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『ブラック・リッジ』

『ブラック・リッジ』(原題:Let It Snow)
監督:スタニスラフ・キャプラーロフ
出演:イヴァンナ・ザクノ,アレックス・ハフネル,ティナティン・ダラキシュヴィリ他
 
絶対しょうもないだろうと思いながらレンタルしてしまう、
それが雪山の話だったりすると、絶対スルーできないんですよ、私。
これはTSUTAYA DISCASでジャケットを見て即レンタル。
ウクライナ/ジョージア作品というところがまた変わっていていいでしょ。
 
“パシフィック・リム”のイヴァンナ・ザクノが禁断のゲレンデに踏み込んだことから、
凶悪な謎の殺人鬼に遭遇し、大雪崩の危機に見舞われるサバイバルホラー
ってなってるけど、そないに怖くないから(笑)。
ホラー苦手な私でも怖くなさすぎて笑ってしまうぐらい。
だいたい“パシフィック・リム”のイヴァンナ・ザクノっていうけど、
イヴァンナ・ザクノっていったい何役を演じた女優やねん。知らんっちゅうねん!
 
ジョージアのスキー場、フリーライダーたちが好むゲレンデ、ブラック・リッジ。
3年前、ここでスキーをしていた女児の死亡事件が起きる。
スノーボードで上から滑ってきたカップルの男性が女児に激突、
騒ぎになるのを恐れて女児をその場に置き去りにした結果のこと。
 
以来、ブラック・リッジでは不可解な現象が頻発するように。
滑りに行った客が何人も行方不明になった挙げ句、遺体となって発見される。
これ以上被害が出てはとブラック・リッジは進入禁止に。
 
アメリカからやってきたカップル、マックスとミア。
この旅行中にブラック・リッジでプロポーズを目論むマックスは、
ホテルのコンシェルジュが止めるのも聞かず、
ヘリコプターの操縦士にチップをはずんで強引に現地へ。
 
案の定、何者かに連れ去られたマックス。
ひとりぼっちとなったミアは、殺人鬼から逃げようと必死で……。
 
冒頭から不謹慎にも笑ってしまった。
だって、転倒した女の子を見下ろすカップルの女性が、
ちょっと見ただけで「大変、息をしてないわ!」って。
わかるんかい!その距離で、触れもせんと!
 
これも誰も観そうにないからネタバレすると、
というのか、犯人はそれしかないけれど、
娘を殺された親が復讐の鬼となってしでかしたこと。
男親のほうだと思ったら女親のほうだったのはちょっとびっくり。
女児の祖父もミアを助けようとしたがために殺されちゃいます。
 
バリバリB級以下なのに、マニアックな小ネタを盛り込みたがる。
カップルがホテルに到着したさい、「廊下に双子がいたりして」という台詞があります。
『シャイニング』(1980)に絡めた台詞なんですけれども、
誰がわかるねん、そんな台詞入れたかて、と思いました。
けど、よくよく考えてみれば、こんなC級作品を観る人は、
むしろそういうネタも拾う人なのかもしれません。
あ、これ、私もそうですよという自慢になりますか、もしかして!?
ロケーションだけは私好み。
まぁ、こんなサバイバルホラーがあったら絶対また観ますけどね。
だって、可笑しいんだもの。
数日前にラジオを聞いていたら、
コロナで学校の建築様式も変わるかもしれないというニュースが流れていました。
教室と廊下の間の仕切りを取っ払うとのこと。
そうなったらもう『シャイニング』のジャック・ニコルソンの真似はできませんね。(–;

—–

『ターコイズの空の下で』

『ターコイズの空の下で』
監督:KENTARO
出演:柳楽優弥,アムラ・バルジンヤム,麿赤兒,ツェツゲ・ビャンバ,
   サラントゥーヤ・サンブ,サヘル・ローズ,諏訪太朗他
 
前述の『天空の結婚式』とハシゴ。同じくシネ・リーブル梅田にて。
 
日本/モンゴル/フランス作品。
4カ国語を操る俳優KENTAROの長編映画監督デビュー作。
最近観たチベット作品で爆睡してしまった私は、
同じ香りのするモンゴル作品もそうなるのではと懸念していましたが、
麿赤兒の顔を見て眠くなることはないでしょう(笑)。
 
幼い頃に両親を亡くしたタケシ(柳楽優弥)のことを
その祖父で大会社を仕切る三郎(麿赤兒)は甘やかして育てたため、
タケシは酒に女をはべらせて毎日贅沢三昧。
会社をタケシに継がせるつもりではあるものの、このままでは無理。
 
ある日、三郎の所有する馬が厩舎から盗まれる。
犯人はモンゴル人の中年男性アムラで、
盗んだ馬で東京の街なかを疾走し、逮捕された。
理由を語ろうとしないアムラに三郎は懲罰を望まず、
懇意の警察署長(諏訪太郎)にアムラの身元引受人になりたいと申し出る。
 
三郎は戦時中にモンゴルで労働に従事させられていたことがあり、
そのときに知り合った現地の女性との間にツェルマという娘を授かった。
しかし三郎が日本へ帰国してそれっきり。
現在60歳ぐらいであるとおぼしきツェルマを探しに、
アムラがタケシを連れてモンゴルへ行ってほしいというのが三郎の依頼で……。
 
アムラとタケシは一緒にモンゴルへ行くといっても、
タケシはファーストクラス、アムラと会うのは飛行機を降りてから。
立派なリムジンのお迎えで、タケシのみ一流ホテルに泊まります。
アムラはリムジンの運転手を捕まえて、明日から来なくていいとこっそり言い渡し、
翌朝ボロ車で自らタケシのお迎えに。
 
柳楽くん、良いです。
道楽に明け暮れている青年だといってもそこはボンボン。
モンゴルへ行っても着ているのはスーツに革靴。
育ちがいいからか根は素直なようで、
アムラが連れ回して野宿させられてもわりと平気。
 
彼がだんだん変わっていくのがわかるのが面白い。
豪胆なはずが、立ち小便なんてしたことがないから、
最初は車の陰に隠れてこっそり。
それが最後は大自然を前にして堂々と立ちションできるようになる。
 
アムラとはぐれ、地元の女性に助けられ、彼女の出産に立ち会う。
新しい生命が誕生する瞬間に居合わせた彼の頬を伝う涙。
 
ツェルマはちゃんと見つかります。
「感動」という言葉を安易に使いたくはないけれど、感動的。
モンゴルの大自然も堪能しました。

—–

『天空の結婚式』

『天空の結婚式』(原題:Puoi Baciare Lo Sposo)
監督:アレッサンドロ・ジェノヴェージ
出演:クリスティアーノ・カッカモ,サルヴァトーレ・エスポジト,
   ディエゴ・アバタントゥオーノ,モニカ・グェリトーレ他
 
午後休を取った日、シネ・リーブル梅田へ。
 
ニューヨークのオフ・ブロードウェイでロングランヒットした舞台劇が基。
イタリアでの同性婚がテーマの本作をイタリアで映画化。
 
いきなりイケメンのどアップ。
「出会いを覚えてる?」なんて甘い台詞でこちらに語りかけてくるのですけれど、
なんというのか、このイケメンがニヤけた顔つきなんです。
日本人でいうと、そうだなぁ、要潤をもっとニヤけさせた感じ。
そのせいでイマイチ乗れずに始まり、語りかけられている相手にカメラが切り替わると、
これまたまったく違うタイプのマッチョ、いや、ちょい太めというべきか。
主役となるカップルはそんなふたり。
 
イタリア、ラツィオ州の小さな集落チヴィタ・ディ・バニョレージョは、
ベルリンに暮らすアントニオの故郷。
このたび、アントニオは同棲中のパオロにプロポーズ。
それを受け入れたパオロは、アントニオの両親に会うことを切望する。
 
パオロ自身は3年前に母親にカミングアウト。以来、絶縁状態。
アントニオはゲイであることすら両親に話していない。
復活祭に帰郷する機会にパオロを連れて行く決意をする。
 
アントニオとパオロ、ふたりの友人ベネデッタ(♀)、
なりゆきで同行することになったドナート(♂)の4人は
アントニオの両親が待つ故郷へと向かうのだが……。
 
アントニオは両親のどちらにもゲイだと告白したことはないけれど、
母親アンナは気づいていたし、気づいていたと言う。
父親ロベルトも気づいていたくせに、気づいていたとは絶対に言わない。
 
ロベルトは保守的な村にあってリベラルで通っています。
村で難民を受け入れようと提案したりもしているのに、ゲイは受け入れようとしない。
そこを指摘されるとふてくされる。
 
そんな夫に業を煮やしたアンナは、アントニオとパオロの結婚を祝福し、
但しこの村で挙式すること、式にはパオロの母親にも出席してもらうこと、
そして式をロベルトが執りおこなうことを条件にします。
しかしその条件を飲めないロベルトはついに妻から離婚を言われてしまうんですねぇ。
 
そこまで強情な父親でもありません。
村人たちの前で勢い余って「ゲイは認めない」と宣言した後、
ちゃんとアントニオやパオロに謝りに来たのに、妻は冷淡。
ちょっと気の毒になってしまうほどでした。(^^;
 
帰郷になりゆきで同行することになったドナートは、
舞台で観ると可笑しいかもしれませんが、映画ではそれほどでも。
女装癖がバレて妻子と別れるはめになった彼は、
たまたまアントニオたちの部屋を間借りしにきただけ。
部屋の主たちが帰郷すると知り、
傷心の自分はひとりになると何をしでかすかわからないからと帰郷についてきます。
また、アントニオの元カノのストーカーぶりが残念すぎて不要。
 
最後はミュージカルと化して唖然としたりも。
概ね楽しめますが、これは圧倒的に舞台のほうが楽しいでしょうね。
 
ところで、序盤に「ベルリンはゲイにとって天国」という台詞がありました。
そうなんですか。偏見がなくて暮らしやすい街ということなのかな。

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『すくってごらん』

『すくってごらん』
監督:真壁幸紀
出演:尾上松也,百田夏菜子,柿澤勇人,石田ニコル,矢崎広,大窪人衛,
   北山雅康,鴨鈴女,やのぱん,竹井亮介,川野直輝,笑福亭鶴光他
 
TOHOシネマズデーに3本ハシゴの3本目。
 
尾上松也演じる主人公が金魚すくいにドハマリする話かと思ったら
そんなにハマるわけではなかったうえにミュージカルで驚きました(笑)。
原作は大谷紀子の同名コミックなのだそうです。
 
大銀行の東京本店に勤務していた香芝(尾上松也)は、
エリート街道まっしぐらだったにもかかわらず、
つい心の裡を漏らした言葉が上司の逆鱗に触れ、奈良の支店へと左遷されてしまう。
 
引っ越してきた町は想像以上の田舎。
娯楽など何もなさそうなこの町で、住民が楽しむのは金魚すくい。
香芝の歓迎会まで金魚すくいの店で開かれるなんて。
しかしその店“紅燈屋”の店主・吉乃(百田夏菜子)のことが頭から離れず……。
 
ミュージカルだとは思わずに観に行ったので、
冒頭で歌が始まったときにはのけぞりそうになりました。
 
数字は決して嘘をつかないと考えている香芝は
本店でエースだったようなのですが、
どうも尾上松也を見ているとそうは思えないところが可笑しい。
心が表れる顔で笑わせてくれます。こりゃもう顔芸。
 
香芝が町で最初に出会う男性・王寺役を演じるのは柿澤勇人。
歌うまいなぁと思ったら、この人、劇団四季の出身なのですね。
センスめちゃくちゃなカフェの店員役を石田ニコル
 
香芝が金魚すくいに狂うのかと思いきや、
彼が懸命に金魚をすくう時間はあまり長くありません。
王寺を勝手に恋敵と決めつけて勝負を挑みますが、
全然勝てそうじゃないとわかってあっさり試合を放棄して歌いますから(笑)。
 
異世界に迷い込んだかのような町の様子も素敵で、
猛烈には薦めませんが、それなりに楽しめる作品です。何より明るいのがイイ。
登場人物の名前が奈良の地名になっていたりして、ご当地ムービーの趣。
奈良のロケ地を知る人はぜひどうぞ。

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『シン・エヴァンゲリオン 劇場版 𝄇』

『シン・エヴァンゲリオン 劇場版 』
総監督:庵野秀明
監督:鶴巻和哉,中山勝一,前田真宏
声の出演:緒方恵美,林原めぐみ,宮村優子,坂本真綾,三石琴乃,山口由里子,
     石田彰,立木文彦,清川元夢,関智一,岩永哲哉,山寺宏一他
 
TOHOシネマズ梅田にて3本ハシゴの2本目。
 
1年間に映画を劇場で300本以上観るくせして、
“エヴァンゲリオン”を一度も観たことがないと言ったら怒られるでしょうか。
 
ちょっとぐらい予習して行こうかなと思ったけれど、
世の中には私のように一度も観たことがない人だって多いはず。
でも気になるから観に行こうかどうか迷っている人がいるならば、
何も知らずに観て話について行けるかどうか確かめようじゃありませんか。
これって“鬼滅の刃”のときとまんま同じ試みですね(笑)。
 
冒頭に「これまでの話」として一応の説明はあります。
でもこれだけじゃまったくわかりません。
開始からしばらくは意味不明で睡魔に襲われそうに。あかん。
結果、わずかではありますが、途中寝ました。ごめんなさい。
 
で、鑑賞後も何も調べないまま、これを書いています。
調べたのはタイトルの『II』についてのみ。「II」って何よと思っていました。
「2」にしちゃ「1」がないし。やっぱり「2」ではないんですね。
演奏記号の反復終了記号が正式表記とのこと。へ〜っ。
 
さて、つまりこれってどういう話なんですかね。
 
エヴァンゲリオンがなんたるかも知らなかったのですが、
人型兵器を指すのだということはわかりました。
主人公の少年碇シンジはエヴァンゲリオンのパイロットで、
どうやらかつてエヴァンゲリオンを駆って人類を滅亡の危機から救い、
その後は逆に危機に陥らせるようなおこないをしてしまったらしい。
そのせいで落ち込み、誰とも口をきかず、心を閉ざしたまま?
 
ケンスケという面倒見のいい兄ちゃんのところに身を寄せて、
同居する口の悪い誰やらという少女と接するうち、ようやく喋るように。
おっと、それだけじゃないですね。
同じ村(?)に身を寄せる綾波レイのそっくりさんにも声をかけられ、
やがてそのそっくりさんが爆死。
このままじゃあかんと思ったシンジはパイロットに復帰。
 
こんなんで合ってます?
いやもうわからんことだらけなんですけれど、
たぶん本作で初めてエヴァンゲリオンを観た人は、この程度の理解になるのではないかと。
 
この程度の理解のくせして、心に響くシーンや台詞は結構ありました。
特に音楽の使い方がよくて、ユーミンの“VOYAGER 日付のない墓標”が流れたとき、
私は泣いていました。もともと好きな曲でしたから、これを使われると泣ける。
「私があなたと知り合えたことを 私があなたを愛してたことを
 死ぬまで死ぬまで誇りにしたいから」。
 
どうせロングランになることは確実ですから、
ちょっとエヴァンゲリオンについて勉強してからもう一度か二度観るつもりです。

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