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『LOVEHOTELに於ける情事とPLANの涯て』

『LOVEHOTELに於ける情事とPLANの涯て』
監督:宅間孝行
出演:三上博史,酒井若菜,波岡一喜,三浦萌,樋口和貞,伊藤高史,阿部力
声の出演:柴田理恵

前述の『家へ帰ろう』とシネ・リーブル梅田にてハシゴ。
舞台挨拶付きの本作をオンライン受付開始と同時に予約していました。
テアトルグループ会員でも割引なし定価1,800円だから、
舞台挨拶なくてもいいから1,300円で見せてよと鑑賞前は思ったけれど、
この舞台挨拶はめちゃくちゃ楽しかった。1,800円に不満なし。

『くちづけ』(2013)や『あいあい傘』(2018)の宅間孝行監督。
役者としては多種多様な作品に出演されていますが、
舞台挨拶時にご本人がおっしゃっていたとおり、
監督作にはどちらかといえば感動ドラマのイメージがあります。
今回は低予算作品だから、お金をかけられない分、逆に制約も少ない。
撮りたいものを撮ろう、たまにはこんなサスペンスを、という腹で。
しかし監督らしく、舞台で観てみたいなぁと思えるところは同じ。

新宿・歌舞伎町ラブホテル、828号室。
刑事の間宮(三上博史)は、勤務時間中にもかかわらず、
お気に入りのデリヘル嬢・麗華(三浦萌)を呼ぶ。

麗華と事に及んでいると、けたたましく鳴らされるチャイム。
間宮が出てみると、そこには彼の妻・詩織(酒井若菜)が。
詩織も同業者で婦警。夫と浮気相手を罵倒しはじめ、どうにも止まらない。
夫婦喧嘩は勝手にやってくれと逃げ出そうとする麗華に銃が発砲され、
あろうことか麗華は死んでしまう。

慌てた間宮と詩織はとりあえず麗華の遺体を浴室へ。
間宮は貸しのあるヤクの売人ウォン(波岡一喜)に連絡し、
死体の処理を任せるのだが……。

とにかく悪い奴ばっかりなんです。
普通、誰かひとりは肩入れしたくなる登場人物がいそうですが、
まとめて地獄へ墜ちるのを願いたくなるぐらいみんな悪い(笑)。

何かあるよねと思っていても騙されるドンデン返し。
さらにラストは唖然として口開きました。
私なんて声に出して「えっ!」と言うちゃいましたからね。(^O^;

舞台挨拶がなかったら、この上なく後味の悪い作品だと思ったかも。
でも、宅間監督と三上さんの話がすげぇ面白かったから、
こりゃもう一度観たらもっと楽しめそうだと思っています。
トレンディドラマに出ていたころの三上さんが懐かしい。
久しぶりに見た気がしますが、相変わらずいい役者さんだなぁ。

質疑応答時にまっさきに挙手して当てられて、
感激のあまり泣きだしちゃったお姉ちゃん。
泣くほど嬉しかったのは、宅間さんと三上さん、どちらに会えたから?
涙をこらえながら質問するのを温かく見守る壇上の人と客席、
劇中の悪人とちがって善人ばかりでした。(^^)
—–

『家へ帰ろう』

『家へ帰ろう』(原題:El Ultimo Traje)
監督:パブロ・ソラルス
出演:ミゲル・アンヘル・ソラ,アンヘラ・モリーナ,オルガ・ボラズ,
   ナタリア・ベルベケ,マルティン・ピロヤンスキー,ユリア・ベーアホルト他

週に一度は『ボヘミアン・ラプソディ』を観たくなっているところ、
なんぼなんでももうそろそろ「いろいろ観る」モードに戻らなければと、
気になっていた本作をシネ・リーブル梅田で観ることに。

スペイン/アルゼンチン作品。今年初泣き映画となりました。

アルゼンチン・ブエノスアイレスで一人暮らしのユダヤ人の老人アブラハム。
子どもや孫をたくさん授かったものの、誰もアブラハムを引き取る気はない。
家を売却してアブラハムは老人ホームに送り込まれる予定。
しかも壊疽しかけている右脚をまもなく切断されてしまうことになっている。

今日は最後の日ということで、家族が集まって記念撮影。
長年暮らした家と別れを惜しみたいからと、明朝の迎えを頼んで家族を帰す。

皆が帰ってから、アブラハムはこっそり出かける準備をする。
実は老人ホームに入るつもりなどなく、ポーランドに行くと決めていたのだ。
第二次世界大戦中に彼をかばってくれた親友がまだそこにいるはず。
有り金全部と親友に渡すためのスーツ一着を携え、
70年前の約束を果たすために家を出るアブラハム。

しかし旅は前途多難。空港では税関で引っかかる。
そこをクリアしたらポーランドまでは列車で。
列車の出発時間まで近くの宿で休憩するつもりが寝過ごすわ、
起きて食事に行っている間に宿に泥棒が入って金を盗まれるわ。
マドリードにいる唯一疎遠だった娘に連絡を取り、金を融通してもらうしかなく……。

登場人物がみんな味があって素敵です。
飛行機内で隣席に座る若者レオナルド、宿の女主人マリア、
看護師ゴーシャとのやりとりは特に楽しい。

ホロコーストを生き延びた人の話は巷に溢れかえっているけれど、
語り継ぐことが途切れてはいけないものだと思います。

ポーランドへ行くためにドイツの地を一瞬でも踏みたくないアブラハムは、
ドイツ人女性の助けを強く拒みます。
でも、ドイツ人みんなが悪いわけじゃない。
敵対するさまざまな国、その国の人だというだけで憎むのはまちがっている。
そのことに気づいていてもなかなか許せなくしてしまうのが戦争なのでしょう。

死を考える年齢になったら、思い残すことはできるだけなくしたい。
そうじゃなきゃ、死にきれない。
—–

『この道』

『この道』
監督:佐々部清
出演:大森南朋,AKIRA,貫地谷しほり,松本若菜,小島藤子,
   由紀さおり,安田祥子,羽田美智子,松重豊他

TOHOシネマズ伊丹にて、前述の『蜘蛛の巣を払う女』とハシゴしました。

私の出身高校の校歌は、北原白秋作詞、山田耕筰作曲なんです。
スゴイでしょ!?とかつて自慢したことが何度かあります。
本作を観たら意気消沈、自慢できることでもないのかぁ。

1952(昭和27)年、「北原白秋 没後十周年記念コンサート」が開かれる。
白秋が作詞した童謡『この道』を指揮するのは山田耕筰(AKIRA)。
コンサート終了後、耕筰にインタビューする記者(小島藤子)が
白秋はどんな人だったのかと尋ねると、途端に耕筰は口を閉ざす。
詫びつつも詰め寄る記者に対し、耕筰は言う。「どうしようもない奴だった」と。

1910(明治43)年、初夏のこと。
詩人の北原白秋(大森南朋)は、隣家の人妻・俊子(松本若菜)に夢中。
彼女の夫の留守を狙っては入り浸り、俊子にソフィと名づける始末。
見かねた与謝野晶子(羽田美智子)が忠告するが、ろくすっぽ聞いていない。

晶子の懸念どおり、妻の浮気を疑う俊子の夫に罠を仕掛けられ、
あっけなくそれにひっかかって逮捕される。
晶子の夫・鉄幹(松重豊)が釈放金を払ってくれたおかげで家に戻るが、
学習能力のない白秋は、懲りずに俊子と結婚したものの、逃げられてしまう。

二度目の妻ともじきに別れ、
やがて白秋は三度目の結婚。妻・菊子(貫地谷しほり)と子どもに恵まれる。
白秋にかまわずにはいられない鈴木三重吉(柳沢慎吾)は、
1918(大正7)年に児童文芸誌『赤い鳥』を創刊し、童謡と児童詩欄を任せていたが、
白秋とドイツ帰りの音楽家・山田耕筰を引き合わせることに。

ふたりの最初の出会いは最悪。
耕筰が白秋の詩に音楽を付けたいと言ったことに対して、
白秋が自分の詩だけでは不完全なものだと言われたように取ったためだ。
売り言葉に買い言葉で喧嘩となり、別れたふたりだったが、
地震をきっかけにふたりの仲は変わってゆき……。

自慢の校歌だったはずがガックリした理由は、
売れっ子になった白秋と耕筰が社歌やら校歌やら頼まれるたびに
ホイホイと引き受けて作りまくっていたというくだりがあったからです(笑)。

それでもいい歌には変わりない。
ホイホイ作っていたからといって、いい加減だったわけでもないと思い直し。

馴染みのある童謡がたくさん出てきてしんみり。
老けメイク苦手な私も、この耕筰役のAKIRAのメイクはよくできていたと思います。

軍歌しか作ることが許されなくなるかもしれぬと憂えていたふたり。
今も彼らの歌が残り、そしていろんな歌が生まれている国を喜んでくれていることでしょう。

EXILEにはまったく興味のない私ですが、
ATSUSHIが歌うエンディングの『この道』はとても良かったことを付け加えます。
—–

『蜘蛛の巣を払う女』

『蜘蛛の巣を払う女』(原題:The Girl in the Spider's Web)
監督:フェデ・アルバレス
出演:クレア・フォイ,スヴェリル・グドナソン,レイキース・スタンフィールド,
   シルヴィア・フークス,スティーヴン・マーチャント他
すでに2週間前の話になってしまっています。
車を出してすぐに「成人の日」だと気づきました。
振袖を着て、親御さんに駅まで送ってもらっている女の子いっぱい!
私は振袖も着ませんでしたし、式典に行った記憶もなし。
何していたのかなぁ、その頃。
『グリンチ』みたいにひとりで過ごしていたのではないはずだけど。(^^;
面白かったですよねぇ、『ミレニアム』3部作。
著者スティーグ・ラーソンの死後に発表されて世界的ベストセラーになったものだから、
遺族と内縁の妻との間で遺産や著作権をめぐって揉めに揉めたとのことでした。
その騒動が本になっているとまではつい最近まで私は知らなくてビックリ。
3部作の続編となる第4弾だけど、3部作の著者はもういないから、
この原作はダヴィド・ラーゲルクランツなる作家によるもの。
未読なのでなんとも言えませんが、前作を超えるという評価ではない様子。
映画版もキャストがまったく変わってしまいました。
しかし、ハリウッド版『ドラゴン・タトゥーの女』(2011)の監督、
デヴィッド・フィンチャーが製作総指揮に名前を連ねているし、
監督はあの『ドント・ブリーズ』(2016)のフェデ・アルバレス。超期待できます。
TOHOシネマズ伊丹にて。
スウェーデン、ストックホルムに暮らす天才ハッカー、リスベット。
虐待に遭っているのに声を上げられない女性に代わり、
加害者に鉄拳制裁を加える正義の味方でもある。
ある日、彼女のもとへAI(人工知能)の世界的権威、バルデル博士から依頼が舞い込む。
バルデルは核攻撃プログラムを開発したが、
それをNSA(アメリカ国家安全保障局)に取り上げられたうえに解雇されたという。
複製は不可能、移動のみ可能なそのファイルを取り返してほしいとのこと。
リスベットは翌朝の受け渡しを約束してバルデルと別れる。
隠れ住む倉庫に戻ったリスベットはハッキングしてファイルの移動に成功。
ハッキングに気づいたNSAのスペシャリスト、ニーダムはストックホルムへ急行。
同じ頃、何者かがリスベットのもとへと侵入し、
リスベットが入手したファイルを盗むと、倉庫丸ごと爆破してしまう。
翌朝、約束の時間に来ないリスベットに、バルデルは裏切られたと考える。
スウェーデン公安局に駆け込むと事情を説明。
身の安全のため、公安局が用意した隠れ家へ息子アウグストとともに移る。
盗まれたファイルはバルデルがいなければ開けることはできない。
犯人たちはかならずバルデルを連れに来るだろうと、リスベットは隠れ家を見張る。
案の定、犯人たちが現れるが、どうやら彼らを率いているのは
幼いときに離ればなれになったリスベットの妹カミラであるらしく……。
全体的に地味なキャストです。
リスベット役のクレア・フォイも悪くないのに、やはりノオミ・ラパスの印象が強い。
可愛さではハリウッド版のルーニー・マーラがいちばんだし。
ミカエル役もその名も同じミカエル・ニクヴィストダニエル・クレイグに比べると、
本作のスヴェリル・グドナソンはなんだか頼りなさそう(笑)。
どこかで見たことあると思ったら、そうか、『ボルグ/マッケンロー 氷の男と炎の男』(2017)のボルグか!
クレア・フォイについてはまもなく公開の『ファースト・マン』の予告編を観るとビックリさせられます。
こっちでこんな強い姉ちゃんを演じていた彼女が、あっちでは普通のお母さん役なのですから。
このイメージの違い、最近おなじにしか見えない日本人の女優さんにも望みたいところ。
すごく地味だとは思ったものの、その地味さもよくて、結構楽しかった。
ニーダム役のキース・スタンフィールドのことを知らなかったのですが、
この人、ラッパーなんですってね。へ~っ。
彼と、キャメロン・ブリットン演じるハッカーのプレイグとのやりとりが面白く、
終盤のふたりの活躍には見惚れました。
同じ顔ぶれの続編を希望します。早く観たい!

—–

19回目と20回目の『ボヘミアン・ラプソディ』

18回も観たくせにまだ観とんかい!とツッコミ入れられそうな。
いやもうツッコミすら入れてもらえないかもしれません(笑)。

職場のほぼ知らない人ばかりの他部署で、私はいきなり有名人になっているそうです。
『ボヘミアン・ラプソディ』を18回も観た人がおるということで。
どちらかといえば年間295本劇場鑑賞したほうに驚いてほしい。
1年に1本しか映画を観ないのに『ボ・ラプ』を18回観たとか、
いつもは1年に15本ぐらい観るけれど去年は『ボ・ラプ』だけ18回観たとか、
そういう場合は驚くような話かもしれませんが、
295本のうちだと思えば、15回とか18回とかって、たいしたことやないでしょ!?

19回目と20回目はどちらもTOHOシネマズ西宮で。
『喜望峰の風に乗せて』を観た日、大阪市内へ電車で出る気力がなかったと書きました。
大阪市内で観るならば5本ハシゴするつもりだったところ、
西宮で手を打ったものだから、ハシゴしたい作品がなかったんです。
で、何を上映しているのかなと思ったら、ほら、また『ボ・ラプ』に。

“胸アツ”応援上映は夜にしか開催されないものだったはず。
ところがこの日は朝。9:15から応援上映でした。
通算5回目の応援上映ということになります。
これは駄目だったなぁ。客の入りも6割ぐらい。そしてノリも悪い。
最初のファンファーレの後は拍手が沸き起こったものの、
サイリウムを振る人もいなければ、手拍子もなし、歌う人もいない。
もしかすると応援上映初心者が大半だったのかもしれません。

なんだよつまらんと思いながら『喜望峰の風に乗せて』を観て、
『クリード 炎の宿敵』で気分を盛り上げ直し、18:00からの『ボ・ラプ』を。
ほぼ満席で、空いた応援上映よりずーっと雰囲気がいい。

これはまだ書いていなかったと思いますが、ひそかにロイのファンです。
最初のレコーディングと『オペラ座の夜』のレコーディングの席にいるおっちゃん。
この人もロイ・トーマス・ベイカーという実在のプロデューサーがモデルらしい。
彼の台詞や表情が楽しくて、いつも見入ってしまいます。

それと、マイク・マイヤーズ演じるレイ・フォスター。
EMIの幹部ということですが、この人は実在しないんだそうな。
『オペラ座の夜』のレコーディングを終えて帰ってきたフレディたちが
レイのオフィスでそれを聴くシーン。
“Bohemian Rhapsody”を聴きながらレイが「あー」と唸っているのがいつも可笑しい。

応援上映を観た19回目でガッカリ、20回目でまた涙。
まだ観るかどうか今はわかりませんが、1週間に1度観たくなっている今日この頃です。

どうでもいい話なんですが、
TOHOシネマズ西宮でもぎりのお姉さんに駐車券を出して「4本分お願いします」と言い、
「はい、えーと、11時間分お付けしました」と言われたときって、
11時間分って、どんだけ映画観っぱなしやねんと自分でワロてしまいます。
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