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『僕のワンダフル・ジャーニー』

『僕のワンダフル・ジャーニー』(原題:A Dog’s Journey)
監督:ゲイル・マンキューソ
出演:デニス・クエイド,キャスリン・プレスコット,マージ・ヘルゲンバーガー,ベティ・ギルピン,
   ヘンリー・ラウ,アビー・ライダー・フォートソン,イアン・チェン他
声の出演:ジョシュ・ギャッド
 
梅田で3本ハシゴの3本目。
 
いや、3年経ったら前作の内容なんて忘れてますって。
ヘンリーとかいうのは亡くなったみたいやけど、
なんで亡くなったんやっけと最後まで思い出せず。
そんな感じでも大丈夫です。
犬が生まれ変わって元の飼い主の前に現れるということさえわかっていれば。
 
子どもだったイーサンの飼い犬だったベイリーは、
その後3回も生まれ変わって、イーサンと再会。
田舎の農場でイーサンとその妻ハンナとともに仲良くのんびり暮らしていたが、
ハンナの一人息子ヘンリーが急死し、嫁グロリアと孫CJがやってきて、
事態は大きく変わる。
 
育児放棄していると言っていいようなグロリアに代わり、
CJに目一杯の愛情を注ぐイーサンとハンナ。
ベイリーもCJの良き遊び相手。
しかし、ある日グロリアはCJを連れて農場を飛び出してしまう。
 
その後、寿命を迎えて息を引き取ろうとしているベイリーに、
生まれ変わりを知っているイーサンが言う、「CJを守ってくれ」と。
 
イーサンとの約束を守ると決意したベイリーは、ビーグルの子犬に生まれ変わり、
赤ちゃんだった頃から成長して少女になったCJを発見。
相変わらずどうしようもないグロリアと一緒に暮らすCJを守ろうとするのだが……。

泣きます、絶対(笑)。
私の隣のカップルなんて、ふたりして最初から泣きまくり。
釣られて私も泣く始末。
 
何度生まれ変わろうとも彼女を守る。
犬だったらほんとにそうなりかねないとすら思えます。
そんな私は猫派だけど、犬のほうがこういうことはあり得る。
 
その犬が引き合わせてくれた相手。巡り合わせてくれた相手。
そりゃもう運命、一緒になるしかないですよね。
 
猫派であっても観るべし。

—–

『かぐや様は告らせたい 天才たちの恋愛頭脳戦』

『かぐや様は告らせたい 天才たちの恋愛頭脳戦』
監督:河合勇人
出演:平野紫耀,橋本環奈,佐野勇斗,池間夏海,浅川梨奈,
   ゆうたろう,堀田真由,高嶋政宏,佐藤二朗他
 
梅田で3本ハシゴの2本目。
1本目を観たテアトル梅田からTOHOシネマズ梅田へ移動して。
 
あまり観る気はなかったのです。
妙にイライラすることが多いから。
しかしハシゴの時間的に無駄がないのが本作で、観てみることにしました。
若干イライラ(笑)。
 
名門私立高校・秀知院学園の生徒会会長・白銀御行(平野紫耀)と副会長・四宮かぐや(橋本環奈)。
家庭は貧しくも頭脳明晰ゆえ、御行は1年生なのに生徒会長に。
一方のかぐやは大財閥の令嬢で、豪邸で使用人に囲まれる身。
互いに惹かれ合っているくせに、双方ともプライドが高すぎて自分からは告白できない。
自分から告白する=負けだから、何が何でも相手から告白させたいと頭脳線を繰り広げるのだが……
 
あれ?あらすじこれだけ?
読んだら観た気になれるブログだというのが売りですから(笑)、
いつもはあらすじだけでもっと長くなるはずなんですけど。
書いてみたらこれだけしかない。
そうか、その内容のなさゆえ、私はイライラしたのだと今さら納得。(^^;
 
面白かったのは客の反応です。
平野くんはたいそう人気のある子らしくて、たぶん彼目当てで満席。
でも、そうとは思えない小学生高学年ぐらいの男子が私の隣席でした。
途中まで気づかなかったのですが、親が真後ろの席に座っていました。
どうやら満席のため並んで席を確保できなかった模様。
チェリーボーイとか童貞とかいう言葉の連発にええんかいなと私が心配に。
その台詞には反応していませんでしたが、「ちんちん」に笑う笑う。
 
もう、ねぇ、そんなにオモロイかっちゅうぐらい、場内は笑いの渦でした。
「ちんちん」と聞くと笑ってしまうかぐやに隣席の男子のみならず皆爆笑。
いや、そんなにオモロないしと、冷めている私。
 
佐藤二朗のソーラン節と『情熱大陸』のパクリ、『情熱大国』も大ウケで、
若い年齢層って、こういうシンプルなボケのほうが笑うんやなとしみじみ。
高齢者と若年層にはひねりのないボケのほうがいいようです。
 
序盤は退出したくなるほどつまらなかったわりには、
途中からは客の反応が面白くて勉強になりました。
 
余談ですが、このあいだ職場で話題になっていた「女に嫌われる3大女優」、
広瀬すず土屋太鳳miwaだそうで。
そこに橋本環奈が入らないのは、顔はめっちゃ可愛いけど、
ちっこすぎてスタイルがいいと思えないから、嫉妬に駆られないのでしょうね。
 
いろいろと面白い鑑賞でしたが、満員の客席を最初に退出したのは私です。(^^;

—–

『カーマイン・ストリート・ギター』

『カーマイン・ストリート・ギター』(原題:Carmine Street Guitars)
監督:ロン・マン
 
西宮で4本ハシゴした日の翌日、梅田で3本ハシゴの1本目。
テアトル梅田にて、予告編を観て惚れてしまった作品を。
 
“カーマイン・ストリート・ギター”はニューヨークにあるギター店の名前。
マンハッタンのダウンタウン、グリニッジ・ヴィレッジにあるそうです。
ワシントン・スクエア公園とかニューヨーク大学がある辺りらしい。
店主でギター職人リック・ケリーとその母親ドロシー、
リックの弟子である25歳のブロンド娘シンディ、たった3人で切り盛りする小さな店。
 
本作はそんな“カーマイン・ストリート・ギター”の1週間を追います。
 
小さな小さな店なのに、世界中の一流ギタリストが訪れる店なのです。
ルー・リード、ボブ・ディラン、パティ・スミスなどなど大御所が愛用。
彼らが魅了されるこの店のギターはなんとすべてリックの手作り。
ニューヨークの建物の廃材を使って作られるギターは途轍もなくユニーク。
 
19世紀の建物の廃材も多く、リックは廃材が出るという情報を逃しません。
古いバーの廃材情報を得て出かけ、客がこぼすビールが染み込んだ廃材に心を踊らせる。
これがまたいい音色を出すんだなぁ。
 
ビル・フリゼール、マーク・リーボウ、チャーリー・セクストンといったギタリストのほか、
映画監督のジム・ジャームッシュもギター片手に訪れて修理を依頼。
単にギターを作るだけではなく、アフターケアもばっちり。
 
病気に罹って右手の中指の神経を失ってしまったギタリストが、
それでもギターを弾きたいとやってきたときには、
彼が持っているギターを見て、リックは「もう少し太いネックのほうが良い」とアドバイス。
そのほうが手がリラックスできるからと、リックから渡されたギターに、
嘘みたいに弾きやすいと感激する様子に胸が熱くなりました。
 
弟子のシンディの話も面白い。
女性店員を見たときの男性客の反応は2種類。
カッコイイと言うか見下すかのどちらか。
あるときは客からギターを預かるさい、
ブランドを聞こうとして「これは何ですか」と尋ねたら、
返事は「ギターだ」だったそうです。(^^;
シンディの誕生日に用意されたギター型のケーキは凄かった。
 
絶対なくならないでね。
生まれ変わったら私もギタリストになって、行ってみたいから。行くから。

—–

『SHADOW/影武者』

『SHADOW/影武者』(原題:影)
監督:チャン・イーモウ
出演:ダン・チャオ,スン・リー,チェン・カイ,ワン・チエンユエン他
 
TOHOシネマズ西宮で4本ハシゴのラスト。
 
シネコンで中国作品がかかることってあまりない気がするんです。
チャン・イーモウ監督のこのひとつ前の作品は、
マット・デイモンを主演に起用した『グレートウォール』(2016)でしたから、
中国作品というよりは中国色の強いハリウッド作品みたいな感じでしたし、
純粋な中国作品をシネコンで観るのはもしかして初めてじゃないでしょか。
 
こういうのを「武侠アクション」というのですね。
 
戦国時代。
沛国が強大な軍事力を誇る炎国に領土を奪われたまま20年が経過。
沛国の若き王は領土奪還を叫ぶことなく、炎国のご機嫌を取ってかりそめの平和を維持。
人々は屈辱を感じているが、それを王に訴えることはできない。
 
そんななか、重臣の都督が王の許可を得ずに勝手に炎国へ出向き、
最強の戦士と言われる楊蒼に対決を申し込む。
もしも勝てたとしたら、都督は領土を返還せよと言うつもり。
 
しかし実は、王をはじめとする人々が都督だと信じ込んでいるのは都督の影武者
本物の都督は刀傷がもとで病に罹り、なんとか生きながらえてはいるが、
それを隠すために用意した影武者が都督のふりをしているのだ。
彼が影武者であることを知っているのは、本物の都督とその妻である小艾のみ。
 
本物の都督の狙いは領土奪還と王の座。
炎国の最強戦士との対決に向けて、影武者は特訓を続けるのだが……。

非常に面白かったです。
話としてはそんなに新しさも珍しさもありません。
影武者が本物の妻と過ごすうち、双方気持ちが移るというのもありがち。
 
何が面白かったって、やはり武術が披露されるシーン。
降り注ぐ雨の中、太極図を上から撮っているところはめちゃめちゃ綺麗。
傘を用いて刃を止めるシーンも本当に美しい。
 
傘は傘のままであってくれたらもっと興奮したのですが、
立派な武器に改造されてしまった傘にはちょっと興醒め。
でも、勝手に縁談をまとめられてしまった王の妹が反抗の意味を込め、
影武者たちとともに炎国へ乗り込んで戦うところなんて涙が出ます。

都督と影武者はダン・チャオの一人二役。
当然おなじ顔なのに、別の人格を演じていて、違う人に見えるほど。
 
都督の妻役のスン・リー、めっちゃ綺麗。
王の妹役のクアン・シャオトン、めっちゃ可愛い。
綺麗なひとを見るのは楽しいものです。
 
復讐完結とはいうものの、凄絶なエンディング。
たまには中国映画もどうですか。

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『プライベート・ウォー』

『プライベート・ウォー』(原題:A Private War)
監督:マシュー・ハイネマン
出演:ロザムンド・パイク,ジェイミー・ドーナン,トム・ホランダー,スタンリー・トゥッチ他
 
TOHOシネマズ西宮で4本ハシゴの3本目。
この日の本命は本作でした。
 
イギリス/アメリカ作品。
監督は数々のドキュメンタリー映画で高い評価を受けてきたマシュー・ハイネマン。
ドキュメンタリー出身監督らしく、劇映画デビュー作として選んだのは、
2012年にシリアで命を落とした戦場記者メリー・コルヴィンの伝記。
 
英国サンデー・タイムズ紙の特派員として活躍するアメリカ人女性記者メリー・コルヴィン。
戦場を飛び回り、2001年にスリランカでの取材中に左眼を失明してしまう。
片眼を失いながらすぐに現場復帰を果たしたメリーは、
それ以降、黒い眼帯をトレードマークとして着用するようになる。
 
2003年にはフリーのカメラマン、ポール・コンロイとともにイラクへ。
スクープをものにするが、帰国後に悪夢に悩まされるようになる。
紛争地での過酷な取材が彼女の心を少しずつ蝕んでいたのだ。
PTSDの診断が下され、メリーはしばらく入院を余儀なくされてしまう。
 
それもなんとか克服し、仕事に復帰すると、
2011年にはカダフィ大佐へのインタビューを敢行。
 
2012年にはシリアへ入国、政府軍に包囲されたホムスで反政府勢力側の取材をおこなう。
シリア政府は市民を攻撃したことはないと一貫して主張するが、
メリーが見た現実は、建物内に身を潜めて動けない市民たちの姿だった。
外に出ようとすれば容赦なく政府の攻撃を受け、怪我人や病人多数。
 
やがて、市民が隠れている建物が政府の標的にされると知り、
記者たちはただちに逃げる用意を始めるが、メリーは引き返して取材を続ける。
その様子は全世界に動画配信される。
 
動画の配信を終えた後、建物から脱出しようとした折りに爆撃に遭い、
メリーは命を落としました。
政府はこの爆撃も反政府勢力によるものと発表したそうですが、
メリーと行動をともにして生き延びたポールがそれは嘘であると主張。
 
戦場のシーンは凄絶で言葉も出ません。
現場を映すことに意味はあるだろうか、
いや、映すことで世界の人々が少しでも関心を持ってくれたらと願うメリー。
 
ドキュメンタリー映画でも観ているかのような戦場シーンとともに、
取材を終えた記者たちが過ごす時間も描かれています。
お酒も飲むし、その場で目が合った記者と一夜限りの情事も楽しむ。
そうでもしなきゃやっていられないんだろうと思うことしきり。
 
綺麗なお姉さんだったり、天然系の可愛い女性だったり、
好きな女優ではありましたが、今までのイメージはそんな程度。
ところがこれはイメージ一転。凄いです。
エンドロールが回りかけたとき、生前のメリー本人の語りが流れますが、
声だけ聞くとロザムンド・パイクがまだ喋っていると思ったぐらい。
声の出し方からしてパイクはなりきっていたのがわかります。
 
戦場で使われる武器なんてどうでもいい。
人がどうなっているのかを撮り続けた彼女。
取材に命をかける記者たちに敬意を払いたい。

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