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『ガラスの城の約束』

『ガラスの城の約束』(原題:The Glass Castle)
監督:デスティン・ダニエル・クレットン
出演:ブリー・ラーソン,ウディ・ハレルソン,ナオミ・ワッツ,マックス・グリーンフィールド,
   セーラ・スヌーク,ジョシュ・カラス,ブリジェット・ランディ=ペイン他
 
109シネマズ大阪エキスポシティで2本ハシゴの2本目。
1本目に観た『旅のおわり世界のはじまり』にイライラ。
そして2本目のこれでもイライラしてしまったのですよねぇ。(–;
 
 
1989年のニューヨーク。
ジャネットは“ニューヨーク・マガジン”の人気コラムニスト
金融アナリストのデヴィッドと婚約し、公私ともに順調。
 
そんなある夜、彼女が乗るタクシーの前にホームレス男性が飛び出してくる。
男性の顔を見てジャネットは愕然。それは自分の父親レックスだった。
思い出さないようにしていた過去がジャネットの脳裏に蘇る。
 
ウォールズ家は6人家族。
父親のレックスと母親のローズマリー。
子どもは一男三女、ブライアン、ローリ、ジャネット、モーリーン。
自由を愛する両親は、空き家に不法侵入。
見つかるまでそこに居着いては夜逃げということの繰り返し、
子どもたちは学校にも通わせてもらえない。
 
酒を断てないレックスは、仕事も長く続かない。
少しでも金を持てば酒に注ぎ込んでしまうから、
家族は何日も食べるものがなく、ひもじい思いをしているというのに。
 
酔っぱらって暴力をふるう父親と、殺されかけても別れようとしない母親。
子どもたちは金を貯めて順番に出て行く決意をするのだが……。
 
なんだかんだで子どもに愛情を注いでいた良い両親です、そう言いたげ。
でもね、こんなの毒親でしょ。
 
母親が食事をつくってくれないものだから、子ども自ら用意。
ガスコンロにも背が届かないぐらいの幼さで、服に火がついて大やけど。
子どもの貯金箱から金を盗んで飲みに行く父親。
大人になってからも子どもの行く先々に住み着き、金を無心したり。
 
それでもいい家族だったというのは、
親と子ども双方が記憶を塗り替えたかっただけではと思ってしまう。
 
これも『旅のおわり世界のはじまり』同様、キャストの演技は素晴らしい。
でも内容をまったく好きになれません。
そこにちゃんと愛情があったというならどうぞお好きに。

—–

『旅のおわり世界のはじまり』

『旅のおわり世界のはじまり』
監督:黒沢清
出演:前田敦子,加瀬亮,染谷将太,柄本時生,アディズ・ラジャボフ他
 
ダンナが海外出張に出発した日から2日続けて終業後に2本。
毎日帰宅が午前0時になっているからだいぶへろへろ。
それでも6月の劇場鑑賞数をそれなりにしたくてこの日も2本観ることに。
 
フリーパスをつくったからTOHOシネマズに行くつもりだったけれど、
ダンナの実家へいつものように食パンを届けたら、
まっすぐ帰ると思っている義母がシューアイスを1袋くれました。
これを職場の冷凍庫に入れに戻り、TOHOシネマズへ行くのはあきらめて
109シネマズ大阪エキスポシティへ。ちょうどレディースデーですから。
 
黒沢清監督の作品で琴線に触れたものが今までになく、
これはウズベキスタンで撮られたということに興味を惹かれただけ。
 
本当は歌手になりたいTVレポーターの葉子(前田敦子)。
今回の仕事はウズベキスタンの湖水に棲むという幻の怪魚を求めるロケ。
番組クルーはディレクターの吉岡(染谷将太)、カメラマンの岩尾(加瀬亮)、
アシスタントディレクターの佐々木(柄本時生)、
通訳兼コーディネーターのテムル(アディズ・ラジャボフ)。
 
舟に乗って怪魚を探しに出かけるが、それらしきものは現れない。
現地の漁師は「女が舟に乗っているせいだ」と言う。
大衆食堂で料理のレポートをすれば、火の通っていないものを食べさせられる。
地元の遊園地の絶叫マシンもどきに吐くまで乗せられ、
それでも淡々と仕事をこなす葉子。
 
怪魚が見つからないことには尺が足りない。
何か良い案はないかとクルーが考えはじめたとき、
葉子が路地裏で見かけたヤギを解放するのはどうかと言いだし……。
 
なぜかイライラしてしまうのです。
東京にいる恋人にLINEで「私は用心深いから大丈夫」などと言うわりには、
ひとりでふらふらと出かけて歩き回る。
そりゃもう見ているだけで不安になりそうな薄暗い道。
舐めるような視線を浴びるものの襲われたりしないのは、
ウズベキスタンは治安のいい国だというアピールなのか。
 
大画面で観た甲斐があるほどウズベキスタンの美しさが広がっていたとも思えない。
また、前田敦子が披露する“愛の讃歌”は、思ったよりも上手だけれど、高音はキツイ。
彼女を観るなら『町田くんの世界』のほうがずっと面白かった。
 
キャストの演技は文句なく上手いのに、内容にイライラ。
これは作品そのもののせいなのか、私の更年期のせいなのか(笑)。
 
黒沢監督とはやはりちょっと合わない気がします。
今後も観ますけど。

—–

『パージ:エクスペリメント』(TOHOシネマズ1ヶ月フリーパスにて鑑賞の4本目@伊丹)

『パージ:エクスペリメント』(原題:The First Purge)
監督:ジェラード・マクマリー
出演:イラン・ノエル,レックス・スコット・デイヴィス,
   ジョイヴァン・ウェイド,スティーヴ・ハリス,マリサ・トメイ他
 
TOHOシネマズ伊丹にて終業後に2本ハシゴの2本目。
1本目に観た『アラジン』は楽しくて睡魔に襲われることもなかったけれど、
これはタダで観る作品だから、眠くなったら寝てもいいし。
 
結果的にはこんな人殺しバンバン状態の作品では寝られません(笑)。
バイオレンスホラーシリーズの第4弾。
第3弾までは過去にDVDで観ています。劇場では初めて。
 
“purge”は「浄化」の意。
1年に12時間だけ殺人を含むすべての犯罪が合法になる“パージ法。
現実になるわけもないから娯楽作として観ていられますが、ひと死ぬ死ぬ。
 
経済が崩壊して社会に混乱が広がるアメリカ。
共和党および民主党に代わる新たな党“NFFA(新しいアメリカ建国の父たち)”が台頭。
政権を奪取したNFFAは、“パージ法”の実証実験を提唱。
パージ法に犯罪率を低下させる効果があると実証するための実験だ。
 
実験場所に選ばれたのは、ニューヨーク州スタテン島。
当日12時間は殺人を含む一切の犯罪が合法となり、
また、実験に参加する島民には報酬5000ドルが支払われるという。
 
反パージ法の立場を取る活動家の女性ナヤは、
弟イザヤに当日は島から出るように指示するが、
金がほしいイザヤはナヤに嘘をついて島にとどまる。
 
島の闇組織のボス、ディミトリは、部下たちにパージ不参加を約束させ、
組織が所有する武器を盗まれたりしないよう、厳重警戒に努める。
しかし、この機会に反乱を企てている一部の部下が刺客を送り込んできて……。
 
この内容でしょ。そらもうツッコミどころいっぱい。
だいたいアンタら、逃げて身を潜めているときにしゃべる声デカすぎやし。
 
ネタバレですが、思ったより殺し合いが少なそうだと見るや、
NFFAは傭兵たちを投入。KKK風の一団もいます。
彼らに立ち向かうヒーローがドラッグディーラーのボスって、
ええんかいな、こんなんで。
NFFAの目論見に気づいた女性博士は始末され、
その博士役がマリサ・トメイなのですから、こんな扱い残念至極。
 
そんな法律、ホンマに施行される時代が来ませんように。さすがに来ないわね。(^^;

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『アラジン』〈字幕版〉(TOHOシネマズ1ヶ月フリーパスにて鑑賞の3本目@伊丹)

『アラジン』(原題:Aladdin)
監督:ガイ・リッチー
出演:メナ・マスード,ナオミ・スコット,ウィル・スミス,マーワン・ケンザリ,
   ナヴィド・ネガーバン,ナシム・ペドラド,ビリー・マグヌッセン他
 
6月の劇場鑑賞本数をなんとか毎月並みにすべく、
ダンナ出張の初日から、飲みに行く日以外は毎日に2本観ると決めた2日目。
終業後に2本観ると、2本目が終わるのは23時を過ぎる場合が多いから、
家に帰り着くのは早くても23時半。
日付が変わることもよくあって、体がしんどいのなんのって。
それでもお酒をしこたま飲んだ翌日よりはマシですよね(笑)。
 
とりあえず、前日に行った西宮よりはだいぶ近いTOHOシネマズ伊丹へ。
 
評判の本作。監督がガイ・リッチーだとは観に行くまで知らず。
『ロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ』(1998)の監督が
30年後にディズニー作品を撮るなんて、ちょっとした衝撃。
って、同じようなことを『キング・アーサー』(2017)のときにも書いてますね。
マドンナと結婚していたことももはや記憶の彼方。
 
砂漠の王国アグラバーで相棒の猿アブーと暮らす青年アラジン。
生活は貧しく、こそ泥で稼ぐ日々だが、
心はダイヤモンドの原石のごとく清らか。
 
ある日、市場で若い女性が泥棒の疑いをかけられている場面に出くわす。
咄嗟にその女性の手を取って一緒に逃げるアラジン。
実は彼女はアグラバーの王女ジャスミンで、
こっそり王宮を抜け出した折りにこのような災難に遭ったのだ。
 
服飾品を見る目はピカイチのアラジンは、彼女の装いから王宮の人間だと判断。
しかし王女が町に出かけてくるはずもないから、
王女の侍女だろうと勝手に決め付ける。
身分を明かすわけにはいかないジャスミンにはありがたい勘違い。
いたずら心も手伝って、アラジンの勘違いをそのままにする。
 
ふたりの間にしばし良い雰囲気が漂っていたのに、
アブーがジャスミンの腕輪を盗んだせいでご破算に。
誤解を解きたいアラジンは、後日王宮へと忍び込む。
 
見事忍び込むことに成功したアラジンを密かに見ていたのが
王位を狙う国務大臣ジャファー。
王宮からこっそり帰ろうとするアラジンを捕まえると、
アラジンがいま会った女性こそ王女であることを告げ、
王女とこそ泥がいかに想い合おうと叶わないと言う。
そして、王女に釣り合うように金持ちにしてやってもいいと。
 
その条件として、「魔法の洞窟」からランプを持ち出すように
ジャファーから言われたアラジンは……。
 
単純に、美しく楽しい。
もっとミュージカルなのかと思っていましたが、途中の歌はほどほど。
最後は宝塚歌劇のフィナーレを思い出す楽しさ。
 
ディズニーはステレオタイプの悪者が出てきてイライラさせられます(笑)。
本作もそうではありますが、だからこそディズニーなわけで。
 
本来なら“メン・イン・ブラック”に出ていそうなウィル・スミスが、
魔法のランプから飛び出す魔人の役。これがまた痛快。
ダイヤモンドの原石のごとき心というわりには
普通に邪心もあったりするアラジンですが、(^^;
予定調和の最後にはやっぱり和みます。
 
ラザロ町田くんとアラジンの善人対決、見てみたかったりして。

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『町田くんの世界』(TOHOシネマズ1ヶ月フリーパスにて鑑賞の2本目@西宮)

『町田くんの世界』
監督:石井裕也
出演:細田佳央太,関水渚,岩田剛典,高畑充希,前田敦子,太賀,
   池松壮亮,戸田恵梨香,佐藤浩市,北村有起哉,松嶋菜々子他
 
TOHOシネマズ西宮にて、『パラレルワールド・ラブストーリー』の後に。
 
石井裕也監督、かなり好きです。満島ひかりと別れちゃったのは残念。
予告編を観て、こりゃぜ~ったいに観逃したくないと思った作品です。
 
町田くん(細田佳央太)はメガネの物静かな高校生。
運動は苦手、かといって勉強もできない。
何の取り柄もないと自認しているが、「ひと」が大好き。
町田くんにとっては誰もが大切な人で、家族同然。
劇的に「良い人」の町田くんは誰に対しても平等に優しい。
 
母親(松嶋菜々子)から夕食の献立リクエストがあった日、
ハンバーグをつくろうと真剣に考えるあまり、
授業中に彫刻刀で手を切ってしまった町田くん。
保健室に行くと、そこでサボっていた猪原さん(関水渚)と鉢合わせ。
 
人が好きな町田くんに対し、猪原さんは人が嫌いだと言い放つ。
なぜ嫌いなのかが理解できない町田くんは、猪原さんのことが気になり始める。
町田くんからことごとく気にされるうち、
猪原さんはいつしか町田くんに恋心を抱くが、町田くんには恋が何かわからず……。
 
信じられないほどの善人であるところは『幸福なラザロ』と似ています。
あちらはわりといいように使われていた感がありましたが、
こちらはなんだかんだで周りも良い人。
町田くんの厚意を素直に受け止め、町田くんの危機には駆けつける。
その分、『幸福なラザロ』より安心して観ていられます。
 
監督の人脈を駆使したとおぼしきキャストがイイ。
特筆すべきは町田くんのクラスメート役、前田敦子。めちゃめちゃ可笑しい。
AKB48時代の彼女のことは特に可愛いと思ったこともなかったけれど、
こんな演技もできる彼女が人気No.1だったというのは、
ファンは確かに見る目を持っているんですねぇ。
 
前田敦子をはじめ、岩田剛典高畑充希太賀
アンタら全員、高校生役には歳食い過ぎ。
大コスプレショーになっているのも可笑しい。
ほかに、町田くんの父親に北村有起哉
ゴシップを追っていたのに町田くんを見かけてほだされる記者に池松壮亮
彼の妻に戸田恵梨香、上司に佐藤浩市と豪華です。
豪華なんだけど、『空母いぶき』のようにキャスト任せの「どやさ」な感じはないのが好き。
 
結構笑いました。幸せな鑑賞時間をありがとう。

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