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2回目&3回目の『RRR』

1回目は109シネマズ大阪エキスポシティにて通常版を鑑賞。
どうしてもまた観たくなり、2回目は同劇場のIMAXレーザーGT版を選択。
弟が亡くなって、父が入院して、母も今週入院して、心身共に疲れています。
3時間の長尺だから、1回目は寝なかったとはいえ、
2回目は睡魔に襲われても不思議はないと思っていたのですが、
まったく眠くなりませんでした。だって、ホントに面白い。
ラーム・チャラン、カッコよすぎ。
警察官の制服を着ているときは全然好きじゃない。
それ以外のときも髪型と髭のせいでどないやねんと思うときもあるけれど、
“ナートゥ”を踊るときの彼なんて、もう格好良さに目が釘付け。
最後の弓を引くときの彼、どうですか。惚れてまう。
アクタル(=ビーム)とラーマが親しくなるきっかけのシーン、
橋の上からと河岸から目を合わせ、ジェスチャーだけで少年を助けに走るわけですが、
あんなこと、普通に考えたらできませんよね(笑)。
独房に収監されていたラーマをビームが救出に行った後も、
肩車して敵をなぎ倒すって、ないないない(笑)。でも心が躍る。
どうでもええけど、私の前列に座っていた兄ちゃん、
5回もトイレに立つってどーゆーこと!?
若いのにもう前立腺ヤバイんちゃうかと思ってしまいました。
で、この2回目を観た日、翌々日に一緒にディナーの約束をしていた姐さんから、
「昼間は空いてないの?」と聞かれました。
当然何か映画を観るつもりだった私は、「映画も一緒に観ます?」と返事。
姐さんが「『RRR』観たい」と言う。
「えーっ、私いまから2回目観に行くんですけど、また!?」。
ほかの映画を観る気だったのに、2回目を観ている途中で、
「やっぱりこれは姐さんにも観てもらわなあかん」と思い、
帰宅後すぐに姐さんと私の分、塚口サンサン劇場に予約を入れました。
かくして3回目は塚口で特別音響上映版を鑑賞。
上映前、劇場内に流れるインド風のBGMを聴いて姐さんが笑う。
「なんなん、この曲」。私「だってインド映画ですしね」。
姐さん「えっ!? インド映画やったん!?」。
インド映画やって知らんと『RRR』観たい言うたんかい!
何しろこの姐さんは私が『バジュランギおじさんと、小さな迷子』に誘うまで、
インド映画を観るのは自分の選択肢にはないと断言していた人です。
『バジュランギおじさん』でボロ泣きしてからは、
『きっと、うまくいく』(2009)などもご覧になって、
インド映画は無理というご自身の思い込みを撤廃。
で、本作鑑賞後の感想は「サイコー!」。
ほんまにサイコー!

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『カメの甲羅はあばら骨』

『カメの甲羅はあばら骨』
監督:モリ・マサ
声の出演:清水尋也,磯村勇斗,江口拓也,上國料萌衣,野津山幸宏,天月,
     栗田航兵,四谷真佑,森本晋太郎,坂本慶介,でんでん他
 
イオンシネマ茨木にて。
封切り日からほとんど日が経っていないのに、そこそこ広いシアターで“おひとりさま”でした。
スクリーン独占は今年8度目か。嬉しいような寂しいような。
 
川崎悟司の動物図鑑をアニメ映画化したものなのだそうです。
さまざまな動物の特徴的な骨格を人体に取り入れるとどうなるか。
登場人物たちは体の一部が何かの動物です。
 
主人公はカメ田カメ郎、その親友はカエル川エル隆とキリン沢リン太郎。
同じ高校に通う彼らは地味な「下位グループ」に属しています。
 
「上位グループ」の頂点に立つのはライオン寺ライ王で、
恋人は人気雑誌で読者モデルを務めるフラミンゴ塚フラ美。
ライオン寺にはワニ渕ワニ平とワシ崎ワシ也という取り巻きもいる。
 
あるときキリン沢がバスケットボールの試合で活躍し、時の人となりますが、
そこで調子に乗ったキリン沢は、上位グループに痛い目に遭わされます。
それがあるから、カメ田たちはひたすら目立たずと思っていたのに、
車に轢かれかけた少年をカエル川が助ける様子がネットに出回り、カエル川も時の人に。
 
生徒会長に立候補したライオン寺はカエル川の人気を利用することに。
上位グループに誘われたカエル川は、カメ田から離れて行ってしまいます。
 
てなお話で。
最初に高らかに歌われる「骨の歌」にまずドン引き。
わりとグロテスクな画にも引き気味ながら、おおむね楽しくは観ました。
カメ田の声を清水尋也、カエル川の声を磯村勇斗が担当しているのもイイ。
 
だからって、劇場で観るほどのもんじゃないというのが正直な感想ですが、
それぞれの動物の骨の特徴がわかるのはいいかもしれません。
もしもこれらのうちのどれかになるのだったら、どれがいいかなと真剣に考えたり。
いや~、やっぱりどれも嫌でしょ。(^^;
 
ところでカメのお腹って、ほんとにあんなにいい音するんですか。

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『グッド・ナース』

『グッド・ナース』(原題:The Good Nurse)
監督:トビアス・リンホルム
出演:ジェシカ・チャステイン,エディ・レッドメイン,ンナムディ・アサマア,
   ノア・エメリッヒ,キム・ディケンズ,マリク・ヨバ他
 
劇場での先行上映に行こうかどうか迷っているうちにNetflix独占配信が始まりました。
ならばもう家で観ればいいかと。
 
アメリカ作品ですが、監督はデンマーク出身のトビアス・リンホルム。
『アナザーラウンド』(2020)の脚本家なのだそうです。へ~。
プロデューサーにはダーレン・アロノフスキーの名前もあってまたまたビックリ。
 
それよりも何よりも驚きなのは、300人だか400人だかを殺した看護師がいるということ。
実話ですよ、実話。
「ヘルスケアシリアルキラー」という言葉があることを初めて知りました。
医療現場で患者を故意に死に至らしめる医師や看護師をそう呼ぶのですと。
 
そして自分の思い込みに驚いたのは、看護師=女性だと思っていたこと。
本作の「グッド・ナース」は女性だと思っていたから、
ジェシカ・チャステインがそのシリアルキラーだと信じて疑わず、
鑑賞してみてエディ・レッドメインのほうだったのかと驚きました。
 
パークフィールド病院のICUに勤務する看護師エイミーはシングルマザー
心臓に疾患があり、早々に治療の必要があるのはわかっているが、
勤めて6カ月経たなければ有給休暇がないし、健康保険も使えない。
なんとか半年耐え抜かねばならない。
 
そんな折、年中人員不足の現場にチャーリーという看護師が雇い入れられる。
彼はとても有能であるうえに、エイミーの体調に気づき、事情を知って助けてくれる。
時には子どもたちの様子も見てくれて、エイミーはとてもありがたく思う。
 
ところがあるとき、患者が急死。その死に不審な点があるらしい。
刑事から協力を頼まれたエイミーはひそかに調べはじめるのだが……。
 
調べてみたら、チャーリーがこれまでにいた病院では患者の急死が相次いでいる。
彼がいなくなると急死が激減する。
でもエイミーにとっては優しい青年。自分の病気のことも理解してくれる。
揺れ動くエイミーを演じるジェシカ・チャステインも素晴らしいし、
何よりエディ・レッドメインの演技が凄すぎます。
いいのか、魔法動物学者ニート・スキャマンダーがこんな役を演じて(笑)。
 
彼は当然現在も服役中で、生きている間に釈放されることはありませんが、
動機がいまだに明らかになっていないのが怖い。
老若男女問わず、誰が死のうが関係なし。とにかく殺す。
なぜ殺したのかと問われて、映画の中では「誰も止めなかったから」と答えています。
 
誰も止めなかった。
いくつもの病院を渡り歩き、その都度最初は優秀と思われて、だけどなんだかおかしい。
どこの病院側も彼を解雇するだけで、あとはどうでもいい。
自分の病院から死人が出なければ、どこで誰が死のうがかまわないのは病院も同じ。
どこかの病院が彼の話をしていれば、こんなに死ななかったかもしれないのに。
 
自分のところさえよければという気持ち。
たいていがそんなものなのかもしれません。悲しく恐ろしいことです。

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『アムステルダム』

『アムステルダム』(原題:Amsterdam)
監督:デヴィッド・O・ラッセル
出演:クリスチャン・ベイル,マーゴット・ロビー,ジョン・デヴィッド・ワシントン,クリス・ロック,
   アニャ・テイラー=ジョイ,ゾーイ・サルダナ,マイク・マイヤーズ,マイケル・シャノン,
   ティモシー・オリファント,アンドレア・ライズボロー,テイラー・スウィフト,マティアス・スーナールツ,
   アレッサンドロ・ニヴォラ,ラミ・マレック,ロバート・デ・ニーロ他
 
109シネマズ箕面にて、封切り日だった先週金曜日に観ました。
 
キャストはだいたい2行以内で収まる程度の人数を挙げるようにしているのですが、
本作に関しては誰を省けばいいのかわからない。で、ありったけ挙げました。
 
監督はデヴィッド・O・ラッセル。予告編がすこぶる面白そうでした。
実はクリスチャン・ベイルの顔があまり得意ではないのですが、やっぱり上手いですよねぇ、この人。
体重増やしたり減らしたり、体は大丈夫なんだろうかと心配になってしまいます。
 
1933年。
第一次世界大戦で心身ともに傷を負った退役軍人たちを診る医師バートは、
訪ねてきた弁護士ハロルドに葬儀場へと連れて行かれる。
そこには戦場でバートやハロルドの上官だったビル・ミーキンズの遺体があった。
 
居合わせたビルの娘リズによれば、彼女は自分の父親が殺されたのではないかという疑念を持っており、
親戚たちは反対しているが自分は解剖を望んでいるとのこと。
葬儀まで2時間あるからその間にビルの遺体を解剖してほしいと言うのだ。
 
致し方なく引き受けて遺体を調べると、明らかに毒を盛られた痕跡あり。
それを伝えている途中、リズは何者かに背中を押されて車道に飛び出し、轢死。
さらにはその犯人にバートとハロルドは罪を着せられ、追われる身となるのだが……。
 
と、簡単には説明できないほど話はややこしい。
国家規模の陰謀に巻き込まれてしまったわけですねぇ。
 
キャストが本当に豪華で、バートにクリスチャン・ベイル、ハロルドにジョン・デヴィッド・ワシントン
1918年に戦場で出会ったこのふたりは、大怪我をした折にたどり着いたアムステルダムで
マーゴット・ロビー演じる看護師のヴァレリーに救われ、固い絆で結ばれます。
 
罪を着せられたら、頼るのは政治家に顔の利く大金持ち。
その富豪トム役をラミ・マレック、とってもウザいその妻役をアニャ・テイラー=ジョイが演じています。
ショックだったのは、刑事のうちの駄目なほう役のアレッサンドロ・ニヴォラ
彼、すごい二枚目だったイメージがあるのに、なんですか、この腑抜け具合は。
 
圧巻はやはりロバート・デ・ニーロでしょう。
金や名誉では動かされない正しい人。
戦争を金儲けの手段としか見ていない富豪たちは、国民に人気のある彼を取り込もうとしますが、
用意されたスピーチなんて読まないし、暗殺されるかもしれないと覚悟して登壇する。
そんなギルという人を演じるデ・ニーロが素晴らしい。
 
期待したほどは面白くなかったというのが正直なところ。
だけど「ほぼ実話」だとしたら、凄くないですか、こんな話。

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2022年10月に読んだ本まとめ

2022年10月の読書メーター
読んだ本の数:9冊
読んだページ数:2802ページ
ナイス数:974ナイス
■#真相をお話しします
記憶に残る話かと言われるとそんなことはない。余韻に浸れそうな話かと言われるとそれもそんなことはない。すぐに忘れてしまいそうではあるけれど、今の時代に本当にあっても不思議じゃない話で、しかもとても嫌な感じ。目の前に血まで飛んできそうな話もあります。特に面白かったのは最終話の「#拡散希望」でしょうか。生まれたときから自分がこんなものに使われていたと知ったら、そりゃもう親を抹殺したくなる。そしてそれすらネタになる。著者のファンにはならないとしても、この読みやすさ。この手の怖い短編をこれからもお待ちしています。
読了日:10月04日 著者:結城 真一郎
■ワニの町へ来たスパイ (創元推理文庫)
CIAエージェントの女性が訳あって田舎町に身を隠すことに。しかも自分とは真逆のタイプになりすまして。私は頭の中にシャーリーズ・セロンを思い描きました。もっと若い女性なのでしょうけれど、アラフィフになっても美しく颯爽としている彼女のイメージがピッタリ。ひたすら目立たないようにしなければならないのに、彼女が立ち寄る先では何かが起こる。舌打ちが聞こえて来そうで可笑しい。婆様ふたりが最高です。チャーミング保安官にはジョシュ・デュアメルとかどうでしょ。もうちょっと知名度の高い俳優のほうがいいかしら。とにかく楽しい!
読了日:10月07日 著者:ジャナ・デリオン
■傑作はまだ (文春文庫 せ 8-4)
幾度も書いていることですが、私にとっては「心が疲れているときには瀬尾まいこ」。たいてい、ありそうでなさそうな、なさそうでありそうな設定で、本作は若かりし頃に一夜だけ共にした女性との間に子どもができちゃった。しかし双方結婚は望まず、女性がひとりで子どもを育てる。それが25年経ったある日、息子だという青年が突然訪ねてきてひと月同居することに。軽くて非常識に見えるわが息子。だけど常識がなかったのは自分のほう。スタバで大声で注文する女子の話は目からウロコ。そういうふうに人を見られる人間になりたいとちょっと思った。
読了日:10月11日 著者:瀬尾 まいこ
■Qrosの女 (講談社文庫)
ゴシップ記事って、追われるほうも追うほうもこんなに過酷なのですね。どちら側からも複数の人の視点で語られるので、同じシーンを違うほうから見ることができて面白いものの、同じシーンが何度も出てくるせいで頁が増える。「はいはい、さっきも見たよそれ」てな感じになってきたところ、ラスト30頁でまったく予期していなかった展開に。そうですかそうですか。嫉妬は何も女性特有ではない。アナタがそんなにも黒い気持ちに染まっていたとは。じゅうぶん満足なヤラレタ感。断罪して終わりじゃなく、すべての人にとって良いように。鮮やかです。
読了日:10月17日 著者:誉田 哲也
■オトナ語の謎。 (新潮文庫)
オトナ語なんて使っていたつもりはなかったけれど、ここに挙げられている言葉どれもこれも使っていることに驚きました。ちょっと涙目になったのは「なるはや」。6月に癌で亡くなった弟が、まだ意識のはっきりしているときに連絡してきたなぁ、「爪切り持ってきてもらえますか、なるはやで」って。母にこの本を見せながら、「なるはやでって言ってたよ(笑)」と言ったら、「なるはや」なんて言葉を使ったことのない母が「へ~っ、そう」と感慨深げにうなずいていました。弟よ、空の上でほかにほしいものはないか、なるはやでは届けられないけど。
読了日:10月20日 著者:糸井 重里,ほぼ日刊イトイ新聞
■いけない (文春文庫 み 38-5)
以前ほかの本でも見かけた蝦蟇倉市。何度も見かけると実在の町かと思ってしまう。各章を読む→最終頁の写真を見る→隠された真相発見。となるらしいのですが、はぁ、私のアタマではその真相にさっぱり至ることができず、驚愕することもないまま終わってしまいました。ただ、そこには至れずとも普通に面白い。数年前に書かれた物語であるにもかかわらず、怪しげな新興宗教が登場して、まるで今を先取りしたかのよう。道尾さんには予知能力があるのでしょうか。もう一度、完全シラフの状態で再読して「おーっ、そういうことだったのか!」と叫びたい。
読了日:10月21日 著者:道尾 秀介
■線は、僕を描く
【再読ではなく、映画版を観たので書き込み】一昨年読んだ本のなかではたぶんいちばん好きでした。映画の公開を心待ちにして封切り日のレイトショーで。大筋では原作と同じ。良いことは間違いないけれど、細部こんな流れだったっけと終始思いながら観ました。原作を読んでいれば初対面の湖山がいきなり霜介をスカウトしたのもわかるけど、映画だけではツライ。家族を亡くした原因もこんなだったっけと、原作を思い出しつつ違和感をおぼえます。そんななか、江口洋介はまたしてもオイシイところを持って行く。湖峰に惚れっぱなしの鑑賞となりました。
読了日:10月22日 著者:砥上 裕將
■川っぺりムコリッタ (講談社文庫)
『サバカン』『川っぺりムコリッタ』、今年はじんわり心に染みる邦画が続いて嬉しい。『サバカン』はなぜか原作に手を出す気持ちにならなかったけど、これはすごく読みたくなりました。島田はムロツヨシに当て書きしたのかと思うほど。松山ケンイチのあの雰囲気、満島ひかり演じる無愛想な大家さん、皆よかったなぁと思い出す。映画で笑ったところは原作でも笑い、泣きそうになったところは原作でも泣きそうに。このイメージそのままに映画化した荻上監督、素晴らしい。小さな幸せを当たり前のことだと思わずに、幸せだと感じられる人間で居たい。
読了日:10月24日 著者:荻上 直子
■希望の糸 (講談社文庫)
ガリレオシリーズといい、加賀恭一郎シリーズといい、最近の東野圭吾は主人公周辺の出自に迫ることにしたようです。本作で明らかになるのは加賀刑事の従弟・松宮刑事の出自。10年以上前のTVドラマ版では、松宮刑事の母親・克子を宮下順子が演じていました。本作も映像化されること前提なのでしょうね。溝端淳平と宮下順子の顔がちらついて仕方がない。こうもあちこちで似た流れになると、いろいろと片付けておきたい歳になったのかな東野さん、と思います。墓場まで持って行くつもりでもなかなかそうは行かない。人は見えない糸で繋がっている。
読了日:10月30日 著者:東野 圭吾

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