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今年観た映画50音順〈や行〉

《や》
『夜間もやってる保育園』
2017年の日本作品。
TSUTAYA DISCASではレンタルなく、Amazonプライムビデオで視聴しました。
それにしても私が観たいものはAmazonプライムビデオでどれもこれも有料(笑)。
新宿・歌舞伎町の近くで24時間保育をおこなうエイビイシイ保育園、
その他、全国各地で夜間保育をおこなう保育園に焦点を当てたドキュメンタリー。
保育園は現在全国に2万ほどあり、そのうち夜間も預かる保育園はわずか80だそうです。
「夜間保育があるから働こう」ではなく、どうしても働かなければ生活が立ちゆかず、
夜間に子どもを預かってくれるところを探す親の切実な思い。
買い物など後回しにして早く迎えに来るように言われる保育園と異なり、
仕事で朝帰りの親に仮眠を取ってから来てくれていいよと言う保育園。
迎えに来た親に抱きつく子どもたちを見ていると胸が痛くなりますが、
保育士たちの手厚いケアによって笑顔で過ごす子どもたちを見るとこちらも笑顔に。
 
《ゆ》
『YOU達HAPPY 映画版 ひまわり』
2017年の日本作品。
TUBEの前田亘輝がパーソナリティを務めるラジオ番組から生まれた青春ドラマ。
将来消滅してしまう可能性のある消滅可能性都市に指定されている栃木県那須烏山市。
町を盛り上げようとやってきた大東駿介佐久本宝コミュニティFMを立ち上げ、
一緒に番組づくりをする市民をオーディションで募る。
女子高生の佑香と由比が参加することになり、番組のネタ探しを始めるのだが……。
町を宣伝するために動画を3本撮ってUP、その監督を佑香が担当。
多くの市民に出演してもらいたいのに、最初はなかなか人が集まらない。
ふたりともよく泣きます。笑います。素直で可愛い。
コミュニティFMのDJを担当するおばちゃんが、あまりに素人でズッコケました。
ノンフィクションだと思っていたら、全部が全部そうというわけではないそうで。
こういうのをドキュメンタリーバラエティというんですね。
特典映像を観て初めてどういうものかわかりました。
TUBEの曲がそこここで流れるほか、前田亘輝もゲストで出演しています。
TUBEファンには良いんじゃないでしょうか。。
 
《よ》
『夜明け』
2018年の日本作品。
木工所を営む哲郎(小林薫)は、河原で倒れている青年(柳楽優弥)を見つけて介抱する。
回復した青年が「シンイチ」と名乗るのを聞いた瞬間、哲郎は動揺。
哲郎の亡くなった息子と同じ名前だったから。
行くあてのないらしいシンイチは、哲郎の家に住み着いて木工所で働き始めるのだが……。
芸達者な俳優が揃っているのに、あまりに救いのないラストに愕然。
さんざん世話になった人のめでたい席をぶちこわして終わりってどうよ。
これがイマドキの若者の危うさなのかしらん。
広瀬奈々子監督は、是枝裕和監督のもとで監督助手を務めていたという新人さん。
う~ん、是枝監督風ではあるけれど、どうなんだか。

—–

今年観た映画50音順〈ま行〉

《ま》
『マダムのおかしな晩餐会』(原題:Madame)
2016年のフランス作品。
アメリカからパリの豪邸に移り住んだ夫婦ボブとアン。
セレブな友人たちを招いてホームパーティーを開くはずが、
ボブが前妻との息子スティーヴンを勝手に呼んだものだから、
出席者の数が当初の予定12名から13名に。
不吉な数字を嫌うアンは、急遽スペイン人のメイド、マリアを客に仕立て上げる。
喋りすぎるな、笑いすぎるな、食べすぎるなと言われたマリアだったが、
隣席に座った英国紳士デイヴィッドはすっかりマリアの虜になり……。
邦題から終始晩餐会のブラックコメディを予想していたら、むしろ晩餐会後の話。
主人公のはずのトニ・コレットを完全に喰ったのがマリア役のロッシ・デ・パルマ。
今年DVDで観た作品の中でいちばんだったかも。劇場で観たかった。
人は皆、ハッピーエンドが好き。
 
《み》
『未来を乗り換えた男』(原題:Transit)
2018年のドイツ/フランス作品。
原作は1942年に執筆された『トランジット』。
著者のアンナ・ゼーガースはナチスドイツの迫害から逃れてメキシコに亡命した作家。
祖国ドイツを追われた青年ゲオルクはパリへ。
しかしパリにもドイツ軍が近づき、なんとか港町マルセイユにたどり着く。
パリのホテルで自殺した作家ヴァイデルのトランクを預かっていたゲオルクは、
遺品の中にあった書類を利用して彼になりすまし、船でメキシコへ亡命する計画を立てる。
そんな折、懸命に夫を探す美しい女性マリーと出会い、心奪われる。
しかし、彼女の夫こそ亡くなったヴァイデルだと知り……。
言い方を変えれば男を乗り換えた女の話(笑)。
捨てるのと捨てられるのはどちらが良いか。
捨てるほうは空しいだけ、捨てられるほうはそれをネタにして歌も作れる。
 
《む》
『無双の鉄拳』(英題:Unstoppable)
2018年の韓国作品。
騙されやすいドンチョルは、儲け話に乗って金を失ったこと多数。
美しく優しく厳しい妻ジスのため、借金を返しながら真面目に働いていたのに、
キングクラブ(=タラバガニ)に出資する話にまたしても乗せられてしまう。
それを知ったジスは怒って先に帰るが、何者かに誘拐される。
犯人は美人を狙っては誘拐して海外の顧客に売り飛ばす犯罪組織。
かつては裏社会で「雄牛」と呼ばれるほどの荒くれ者ながら、
ジスと出会ってから拳を封印していたドンチョルの鉄拳が復活。
当てにならない警察に頼るのはやめて、自らアジトに乗り込むのだが……。
名前を聞くだけでニヤッとしてしまうマ・ドンソク
巨漢で腕っぷしが良くて善人、そんなイメージは本作でも同じ。
ドンチョルと行動を共にする相棒役のパク・ジファン
探偵役のキム・ミンジェがすっとぼけていて笑えます。
やっぱりマ・ドンソク出演作は楽しい。強くて安心。
 
《め》
『めんたいぴりり』
2018年の日本作品。
2013年にテレビ西日本開局55周年を記念して制作された同名TVドラマの劇場版。
江口カン監督、博多華丸、富田靖子というキャスト共にTVドラマ版と同じ。
昭和30年代の福岡、中洲の小さな食料品店“ふくのや”。
社長の海野俊之(博多華丸)は明太子づくりに汗を流しているが、
根っからの善人で、困った人を見ると放っておけずにすぐに家に連れてくる。
おかげで家はいつも貧乏、妻の千代子(富田靖子)は困り顔。
それでも家族や従業員が暮らす海野家は笑顔でいっぱい。
明太子の味を盗もうとする者にも優しい俊之には泣けてくる。
「かけた恩は水に流せ。受けた恩は石に刻め」。刻石流水、私も胸に刻みます。
 
《も》
『目撃者』(英題:The Witness)
2018年の韓国作品。“未体験ゾーンの映画たち 2019”にて上映。
新居としてマンションを購入した祝いの飲み会を同僚たちに開いてもらい、
深夜にご機嫌で帰宅した会社員サンフン。
エレベーターで一緒になった女性が「悲鳴が聞こえませんでしたか」と言うが、
酔っぱらっているサンフンにはそんなものは聞こえない。
4階の部屋に入ってベランダからふと外を見ると、
帽子をかぶった男が若い女性をハンマーで殴打している。
通報しようとしたとき、見上げた犯人と目が合ってしまう。
翌朝、女性の遺体を囲んで住民は騒然、刑事の聞き込み捜査が始まるが、
大規模マンションの真下で起きた事件にもかかわらず、目撃者はひとりも出て来ず……。
目撃したのに言えない。殺人鬼に部屋も顔も知られているから。
同じマンションの所有者たちは値下げを嫌がり、警察に協力しない体制で一致団結。
最後はサンフンが犯人と直接対決して終わるものの、
一家で引っ越すことに決めたサンフンが、ふと事件現場で「助けてください」と叫んでみます。
どの部屋も点灯することなく、叫び声を無視。これが現実なのかと思うと怖い。

—–

今年観た映画50音順〈は行〉

《は》
『ハッピー・シェフ! 恋するライバル』(原題:Little Italy)
2019年のカナダ/アメリカ作品。
カナダ・トロントのイタリア系移民が多く住む街リトルイタリー。
幼なじみのニッキー(♀)とレオ(♂)は父親同士が大親友。
両家でナポリピザの店を共同経営しているから家族まるごと仲が良い。
ところがあることをきっかけに両家は断絶。
隣同士でピッツェリアを開いて壮絶な喧嘩を繰り広げている。
そんな状況に嫌気が差してイギリス・ロンドンへ渡り、一流料理店で修行中のニッキー。
念願叶ってシェフに認められ、就労ビザを取るために故郷へ帰る。
相変わらず両家は喧嘩中。レオは親の店を手伝っていて……。
凡庸このうえないラブコメディですが、ピザは美味しそうでした。
ニッキーの父親はソースが得意、レオの父親は生地が得意。
双方合わせてこそ最高のピザになるというオチ。
父親同士の喧嘩の影で、母親同士は仲違いを装いながら亭主の悪口を言い合っているのに笑った。
 
《ひ》
『ヒューマン・フロー 大地漂流』(原題:Human Flow)
2017年のドイツ作品。
「闘う現代美術家」と呼ばれるアイ・ウェイウェイが映画監督に初挑戦。
難民問題に迫るドキュメンタリー。
実に23カ国40カ所の難民キャンプをまわり、難民たちの置かれた苦境をカメラに収めています。
美術家だけあって、映像が美しい。地球が美しいから、より難民の悲惨な状況が胸を突き刺す。
人口の何分の1にも当たる難民を受け入れている国もあるんですね。
みんな助けたい、でもみんな助けるとそれはそれで大変なことになる。
いったいどうすればいいんでしょう。
 
《ふ》
『フローズン・ブレイク』(原題:OTRYV)
 2018年のロシア作品。
スノーボーダーの男女5人は、新年を雪山頂上で祝うことを計画。
業務をすでに停止しているロープウェーに無理やり乗り込もうとする。
内1人のキリル(♂)は、どこかに鞄を忘れたことに気づいて乗らず。
残りの4人のカーチャ(♀)、ロマ(♂)、デン(♂)、ビク(♀)は、
渋るロープウェーの係員に自動運転を頼んで乗り込む。
ロープウェーが動き始めて半ばぐらいまで達した頃、
帰宅しようとした係員が首から掛けていた紐が機械に絡まり、係員は死亡。
ロープウェーは途中で停止してしまい……。
いろいろとあり得ないけれど、いちばん笑ったのは新年のスキー場の在り方。
出勤した係員のおばちゃんらが、前夜の係員のおっちゃんが死んでいるのも知らず、
「退出記録も書いてない。どうせどこかで飲んで倒れてるのよ」とか言って、
ロープウェーが動かないとなると「故障中だから1/10まで閉鎖」と貼り紙して、
ゲレンデにやってきた客たちを追い返す。
かき入れ時やで、何も調べずにそれってあり!?(^^;
 
《へ》
『ペガサス/飛馳人生』(原題:飛馳人生)
2019年の中国作品。
カーレース界のスーパースターだったチャン・チーは、
賭けレースに参加したせいで5年間の出場停止処分を受ける。
チャンがレースから遠ざかっている間に、
若き天才ドライバー、リン・ジェントンが席巻。
やっと処分が解けて復帰を希望するも、スポンサーがいない。
それでもチャンは諦めきれず、かつてのナビゲーター、ソン・ユーチャンに声をかける。
資金集めに奔走した結果、なんとか復帰の目処が立つのだが……。
主演のシェン・トンは中国の人気コメディ俳優らしいのですが、
特典映像はどれもこれもリン役のホアン・ジンユー。そりゃもう彼のほうが映えます。
なんちゅうのか、スベリ気味で笑えない。
最後はそのまま空にダイブして死んじゃったみたいだし。(^^;
 
《ほ》
『放課後ソーダ日和』
2018年の日本作品。
同級生なのにほとんど話したことのなかった、まるでタイプのちがう女子高生3人。
サナ(森田想)、モモ(田中芽衣)、ムウ子(蒼波純)がひょんなことから親しくなり、
クリームソーダを求めて一緒にあちこち回りはじめる。
レトロな喫茶店クリームソーダを見て、
「ウチらの知らない時代の可愛さ」という彼女たちに、へ~、そうなんだと私。
便利な時代に生まれた諸君は、その分、きちんと言葉にしないと、
大切なことは伝わらない、心に溶け込まないんだよというのがなんかイイ。
お行儀悪くクリームソーダをストローでぶくぶくすると、
ソーダとアイスクリームが混じって美味しくなるってホンマですか!?
こんなにいろんなクリームソーダがあるというのも目からウロコ。

—–

今年観た映画50音順〈な行〉

《な》
『7号室』(英題:Room No.7)
2017年の韓国作品。
儲かると聞いて始めた個室DVD店にさっぱり客が来ず、
オーナーのドゥシクは店を早く手放したくてたまらない。
バイトのテジョンはこの2カ月給料をもらえず、不信感を募らせている。
ドゥシクは店が繁盛しているように見せかけるべく、
中国人学生ハヌクを新しくバイトとして雇ったところ、店の買い手が現れる。
ところが、故障した暖房機付近を清掃していたハヌクが感電死
事故物件とバレれば契約がふいになってしまうと考えたドゥシクは、
ハヌクの遺体を店の7号室に隠し、ドアに錠前を付ける。
一方のテジュンは、学費を工面するために闇金で借りた金があり、
それをチャラにするという条件で預かったドラッグがあった。
こっそりとドラッグを7号室に隠していたのにドアを開けられなくなり……。
サスペンスコメディとなっていますが、ちっとも笑えません。
韓国の個室ビデオ店や物件売買のさいの権利金の話に興味を持ちました。
それと、死んでも誰にも気にもかけられない朝鮮族の話が悲しい。
 
《に》
『29歳問題』(原題:29+1)
2017年の香港作品。
同名のヒット舞台劇の主演・演出を務めたキーレン・パンが、自ら映画化。
2005年の香港。30歳目前のクリスティは美人のキャリアウーマン。
部長に昇進した途端にストレスが増え、忙しすぎて恋人ともすれ違い気味。
そんな折、アパートの大家から立ち退きを迫られる。
都合良く部屋が空いているわけもなく、つてを頼りに仮住まいすることになったのは、
パリへ旅行するという見知らぬ女性ティンロの部屋。
彼女の日記を見つけたクリスティは、偶然にもティンロと自分が同じ誕生日だと知る。
読み進めるうち、金もない、恋人もいないティンロが、
毎日を実に楽しく生きている姿に惹かれていくのだが……。
1980年代から90年代にかけての香港映画や俳優へのオマージュたっぷり。
特にティンロが愛するレスリー・チャンの話てんこ盛り。
とても切なく美しい作品で、劇場で観なかったことを後悔しました。
 
《ぬ》
『ヌヌ子の聖★戦 HARAJUKU STORY』
2018年の日本作品。
TSUTAYA DISCASには入荷されたなかったため、Amazonプライムビデオ初体験。
双子コーデタレント“ヌヌ子”として活動する葵(吉田凜音)と里奈(久間田琳加)。
芸能ブローカー・ハイジ(西岡徳馬)の紹介で、
大人気バンド“オリオン”のミュージックビデオに出演するが、
完成したビデオに映っているのは里奈ばかり。
その後、仕事も里奈だけに舞い込むようになり、葵は凹まずにいられず……。
最初はこのノリについていけそうになかったのですが、徐々に楽しく。
イマドキの音楽に乗せられて、こんなのもありだなと思えました。
女子ふたりいれば、どちらが可愛いか比べられるのは仕方ないこと。
好みはいろいろありましょうが、どう見ても里奈のほうが可愛いんだもん。
嫉妬して里奈につきまとう葵は相当ウザイけれど、最後は爽やか。
西岡徳馬のコスチュームがぶっ飛んでいます。オッサン、壊れすぎ(笑)。
 
《ね》
『寝ても覚めても』
2018年の日本作品。
原作は芥川賞作家・柴崎友香の同名小説。
地元の大阪で出会った泉谷朝子(唐田えりか)と鳥居麦(東出昌大)。
朝子は麦を運命の相手と信じて疑わなかったが、
ある日、麦はふらっと出て行ったきり帰ってこなかった。
年月が経ち、東京のカフェで働く朝子は、
コーヒーを配達した会社に勤務する丸子亮平(東出昌大の一人二役)を見てびっくり。
麦と瓜二つだったから。
最初は麦とそっくりだというだけで亮平のことが気になっていたが、
次第に亮平の人柄に惹かれ、ふたりはつきあうように。
穏やかな日々が続いていた矢先、麦が売れっ子モデルとして活躍していることを知り……。
たぶん東出くんっていい人だと思うんです。
でも私のタイプじゃないし、声もあまり好きじゃないんだなぁ。
唐田えりかちゃんが関西弁をけっこう上手に話すことには驚きました。
 
《の》
『劇場版 のんのんびより ばけーしょん』
2018年の日本作品。
大人気TVアニメの劇場版だそうですが、当然初めて知りました。
学年も性格も異なる少女たち5人がかよう田舎の学校。
全校生徒がこの5人だけだから、彼女たちはいつも一緒。
夏休みもそろそろ終わるかなという頃、デパートの福引きで沖縄旅行が当たり、
彼女たちの姉兄や先輩を含む面々でいざ沖縄へ。
「の」で始まる作品はあまりないので、これを書くためだけにレンタルしたら、
意外と面白くて可愛くて、ちょっと好きになってしまった。
5人が皆それぞれ良いキャラでなかなか笑えます。
沖縄で宿泊する民宿の娘とのやりとりも良い感じ。
劇場まで観に行くことは今後もないでしょうけれど、DVDならいいかも。

—–

今年観た映画50音順〈た行〉

《た》
『探偵なふたり:リターンズ』(英題:The Accidental Detective 2:In Action)
かなり楽しかった『探偵なふたり』(2015)の続編。
推理オタクのデマンは、妻に内緒で漫画喫茶を売り払い、
休職中の刑事テスと韓国初の探偵事務所をオープン。
しかし依頼主はひとりも現れず、金がまったく入らない。
仕事が落ちていないかと警察をうろつくうち、
ある施設出身者が次々と死亡していることを知る。
いずれも自殺や事故死となっているが、どう見ても怪しい。
死亡したとされる男性の身重の妻が再捜査を求めている場面に出くわし、
デマンは頼りにならない警察よりも自分たちに依頼をと彼女に持ちかけて……。
このトリオがなかなか可笑しくて、重い事件ながら笑わせてくれます。
シリーズ化してもいいと思う。
 
《ち》
『チューリップ・フィーバー 肖像画に秘めた愛』(原題:Tulip Fever)
2017年のアメリカ/イギリス作品。
17世紀前半、オランダ・アムステルダムでは人々がチューリップに熱狂。
孤児院でもある修道院で育ったソフィアは(アリシア・ヴィカンダー)、
スパイスで大儲けしている豪商コルネリス(クリストフ・ヴァルツ)に嫁ぐ。
貧困から救い出してくれたコルネリスのために跡継ぎを産みたいが、なかなか。
そんななか、コルネリスは夫婦の肖像画を描かせるために
将来有望な若手画家ヤン(デイン・デハーン)を雇うが、彼とソフィアが恋に落ち……。
チューリップの球根ひとつが邸宅1軒にも相当するほどの投機熱。
色が割れるチューリップが「ブレイカー」と呼ばれて
特に高値で取り引きされていた時代があったことを知りませんでした。
歳の離れた若い嫁を自分なりに愛していたコルネリスの姿が切なかった。
皆それぞれに幸せになったことを匂わせるエンディングがよかったです。
 
《つ》
『妻の愛、娘の時』(原題:相愛相親)
2017年の中国/台湾作品。
定年間近の女性教諭フイインの母親が亡くなる。
フイインの母親はいわゆる第二夫人だが、父親は第一夫人と結婚した直後に村を出て、
生涯をフイインの母親と共に過ごした。
母親を父親と同じ墓に入れたいと考えたフイインは、
第一夫人ツォンが暮らす村へ出向き、決定事項として墓の移設を進めようとする。
しかしツォンは頑として譲らず、自分も愛されていたと主張する。
この騒動のことをフイインの娘ウェイウェイが勤務するTV局で話すと、
上司や同僚が乗り、さっそく取材を始めるのだが……。
墓の移設だなんて罰当たりだと田舎の村では大騒ぎ。
フイインもツォンも自分が妻だと言い募るけれど、結婚証明書がありません。
都会暮らしのフイインは伝手を使って弁護士を雇い、訴訟も辞さない姿勢。
双方がお互いの気持ちに寄り添おうとするラストがとても良かった。
劇場で観たかった作品です。
 
《て》
『テリトリー・オブ・ザ・デッド』(原題:Killer Weekend)
2018年のイギリス作品。日本では劇場未公開。
結婚を控えたサムのために、友人たちがバチェラーパーティーを企画。
元軍人たちが扮するゾンビと戦うサバイバルゲームに参加するが、
迫真の演技で襲いかかるゾンビがあまりに怖くて、
その場に落ちていた木の枝をサムが振りかざしたところ、
それがゾンビの胸に突き刺さって本当に殺してしまう。
トイレを探して迷い込んだ古家にいた暴力的な爺さんも、揉み合いの末に死亡。
2つの死体を車に積んで走っている途中にまたしてもゾンビを轢き殺し、
サムたちは死体もろとも車を湖に沈めるのだが……。
軍人たちとサムたちとの戦いが繰り広げられるわけですが、
相当バカげているうえにほぼ笑えない。
サムとゲームに参加するメンバーに舅もいるのがちょっとだけ可笑しいぐらい。
 
《と》
『トラさん 僕が猫になったワケ』
2019年の日本作品。
主演の子がKis-My-Ft2であることも知らずに観ました。
過去に唯一のヒット作“ネコマン”を出したきりで、
その後は鳴かず飛ばずの漫画家・高畑寿々男(北山宏光)。
妻・奈津子(多部未華子)と娘・実優(平澤宏々路)のおかげで
売れずともお気楽で幸せな日々を過ごしていたが、
ある日、交通事故に遭ってあっけなく死亡。
あの世とこの世の間にある関所で裁判長(バカリズム)に面会すると、
過去の愚かな行為を挽回するために現世に戻してくれるという。
ただし期間は1カ月だけ、しかも猫の姿で。
こうして猫の姿で現世に戻った寿々男は、奈津子と実優に拾われ、
“トラさん”と名付けられて高畑家の飼い猫となるのだが……。
寿々男を含め、猫たちが皆、着ぐるみ姿なのは『猫は抱くもの』(2018)と同じ。
私にはどうもそれが受け入れがたい。
アイドルを起用すると、本物の猫の姿を写して声だけ当てるわけにはいかんのでしょうが。
多部ちゃんは可愛かった。こんな奥さんだといいねぇ。

—–