、
悟のことを杉家の平和を乱すものと虎丸が思い込んでいるらしい。

いずれの見合いも不発に終わったため、
結局は幼い頃から悟を育ててきた叔母の香島法子(竹内結子)が
ナナを引き取ることになるのだが……。

原作よりもだいぶん泣かせにかかっているなぁとは思います。
だから、人間が涙するシーンでは私はほとんど泣きませんでした。
ところが、ナナを見ているともう駄目。
ネタバレになりますが、号泣しそうになったのは、
病院の玄関扉をナナがガリガリとやるシーン。
これはわが家で飼っていた猫のことも思い出してたまりませんでした。

猫は犬に比べてわがままだとか人間の気持ち知らずだとか言うけれど、
絶対、猫だって人の気持ちがわかっている。通じている。

泣かずにいようと我慢する必要なんてなし(笑)。
素直に泣くべし。

余談ですが、悟とナナが乗り込む車はフィアット社製のパンダ。
希望して取られたナンバーは「1427」でした。
何の番号だろうこれ。懸命に考えたけれどわからない。
「一緒にな」、ぐらいでどうでしょう。ちゃうか!?
—–

爆音映画祭に行ってみた。

“爆音映画祭”とはなんぞや。

「通常の映画用の音響セッティングではなく、
 音楽ライブ用の音響セッティングをフルに使い、
 大音響の中で映画を見・聴く試みです。
 その爆音によって視覚までもが変容して映画そのものも違って見える。
 大音響でなければ聴こえてこない幽かな音を聴くという、
 大胆かつ繊細な上映となります」。(“爆音映画祭”公式サイトより)

関西ではMOVIXあまがさきで催されたときに気になっていました。
映画館のみならず、梅田クラブクアトロでジョン・カーペンター傑作選が開催されたり、
娯楽大作ではなくタイのイサーン地方の音楽作品が渋谷で爆音上映されたりも。
なんだか心が躍るではないですか。

このたび、なんばパークスシネマで初の爆音映画祭。
ラインナップは以下のとおり。

『レ・ミゼラブル』
『セッション』
『ラ・ラ・ランド』
『グレイテスト・ショーマン』
『バーフバリ 伝説誕生』
『バーフバリ 王の凱旋』
『ベイビー・ドライバー』
『キングスマン』
『ミッション:インポッシブル/フォールアウト』
『マッドマックス 怒りのデス・ロード』
『遊星からの物体X』

『遊星からの~』以外はすべてロードショーで観た作品。
この中から爆音で観たいものを選ぶとすれば、いちばんは『セッション』。
でもこれは日曜日の夕方の上映のため、晩ごはん16時定刻だから無理(笑)。
次に観たいのは『ベイビー・ドライバー』。迷わず選択。

爆音というから耳に悪くないかと心配していましたが、そんな心配無用。
ただデカい音というのではなくて、音を身体で感じられる実に良い加減。
iPodから漏れ聞こえる音、車が爆走する音、ベイビーの耳鳴りまで。
すんげぇ良かった。

おそらく一度観て気に入ったから来ている客が多いのか、
エンドロールの途中で席を立つ人ゼロ。満席なのに。
まるで一体感のない4DXに2,300円とか払うことを思えば、
この一体感で1,800円は素晴らしくお得。できれば全作制覇したいぐらい。

まもなく公開の『ボヘミアン・ラプソディ』が月末に尼崎で爆音上映されるらしい。
めちゃめちゃ行きたい!
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『ムタフカズ』

『ムタフカズ』
監督:西見祥示郎,ギヨーム・“RUN”・ルナール
声の出演:草彅剛,柄本時生,満島真之介,上坂すみれ,成河,藤井隼,
     柴田秀勝,桜庭和志,中井祐樹,中村大介,福井謙二他
フランスのアニメならフランス語で観たいからスルーしようと思ったら、
日仏合作アニメだそうで。評判も良いので観ることに。
日仏合作だけど、原作はフランスの漫画です。
フランスやベルギー辺りの漫画のことを特別にバンド・デシネと呼ぶのですね。
『ペルセポリス』(2007)や『ヴァレリアン 千の惑星の救世主』(2017)なんかもバンド・デシネが原作。
ウィキペディアを読んでみたけれど、どう特別なのかはよく理解できず。
世界各国の漫画やその他の芸術に大きな影響を与えているといわれても、
どの国にもそんな漫画がありそうだし。
特別さは理解できなくても、不思議な絵です。見入ってしまう。
荒んだ街DMC(ダーク・ミート・シティ)のボロアパートに暮らす若者、
リノことアンジェリーノ。同居人はガイコツ頭のヴィンス。
会えばろくなことにはならない友だち、ウィリーがしばしば来訪する。
3人でつるんで過ごす無為な日々。
ある日、ピザの配達中だったリノは、通りすがりの美少女ルナに一目惚れ。
彼女に気を取られていたせいで交通事故に遭う。
仕事はクビになったうえに、事故以来、奇妙な幻覚に囚われるように。
幻覚を見るようになってから、誰かがリノをつけている様子。
実はリノは特殊な能力を持ち、絶体絶命の危機に陥ると超人と化す。
彼のその能力を知る謎の組織が、リノを捕まえようとするのだが……。
リノ、ヴィンス、ウィリーの声を担当するのが草彅剛柄本時生満島真之介
これは合っていてよかったのですが、
途中ぞくぞくと登場するプロレスラーたちの声が素人くさい。
と思ったら、本物のレスラーたちで、道理で下手くそ(笑)。
ま、それもいい味で、『パパはわるものチャンピオン』を思い出して笑いました。
こういうのを「センスがいい」と言うのでしょうね。
と、センスのない私が言うのもなんですが、この雰囲気は素敵。
世の中でいちばん苦手なゴキブリが群れをなすのはゲゲッ。
でも、さしてリアルでもないので、想像力をストップさせれば耐えられます。
バンド・デシネなるものは私は好きかもしれません。
ところで、「ムタフカズ」ってなんですか。マザーファッカーズ?

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