書いたときに私が知っていたのは、
過去にピザ配達人に爆弾が仕掛けられた事件が実際にあったらしいということのみで、
それ以上は調べませんでした。
こんなふざけた事件がほんとにあったのかという程度の認識で。
ところが、「似たような事件があったよなぁ」とメッセージをいただいて、
結末は凄絶だったと初めて知り、調べて愕然。
製作者は、実際の事件のことは頭になかったとコメントしていますが、
んなこたぁないと思いますし、これにヒントを得たならかなり悪趣味ですねぇ。
実際の事件が起きたのは今から8年前、2003年の8月。
ペンシルヴェニア州の宅配ピザ配達員の中年男性。
配達に出かけたはずが、現れたのは銀行窓口。
行員に銃を突きつけて金を要求、受け取ると銀行から逃走。
すでに通報を受けていた警察に包囲されますが、
逮捕された彼の首には時限爆弾が巻きつけられていました。
彼は爆弾を取り外してくれと警察官に懇願。
爆弾処理班を要請するも、到着前に爆発。
この瞬間の映像が世界中に中継されたそうなのに、知らなくてすみません。
その後あきらかになった事件の背景が不可解。
爆弾や銃器製作の技術を持つ男性A、その知人のIQの高い女性B、
娼婦を仲介者として彼らと知り合ったのが爆死したピザ配達人。
Aの自宅からは別の男性Cの死体が発見され、CはBの恋人と判明。
CはBに浮気がバレて殺され、遺体の処理を頼まれたのがA。
だけど、その処理ができなくて警察に通報したところ、
爆死事件との関連性が浮かび上がってきたようで。
Aは獄中で病死、Bは精神鑑定を受けて無罪を主張。
死人に口なし、真実はわかりませんが、
ピザ配達人も一緒に銀行強盗を目論んだとみなされています。
偽物の爆弾だと騙されて首に巻きつけられ、実は本物だと知らされる。
ピザ配達人に大金を強奪させるはずが、奪えたのは少額。
彼が爆死してしまえば自分たちに捜査の手は伸びないだろう。
仲間に見捨てられて、吹っ飛んだピザ配達人。
なんだかやるせない気持ちです。
映画のほうは、爆弾マニアの犯人とグルじゃないし、
窮地に陥って助けを求めた友人も、主人公を決して見捨てたりしません。
やはりこれは別物として観ましょう。(^o^)
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