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『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』〈吹替版〉

『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』(原題:The Super Mario Bros. Movie)
監督:アーロン・ホーヴァス,マイケル・ジェレニック
声の出演: 宮野真守,志田有彩,畠中祐,三宅健太,関智一他
 
前週に字幕版を鑑賞済み。
前日には盛り沢山なスケジュールのなか、京都で3本ハシゴして終電で帰宅しているし、
この日も心斎橋で『不思議の国の数学者』を鑑賞してから動物園前で落語を聴き、
すでに21時半だったからまっすぐ帰ればいいものを、あと2日出勤したら連休だし♪と、
勢いで寄ってしまったのです、大阪ステーションシティシネマへ。
 
22時近くからのレイトショーなのに、さすがGW。ほぼ満席でビックリ。
と言っても観に来ているのは大半が若い子でしたけれど。ジジババは寝る時間。
 
一応吹替版も観ておこうかと思っただけで、特にどちらが良かったってことはありません。
これほどまでに吹替版に違和感がないのも珍しい。
やはりそもそもが日本のゲームだからということもないのでしょうが。
 
1985年に1作目が発売されたせいか、ところどころ音楽が懐かしいのです。
a-haの“テイク・オン・ミー”とか、また流行ったりするのでしょうか。
あと、吹替で笑ったのは、終盤の「やろうか」「やらいでか」という台詞。
「やらいでか」って、若い子は言いますかね。この翻訳が私にはツボでした。
 
ま、でも今まででいちばん「字幕版と吹替版の両方を観る必要はないよ」という作品だった気がします。(^^;

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『不思議の国の数学者』

『不思議の国の数学者』(英題:In Our Prime)
監督:パク・ドンフン
出演:チェ・ミンシク,キム・ドンフィ,パク・ビョンウン,パク・ヘジュン,チョ・ユンソ他
 
前日、アップリンク京都で3本ハシゴして終電で帰宅したため、結構へろへろでした。
この日の晩は動物園前に落語を聴きに行くことになっていて、
夕方まで家でおとなしくしていようかと思いましたが、
これだけはどうしても観逃したくなくて、シネマート心斎橋へ。
 
チェ・ミンシクソン・ガンホに引けをとらないほど素晴らしい俳優だと思います。
だけど、すごく怖い作品に出ているイメージが強いのです。
特に『オールド・ボーイ』(2003)が凄絶すぎて、彼の顔を見るだけで狂気を思い出す。
しかしこの無愛想ながら愛情深い訳あり数学者には心底惹かれました。
 
母子家庭に育ったジウは、名門私立高校に特別枠で入学。
特別入学とは、経済的に恵まれないけれど成績優秀な子どもが学費を免除される制度。
富裕な家庭の子どもが圧倒的に多く、保護者たちは特別入学者をよく思っていない。
そんな状況下では友だちもできず、勉強もはかどらなくて落ちこぼれ寸前。
 
全寮制のこの高校で、同級生たちからいいように利用されているジウは、
ある日、酒やらつまみやらの持ち込みを託され、運悪く警備員ハクソンに見つかってしまう。
脱北者らしいハクソンのことを生徒たちはひそかに「人民軍」と呼んでいる。
 
教師に問い詰められても同級生の名前を口にしなかったジウは、罰として1カ月間の退寮を迫られるが、
母親に心配をかけたくないから、家に帰ることはできない。
校舎の隅に隠れているところをまたしてもハクソンに見つかり、
せめて雨が止むまではここにいさせてほしいと頼んだところ、しぶしぶ彼の部屋に入れてくれる。
 
翌朝、登校したジウは、自分には解けるはずもない宿題が解かれていることに気づく。
ハクソンが数学を得意とすると知り、自分に教えてほしいと懇願するのだが……。
 
学歴がすべての韓国社会で、親が子どもに望むのは、とにかく良い大学へ行くこと。
幼い頃に父親を亡くしたジウは、母親の期待に応えて進学校へ入学できたまではよかったけれど、
同級生たちとは暮らしが違いすぎるから、ちっとも親しくなれません。
教師は教師で、特別入学者たちをとっとと落ちこぼれにして追い出したいと思っています。
よその公立高校へ行けばトップの成績を取れるのだから、そっちのほうがいいじゃないか、てな感じで。
 
チェ・ミンシク演じるハクソンがジウに数学を教えるシーンが本当に面白い。
結果は関係ない、過程が大事だから、とにかく考えろと。
公式をまるごと暗記するのではなく、なぜそうなるのかを考える。
試験でいい点を取って成績を上げることしか考えられなかったジウの思考がだんだん変わってゆきます。
 
クラスで誰からも相手にされていないジウになぜか興味を示す女子生徒ボラム。
最初はウザイやっちゃなと思っていましたが、彼女には彼女の悩みがある。
「こいつのことが好きなの」とサラっとハクソンに明かしちゃうところがすごく可愛かった。
 
ハクソンにジウが音楽を聴かせてみるシーン、またその逆のシーンも素晴らしい。
円周率が音に変わる。生でこのピアノ演奏を聴いてみたいと思いました。
 
先月観た作品の中でいちばん好きでした。チェ・ミンシクのこと、もう怖くない。

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『高速道路家族』

『高速道路家族』(英題:Highway Family)
監督:イ・サンムン
出演:チョン・イル,ラ・ミラン,キム・スルギ,ペク・ヒョンジン,ソ・イース,パク・タオン他
 
アップリンク京都にて3本ハシゴの3本目。
 
監督はこれが長編デビューとなるイ・サンムン。
なんというのか、つらかった、しんどかった。
つらくてしんどくても面白い韓国作品はいろいろありますが、
本作は新鋭らしくて、あと一歩ほしいというところでしょうか。
 
高速道路サービスエリア脇にテントを張って暮らす家族4人、
夫ギウ、妻ジスク、長女イニ、長男テク。
サービスエリアで人の良さそうなドライバーを見つけて近づくと、
妻の実家からの帰りに財布を落としたから金を貸してほしいと声をかけるのだ。
相手が渋ると子どもたちが登場。「お父さん、早く帰りたいよぉ、おなか空いたよぉ」などと言って。
 
そんな子どもたちの様子を見て、相手は可哀相に思いはじめる。
それに、貸してほしいという額が2万ウォン(=2千円足らず)なものだから、
返ってこなくてもまぁいいかと思ってしまうのだ。
 
そんなふうに食いつないでいたギウ一家だったが、
ある日、以前2万ウォンを騙し取った中年女性ヨンソンに再び遭遇し、手口を見抜かれる。
しらを切るどころか、ヨンソンをクソババア呼ばわりしたギウは、
防犯カメラに映る姿が動かぬ証拠となって逮捕される。
 
捕まったのはギウのみ。どこへも行くところのない家族3人は途方に暮れる
警察の前でジスクたちを見かけたヨンソンは、3人を連れ帰ることにするのだが……。
 
期せずしてこの直前に観た『午前4時にパリの夜は明ける』同様に、
居場所のない人を連れ帰って面倒をみる話。
 
どういう理由でこうなったのか、ホームレス一家の姿は見るに堪えません。
ギウは人に騙されて一文無しになったようだけど、そもそも上手い儲け話などあるはずもない。
儲かる話を人に教えるのは、詐欺を働こうとしている人間かバカ、でしょ?
それまでも仕事を転々としていて、真面目に働いていた男ではないわけです。
 
家も金もないくせに、ジスクのお腹の中には3人目の子ども。
どないするつもりやねんと言いたくなります。
 
一方のヨンソンは中古家具店を営み、夫と共につましく生きてきた女性ですが、
実は子どもを事故で失った過去がある。だから、イニとテクを見捨てられない。
亡くなった息子を思い出しながらふたりを可愛がり、ジスクにも目をかけます。
 
家族にこだわるジウの気持ちはもっともだけど、ならば生活をなんとかしろ。
子どもたちを学校にも通わせず、詐欺の片棒を担がせるような真似をして、ヨンソンを逆恨みするのですから。
 
イニを見ているのが特につらかった。最後の彼女の笑顔が救いです。

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『午前4時にパリの夜は明ける』

『午前4時にパリの夜は明ける』(原題:Les Passagers de la Nuit)
監督:ミカエル・アース
出演:シャルロット・ゲンズブール,キト・レイヨン=リシュテル,ノエ・アビタ,エマニュエル・ベアール,
   ティボー・ヴァンソン,ロラン・ポワトルノー,ディディエ・サンドル他
 
アップリンク京都にて3本ハシゴの2本目。
 
1980年代パリを舞台にした作品です。
監督は結構好きだった『アマンダと僕』(2018)のミカエル・アース。
主演は50歳を過ぎても可愛いシャルロット・ゲンズブール
 
乳癌を克服した主婦エリザベートだったが、夫は女を作って家を出てしまう。
残されたのは彼女と長女ジュディットと長男マチアス。
養育費を払うつもりは毛頭ない夫のせいで、エリザベートはどう生活すべきかわからない。
仕事を探すといっても、エリザベートに就職経験はなく、ずっと専業主婦。
なんとか見つけたパート先も、まったく仕事ができずに即日クビになる。
 
そんななか、彼女は長年のファンである深夜のラジオ番組に手紙を送る。
真摯に気持ちを綴った手紙が番組DJを務めるヴァンダの心に響いたらしく、
エリザベートは番組中にリスナーからの電話を受けてヴァンダに繋ぐ仕事にありつく。
 
ある日、ラジオ局を直接訪ねてきた家出少女タルラが出演。
番組終了後、帰途についたエリザベートは、タルラが外で寝泊まりしていることを知り、
ついつい放っておけずに自宅へと招き入れるのだが……。
 
映像があまり1980年代っぽいとは思えず、しばし戸惑いました。
街なかのデモやミッテラン大統領が映るのを見て、
そうか、これは回顧のシーンというわけではなく、ずっと1980年代の話なのかと気づく。
 
その街を知らないのに、ノスタルジーを感じる作品ってあるじゃないですか。
これがまさにそんな感じ。1980年代が私の思い出の年代だからなのでしょうね。
 
自らの生活すら苦しいのに、家出少女を見捨てられない。
いい子だけれどヤク中で、息子に悪影響を与えていることも明らかなのに。
夫に捨てられて、目の前にある次の恋にもなかなか進めない。
彼女の葛藤が伝わってきて、イライラしつつも見守りたくなりました。
冷ややかでもあり温かくもあるヴァンダ役のエマニュエル・ベアールもよかったです。
 
反抗してばかりだと思われた娘と息子に救われていた彼女。
パリの夜明け、素敵です。

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『大阪古着日和』

『大阪古着日和』
監督:谷山武士
出演:森田哲矢,光石研,花梨,東ブクロ,森島久他
 
義姉母娘と京都に出かけた日、墓参→祇園花月→遅めのランチのあと解散。
最初から解散後は映画を観る気満々だったため、
アップリンク京都にて18:20からの2本は予約済みでしたが、
もしかしてその前にもう1本観られるかどうかの瀬戸際。
16:30に新風館に到着し、まさにその時間から上映開始の本作も観ることに。
 
“東京古着日和”というYouTube発のドラマシリーズがあるそうで。知りません。
主演は光石研、監督を谷山武士が務めるそのシリーズの劇場版は、
“さらば青春の光”の森田哲矢を本人役で迎えて製作。
私が観たくなる要素はほぼ皆無なのですけれども、まぁ観てみるか。
 
古着を愛してやまない森田哲矢は、単独ライブのために訪れた大阪で古着屋巡り。
初めて行った古着屋で、店員の女性・中嶋ナナ(花梨)に恋をする。
このナナが光石研演じる中嶋六の姪という設定です。
 
あらすじにするとこれだけ。3日間の出来事が描かれています。
“さらば青春の光”のファンでもなければ森田哲矢のファンでもない。
そもそも彼らが大阪出身ということすら本作を観て知りました。
それぐらい興味がなかったし、本作を観たところでファンになることもない。
 
ただ、いくつも登場する大阪の古着屋や飲食店には興味を惹かれました。
誰かが着倒してボロボロになった服に何十万も出すとか、私には「ない」。
でも面白いなぁとは思いました。
 
ナナ役の花梨はモデルでコラージュアーティストとのこと。
こんな店員さんがいたら、そら惚れるわな。
 
登場したお店がある辺りに行ってみたくなる作品です。

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