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『聖闘士星矢 The Beginning』

『聖闘士星矢 The Beginning』(原題:Knights of the Zodiac)
監督:トメック・バギンスキー
出演:新田真剣佑,ショーン・ビーン,ファムケ・ヤンセン,マディソン・アイズマン,
   マーク・ダカスコス,ディエゴ・ティノコ,ニック・スタール他
 
109シネマズ箕面にて、前述の『劇場版 TOKYO MER 走る緊急救命室』の次に。
 
『聖闘士星矢』ってハリウッドで映画化されるほど世界的に人気があるのですね。
読んだことがないから、私が社会人になってからの作品だと思っていたら、
まだ余裕で学生だった1985年から連載が続いているというではないですか。凄っ。
 
毎度のことだけど、予習は一切していません。
原作と設定が異なっているのかどうかもまったくわからず。どうなんすか。
 
星矢(新田真剣佑)は幼い頃に生き別れた唯一の身寄りである姉を探しながら、
地下格闘技で生計を立てる日々を送っている。
ある日、トップファイターのカシオスと対決したさい、
星矢に秘められたパワー「小宇宙(コスモ)』を発動する。
 
その場を後にした星矢に声をかけたきたのが中年男アルマン。
相手にせずに去ろうとするが、謎の集団に襲われて、致し方なくアルマンについて逃げる。
 
アルマンに連れて行かれた先には、彼の娘だというシエナがいた。
シエナは戦いの女神アテナの生まれ変わりで、星矢はシエナを守る義務があると言う。
そんな話を信じられるわけもなく、ドン引きする星矢だったが、
シエナが小宇宙を発動する姿を目の当たりにして、信じざるをえなくなり……。
 
と書いてはみましたが、「発動」という言い方が正しいのかどうかもわからんし、
そもそも「小宇宙」が何なのかもさっぱりわかりません。
ただ、星矢もシエナもその力を持っていて、それが発動すると強くなる。
シエナの力は強大なだけに、彼女が戦いの女神に完全に変身してしまうと、
自分の力を制御できない彼女だから、世界がエライことになるそうで。たぶん。
 
アルマン役にショーン・ビーン。秘書マイロック役のマーク・ダカスコスがめっちゃ良い。
シエナの母親でありながら今はシエナを亡き者にしようとしているグラード役にファムケ・ヤンセン
鬼のような母親だと思いましたが、娘を目の前にしていざ殺そうというときに母親の顔に戻り、
痛みに悶えるシエナを救おうとするところはちょっとジワーンとしました。
 
さて、これ、続編はどうなるのでしょうか。
たいして客は入っていないし、そこまで面白いわけじゃなし。
新田真剣佑はまったく私のタイプじゃないけれど、
こうしてハリウッド作品に出てもほかの俳優に見劣りすることはありません。
無駄脱ぎさせられることは必至かもしれません(笑)。

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『劇場版 TOKYO MER 走る緊急救命室』

『劇場版 TOKYO MER 走る緊急救命室』
監督:松木彩
出演:鈴木亮平,賀来賢人,中条あやみ,要潤,小手伸也,佐野勇斗,ジェシー,フォンチー,菜々緒,
   杏,徳重聡,古川雄大、渡辺真起子,橋本さとし,鶴見辰吾,仲里依紗,石田ゆり子他
 
GWの狭間に109シネマズ箕面にて。
 
2年前にTBS系列の「日曜劇場」枠で放送された人気ドラマシリーズの劇場版ですが、
一度も観たことはないし、予習も一切していないので、相関関係はわかりません。
しかしこれだけ善人悪人がはっきりしていると、予備知識なんて不要。
もっとも、根っからの悪人は厚生労働大臣ただひとりのようですけれど(笑)。
 
「死者を一人も出さない」を標榜する都知事直轄の救命医療チーム“TOKYO MER”。
チーフドクターの喜多見幸太(鈴木亮平)、セカンドドクターの弦巻比奈(中条あやみ)、
看護師の蔵前夏梅(菜々緒)とホラン・ラン・ミン(フォンチー)、
麻酔科医の冬木治朗(小手伸也)、救急救命士の徳丸元一(佐野勇斗)という顔ぶれに、
研修医として新人の潮見知広(ジェシー)が加わる。
 
ある日、横浜のランドマークタワーの中層階で放火による爆発事故が発生。
下層階にいた人々は即避難したが、地上70階の高層階に193名が取り残される事態に。
火の手が回って退路を断たれないうちに現場へ向かうべきだと主張する喜多見に対し、
厚生労働大臣の両国隆文(徳重聡)が新設した“YOKOHAMA MER”のチーフドクターである鴨居友()は、
危険な場所に飛び込むのは消防隊に任せて医師は建物外で待機すべきだと反論する。
 
現場の全体指揮を執るのは、元TOKYO MERのメンバーで、
現在は厚生労働省MER推進部統括官を務める音羽尚(賀来賢人)。
TOKYO MERを潰してすべてYOKOHAMA MERの手柄にしたい両国の意向に逆らえずにいたが、
取り残された客たちの中に喜多見の妻でもうじき臨月の千晶(仲里依紗)もいることを知り……。
 
劇場で観るほどのものかどうかは置いておくとして、まぁ面白いです。
「走る緊急救命室」って、ただドクターたちが走り回るだけかと思っていた私は、
へ〜、患者をこんなふうに運びながら車内で手術までしちゃうのねと驚きました。
 
あまり笑えるようなシーンはなく、ほぼ真面目。
人の命を預かる仕事ですから、そんなにコミカルなシーンてんこ盛りにはできないか。
賀来賢人がクスッともしない仏頂面を見せつづけているのが新鮮。
東京消防庁の即応対処部隊とやらの隊長役、要潤が格好よかった。
この人、最近は一癖も二癖もある嫌なひと役も多かったから。
 
いちばん気になったのは、「お胸」という言い方なんですけど。
事故で負傷した子どもの「お胸を見ますね〜」とかって、いまどきは普通なんですか、こんな言い方。
なんでも「お」を付けて丁寧に言えばええっちゅうもんちゃうやろと思ったり。
それに「お胸」とは言うけど「お頭」とは言わないのね。「頭を開きますね」だって。
「飴」に「ちゃん」付けて「飴ちゃん」と言うような大阪人にこんな指摘はされたくないか。(^^;
 
放火犯役は「あんた、そこに愛はあるんか」と聞かれている今野浩喜です。
愛はあるんか。

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『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』〈吹替版〉

『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』(原題:The Super Mario Bros. Movie)
監督:アーロン・ホーヴァス,マイケル・ジェレニック
声の出演: 宮野真守,志田有彩,畠中祐,三宅健太,関智一他
 
前週に字幕版を鑑賞済み。
前日には盛り沢山なスケジュールのなか、京都で3本ハシゴして終電で帰宅しているし、
この日も心斎橋で『不思議の国の数学者』を鑑賞してから動物園前で落語を聴き、
すでに21時半だったからまっすぐ帰ればいいものを、あと2日出勤したら連休だし♪と、
勢いで寄ってしまったのです、大阪ステーションシティシネマへ。
 
22時近くからのレイトショーなのに、さすがGW。ほぼ満席でビックリ。
と言っても観に来ているのは大半が若い子でしたけれど。ジジババは寝る時間。
 
一応吹替版も観ておこうかと思っただけで、特にどちらが良かったってことはありません。
これほどまでに吹替版に違和感がないのも珍しい。
やはりそもそもが日本のゲームだからということもないのでしょうが。
 
1985年に1作目が発売されたせいか、ところどころ音楽が懐かしいのです。
a-haの“テイク・オン・ミー”とか、また流行ったりするのでしょうか。
あと、吹替で笑ったのは、終盤の「やろうか」「やらいでか」という台詞。
「やらいでか」って、若い子は言いますかね。この翻訳が私にはツボでした。
 
ま、でも今まででいちばん「字幕版と吹替版の両方を観る必要はないよ」という作品だった気がします。(^^;

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『不思議の国の数学者』

『不思議の国の数学者』(英題:In Our Prime)
監督:パク・ドンフン
出演:チェ・ミンシク,キム・ドンフィ,パク・ビョンウン,パク・ヘジュン,チョ・ユンソ他
 
前日、アップリンク京都で3本ハシゴして終電で帰宅したため、結構へろへろでした。
この日の晩は動物園前に落語を聴きに行くことになっていて、
夕方まで家でおとなしくしていようかと思いましたが、
これだけはどうしても観逃したくなくて、シネマート心斎橋へ。
 
チェ・ミンシクソン・ガンホに引けをとらないほど素晴らしい俳優だと思います。
だけど、すごく怖い作品に出ているイメージが強いのです。
特に『オールド・ボーイ』(2003)が凄絶すぎて、彼の顔を見るだけで狂気を思い出す。
しかしこの無愛想ながら愛情深い訳あり数学者には心底惹かれました。
 
母子家庭に育ったジウは、名門私立高校に特別枠で入学。
特別入学とは、経済的に恵まれないけれど成績優秀な子どもが学費を免除される制度。
富裕な家庭の子どもが圧倒的に多く、保護者たちは特別入学者をよく思っていない。
そんな状況下では友だちもできず、勉強もはかどらなくて落ちこぼれ寸前。
 
全寮制のこの高校で、同級生たちからいいように利用されているジウは、
ある日、酒やらつまみやらの持ち込みを託され、運悪く警備員ハクソンに見つかってしまう。
脱北者らしいハクソンのことを生徒たちはひそかに「人民軍」と呼んでいる。
 
教師に問い詰められても同級生の名前を口にしなかったジウは、罰として1カ月間の退寮を迫られるが、
母親に心配をかけたくないから、家に帰ることはできない。
校舎の隅に隠れているところをまたしてもハクソンに見つかり、
せめて雨が止むまではここにいさせてほしいと頼んだところ、しぶしぶ彼の部屋に入れてくれる。
 
翌朝、登校したジウは、自分には解けるはずもない宿題が解かれていることに気づく。
ハクソンが数学を得意とすると知り、自分に教えてほしいと懇願するのだが……。
 
学歴がすべての韓国社会で、親が子どもに望むのは、とにかく良い大学へ行くこと。
幼い頃に父親を亡くしたジウは、母親の期待に応えて進学校へ入学できたまではよかったけれど、
同級生たちとは暮らしが違いすぎるから、ちっとも親しくなれません。
教師は教師で、特別入学者たちをとっとと落ちこぼれにして追い出したいと思っています。
よその公立高校へ行けばトップの成績を取れるのだから、そっちのほうがいいじゃないか、てな感じで。
 
チェ・ミンシク演じるハクソンがジウに数学を教えるシーンが本当に面白い。
結果は関係ない、過程が大事だから、とにかく考えろと。
公式をまるごと暗記するのではなく、なぜそうなるのかを考える。
試験でいい点を取って成績を上げることしか考えられなかったジウの思考がだんだん変わってゆきます。
 
クラスで誰からも相手にされていないジウになぜか興味を示す女子生徒ボラム。
最初はウザイやっちゃなと思っていましたが、彼女には彼女の悩みがある。
「こいつのことが好きなの」とサラっとハクソンに明かしちゃうところがすごく可愛かった。
 
ハクソンにジウが音楽を聴かせてみるシーン、またその逆のシーンも素晴らしい。
円周率が音に変わる。生でこのピアノ演奏を聴いてみたいと思いました。
 
先月観た作品の中でいちばん好きでした。チェ・ミンシクのこと、もう怖くない。

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『高速道路家族』

『高速道路家族』(英題:Highway Family)
監督:イ・サンムン
出演:チョン・イル,ラ・ミラン,キム・スルギ,ペク・ヒョンジン,ソ・イース,パク・タオン他
 
アップリンク京都にて3本ハシゴの3本目。
 
監督はこれが長編デビューとなるイ・サンムン。
なんというのか、つらかった、しんどかった。
つらくてしんどくても面白い韓国作品はいろいろありますが、
本作は新鋭らしくて、あと一歩ほしいというところでしょうか。
 
高速道路サービスエリア脇にテントを張って暮らす家族4人、
夫ギウ、妻ジスク、長女イニ、長男テク。
サービスエリアで人の良さそうなドライバーを見つけて近づくと、
妻の実家からの帰りに財布を落としたから金を貸してほしいと声をかけるのだ。
相手が渋ると子どもたちが登場。「お父さん、早く帰りたいよぉ、おなか空いたよぉ」などと言って。
 
そんな子どもたちの様子を見て、相手は可哀相に思いはじめる。
それに、貸してほしいという額が2万ウォン(=2千円足らず)なものだから、
返ってこなくてもまぁいいかと思ってしまうのだ。
 
そんなふうに食いつないでいたギウ一家だったが、
ある日、以前2万ウォンを騙し取った中年女性ヨンソンに再び遭遇し、手口を見抜かれる。
しらを切るどころか、ヨンソンをクソババア呼ばわりしたギウは、
防犯カメラに映る姿が動かぬ証拠となって逮捕される。
 
捕まったのはギウのみ。どこへも行くところのない家族3人は途方に暮れる
警察の前でジスクたちを見かけたヨンソンは、3人を連れ帰ることにするのだが……。
 
期せずしてこの直前に観た『午前4時にパリの夜は明ける』同様に、
居場所のない人を連れ帰って面倒をみる話。
 
どういう理由でこうなったのか、ホームレス一家の姿は見るに堪えません。
ギウは人に騙されて一文無しになったようだけど、そもそも上手い儲け話などあるはずもない。
儲かる話を人に教えるのは、詐欺を働こうとしている人間かバカ、でしょ?
それまでも仕事を転々としていて、真面目に働いていた男ではないわけです。
 
家も金もないくせに、ジスクのお腹の中には3人目の子ども。
どないするつもりやねんと言いたくなります。
 
一方のヨンソンは中古家具店を営み、夫と共につましく生きてきた女性ですが、
実は子どもを事故で失った過去がある。だから、イニとテクを見捨てられない。
亡くなった息子を思い出しながらふたりを可愛がり、ジスクにも目をかけます。
 
家族にこだわるジウの気持ちはもっともだけど、ならば生活をなんとかしろ。
子どもたちを学校にも通わせず、詐欺の片棒を担がせるような真似をして、ヨンソンを逆恨みするのですから。
 
イニを見ているのが特につらかった。最後の彼女の笑顔が救いです。

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