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『るろうに剣心 最終章 The Final』

『るろうに剣心 最終章 The Final』
監督:大友啓史
出演:佐藤健,武井咲,新田真剣佑,青木崇高,蒼井優,伊勢谷友介,土屋太鳳,
   鶴見辰吾,大西利空,阿部進之介,有村架純,神木隆之介,江口洋介他
 
実写版の第1作は実に10年近く前の『るろうに剣心』(2012)でした。
その1カ月後に第3作『るろうに剣心 伝説の最期編』(2014)が公開。
そして最終章がコロナのせいで1年近く公開延期になり、いよいよ今、だったのに。
 
満を持して公開した2日後から映画館が休業に追い込まれるなんて、
いったい誰が予想したことでしょう。
そんなことはまったく想像していなかったけれど、封切り日に観ました。
早く観たかったから、ただそれだけ。イオンシネマ茨木にて。
 
激動の幕末に“人斬り抜刀斎”として恐れられた緋村剣心(佐藤健)だが、
明治の世、もう決して人を殺さぬという誓いを立て、
逆刃刀なる「斬れない刀」を手にして平穏な日々を送っていた。
 
ところが、そんな剣心を激しく憎む雪代縁(新田真剣佑)が現れる。
剣心のみならず、剣心を取り巻くすべてのものに憎しみを向け、
手下を使って町もろとも破壊しようとしている。
これほどまでに縁から憎まれる理由は何なのか。
相楽左之助(青木崇高)や神谷薫(武井咲)にようやく説明する剣心。
 
縁はかつて剣心の妻だった雪代巴(有村架純)の弟で、
剣心自身が巴を斬り殺したのだと言い……。
 
最初に剣心役に当たったときの佐藤健は23歳だったということですよね。
男臭くなって今のほうが断然いいなぁ。
当時はたぶんほぼ無名に近かった青木崇高も今や売れっ子。
「優香の旦那」としきりと言われることもなさそうです(笑)。
 
昔は全然タイプじゃなかったはずなのに、江口洋介のカッコええこと。
新撰組の警察官、斎藤一役の彼にやたら惹かれます。
これは完全にゲストだよね?と思う役回りの神木隆之介
佐藤健とコンビで戦うシーンがめっちゃ楽しかった。
 
というように、るろ剣ファンでも何でもない私にとっては、
キャストを思いっきり楽しむ作品です。
もちろん殺陣アクションも見どころバッチリ。
年配の夫婦客は上映終了後に「なんか凄かったな。けど動きが速すぎて、
何やってんのかようわからんかったわ」と言うてました(笑)。
 
ちょっぴり泣けます。
ま、縁は究極のシスコンっちゅうだけな気がせんでもない。
それと、わざわざ脱がんでええのに脱ぐ真剣佑、
上着だけとはいえ、やっぱり無駄脱ぎさせられていると思う。(^^;
映画館の営業が再開したら駆けつけてください。

—–

『街の上で』

『街の上で』
監督:今泉力哉
出演:若葉竜也,穂志もえか,古川琴音,萩原みのり,中田青渚他
 
テアトル梅田で前述の『水を抱く女』の次に。
大満足の2本ハシゴとなりました。
 
今泉力哉監督と漫画家の大橋裕之による共同脚本。
こんなに客の間から楽しそうな笑い声の漏れる作品は久しぶりです。
 
下北沢、ちょっと憧れています。
私は大阪から出たことがないけれど、もっと若い頃に東京に住む機会があれば、
住んでみたかったなぁ下北沢、そう思っています。
 
荒川青(若葉竜也)は下北沢の古着屋に勤める青年。
恋人の川瀬雪(穂志もえか)から浮気を告白されたうえにフラれてしまう。
せめて浮気相手が誰なのか聞きたいと思うのに、雪は絶対に言わない。
俺の知っている奴なのか。いったい誰なんだよ。
 
悶々とする日々を送っていると、自主映画の出演依頼が舞い込む。
依頼主は学生の高橋町子(萩原みのり)で、
古着屋のレジでいつも読書している青の姿を見て良いと思ったらしい。
 
話を聞いただけでガチガチに緊張する青は、
行きつけの古書店の店員で顔なじみの田辺冬子(古川琴音)に相談。
演技の練習につきあってもらうが、その甲斐なく本番でもガチガチ。
 
撮影の打ち上げに呼ばれたものの、完全にアウェーで浮いた状態。
そんな彼に話しかけてきたのは、自分もアウェーだという城定イハ(中田青渚)で……。
 
会話を楽しむ作品です。
情けない青の姿と、彼と誰かの掛け合いの間(ま)が絶妙で、
そこそこ入っている客が皆、クスッ、ときにはガハハ。
 
みんなそれぞれに恋をしている。
青春時代には多かれ少なかれこんな思いをした人がいるはず。
修羅場になりそうでならない笑える展開がとても愉快。
大事な役で成田凌が友情出演。この彼もイイ。
 
コロナで気分が沈みがちな今日この頃、こんな温かい作品、大歓迎。

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『水を抱く女』

『水を抱く女』(原題:Undine)
監督:クリスティアン・ペッツォルト
出演:パウラ・ベーア,フランツ・ロゴフスキ,マリアム・ザリー,ヤコブ・マッチェンツ,
   アネ・ラテ=ポレ,ラファエル・シュタホヴィアク他
 
TOHOシネマズ梅田にて『名探偵コナン 緋色の弾丸』を観たあと、テアトル梅田へ。
 
ドイツ/フランス作品。
ノーマークだったのですが、あらすじを読んだらなんとなく面白そう。
監督が『東ベルリンから来た女』(2012)のクリスティアン・ペッツォルトということにも惹かれます。
 
それにしてもこの邦題はなんとかならなかったものか。
『水曜日に抱かれる女』(1993)を連想します。
原題の“Undine”はヒロインの名前ですが、
水の精“ウンディーネ”の物語をモチーフにしているそうな。
 
ちなみにウンディーネとは水を司る精霊で、美しい女性の姿をしていることが多いそうです。
もともとは魂を持たないウンディーネは、人間の男性と結婚すると魂を得る。
水の近くで夫から罵倒された場合、ウンディーネは水に帰ってしまう。
また、夫が浮気した場合は、ウンディーネによって殺される。
そして、水に帰ったウンディーネは、もとのように魂を失ってしまう、とのこと。
しかしこういったことについて映画の中では何の説明もありません。
これらのことを知ってから観るほうが絶対おもしろいです。
 
ベルリンに暮らす女性ウンディーネは都市開発の歴史研究家。
フリーランスで観光客などのガイドを務めている。
 
その日、始業前に恋人ヨハネスから別れを切り出されたウンディーネは、
別れるならば殺すわよとヨハネスに言い放ち、仕事の後に会う約束を一方的に突きつける。
 
約束の場所へ戻ってみると、ヨハネスはいない。
放心するウンディーネに声をかけてきたのは、
さきほど彼女のガイドを聴講したばかりの男性クリストフ。
 
ヨハネスへの想いはどこへやら、すぐに新たな恋が始まる。
潜水作業員のクリストフはウンディーネにぞっこん。
ウンディーネもクリストフを深く愛するようになるのだが……。
 
ウンディーネは絶世の美人というわけでもなし、でもなんだか魅力的。
水の精の空気をまとっているように見えます。
退屈になっても不思議はない物語なのに、風景も実に美しくて、
映像に見入ってしまいます。
 
クリストフと幸せな日々を送っていたときにヨハネスと偶然再会。
あんなにウンディーネにつれなかったヨハネスなのに、
ほかの男といるのを見ると、途端にウンディーネとよりを戻したくなる。勝手です(笑)。
 
自分の命と引き換えにクリストフを救う。
魂を失っても、最期にその心をクリストフに伝えようとしたウンディーネ。
幻想的で美しく、切ない物語でした。

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『名探偵コナン 緋色の弾丸』

『名探偵コナン 緋色の弾丸』
監督:永岡智佳
声の出演:高山みなみ,山崎和佳奈,小山力也,池田秀一,浜辺美波他
『鬼滅の刃』『シン・エヴァンゲリオン』に匹敵するほどの上映回数で、
TOHOシネマズ梅田でも朝7時半からの回がある。
車で梅田へ映画を観に行くときはよく利用する有人駐車場は、
日曜日の営業は8時からなのです。
だけど、以前そうと知らずに20分ほど早く到着したとき快く駐めさせてくれたから、
この日もダメもとで7時半に行ってみた。OKでした。(^^)
 劇場へ着いたのはちょうど本編が始まるとき。バッチリです。
劇場版シリーズ第24弾。なんだかんだでここ数年必ず観ています。
コナンファンだというわけではありません。
ほかにちょうどいい時間の作品がないためです。
結果的にはそれを観ていたおかげで本作がわかりやすかったと言えなくもない。
4年に1度のスポーツの祭典“WSG(ワールド・スポーツ・ゲームス)”。
東京開催を目前に控え、開会式に合わせて“真空超電導リニア”の開通が発表される。
真空超電導リニアは最高時速1,000km、世界中の注目を集めている。
そんな中、大会のスポンサーを招待したパーティーが開かれるが、
出席者である有名企業の要人たちが次々と拉致される事件が発生。
いずれの被害者も直後に別の場所で発見され、怪我などもない。
どうやら犯人はターゲットを拉致はしても殺すつもりはないらしい。
コナンは、15年前にアメリカで起きた事件との関連性を見出し、
FBI捜査官で敏腕スナイパーの赤井と連絡を取り、事件を解決へと導こうとするのだが……。
総集編があまりに退屈だったので、本編のこれも退屈なのではと想像していました。
コナンファンの間ではいつになく評価が低く、
「2年待たされてこれか」という声も多いようですが、
私にとっては思ったよりも楽しかった。
出来過ぎの部分があるのは否めませんが、それはいつものこと。
赤井の弟で棋士の秀吉が好き。キャラクターが魅力的です。
逃走する犯人の行く手を読みきり、「勝ち筋が見えた」ってカッケー(笑)。
コナンと行動を共にする女子高生探偵、世良ちゃんも◯。
世良ちゃんとコナンが密かにリニアに乗り込んでからが面白い。
灰原哀のキャラも好きだなぁ。
私のように、コナンに思い入れがなくて、ほとんど知識のない人にはいいのでは。
ただ、秀吉の彼女で婦警のユミタンは飲み過ぎだと思う(笑)。
そんなに酔っぱらっちゃいかん。(^^;

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『ウスタード・ホテル』

『ウスタード・ホテル』(原題:Ustad Hotel)
監督:アンワル・ラシード
出演:ドゥルカル・サルマーン,ティラカン,ニティヤ・メーノーン,シッディク他
 
またしてもインド作品。だって好きなんだもの。
“インディアンムービーウィーク 2019"で上映された2012年の作品で、
DVD化希望の上位にランクインしてのDVD化。
TSUTAYA DISCASでレンタルしました。
 
主演のイケメン、ドゥルカル・サルマーンは、
南インドのマラヤーラムの映画界で活躍していた人気俳優で、
ヒンディー映画界にも進出したのだそうです。
舞台となっているのはケーララ州、公用語はマラヤーラム語。
マラヤーラム語もヒンディー語も英語も飛び交います。
 
ファイジは裕福なラザク家の長男。姉が4人いる。
実業家の父親アブドゥルはどうしても息子がほしいと考え、
毎年出産を余儀なくされた母親は体を壊して亡くなってしまった。
多忙な父親に代わり、姉たちがファイジの面倒を見た結果、
ファイジは無類の料理好きに育つ。
 
自分の後継者にするつもりのアブドゥルは、ファイジにMBAを取らせたい。
どこで取得するか考えるように言われたファイジは、いいことを思いつく。
これからの時代は観光。観光について学ぶためにスイスへ行くと。
それはいい案だとアブドゥルはファイジをスイスへと送り出すが、
実はファイジはスイスで一流シェフのもと料理を学び、
ロンドンのレストランで副シェフを務める話まで取り付けて帰国。
 
事実を知った姉たちは、父親が激怒するのを想像して大慌て。
そうとは知らない父親は、ファイジを良家の娘シャハーナと見合いさせる。
その席に至ってようやくファイジの野望を知った父親は案の定激怒。
パスポートを取り上げてファイジを追い出す。
 
ロンドンへ行けなくなったファイジは、祖父カリームに助けを求める。
カリームは“ウスタード・ホテル”という食堂を経営。
ファイジは食堂で働きながら、パスポートを取り返そうとするのだが……。
 
カーストの国なんだなぁと思います。
料理人の地位は低く見られていて、
カリームが料理人だったせいで、アブドゥルはいじめられてきた。
だから、自分は実業家として成功して、ファイジにもその後を継いでほしい。
アブドゥルにとっては息子が料理人になるなんて言語道断。
 
ファイジは料理が大好きだけれども、どこか大衆食堂を見下している部分があります。
自分が料理するのは一流のレストラン、金持ちの客相手。
その考えがカリームと過ごすうち、変わってゆきます。
 
終盤に出てくる、ボランティアで貧困者に食事を配達するシーンの話は強烈です。
現代にしてなお、そんな困窮状態があるのか。
このような試みが広がればいいですが、
でもそもそも金銭的余裕がなければこんなこともできないわけで。
こども食堂と同様に悩むところです。
 
人間の欲望は限りがないけれど、食欲は満腹になれば止まる。
胃袋を満たすのは簡単なこと。心も満たすのが肝心。
これを観ると絶対にビリヤニが食べたくなるにちがいない。

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