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『パッドマン 5億人の女性を救った男』(TOHOシネマズ1ヶ月フリーパスにて鑑賞の4本目@西宮)

『パッドマン 5億人の女性を救った男』(原題:Padman)
監督:R・バールキ
出演:アクシャイ・クマール,ソーナム・カプール,ラーディカー・アープテー他

インド作品。オープニングはいかにもボリウッド
しかしあとは途中に少し歌って踊る程度で、
ボリウッド初心者でも抵抗なく受け入れられると思います。
感動的な実話に若干(?)の脚色が加えられているようです。

インドの田舎、小さな村の新婚夫婦、ラクシュミとガヤトリ。
妻のことが好きで好きでたまらないラクシュミは、
生理中の女性たちが不浄なものとして扱われ、
毎月生理が始まるたびに家の外に設えられた部屋で過ごすことに疑問を感じる。

それだけでなく、どうやら妻は雑巾以下の薄汚れた布を用いているらしい。
見かねたラクシュミが薬局に行ってみると、生理用ナプキンの値段にビックリ。
妻の喜ぶ顔見たさに買って帰ったところ、彼女は喜ぶどころか、
そんな高価なものを買うと牛乳を買う金がなくなるから要らないという。

妻から返品してくるように言われたものの、薬局に返品は不可。
そこでラクシュミはナプキンを解体し、構造を調べてみることに。
何のことはない、生地と綿さえあれば自分で作れるじゃないか。
市販品は55ルピー。自分で作れば2ルピーほどだろう。
生地と綿を分けてもらおうと友人たちを訪ねると、全部タダでくれる。

2ルピーどころかタダで作ったナプキンを妻に渡すが、翌朝、彼女の機嫌が悪い。
問いただすと、これは不良品、サリーが汚れてしまったと。
どうしても市販品並みのナプキンを作りたいと思うラクシュミは、
仕事も休んでナプキン作りに没頭する。なかなか上手くは行かない。

やがてラクシュミの行動が噂になり、すっかり変態呼ばわり。
妻の親族から離婚を迫られたラクシュミは、仕方なく村を出るのだが……。

学はないけれど頭は良い。真面目で優しくてユーモアにも溢れている。
妻の笑顔を見たい一心で始めたことが、インド中の女性を救うことになります。

金さえあれば、先進国の機械を買ってナプキンなんていくらでも作れる。
でも彼には金がない。インドの多くの村にも金がない。
ラクシュミが「普通」のナプキンを作り上げるまでの道。
また、ナプキン製造機を作り上げたはよいけれど、まだ村人たちの彼を見る目は変わらない。
この辺り、同じ国でも田舎と都会ではずいぶんと感覚が違うことを思い知らされます。

機械を作り上げたのちも金儲けにはいっさい興味なし。
村を回って女性たちに機械の使い方を指導し、彼女たち自身で稼げるように。
特許などを取得して機械自体が高くなっては意味がないのだというラクシュミ。
国連に招かれたさいの彼のスピーチは感動的です。
個人的には原田マハの『本日は、お日柄もよく』の選挙演説よりも
ずっとずっと心を打たれました。

彼に協力を惜しまない女性パリーが素晴らしい。
妻のもとへは帰らずに彼女とくっついてほしかったんだけどなぁ。

良い作品でした。
—–

『マッド・ドッグ』ロス。

『パーフェクト・ボウル 運命を賭けたピン』を観てユ・ジテのことが気になり、
彼の出ている作品をほかにも観てみたいと思いました。
出演作一覧を眺めたら、結構観ているのですよねぇ。
なのに今まではカッコイイと思ったことがなかったから、
私は役柄か、それ以上に髪型なんかに左右されているだけなのでしょう。
にしても『パーフェクト・ボウル』の彼は本当に好きだったから、
昔の作品ではなくて最近の作品を観てみることに。
これと思ったのが映画ではなく、BS12で放送されていたTVドラマ、
『マッド・ドッグ 失われた愛を求めて』でした。
映画にしときゃ1本で済むものを、こんなんに手を出したらどうなるのか。
全20話、DVD10本ですやん。でもレンタルしはじめてしまった。
チェ・ガンウ(ユ・ジテ)は大手保険会社テヤン生命の保険調査チーム長。
しかしジュハン航空の飛行機墜落事故で妻子を亡くし、失意のうちに退社。
やがて私設保険調査チーム「マッド・ドッグ」を立ち上げる。
ガンウが率いるマッド・ドッグのメンバーは、
パク・スンジョン(チョ・ジェユン)、オン・ヌリ(キム・ヘソン)、
紅一点のチャン・ハリ(リュ・ファヨン)。
莫大な保険請求詐欺を次々と見つけては摘発する。
そんな彼らの前に現れたのが、キム・ミンジュン(ウ・ドファン)。
彼は、墜落事故を起こした飛行機の副操縦士の弟。
副操縦士は弟に遺す保険金目的で故意に事故を起こしたと思われており、
殺人犯の弟と非難されつづけてきたミンジュンは、
兄が自殺したわけではないと信じ、真実を突き止めようとしていた。
真相を知りたいという思いは同じ。
ガンウらマッド・ドッグとミンジュンは、一緒に調査をはじめるのだが……。
最初はミンジュンがどうにも憎たらしいんです。
それが次第にカワイイ奴に思えてくるし、実際カワイイ奴になる。
マッド・ドッグの面々もそれぞれ得意分野がちがって個性的。
いけ好かんジュハン航空の副会長やテヤン生命の専務相手に最後はもちろんスッキリ。
大企業がこんなふうに政府と繋がっているのであれば、怖い怖い。
人の命をなんだと思っているのか。
10月からぼちぼち観はじめて、20話目を観るときは寂しいのなんのって。
マッド・ドッグのメンバー全員のファンになったので、
この人たちの出る作品を探して観ることにします。
まずはもういっちょユ・ジテ。今度は普通に映画『スウィンダラーズ』かな。

—–

6回目の『ボヘミアン・ラプソディ』

まだまだ何度でも観られそうな気持ちを抑えて10日ほど経過。
私が5回目の『ボヘミアン・ラプソディ』を109シネマズ大阪エキスポシティで観た日、
職場のアラ古稀の友人は109シネマズ箕面で通常版を鑑賞していました。
その日の晩に「どやった?」とメールしたら、「超超よかった!」との返事。
で、「もう一度観たいと思っている」とのことだったので、
それならやはり今度はIMAX版を観てよと、仕事帰りに一緒にエキスポシティへ。

NHKの『クローズアップ現代』にも取り上げられましたが、
あの番組の内容はとてもつまらなかったですよねぇ。
勢い込んで観たわりには、なんじゃこりゃとがっかりしました。
それでもおそらくその影響はあるから、まだまだ客が入りそう。
平日の18時半の回で、まぁまぁの入り。
同じような時間帯に上映される作品では何度も“おひとりさま”を経験していますから、
これだけ入っているのは珍しい。

さすがに6回目なので、もう書くことがありません。
好きなとこいろいろは3回目をご参照ください。
ただ、ほかに鑑賞した友だちなどと話をしていて、
あそこの台詞どやったっけてなところを確認するのが楽しい。

雨のなか、タクシーに乗り込んだメアリーがフレディに
「ここにいる人たちはあなたのことを気にかけていない。ここにいては駄目」という台詞のあと、
私は“Go home”と言ったと思っていたのですが、
1度しか観ていない友だちが“Come home”と言っていたという。
チェックしたら、友だちが正解、“Come home”でした。
メアリーがブライアンやディーキーやロジャーのところへ帰れと言っているのだと思っていたら、
「帰れ」というニュアンスよりは、「帰っておいで」だったんだなぁと思いました。

私がこの映画が素晴らしいと思っているのは、「観ていて傷つく人がいない」ところです。
実在の人物を描くと、遺族を傷つける場合が往々にしてある。
ま、本作でも裏切り者となったポール・プレンターだけは例外ですが、
彼以外にはまず、登場人物の誰かと親しい関係にあったことを恥じる人はいない。
本作がフィクションだらけの嘘っぱちだという人がいるとしても、
映画なんて所詮フィクション。
真実に忠実に描いて傷つく人がいるよりもいい場合だってあると私は思います。

ポールにしても、最初はそう悪い人には思えない。
BBCの口パク演奏の辺りなど、クイーンのために奔走している印象。
「ベルファスト出身でカトリックでゲイ」、だから孤独をよく知っているという台詞に、
それがどれほど差別を受けることなのか、私にはわからないけれど、
生きづらかったのは間違いないでしょう。
ほかの登場人物の描かれ方を見れば、傷つく人がいないように配慮した作品だと思われ、
これを観て怒るような関係の人もポールにはいないのだと思うと、ちょっと切ない。

そういえば、EMIの重役レイ・フォスターもちょっと傷つくか。
でも彼の場合は描かれ方にユーモアもありますよね。
それにしても、何度観てもレイ役がマイク・マイヤーズというのはわからない。
眼鏡を取ってくれないと、たぶん20回観てもわかりそうにありません。
—–

『おとなの恋は、まわり道』(TOHOシネマズ1ヶ月フリーパスにて鑑賞の3本目@梅田)

『おとなの恋は、まわり道』(原題:Destination Wedding)
監督:ヴィクター・レヴィン
出演:キアヌ・リーヴス,ウィノナ・ライダー他

さまざまな映画情報やレビューサイトを見ると、主演ふたりの役名が入れ違っている。
どうでもいいっちゃいいのですけれど、ほとんどふたりだけの会話劇なのに、
その名前を間違うなんて、なんかやる気ないみたいに思えません?
もしや公式サイトも間違っているのだろうかと見に行ったら、さすがにそれは無し。
ちょっと安心しました。

フランク(キアヌ・リーヴス)とリンジー(ウィノナ・ライダー)は
それぞれ兄弟と元カレから結婚式に招待され、
どちらも気乗りしないまま式場のあるリゾート地へと向かう。

空港で出会ったときはまさか同じ結婚式の参列者だとは思わず、
お互いの態度にいちゃもんをつけ合って最悪。
しかし新郎新婦が何かを謀っているのか、
飛行機に乗るとフランクとリンジーは隣の席。
ホテルに着けば間仕切りほぼ一枚の隣の部屋が用意され、どうしたものか。

どこへ行こうが顔を合わせてしまうはめになり、
双方毒舌を止められず、延々と意見を戦わせることになるのだが……。

おおむね退屈です。途中、しばし寝ましたから。
ふたりとも相当な変人で、特にフランクは妙な癖まである。
実際にこんな人がいたら、いくらイケメンでも遠慮したい。

ふたりのベッドでの会話をかわいいと見る向きもありましょうが、
洒落ているとも楽しいとも思えなくて、あくびが出ました。

キアヌ・リーヴス、カッコよかったのに。
ウィノナ・ライダー、可愛かったのに。
全盛期のふたりの姿を思い出してなんだかつらくなったのですけれど、
そんなに評判悪くありませんよね。
個人的には会話自体に面白みがまったく見いだせない。
うろ覚えですけれど、会話劇ならば『カンバセーションズ』(2005)のほうがずっと面白かった気がします。

これはもしフリーパスで観ていなかったら、
「ふたりに免じて許すけど、できればお金を返してほしい」ケースかと。
かつてのイケメンや美女が「私たち今もイケてるでしょ?」とやったところで、
相当ぶっ飛んでないと退屈なだけっちゅうことですね。(^^;
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『来る』(TOHOシネマズ1ヶ月フリーパスにて鑑賞の2本目@梅田)

『来る』
監督:中島哲也
出演:岡田准一,黒木華,小松菜奈,青木崇高,柴田理恵,太賀,志田愛珠,
   蜷川みほ,伊集院光,石田えり,松たか子,妻夫木聡他

原作は澤村伊智の『ぼぎわんが、来る』
続編の『ずうのめ人形』、スピンオフの『などらきの首』、どれも楽しく読みました。
意味不明の妙ちきりんでぞわぞわする固有名詞をつくるのが著者は本当に上手い。

原作未読ならもっと怖かったと思いますが、
『ヘレディタリー/継承』同様、あらすじが全部わかっているから、
どんな場面が来ても心の準備ができている。
ホラー苦手な私の場合、こうして臨むに限りますね(笑)。

田原秀樹(妻夫木聡)は香奈(黒木華)を見初めて結婚。
妻の妊娠をとても喜び、第一子の誕生が待ち遠しくてたまらないが、
生まれてくる子の名前はまだ誰にも秘密にしている。
ところがある日、後輩社員の高梨(太賀)が、受付に秀樹を訪ねて来客があるという。
高梨によれば、その客は「ちさの件で用がある」と言ったらしい。
ちさ、知沙こそ秀樹が子どもにつけようとしている名前だった。
その日、高梨は獣に咬まれたとしか思えない傷を負い、
一旦快復したとみられたが、また悪化して亡くなってしまう。

香奈は無事出産、知沙と名づけられた女児はすくすくと育つ。
イクメンを気取る秀樹はブログを始め、パパ友も増えて、
すっかり子煩悩の理想的な父親として崇められるようになるが、
幼少期の不吉な出来事を思い出させる怪異が身の回りで頻発する。

どうにも不安になった秀樹は、友人で民俗学者の津田(青木崇高)に相談。
青木が紹介してくれたのはオカルトライターの野崎(岡田准一)。
野崎は秀樹をキャバ嬢霊媒師の比嘉真琴(小松菜奈)のもとへと連れてゆく。
秀樹が何かを呼び寄せていることはわかったが、どうすべきかわからない。

真琴の動きを察知した日本最強の霊媒師、琴子(松たか子)がやってきて、
その何かはとうてい真琴の手に負えるものではないと言い……。

豪華キャストの魅力を余すことなく使った作品だと思います。
岡田くんが最初の30分まったく出てこないのには驚きましたが、原作もそうでしたっけね。
かように豪華なキャストに新境地ともいうべき嫌な役を演じさせて、
容赦なく無残な死に様を披露するところもエンターテインメント。

原作では終盤の琴子とぼぎわんのバトルシーンがあまりに派手で、
読んでいても何が起こっているかよくわからず。
映像化して祭りのように描かれ、これも楽しめました。

覚悟はできているから、座席で飛び上がることはありませんでしたけれども、
白眼をむく登場人物が多すぎて怖い(笑)。
いちばんゾゾーッとしたのは、ニッコリ微笑む黒木華でした。こわっ!

原作のように最後に嫌なひと言もなく、ハッピーエンドだと思いましたが、
そうですね、琴子もぼぎわんもどうなったのか不明。
これ、続編つくるんですか。どう落とし前をつけますか(笑)。
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