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31回目の『ボヘミアン・ラプソディ』はScreenXで。

クイーンの来日コンサートに合わせてなのか、
ドキュメンタリー作品『フレディ・マーキュリー The Show Must Go On』の公開に合わせてなのか、
『ボヘミアン・ラプソディ』(2018)のリバイバル上映がおこなわれています。
109シネマズ箕面ではScreenXにて上映。
 
30回目を鑑賞したのが2020年の7月だったようで、ほぼ3年半ぶりだったわけですが、
あんなにもリピートしまくった『ボ・ラプ』に行かなくなったのも、弟のことがあるかもしれません。
 
弟が亡くなるひと月ぐらい前までは映画の話などもよくしていました。
『少林寺』(1982)の4Kリマスター版を私が観に行ったときはその話でたいそう盛り上がり、
『燃えよドラゴン』(1973)のDVDを弟が貸してくれるという。
貸してくれると言っても弟の余命はあとわずかだから、もう返すことはないだろうと思いながら。
 
『燃えよドラゴン』のDVDと交換で私が弟に貸したのが『ボ・ラプ』のDVDでした。
「死ぬ話でしょ。あんまり暗いのは嫌やなぁ」と言っていた弟に、
「そんなに暗くないで、大丈夫」と言いましたが、ついに弟が観ることはないまま逝きました。
 
「弟が観なかった映画」という思いがあるから、私もあれからずっと観ないまま。
同様に弟は観なかった映画だけど、弟が亡くなるちょうど1週間前に公開された『トップガン マーヴェリック』(2022)のほうが、
弟と交わした言葉などを思い出してリピート鑑賞すること34回
『ボ・ラプ』の鑑賞記録をあっというまに抜き去ってしまったのでした。
 
久々に観た『ボ・ラプ』は、観まくっていた頃よりもラミ・マレックの誇張された口元が気になる。
彼演じるフレディ・マーキュリーの身勝手な台詞や態度に、こんな酷い奴やったっけなどとも思いながら(笑)、
ベン・ハーディはやっぱりカワイイよなとか、マイアミ役のトム・ホランダーの声が渋いなぁとか、あの頃と同じ感想を再び持つ。
 
ライヴエイドのシーンにはやっぱり感動。
ScreenXで観ると、会場にいるかのような気持ちになれますが、
いちばん良いのはやはり109シネマズ大阪エキスポシティのIMAXシアターで観るレーザーGT版だと思います。
あの劇場で客が私ひとりだった興奮はいまだに忘れられません。
 
そういえば、弟が観たいというので買った『デッド・ホスピタル』(1988)のDVDも観ないまま死んじゃいました。
なんでこんなの観たいって言っていたのかなと思ったら、弟が上海に駐在していた頃、
『アメリカン・ショート・ショート』というDVDを見つけて私に買ってきてくれたことがありました。
そのDVDのうち、「真夜中の踏切で女性が一人で車で立ち往生しているときに怪しい男に車を揺すられる話」を観た私が、
「この女優さん調べてみたら『デッド・ホスピタル』にも出てるね」と言ったそうな。
で、どこかのビデオ屋に行ったときにたまたまそのビデオを発見して弟に買って帰ったらしい。
だけど今はもうビデオは観られないしと、DVDを新たに見つけて弟に買ったのです。
入院時に観ようとしたそうですが、さすがに病床でこんなタイトルの映画を観るのは気が引けると言っていたら(笑)、
結局観ないままになってしまって。私もこんなおぞましそうな映画を観るのは無理だから、飲み友だちの兄さんに進呈しました。
 
余談が長くなりました。いろんなことを思い出します。

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『罪と悪』

『罪と悪』
監督:齊藤勇起
出演:高良健吾,大東駿介,石田卓也,市川知宏,勝矢,奥野壮,坂元愛登,田代輝,柴崎楓雅,
   石澤柊斗,深澤幸也,大槻ヒロユキ,守屋茜,本田旬,村上淳,佐藤浩市,椎名桔平他
 
前述の『映画版 ギヴン 柊mix』の後、同じくTOHOシネマズ西宮にて。
気になるから観に行こうか、だけどこれを観に行くと帰りが午前0時を回るのよねと躊躇していたところ、
知り合いの兄さん(=エキストラが趣味)が出演していると教えてもらい、確認すべく。
 
監督はこれが長編デビュー作となる齊藤勇起で、自身によるオリジナル脚本
 
中学生の阪本春(坂元愛登)、吉田晃(田代輝)、朝倉朔(柴崎楓雅)、正樹(石澤柊斗)は
同じサッカー部に所属する親友同士だったが、ある日、河原で正樹の遺体が発見される。
 
前日に正樹が一人暮らしの中年男のもとへ立ち寄っていたことを知った3人は、
そいつが何か知っているにちがいないと家へ押しかける。
そこにあったのは、血のついた正樹のスパイク。犯人はこの男で確定だろう。
怒りに駆られた朔が男をシャベルで殴打し、男は死んでしまう。
春は、呆然とする朔と晃をその場から逃がすと、ひとりですべての罪をかぶる。
 
20年後、刑事となっていた晃(大東駿介)は、父親の訃報をきっかけに故郷へと戻る。
朔(石田卓也)はひきこもりの双子の弟の面倒を見つつ、相変わらず父親と農家を営んでいた。
春(高良健吾)はといえば、少年院を出た後に事業を興し、寄る辺ない不良少年たちを預かって更生に手を貸していた。
 
繁華街の店で若者がどんちゃん騒ぎをしているとの通報で警察が駆けつけるが、
ほぼ無罪放免の様子を見て晃はおかしく思う。
暴力団が幅を利かせ、警察ともつるんでいる様子。そしてそこに春も絡んでいるように見える。
晃は春を訪ねてその辺りのことを聴き出そうするのだが……。
 
毎日が楽しくて仕方なかった少年時代に影を落とす殺人事件。
予告編を観てすぐに思い出したのは『追憶』(2017)です。
でも『追憶』は豪華キャストの割に腹立たしいほどの茶番でした。
それを思えばこっちは相当の見応えがあります。
 
村上淳は組長役よりも刑事役のほうが似合いそうで笑った。
そんな彼と渡り合う春役の高良健吾はこの役が最高に似合っています。
恋愛ものに出ているときの彼よりもこんな彼のほうが好きですね。
 
暴力団と警察幹部との間を渡り歩く春が思い描く絵がこれで、
この程度で許してもらえたのかと思うとそこはちょっと弱い。
20年前の事件のとき、決してガタイがいいとはいえない少年が死んだ大の男をひとりで運べたのかとか、
どんでん返しの真相では、河原まで運べるとは思えなくて頭をひねる。
でもこれが初監督作であるうえにオリジナル脚本なのですから、今後はさらに期待できそうです。

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『映画 ギヴン 柊mix』

『映画 ギヴン 柊mix』
監督:橋本能理子
声の出演:矢野奨吾,内田雄馬,中澤まさとも,江口拓也,今井文也,坂泰斗他
 
明日UPするこの日の本命作品を観るためにはTOHOシネマズ梅田か西宮まで行かねばならず、
電車で行くならともかく、車で行くなら西宮しかあり得ません。
というわけでTOHOシネマズ西宮へ向かい、本命までの時間潰しに観たも同然の作品。
 
とはいうものの、前作の『映画 ギヴン』(2020)はちゃんと劇場で観ています。
原作はキヅナツキのボーイズラブコミックで、TV版アニメもたいそう人気のようです。
男性同士の絡みそのもののシーンはありませんが、それなりにそんなシーンはあるので(どんなシーンやねん(^^;)、
鑑賞に年齢制限ありかと思っていたら、なしのG指定らしい。へ~っ。
でもこれ、親子で観に行ったら「あれは何をしているの?」とか聞かれたりしませんか。
イマドキの子どもはこれしきで驚かないのかしらん。(^o^;
 
さて、客はかなり入っています。そして私が観た回は100%女性客。
登場人物は全員イケメンだし、アニメといえども目の保養になります。
『劇場版 SPY×FAMILY CODE: White』を観て以来、Netflixで“SPY×FAMILY”にハマっている私としては、
黄昏ことロイド・フォージャーの声を担当している江口拓也が出ているのも嬉しい。
 
本作は2020年の劇場版の続編で、2部作として作られた前編。
 
“given”のギタリスト上ノ山立夏は、ボーカルに佐藤真冬を迎えてライブを成功させたものの、
フェス出場を賭けたコンテストで惜しくも脱落。
そのコンテストに通ったバンド“syh”はデビューを決める。
 
syhのベーシスト鹿島柊は、ギタリスト不在のsyhの一時的なサポートメンバーとして立夏を抜擢。
「なんで俺が」と思いつつも練習に参加するようになった立夏。
 
柊はsyhのドラマー八木玄純(しずすみ)と小学校時代からの幼なじみ。
いつも一緒にいるのが当たり前で、特に意識したことはなかったはずなのに、
柊はある日、自分がどうしようもなく玄純を愛していることに気づき……。
 
本作に関してもほかのアニメ作品と同様に前知識ゼロ、予習も復習もしていませんから、
どうやら誰かが亡くなっていて、それが真冬の恋愛相手だったと私が知るのはかなり話が進んでから。
 
年齢制限なしであることに驚いたように、目のやり場に困るシーンや台詞はまぁまぁあります(笑)。
でも、『世界一初恋』なんかもそうでしたが、会話のテンポが良くて面白いし、
恋愛もので男性と女性というところが男性同士に変わっただけと思えば、直視してもよいか。
いやいやいや、男性と女性だとしても、これはこれで親子で観ると恥ずかしいでしょ。(^^;
 
演奏される曲自体は好みではないけれど、いろんな音が聴けるのは楽しい。
楽器の練習ができる格安物件を探していた梶秋彦(声を担当するのは江口拓也!)が
屋上の事故物件を見つけるシーンも楽しかった。
 
この後まだ後編があるわけですね。前編を観ちゃったら、後編も観なければなるまい。

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『バッドランド・ハンターズ』

『バッドランド・ハンターズ』(英題:Badland Hunters)
監督:ホ・ミョンヘン
出演:マ・ドンソク,イ・ヒジュン,イ・ジュニョン,ノ・ジョンウィ,アン・ジヘ,チャン・ヨンナム他
 
先月末からNetflixにて独占配信中の韓国作品。
いかつくて可愛いデブ、いや、マッチョなマ・ドンソク主演作を見逃すわけにはいきません。
今回も無敵の強さを誇る兄貴。こんなディストピアものでも笑わせてくれます。
 
それにしても目に映る風景が『コンクリート・ユートピア』とそっくりだと思っていたら、
本作はその続編という位置づけらしいではないですか。
続編と言われても、あの後こうなったのかなどと考えると、ちょっと頭がこんがらがる。
それぞれ別の監督が同じ設定で撮った作品として観るほうが良いかもしれません。
 
大地震に見舞われて終末を迎えたといわざるを得ないソウル
独り者のナムサンは、彼を慕う若者チェ・ジワンと共に乾いた田舎の村に暮らす。
荒野を歩き回ってはそこらの生き物を狩って捌き、同じ村にいる人々に売るのだ。
食糧不足に悩まされている村では、彼らが狩る獲物は貴重。
誰も金など持っていないから、衣類などと引き換えにナムサンとジワンは獲物を渡す。
 
ジワンが密かに恋心を寄せているのは、祖母と二人暮らしの少女ハン・スナ。
かつてナムサンから命を救われたスナは、いつも感謝の気持ちをナムサンに表す。
ジワンはそれが少し面白くないが、ナムサンが頼りになるのは事実。
 
ある日、謎の一団が村に現れ、子どもがいる家族をもっといい場所へ連れて行くと言う。
地震に遭っても奇跡的に倒壊しなかった唯一のマンションは“ユートピア”と呼ばれており、
そこへ行けば飲食に困ることはない。子どもには良い生活をさせたいのだと。
祖母も連れて行けるならと、スナもユートピアへ向かうことに。
 
ところが途中で祖母とは引き離され、到着したユートピアはどこかおかしい。
実は、ここを統括する博士ヤン・ギスは、亡くなった自分の娘を生き返らせたい一心で、
十代の子どもたちを集めては実験を繰り返していたのだ。
 
荒野で狩りをしているときにスナの祖母が殺されているのを見つけたナムサンとジワンは、
スナが連れて行かれたのはとんでもない場所で、彼女の身にも危険が及ぶと気づく。
ユートピアへ向かおうとしたところ、特殊部隊の軍曹だったという女性イ・ウノと知り合う。
彼女は、ギスの目論見を知りながらそれに従っていた上官に反発したせいで殺されかけた。
今はユートピアの地下に監禁されているであろう自分の部下を救出したいと思っている。
 
ナムサンとジワン、ウノの目的地は同じ。3人は協力することになり……。
 
ギスの実験により、軍人たちもゾンビ化してなかなか死にません。
こんなになってまで生きていたいだろうかと思うのですけれど、思います?
本当に死ぬことになったら、どうなっても生きたいと思うものなのか。
それは私がまだそうなっていないからわかりません。亡くなった弟に聞いてみたい気はする。
 
結構グロくて直視できないシーン多数(笑)。
作品として抜群の出来ではないけれど、マ・ドンソクとジワン役のイ・ジュニョンとのコンビは良い感じで楽しい。
イ・ジュニョンはアイドルグループ“U-KISS”のメンバーだそうで、グループでの活動時はJUN(ジュン)名義とのこと。
イ・ジュニョンの名前で検索したらほかにも数名出てきたのですけれど、
『隣人の妻』とか『義姉へのあこがれ』とかあきらかに違うやろというドラマに出ている人ばかり。はい、余談です。(^^;
それはそうと、いちばんカッコイイのは女軍曹ウノ役のアン・ジヘ。
私は初めて見る女優だけど、覚えておきたい。
 
マ・ドンソクを観るならこんなのよりも普通に刑事役とかヤクザ役のほうが好きだけど、まぁこれもいっか。

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『ダム・マネー ウォール街を狙え!』

『ダム・マネー ウォール街を狙え!』(原題:Dumb Money)
監督:クレイグ・ギレスピー
出演:ポール・ダノ,ピート・デヴィッドソン,ヴィンセント・ドノフリオ,アメリカ・フェレーラ,ニック・オファーマン,
   アンソニー・ラモス,セバスチャン・スタン,タリア・ライダー,シェイリーン・ウッドリー,セス・ローゲン他
 
前述の『僕らの世界が交わるまで』を観たあと、TOHOシネマズ梅田へ移動して。
 
ポール・ダノの顔が苦手なんです。って毎回書いているようです。
でも良い役者なんでしょうね。嫌な役のときはこれ以上ないくらい嫌な奴、良い役のときは良い顔に見えてくる。
これは圧倒的に後者だったため、ちょっと好きになっちゃいましたね(笑)。
 
2021年に起きた実話に基づく。めっちゃ面白かった。
 
マサチューセッツ州ブロックトンに暮らすキース・ギルはごく普通のサラリーマン。
妻のキャロラインと生まれてまもない愛娘と3人で幸せな日々を送っている。
 
金融アナリストであるキースは、毎日の暮らしのかたわら、
投資アドバイザーの“ローリング・キティ”として動画配信をおこなう密かな人気YouTuberだが、
大好きなコンピュータゲーム小売店“ゲームストップ”の株に注視していた。
 
2020年、コロナ下でゲームストップ株が下落していることに気づいたキースは、
その理由がヘッジファンドの空売りであることにも気づく。
キースはゲームストップ株がいかに魅力的かを説き、正当に評価すべきだと配信で訴えて、
自ら全財産をゲームストップ株につぎ込む。
 
賛同した小口投資家が次々と現れ、それぞれがゲームストップ株を買いはじめる。
「ダム・マネー(愚かな投資)」だと嘲笑っていたヘッジファンドだったが、
小口投資家の買いは止まることなく増えつづけ、ついにヘッジファンドを脅かすのだが……。
 
お金はあるところにはある。
総資産何十億何百億ドルという金持ちたちがさらに儲けようと空売りします。
 
私は株についてまったく知りません。本作を観ても、その仕組みは全然わからない。
だけど、金持ちがさらに儲けるための違法な手段がまかり通り、
今日死ぬほどではないにせよ、預金はせいぜい数十万から数百万円、
人によっては数万円てな一般庶民がわずかな楽しみにしている投資がつぶされる。
 
一般庶民だって儲けたい。金持ちになりたい。
でもこれはヘッジファンドに対する宣戦布告で、自分たちを舐めてんじゃねぇよというものだから、
いくら株価が上がっても、キースが売らないならと、誰も売ろうとしません。
 
キース役のポール・ダノ、彼を信じて共に株を勉強し、戦う妻キャロライン役のシェイリーン・ウッドリー
最初はクズ野郎に思えたキースの弟ギル役のピート・デヴィッドソン
キースを応援する人々のひとり、病院勤めのシングルマザー、ジェニー役のアメリカ・フェレーラや、
ゲームストップの1店舗の社員マルコス役のアンソニー・ラモスなど、みんな良かった。
余談ですが、驚いたのはそのマルコス役の上司としてデイン・デハーンが出演していたこと。
彼は若手の有望株で売れっ子になりそうだったのに、なぜにこんなチョイ役!?
 
ウォール街のお金の話は、株のことが何もわからなくても面白いですね。
それがこんな話だと余計に。なんか、『サマーウォーズ』(2009)みたいじゃないですか。
好きなんだもの、みんなで応援するやつ。

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