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『コカイン・ベア』

『コカイン・ベア』(原題:Cocaine Bear)
監督:エリザベス・バンクス
出演:ケリー・ラッセル,オシェア・ジャクソン・Jr.,クリスチャン・コンヴェリー,マーゴ・マーティンデイル,
   レイ・リオッタ,オールデン・エアエンライク,ブルックリン・プリンス,イザイア・ウィットロック・Jr.他
 
 
世の中にはいろんな事件が存在するものですが、こんなことまであったとは。
1985年にアメリカ・ジョージア州で大量のコカインを投棄した売人がいて、
それを摂取したツキノワグマ過剰摂取で死亡したという嘘のような本当の事件がモチーフになっています。
 
そこの部分以外はフィクションなわけですが、エリザベス・バンクス監督、やりますねぇ。
もともとは女優である人が手を出すようなネタとは思えないけれど、B級が好きそうな気配はある。
 
まずはクマについての説明があります。
クマには黒いのと茶色いのがいて、茶色いのと遭遇したら死んだふりをすべし、
黒いのと遭遇したら戦うほうが助かる確率が高いのだそうです。あれ?合ってるかな。逆だったらすみません。
で、冒頭、ハイキングに来てクマと出会ってしまったカップルは、どっちのクマか見極めようとしますが、
遠目に見て黒いか茶色いかなんてわからない。迷っているうちに襲われる。(^^;
 
さて、そのカップルがどうなったかは最後まで放置され、場面は変わります。
 
シングルマザー看護師のサリは、ちょっと生意気な娘ディーディーと2人暮らし。
再婚したい相手がいるけれど、ディーディーに茶化されてばかり。
 
絵を描くのが趣味のディーディーは、親友の男子ヘンリーを誘って学校をサボり、
チャッタフーチー・オコニー国立森林公園の奥にあるらしいを描くため、その場所を探しに行く。
途中、怪しい包みが落ちているのを見つけ、開けてみるとコカイン。
ディーディーとヘンリーは少し味見してハイになる。
ところがそのとき、クマが出没。慌てて逃げるもふたりは離ればなれに。
 
ディーディーが登校していないと学校から連絡を受けたサリは、すぐさまヘンリーと出かけたのだと考える。
森林公園の事務所で子どもたちを見かけていないか尋ねると「知らない」と言われるが、
面倒そうな顔を見せるレンジャーの案内で公園内へと向かう。
 
声を枯らしてディーディーの名前を呼び続けていると、どこからともなくサリを呼ぶ声が。
ふと上を見ると、木の上によじ登っているヘンリーの姿があった。
ヘンリーが言うには、イカレたクマが徘徊している、なんとかしてくれと。
この辺りのクマは人を襲わないとレンジャーが笑っていると、凶暴化したクマが現れて……。
 
よくもこんなに面白く話を膨らませたものだと思います。
空からコカインの入ったダッフルバッグを投げ捨てた売人は、パラシュートの開閉に失敗して死亡。
一刻も早くコカインを回収したいギャングのボスから指令を受けた手下。同時に警察も動き出す。
一方、森の中にはハイキング客を脅して金を巻き上げるチンピラたちもいて、
ギャングの手下とは知らずに襲いかかったところ、すぐさまのされてしまいます。
 
ギャングのボス役に昨年亡くなったレイ・リオッタ
何よりもコカイン大事ゆえ必死になって、最期はクマ親子に内臓を引きずり出される始末。
これが遺作だなんてアンマリだと思ったけど、こういうのもありかと笑った。
 
なお、残りのダッフルバッグは今なお発見されていないそうです。
クマ以外にもトチ狂った動物がどこかにいるかもしれません。
気の毒すぎるよ、森のクマさん

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『ミュータント・タートルズ:ミュータント・パニック!』〈字幕版〉

『ミュータント・タートルズ:ミュータント・パニック!』(原題:Teenage Mutant Ninja Turtles: Mutant Mayhem)
監督:ジェフ・ロウ
声の出演:シャモン・ブラウン・Jr.,ニコラス・カントゥ,ブレイディ・ヌーン,マイカ・アビー,
     ジャッキー・チェン,アイス・キューブ,アヨ・エデビリ,マーヤ・ルドルフ他
 
吹替版はこの先も上映を継続する劇場が少なからずありそうですが、字幕版は無理か。
そう思いながらTOHOシネマズ西宮の上映スケジュールを確認したら、ちょうどいい時間にあるじゃないか。
 
見逃してもいいとは思っていました。
ミュータントのカメなんて別に見たくもないし、実写版の『ミュータント・タートルズ』(2014)が全然面白くなかった。
そうそう、その年のゴールデンラズベリー賞に複数部門にわたってノミネートされていましたよね。
そんなわけでテンション低め、でも字幕版を観られるなら歓迎
 
15年前のこと。
TCRI(テクノコズミック研究所)では、突然変異誘発剤の発明者バクスターを雇っていた。
しかし孤独なバクスターは変異した動物や昆虫を自らの家族にしたいと考え、
また、この薬剤が悪事に使われることにも疑念を抱きはじめて裏切りに走る。
TCRIの所長シンシアは部下をバクスターのもとへ送り込み、彼の研究記録をすべて回収しようとする。
 
バクスターは死亡し、大半のものはTCRIが持ち帰るが、
こぼれ落ちた薬剤の一部がニューヨークの下水道に流れ、ネズミのスプリンターがそれを浴びる。
突然変異した彼が地上に出てみると、驚いた人間に襲いかかられる。
命からがら地下に戻ると、自分と同じように薬剤を浴びた子ガメが4匹いた。
 
何もわかっていない子ガメたちを見捨てられず、育てることにしたスプリンター。
人間とは決して関わらないように教え込み、もしものときのために忍術を修得させる。
子ガメたちが地上に出るのは夜の買い出し時のみで、人間界への興味は募る一方。
 
ある夜、屋上から地上を眺めていると、ピザを運ぶ女子高生エイプリルと目が合う。
エイプリルとカメが言い合っているうちに彼女のスクーターを盗む奴が現れ、
責任を感じたカメたちはスクーターを奪い返すことに。
 
ほかの人間たちとは違い、エイプリルはミュータントのカメを嫌悪しない。
彼女はジャーナリスト志望らしく、学校新聞の記事のためにカメたちを取材したいと言い出して……。
 
すみませんね、カメ、カメって。ちゃんとみんな名前があるのに。
どの子がなんというのか覚えようとしたんですけど、覚えられません(笑)。
 
実写版に良い印象がなかったところ、これは結構おもしろかった。
絵もわりと好みではあります。突然変異した生物にキモいものもいるけれど。
 
声優陣も魅力的なのですが、声だけ聞いていると誰が誰やらわからない。
スプリンターにはジャッキー・チェン。これすら気づきませんでした。(–;
 
人間を恨み、皆殺しを目論む悪役スーパーフライの声はアイス・キューブが担当。
仲良くやっていこうよとカメたちが諭し、スーパーフライ以外は賛同します。
最後はおきまりのパターン、ミュータントと人間が協力してスーパーフライに立ち向かう感動的な展開。
ちょっとスーパーフライが気の毒にすらなりましたが、この見た目は無理だ。同情できない。(^^;
 
映画ネタもちょこちょこあるから、映画好きならより楽しい。
ありますよね、続編。
心待ちにはしないけど、あれば観に行くでしょう。

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『Threads of Blue』

『Threads of Blue』
監督:宗野賢一
出演:佐藤玲,野村宏伸,筒井真理子,荒田陽向,広山詞葉,佐渡山順久他
 
十三・第七藝術劇場とシアターセブンの会員証の有効期限が9月30日であることに気づく。
そういえば会員制度が大幅に改定されるというお知らせも来ていたような。
9月中に更新するほうがお得だったような気がして、仕事帰りに車を飛ばしました。
 
ところが、9月中に更新するほうがお得というのはまったく気のせいだった模様。
いや、お得かどうかは考え方次第なのですが、9月いっぱいでサポート会員制度が廃止されるそうな。
サポート会員制度というのは、1万円払って映画鑑賞券を6枚もらうやつ。
その6枚は招待券とは異なり、使えば通常鑑賞のとき同様にスタンプカードに押印してくれます。
 
この制度がなくなって、10月から新たに発足するのがパートナー制度。
スタンプカードに押印はしてくれない招待券を3枚くれて、
あとは劇場スタッフとのお茶会や映画監督との交流会などに参加する権利があるらしい。
 
せっかく十三まで来たのだから更新して帰るか、10月に入ってから出直すか。
しばし悩んだのですけれど、お茶会、私、行くかなぁ。行かないなぁ。
監督との交流会とかも私は苦手。行けばきっと面白いだろうけど、行けなくていいです。
というわけで、今までどおりサポート会員として更新しました。
去年までと違うのは、押印してくれる鑑賞券ではなくて招待券6枚になったことです。
 
さて、せっかくだから1本だけ観て帰る。
宗野賢一監督のオリジナル脚本。はい、私はオリジナル脚本好きです。(^-^)
 
スーパーマーケットに勤務する縁(えん)(佐藤玲)は両親と弟の4人暮らし。
ある晩、家族旅行に出かけたさいに山道で事故に遭う夢を見る。
夢の中の縁は炎上する車のそばで泣いていた。これは予知夢ではないだろうか。
 
とても嫌な予感がして、数日後に予定されていた家族旅行を阻止しようとする縁。
どうにも止められそうにないと思ったとき、まだ小学生の弟・晃(荒田陽向)が発熱。
両親(野村宏伸筒井真理子)は旅行を取りやめることに決め、縁はホッとする。
 
旅行が無しになったせいで、家族の食事を考えるはめになった母親・由美だったが、
父親・浩介が同じマンションの住人からバーベキューに誘われる。
由美はこれ幸いと浩介を送り出し、縁も浩介に連れられてバーベキューに参加。
 
ところがその席で隣人の百合子(広山詞葉)と別の住人が何やら言い争っているのを縁は目撃。
何があったのかわからないままでいたが、後日、縁は百合子に呼び止められて……。
 
ネタバレです。
 
予知夢だと思っていた悪夢は、すべて過去に実際に起きたことでした。
縁は自動車事故で家族を亡くしているし、晃は晃で水難事故に遭ったらしく、水を怖がっています。
でもその記憶はすべて「実験」によって消し去られ、他者の記憶と入れ替えられている。
実験をおこなう博士はこれを「命の再利用」と呼ぶのです。
 
さまざまな理由で自殺を考えていた人たち。
死に場所を求めてやってきた人々を集めて記憶を消し、新たな人生を歩ませる。
一見いいことをしているかのように思えるけれど、そうじゃない。
縁が暮らすマンションそのものが実験施設で、監視者以外はみんな即席の家族。
そのことを知らずに一生を過ごすこと。とても怖い。
 
これがまたバッドエンドでめげました。そうなるのね(笑)。
 
ところで、鑑賞前日にエキストラで出演している知人のお兄さんから連絡あり。
居るはずのシーンを目を皿のようにして見ましたが、エキストラの中に見た顔を発見するのって難しい(泣)。
エンドロールに名前があるのはしっかりと確認できました。(^^)v

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『コンフィデンシャル:国際共助捜査』

『コンフィデンシャル:国際共助捜査』(英題:Confidential Assignment 2: International)
監督:イ・ソクフン
出演:ヒョンビン,ユ・ヘジン,イム・ユナ,ダニエル・ヘニー,チン・ソンギュ,
   チャン・ヨンナム,イム・ソンジェ,パク・フン,パク・ミンハ他
 
TOHOシネマズ伊丹にて鑑賞しました。
 
どういうわけか前作の『コンフィデンシャル:共助』(2017)を劇場では観なかったのですよね。
今なら絶対見逃さないでしょう、ヒョンビンが出演しているのですから。
 
韓国の話のはずが、タイトルどおり一気に国際的になって、最初の舞台はニューヨーク。
北朝鮮の犯罪組織のリーダー、チャン・ミョンジュンがニューヨークで捕らえられる。
FBI捜査官ジャックが取り調べをおこなうはずが、
北朝鮮のエリート特殊捜査官リム・チョルリョンが北朝鮮への引き渡しを主張。
ふて腐れるジャックが護衛についてミョンジュンを平壌へ移送することに。
ところがその途中でミョンジュンの手下たちの襲撃に遭い、ミョンジュンを取り逃がす。
 
偽造パスポートを用いて韓国へと逃げたミョンジュンを追って、チョルリョンはソウルへ。
かつて大事件を解決したチョルリョンがソウルへと降り立ったという情報を得た国家情報院は、
チョルリョンの目的を探るべく、協力するふりをする刑事を募る。
しかし、チョルリョンと組むのは命懸けだと皆わかっているから、誰も挙手しない。
 
そこで、現在サイバー犯罪課に追いやられているカン・ジンテは、元の課に戻るチャンスだと挙手。
ジンテは前回チョルリョンと組んだ折に家族すら危険な目に遭わせているから、
妻はまたチョルリョンと組もうものなら離婚だと騒ぐが、
義妹のミニョンはチョルリョンに首ったけで、再会できることが嬉しくて仕方ない。
 
ところがミョンジュンを取り調べようとしたとき、今度はジャックがやって来る。
ミョンジュンが逃亡する際にFBI職員を殺害したからアメリカへ送還するのだと。
一触即発のチョルリョンとジャックの間に入ったジンテは、ここは3国合同で事件を解決しようと言い……。
 
チョルリョンにヒョンビン、ジンテにユ・ヘジン、ジャックにダニエル・ヘニー
ダニエル・ヘニーはアメリカで生まれ育った韓国系アメリカ人だそうで、確かに男前。
でも私は迷うことなくヒョンビン推し。
 
多少スベっているところはありますが、まったく飽きることのない129分。
チン・ソンギュ演じるミョンジュンをひたすら悪い奴だと思っていたら、なんのなんの。
その上にいる奴がめちゃめちゃ悪いではないですか。
そしてそれをすべて知ってハメてやろうとしていたのがミョンジュンで。
あ、ネタバレすみません。
 
イケメン2人と、美女揃いだけどオモロイ家族と、派手なアクションと、
たまにスベるけど結構笑える会話と。何も文句はありません。
ん?これにはユ・ヘジンが含まれないじゃあないか。
いえ、彼がいるからこその笑える作品です。続編も待ってるよん。

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2023年9月に読んだ本まとめ

2023年9月の読書メーター
読んだ本の数:8冊
読んだページ数:2547ページ
ナイス数:795ナイス
https://bookmeter.com/users/762098/summary/monthly/2023/9
■六人の嘘つきな大学生 (角川文庫)
『ノワール・レヴナント』が結構好きでした。それよりもこっちのほうが面白いとの噂。本当でした。こんなにも時代は変わっているのに、確かに就活だけは何十年も変わらない。私はスマホもエントリーシートもない時代に就活した世代ですが、面接やグループディスカッションなどはそのままなのですね。たったひとつの採用枠をめぐる争い。その最終選考で、自分を含む6人の中から採用に最もふさわしい人を自分たちで決めるとは。イヤミスの終わり方もあり得ると想像していたら、なんとも温かい気持ちになる「それから」。波多野くんの冥福を祈ります。
読了日:09月03日 著者:浅倉 秋成
https://bookmeter.com/books/21091110
■こちら空港警察 第1話 【単話】こちら空港警察 (野性時代連載)
最近ひと月の読書数が激減していて、なぜなのだと自問したら、ほぼ毎晩劇場に足を運んで映画を観ているからだと気づく。今月こそもうちょい読みたいと思ったときに、DMでしつこく薦められているこれなら冊数を荒稼ぎできるんじゃないかとひらめき、本は紙で読む派だけど手を出してみました。七里ファンとしてはそりゃ物足りない。でも、そんなに読むスピードが速くない私でも20分とかからずに読了できて、1冊にカウントできるお得感(笑)。そのうえなんとなく自分も空港に居合わせているような気分になれるのです。とりあえず既出の全話購入。
読了日:09月06日 著者:中山 七里
https://bookmeter.com/books/20488232
■こちら空港警察 第2話 【単話】こちら空港警察 (野性時代連載)
そんなわけで、毎晩劇場通いして映画を観て帰っても、これなら日付が変わるまでに2話ぐらい読めちゃいます。「冴子」ってどこかで聞いた名前だなと思ったら、『逃亡刑事』のアマゾネス刑事ですね。あれを読んだときにはただただガタイがよさそうで、ガル・ガドットのイメージしかありませんでしたが、これを読んだらもう少し和風な感じがしてきました(笑)。アマゾネスが冷酷非情な人と思っているふしのある警察署長の仁志村。彼の見立てに狂いはないみたい。今後どんな事件を片付けて行くのか、グランドスタッフの咲良目線で楽しめそうです。
読了日:09月06日 著者:中山 七里
https://bookmeter.com/books/20594173
■ハーメルンの誘拐魔 刑事犬養隼人 (角川文庫)
『こちら空港警察』に手を出した勢いで、長らく積んだままだった本作も読む。七里センセは著作が多すぎて、なかなか制覇できそうにありません。このシリーズは映画化されたのをきっかけにまず第4作を読んだから、綾野剛北川景子の顔しか浮かんでこない。第1作からようやく第3作に辿り着いた今も、そのおかげでより速く読めます。社会問題をいち早くご自身の小説で取り上げる腕はさすがとうなるばかり。子宮頸がんワクチンの副反応は、ちょうど本作の発行年に取りまとめられたようですね。このような思いをしている人は実際にいるかもしれない。
読了日:09月07日 著者:中山 七里
https://bookmeter.com/books/12453604
■潮騒のアニマ 法医昆虫学捜査官 (講談社文庫)
ハマり中のシリーズ。存在を数年前まで知らなかったおかげで既刊巻を大人買いしたから、まだ続けて読めるのが嬉しい。本巻の単行本が出版されたのは2016年。当時アカカミアリは硫黄島や沖縄島などでしか見られず、本巻発行の数年後に各地の港でも発見された様子。先取りしているのも凄い。今までの岩楯刑事の相棒に比べると今回の兵藤刑事にはあまり愛着が湧きません。でも赤堀先生に振り回されているうちにきっと変わる。「私を信じなさいって。悪いようにはしないから」「今まで、悪いようにしかしてこなかっただろうが」にふきました(笑)。
読了日:09月13日 著者:川瀬 七緒
https://bookmeter.com/books/13451358
■近畿地方のある場所について
感想を書くに当たり、記述を確かめたくても怖くて頁を戻れない(泣)。数々の怪異は黒丸の伏せ字にされたどこかで起こったこと。おいでおいでと呼ぶ人、意味のわからない言葉を叫ぶ人々、自殺が多発するマンション。ほら、こうして書いていると思い出してぞわぞわする。とにかく終始暗くて不気味。オカルトなんだからそれも当然か。しかも残りのページが少なくなってくると、本が「きゅるる」と軋む音がするのよ(涙)。中扉は黒地に白抜きの文字、巻末の取材資料なるものも同様で袋とじ。怖くて開けられません。読み返したくないモキュメンタリー。
読了日:09月15日 著者:背筋
https://bookmeter.com/books/21248687
■私の唇は嘘をつく (二見文庫 ク 12-2)
冒頭、ジャーナリストのキャットの様子を見て、不動産業者のふりをするメグはとんでもない詐欺師なのだろうと想像する。ところがいまいちキャットに肩入れできないまま進むうち、メグもある人物に騙された過去があり、目的があって詐欺を繰り返していることがわかります。同著者の『プエルトリコ行き477便』のほうが好みではあるものの、これも心が震える読み応え。最近は国内小説ばかり読むようになったけれど、こんなのを読むともっと海外小説を読みたくなる。落ち込むだけなら誰でもできる。「正義」と「復讐」は違うということ。これは正義。
読了日:09月22日 著者:ジュリー・クラーク
https://bookmeter.com/books/20526344
■スイート・マイホーム (講談社文庫)
斎藤工が齊藤工名義で撮った映画を観たとき、まったく予想できなかった超バッドエンドに戦慄し、これの原作は決して読みたくないと思いました。しかしやっぱり気になるじゃないですか。平屋であること、天井裏と往復するルート、妻が夫の浮気にもともと気づいていたことなど、映画版と原作では異なる点がいくつかありますが、斎藤工は巧い。本田が恐ろしいのはもちろんですが、妻が狂っていくさまが何よりも怖い。どちらもオチそのものが映し出されなくてよかったけれど、ついついユキの眼を想像してしまいます。読後感は最悪。でも面白いのが困る。
読了日:09月27日 著者:神津 凛子
https://bookmeter.com/books/17969141

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