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『交換ウソ日記』

『交換ウソ日記』
監督:竹村謙太郎
出演:高橋文哉,桜田ひより,茅島みずき,曽田陵介,齊藤なぎさ,板垣瑞生他
 
封切り日に109シネマズ大阪エキスポシティにて。
 
本作が初監督となる竹村謙太郎が櫻いいよの同名小説を映画化。
このところ、高校生が主人公の恋愛ものは最近キュンキュンできないこと多くて(歳を考えれば当たり前!?(^^;)、
これはスルーしようかどうしようか迷いましたが、ほかに観るものがないし。
観に行ってみたら意外とキュンキュンできました(笑)。
 
黒田希美(桜田ひより)は放送部に所属する高校2年生。
移動教室ではいつも学校一のモテ男子・瀬戸山潤(高橋文哉)の席に着くのだが、
ある日、その机の中に手紙を見つける。
宛名は「移動教室でこの席に座る君へ」となっていて、まさにこれはワタシのこと。
開いてみると「好きだ!」と書かれているではないか。
 
まさかあの瀬戸山くんから告白されるなんて。ドキドキが止まらない。
お互いをよく知るため、秘密の交換日記を始めることに。
ところが、しばらくしてこれは希美の勘違いで、
潤が好きなのは希美の親友・松本江里乃(茅島みずき)だとわかる。
 
本当のことを潤に言わなければ。江里乃にも言わなければ。
そう思うのに、交換日記が楽しすぎて、この時間を終わらせたくない。
言い出せないまま時が経ち、どんどん潤を好きになる希美。
 
人前では知らん顔をしていることに決めていたことが幸いして、
潤と江里乃が言葉を交わすことはない。
一方の希美は江里乃の親友として潤と話す機会が増えてゆき……。
 
そりゃもう最初は超イライラしました。
そんな嘘ついてバレるに決まってるやろ(バレなきゃ映画にならないけれど(笑))、
はよ言えよと思っていたのですが、なんだかふたりのやりとりが可愛くて。
 
加えて希美の親友たち、潤の友人も可愛いんです。
いろんなタイプの可愛い女子とイケてる男子がいて、見ているだけでもう楽しい。
希美の元カレ役の板垣瑞生も大人びていていかにも先輩なところが魅力的。
 
ネタバレですが、実は嘘であることに潤が早々に気づいていたというのもよかった。
おいっ、ここでわからなあかんやろと思うシーンはあったものの、
潤が気づいたという表情はなくて、アホやなと心の中で突っ込んでいたら、
そうですか、とっくに気づいていたのですね。エライやん。
 
そこが想定外なぐらいで、あとはやっぱり考え得ることしか起こらないのですけれど、
 
オッサンオバハンもたまにこんな映画はどうですか。
私以外の客は全員女子高生ふたり連れでしたから、オッサンひとりは引かれるかしら。
オバハンひとりでも引かれていそうです。(^^;

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『ミート・ザ・フューチャー 培養肉で変わる未来の食卓』

『ミート・ザ・フューチャー 培養肉で変わる未来の食卓』(原題:Meat the Future)
監督:リズ・マーシャル
 
シネ・リーブル梅田にて、3本ハシゴの3本目。
 
上映スケジュールって、金曜日から翌週木曜日までは同じはずなのに、
なんだか毎日違う作品が上映されているよと思ったら、
“エシカル・ライフ・シネマ特集”なるものが組まれていて、
エシカルなものにまつわる作品が上映されているらしい。
 
「エシカル」って「倫理的な」ってことですよね。そう聞いてもようわからん。
本作では「エシカルな肉」を取り上げています。
 
普通、私たちが食べる「肉」は、狩った牛や豚や鶏その他の生き物、
あるいは飼育されたそれらを屠殺したもの。
ところが「クリーンミート」と呼ばれる肉が登場しているらしい。
 
それは、動物の細胞から人口培養でつくられた食肉。
動物を飼育して解体する必要なく、本物の肉を持続的に生産するというのです。
 
カリフォルニア州バークレーに拠点を置く人工培養肉製造会社アップサイドフード。
旧社名はメンフィス・ミートというそうです。
その共同設立者兼CEOは心臓専門医ウマ・ヴァレティ博士なんですと。
何年後だか何十年後だかにはみんながこぞって肉を食べるようになる。
だけど肉の値段は高いから、肉を人工培養すれば安価で提供できるんだよと。
 
正直なところ、そこまでして肉を食べたいかと私は思ってしまう。
肉、好きですよ。食べたいですよ。
でもなんとなく人工培養した肉というものには抵抗がある。
 
『ある精肉店のはなし』(2013)を思い出しました。
世の中がクリーンミートのみになったとしたら、精肉業者の人たちはどうなるのか、
彼らの手に拠らない肉は果たして本当に美味しいのか。
 
好意的な目では見ることができなかったので、途中で睡魔にも襲われる。(^^;
私は遠慮させていただきます。

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『探偵マリコの生涯で一番悲惨な日』

『探偵マリコの生涯で一番悲惨な日』
監督:内田英治,片山慎三
出演:伊藤沙莉,北村有起哉,宇野祥平,久保史緒里,松浦祐也,高野洸,
   中原果南,島田桃依,伊島空,黒石高大,真宮葉月,竹野内豊他
 
シネ・リーブル梅田にて3本ハシゴの2本目。
 
内田英治監督と片山慎三監督が6つのエピソードを交互に担当した作品。
群像劇のような感じですが、終わってみればきちんと1本のストーリー。
 
歌舞伎町、新宿ゴールデン街。
バー“カールモール”を切り盛りする27歳のマリコ(伊藤沙莉)は探偵でもある。
ある日、FBIだという3人組がマリコのもとを訪れ、捜査を依頼。
アメリカへ移送中だった地球外生命体を連れ去った科学者・天本(宇野祥平)を捜せと言う。
面白そうな話だと依頼を受けることにしたマリコだったが……。
 
バーに集まる客が皆ワケあり。
 
歌舞伎町のラブホでバイトしている落ちぶれたヤクザ・戸塚(北村有起哉)。
ホストの星矢(高野洸)に貢ぎ続けるが報われないキャバ嬢・絢香(久保史緒里)。
 
ずっと年下の若手映画監督・石渡(伊島空)に入れ込む貞美(島田桃依)と、
その様子を冷ややかに見つめる貞美の姉・茂美(中原果南)。
実は茂美と貞美は幼い頃に父親から殺人のスパルタ教育を受けた殺し屋姉妹。
 
そして、忍者の正統な血筋の継承者だという変わり者のマサヤ(竹野内豊)は、
最もワケありなマリコの理解者であり、同居人でもあります。
 
地球外生命体を先に捕獲して中国に売り飛ばそうとしているヤクザたちがいるかと思えば、
ホストに貢ぎたい絢香が連続殺人鬼(松浦祐也)を見つけて報奨金を得ようとしたりして、
新宿ゴールデン街はしっちゃかめっちゃか。
バカバカしい話かと思いきや、マリコの過去が凄絶で意表を突かれました。
 
怪しすぎる天本役の宇野祥平がアタマと共に光っています(笑)。
序盤、天本は地球外生命体を使ってよからぬことを考えていると思っていました。
ところがそうではなくて、彼はそいつを仲間のもとへ帰らせようと思っているのですよね。
そいつもそのことをわかっているから、敵と見なせば謎の光線で殺すし、
味方になってくれる人だと思えば攻撃せずにむしろ危険から救ってくれる。
 
明るいばかりじゃないところがこの監督ふたりらしいかも。
陰がありすぎてすっごく面白かったというところまでは行かずも、楽しかった。

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『マルセル 靴をはいた小さな貝』

『マルセル 靴をはいた小さな貝』(原題:Marcel the Shell with Shoes On)
監督:ディーン・フライシャー・キャンプ
出演:ディーン・フライシャー・キャンプ,トーマス・マン,ローサ・サラザール,レスリー・スタール他
声の出演:ジェニー・スレイト,イザベラ・ロッセリーニ他
 
母と京都まで出かけた日、夕方には大阪へ戻ることができたので、シネ・リーブル梅田へ。
3本ハシゴの1本目。
 
その感想の前に、この日たまげたことを書きます。
梅田スカイビルの3階に到着したら、ロビーもトイレも大混雑している。
しかも普段は見慣れない若い客層。友だち同士で来ている様子。
なんじゃこりゃ、何か話題作を上映していたっけと思ったら、
誰も彼も『プー あくまのくまさん』の客ではないですか。まさかの大ヒット!?
 
そんな客を横目に、予告編を観て気になっていた本作を鑑賞。
2010年から2014年にかけてYouTubeで公開されて話題となった作品を長編映画化。
ストップモーションアニメと実写を融合した作品です。
 
体長2.5センチの小さな貝マルセルは、祖母のコニーと暮らしている。
隣家に引っ越してきたのは映像作家ディーン。
ディーンがマルセルの日常を撮影してYouTubeにアップすると、たちまち話題に。
 
やがてマルセルは、生き別れた家族がいることをディーンに打ち明ける。
ディーンの協力のもと、家族を捜し出すために視聴者に情報提供を求めるのだが……。
 
ごめんなさい。疲れていたということもありますが、めっちゃ寝ました。
そもそもこの貝が可愛いとは思えない。貝に目と口が付いてもねぇ。
それは予告編を観たときからわかっていたことですが、
本編を観てもやっぱり可愛いとは思えなくて、愛着わかず。
 
めちゃめちゃ面白かった『JUNK HEAD』(2017)と比べてしまったりもして、
あっちのほうがグロテスクだったはずなのに、私にはこっちのほうが受け入れがたく。
感動をおぼえるストーリーなのでしょうが、爆睡してしまいました。
 
貝という変わり種を主人公にしただけのように思えて、個人的には無し。
でもその「だけ」というのが凡人にはなかなか思いつけないものだから、
思いついたことがもう凄いというべきなのでしょう。
 
睡眠時間をじゅうぶんにとったあとなら面白いと思えたかなぁ。
きっとそれでも寝ただろうなぁ。本当にごめんなさい。

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『オレンジ・ランプ』

『オレンジ・ランプ』
監督:三原光尋
出演:貫地谷しほり,和田正人,伊嵜充則,新井康弘,水木薫,
   山田雅人,堀田眞三,赤間麻里子,赤井英和,中尾ミエ他
 
なんばパークスシネマにて、
 
39歳で若年性アルツハイマー型認知症と診断された男性の実話に基づくそうです。
タイトルは何を指しているのかなと思ったら、認知症のシンボルカラーがオレンジ。
みんながランプに灯を点せば、世界を明るく照らすことができますよということ。
 
自動車販売店でトップの成績を誇る営業マン・只野晃一(和田正人)。
明るく優しい妻・真央(貫地谷しほり)とふたりの娘に囲まれ、
戸建ての家に住み、申し分のない毎日を送っていた。
 
ところが、顧客との約束を忘れたり顔を思い出せなくなったりして、
社長の島崎(赤井英和)からこっぴどく叱られる。
また、娘の好物を買って帰ると、昨日も買ってきたじゃんと笑われる。
 
さすがにおかしいと妻付き添いのもと病院へ行くと、認知症との診断。
完治することはなく、薬で進行を遅らせることしかできないらしい。
 
職場に打ち明ければ退職を余儀なくされるだろう。
父親が認知症だとバレたら、娘たちは学校でいじめられるかもしれない。
不安が膨れ上がるなか、ついに帰り道を忘れてしまい……。
 
このようなテーマの作品は批判してはいけない気がします。
ただ、演技の上手な人が揃っているとは思えない。
泣くシーンなどはいささかオーバーアクション気味で、こちらは泣けなかったりも。
 
その点は置いておくとして、いろんなことを考えさせられます。
 
認知症の夫を前にして、妻はすべて「やってあげなきゃ」と思う。
夫がコーヒーを入れようとすれば「私がやるから」と言い、
夫が買い物に行こうとすると「私が買ってきてあげるから」と言う。
 
認知症になっても、自分でやれること、できることはいっぱいある。
若くして発症する認知症と老いてからの認知症の違いを私はよくわかっていませんが、
若年性の場合は自分で認知症であることを理解しているように本作で思いました。
 
若年性認知症の患者が集う場に気乗りせずも行ってみた晃一は、
自分と同じく営業マンで今なお仕事を続けているという加藤(山田雅人)が
さまざまな工夫をして対応しているとことを知ります。
忘れるから駄目ではなくて、忘れたときにどうすればいいかを前もって考える。
自分でできることはどんどんして、困ったら助けてもらう。
 
助けてもらう方法も自分自身で考えはじめたら、人に何をどう頼めばいいかも見えてきます。
認知症であることを恥じずに、積極的に打ち明けて助けを借りればいい。
一旦は退職願を出した職場も、社長をはじめとするみんなのサポートで続けられるように。
会社のエースだった晃一の側からも営業に関して同僚に教えられることがたくさんあるのです。
 
忘れる前に感謝を。そんなひと言が心に残りました。

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