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『ペーパー・ムーン』

『ペーパー・ムーン』(原題:Paper Moon)
監督:ピーター・ボグダノヴィッチ
出演:ライアン・オニール,テイタム・オニール,マデリーン・カーン,
   ジョン・ヒラーマン,P・J・ジョンソン,ランディ・クエイド他

年度末が近づいてきました。有休消化月間です。
次年度に繰り越せない分だけは何が何でも使わなくては。

先々週の金曜日、夜は千里中央で職場の新年会。
ほぼ全員が職場から新年会へ向かうであろうなか、私は休みを取って映画三昧。
新年会をする店の入っている建物の駐車場は高いと聞いていたけれど、
調べてみたらフロアによって料金がちがい、7階ならば最大料金1,200円。
帰りは車のほうが断然楽だから、新年会でアルコール摂取をするのはあきらめて、
朝から千里中央に車を駐めっぱなしにして梅田へ。

前日まではTOHOシネマズ梅田で3本観るつもりでした。
1本目に観るつもりだったのは『伊藤くん A to E』。
でもこれ、廣木隆一監督なんです。ここ数年「もうええわ」と思う監督。
どうせそう思うのに観てしまう。今回こそ本当にやめとこ。

で、別の作品のハシゴに方向転換。
まずは“午前十時の映画祭”で本作を観ることにしました。
大阪ステーションシティシネマにて。

1973年の大ヒット作品で、その年トップの興行収入を獲得。
同年の第46回アカデミー賞では、テイタム・オニールが史上最年少で助演女優賞を受賞。
そんな縁もあり、ピーター・ボグダノヴィッチ監督の『マイ・ファニー・レディ』(2014)に
彼女はカメオ出演しています。

1935年のアメリカ中西部。
聖書の訪問販売で小銭を稼ぐ詐欺師モーゼは、知人女性の葬儀に駆けつけたさい、
その女性の娘で9歳のアディと出会う。
なりゆきでミズーリ州の伯母の家までアディを送り届けることに。

そんな幼い娘の扱いかたもわからずに困惑するが、
アディはモーゼの一枚も二枚も上手(うわて)。
子連れでは詐欺仕事に支障が出るだろうと思いきや、
それどころか健気(けなげ)な素振りでモーゼを窮地から救う。
ふたりのときはまるで可愛げのない娘だが、組めば荒稼ぎできることは確実。

こうして絶妙のコンビとなったふたりは、
お互いに悪態をつきながらも旅を続けるのだが……。

ずいぶん昔に一度は観ているはずですが、ほとんど忘れていて新鮮でした。
そして“午前十時の映画祭”の上映作品はまちがいなくイイ。

いつも口を「へ」の字にしているテイタム・オニールが
ニッコリするときのなんと可愛いこと。
実父のライアン・オニールとの共演だなんて、
親としてこんなにも嬉しいことってそうそうないだろうなぁと思ったり。

しかし本作以降の実生活がどうだったかを考えるとなかなかシビア。
テイタムは本作と『がんばれ!ベアーズ』(1976)以外にはヒット作なく、ヤク中に。
話題になったのはジョン・マッケンローとの結婚ぐらいか。
女癖の悪いライアンはその後もあれやこれやとよくない噂ばかり。
本作の監督も、同棲していたプレイメイトが殺されたり(そしてそのプレイメイトの妹と結婚)と、
とにかくゴシップに事欠かないメンバーだらけの作品だったのですねぇ。

ゴシップのことは考えずに観るに限る。
でないと、ラストシーンでほろりとできませんから(笑)。
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