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『カラオケ行こ!』【成田狂児 大生誕祭 絶唱応援上映】

たいして客の入りが良いとは思えなかったのに、原作ファンの間で良作だと噂になったのか、
じわじわロングランの末に一旦上映が終了するも再上映されるようになった『カラオケ行こ!』
4月初めには【岡聡実 大生誕祭】と銘打って上映、
そして今回は綾野剛演じる成田狂児が5月5日生まれということで【成田狂児 大生誕祭】。
しかも発声OKの絶唱応援上映が催されました。TOHOシネマズなんばへ。
 
思えば本作の応援上映は塚口サンサン劇場で早くから催されていました。
が今日明日いつ亡くなっても不思議はない、3週間はもつことがあったとしても、
あとひと月は絶対にもちませんと主治医から電話をもらったのは塚口にいるときでした。懐かしい。
 
さてさて、私は基本的に何でもひとり。これももちろんひとりで予約。
後方の端っこ席を取って、ほかの客の応援ぶりを見るのが楽しい。
 
本編前にメイキング映像や綾野剛のコメント映像が流れて早くもテンションが上がります。
「狂児」と書いて「きょうじ」、彼の誕生日が「こどもの日」というのがいいですよねぇ。
 
応援上映のために気合いを入れてきた人が多いと見えて、最初から声かかりまくり。
「カッコイイ!」「足長っ!」などなど綾野剛に声援が飛ぶ。
冒頭、齋藤潤演じる聡実が合唱部のメンバーと離れて階段を降りようとするシーンでは、
「そっち行ったらアカン」などという声も。
 
聡実の部屋が映れば、「そのたこ焼き何!?」とか「右上の算盤が気になる」という声も。
坂井真紀演じるオカンと聡実との会話には「このやりとり好き!」。
スベリ気味のかけ声もあるものの、みんながこうして楽しめる上映、大好きです。
 
またあれば行きたいと思う。
細々とでもどこかで上映が続いてほしい『カラオケ行こ!』なのでした。

—–

『デーヴダース』

『デーヴダース』(原題:Devdas)
監督:サンジャイ・リーラ・バンサーリー
出演:シャー・ルク・カーン,アイシュワリヤー・ラーイ・バッチャン,マードゥリー・ディークシト,ジャッキー・シュロフ
 
NGK→TOHOシネマズなんばで『マリウポリの20日間』→第七藝術劇場でこれ。
“ゴールデンウィークインド映画祭”で上映されておりまして、鑑賞料金は2,000円。
だけど、2,000円だからということで、スタンプを2個押してくださいました。
 
ちなみにナナゲイの“インド映画祭”のラインナップはこれを含めて4本で、
未見だったのは本作のみだったわけですが、2002年の作品って、20年以上前じゃあないか。
 
現在58歳だから、本作のときは30代だったのか。うーむ、タイプとは言えません。
本作の中では彼のことをさんざん「美しい」と言っているけれど、どやねん。
 
大地主の息子デーヴダースが弁護士となり、10年ぶりにロンドンから帰国することに。
母親のカウシャリヤは嬉しくてたまらず、息子の帰宅を誰よりも待ちわびているというのに、
デーヴダースが帰国して最初に会いに行ったのは、母親ではなくて幼なじみのパーロー。
 
デーヴダースとパーローはただの幼なじみではなく、お互いに想いを寄せ合っている。
デーヴダースの兄嫁クムドは、姑カウシャリヤが息子のことばかり気にかけるのが面白くなくて、
母親を差し置いてパーローに先に会いに行ったとカウシャリヤにチクるなどして事を荒立てる。
 
パーローの母親スミトラは、わが娘とデーヴダースが結婚する事をつゆとも疑っていなかったが、
カウシャリヤはそれを受け入れたふりをしてスミトラを呼び出し、
さんざんコケにしたうえで、卑しい身分のアンタの娘を自分の息子の嫁にするわけがないと嘲笑う。
 
騙されて見下され、怒りに燃えるスミトラは、パーローをもっと凄い大地主のもとへ嫁がせるのだが……。
 
いや〜、もう、絢爛豪華。キラキラしているお屋敷とか衣装とか宝飾品とか、見ているだけで楽しい。
そこに惹かれて183分、1秒も目を閉じることはなかったのですから、面白かったのでしょう。
だけど、物語を振り返ってみると(振り返るまでもなく)、グダグダだと思うのです。
 
大地主とフツーの地主の間には凄い差があるのでしょうけれど、パーローの家だってじゅうぶん以上にデカい
だから「身分違いの恋」にイマイチ説得力なし。
そして、親を怒らせて想い人と結婚できなかったデーヴダースってば、
3時間超の作品のうち、3分の2ぐらいは酔っぱらっています。
こんなどうしようもない酒浸りの男を見ているだけで引っ張る引っ張る。
 
パーロー役のアイシュワリヤー・ラーイ・バッチャンと、
デーヴダースを介抱する娼婦チャンドラムキー役のマードゥリー・ディークシトがめちゃめちゃ綺麗。
美人ふたりを見ていられたおかげで最後までもったようなもの。
 
インドの女性観や結婚観にちょっと嫌悪感も抱いてしまいます。
本作から20年経って、どれくらい変わったのかなぁ。

—–

『マリウポリの20日間』

『マリウポリの20日間』(原題:20 Days in Mariupol)
監督:ミスティスラフ・チェルノフ
 
GW後半初日、実家で両親が使っていたマットレスを臨時収集に出してからなんばへ。
が亡くなる前に予約していたNGKで漫才と吉本新喜劇で大笑いした後、
TOHOシネマズなんば別館で本作を鑑賞。
 
AP通信のウクライナ人記者ミスティスラフ・チェルノフによるドキュメンタリー映像が
こんなふうに映画となって世界中で公開されています。
 
よく名前を聞くハルキウはウクライナの北東部の都市。マリウポリは南東部の都市。
2022年2月、記者チェルノフが取材を進めていた頃、ロシアがウクライナへの侵攻を開始
「戦争は静かに始まる」という、チェルノフ本人のナレーションが頭に残ります。
 
海外メディアは次々とウクライナを脱出しますが、チェルノフはそのまま残る。
ロシア軍に包囲されていく街で、まさに命懸けの取材を敢行するのです。
 
ロシアはウクライナを兵糧攻めに。
民間人は攻撃を受けることはないと思われていたのに、爆弾が民家に落ちてきます。
電気や水が使えなくなり、食糧も底を突きそうになるばかりか、
病院では薬が入って来ず、窓際は危険だからベッドを廊下に並べる。
 
凄絶で、直視するのが怖くなる映像。
よりによって病院を狙って砲撃するなんてあり得ない。しかも産科病棟ですよ。
妊婦の骨盤は砕かれ、胎児の死を体で感じ取った母親は「殺してくれ」と叫んだそうです。
 
サッカーを楽しんでいた少年を殺さねばならない理由がどこにあるのか。
生まれてまもない赤ちゃんを殺す理由がどこにあるのか。
映像に絶望が漂っていて、それでも生まれてくる命には涙が出る。
 
これをフェイク映像だとニュースで流すロシア。
すべての国民を騙し洗脳するロシアは北朝鮮と同じ。
こんな国に生まれなくてよかったとつくづく思ってしまうのです。
 
この人たちに早く故郷を返してあげてください。

—–

『リバウンド』

『リバウンド』(英題:Rebound)
監督:チャン・ハンジュン
出演:アン・ジェホン,イ・シニョン,チョン・ジヌン,チョン・ゴンジュ,キム・テク,
   キム・ミン,アン・ジホ,イ・ジュンヒョク,キム・ジンス,チャン・ヒョンソン他
 
前述の『あまろっく』の次に、同じくなんばパークスシネマにて。
 
実話に基づくスポ根韓流映画。面白くならないわけがない。
2012年にあったことなのだそうです。
 
伝統はあるものの、昔と違って弱小チームになりさがってしまった釜山中央高校バスケットボール部
あまりのダメっぷりに、就任したコーチは次々と辞め、何人かいた部員も今は2人のみ。
ついには校長が廃部を言い渡そうとするが、OBが黙っていないかもしれないと、
教頭以下の教師たちが安月給でも来るコーチを雇って形だけ存続させましょうと校長を説得する。
 
そんなバスケ部のコーチとなったのは、高校生当時はMVP選手に選ばれたこともあったのに、
その後は鳴かず飛ばずで冴えない日々を過ごしていたカン・ヤンヒョン(アン・ジェホン)。
「形だけのバスケ部」の「形だけのコーチ」のはずが、ここは一発逆転の人生にしたい。
まずは部員を集めて試合に出られるようにしようと、各校選手のデータを集めはじめる。
 
スター選手として崇められながら身長の伸びが止まると同時にスランプに陥っているチョン・ギボム(イ・シニョン)。
かつてはギボムのチームメイトであったが脚を傷めて逃げ出したペ・ギュヒョク(チョン・ジヌン)。
高身長を買われてサッカー部からバスケ部に移ることになったホン・スンギュ(キム・テク)。
ストリートボールを楽しんでいたところをスカウトされたチョン・ガンホ(チョン・ゴンジュ)などなど。
ヤンヒョンの元教え子で将来を有望視される生徒も入部したおかげでそこそこ以上に強いチームになるはずが……。
 
驚いたのは、大会試合当日に明らかになる選手の引き抜き。
スポーツ選手として全国的に認められると後の人生にも影響が及ぶのはインドと同じか
親も必死だから、少しでも強いチームに子どもを入れたい。
子ども本人がこのチームに居たいと願ったとしても、親が移したければそうなるのですね。
当日会場に行ってみると、昨日まで自分のチームにいた選手が相手チームに引き抜かれているなんてビックリ。
 
強豪校には余るほどの部員がいて、こちらの釜山中央高校にはたった6人。
1人怪我をすれば交代選手がいなくなり、ぜぇぜぇ言いながらコートを駆け回る。
 
選手(ほぼ)みんなイケメンでカワイイから、俄然応援したくなります。
特にイ・シニョンとチョン・ジヌン。チョン・ゴンジュもいいねぇ。
後からチームに入るホ・ジェユン役のキム・ミンがなかなか泣かせるし、
第二のマイケル・ジョーダンを自負するお調子者ながらスター性ありのチョン・ジヌク役のアン・ジホも○。
そして一応ヘッドコーチのイ・ジュンヒョクが笑わせてくれます。名バイプレイヤー
 
楽しかった!

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『あまろっく』

『あまろっく』
監督:中村和宏
出演:江口のりこ,中条あやみ,松尾諭,中村ゆり,中林大樹,駿河太郎,紅壱子,
   久保田磨希,浜村淳,後野夏陽,朝田淳弥,高畑淳子,佐川満男,笑福亭鶴瓶他
 
久々に仕事帰りになんばパークスシネマまで行ってみました。
 
聞くだけで「えーっ」とゲンナリしませんか。
だって、笑福亭鶴瓶(72歳)の再婚相手が中条あやみ(27歳)という設定ですよ。
私のいちばん苦手な、大嫌いな、オッサンの妄想でしょ。
それでも江口のりこ主演で尼崎が舞台ならスルーするわけにはいかず。
 
タイトルの「あまろっく」とは「尼ロック」、尼崎閘門(こうもん)のことで、
尼崎市の海抜ゼロメートル地帯に海水が流れ込むのを防いでいるそうです。
 
尼崎で小さな鉄工場を営む家に生まれた近松優子(江口のりこ)。
いたって能天気な父親・竜太郎(笑福亭鶴瓶)のようにはなるまいと、
幼少時から勉強にもスポーツにも勤しみ、見事京都大学に入学。
ボート部では優れた成績を残し、東京の一流企業に就職。
会社でもトップの営業成績をあげていたが、人格が災いしてリストラされる。
 
致し方なく尼崎の実家に戻り、無職のまま8年が経過した頃、竜太郎が突然再婚すると宣言。
しかも相手の女性・早希(中条あやみ)は20歳の美人。
アラフォーの優子の継母が年齢およそ半分の早希とは唖然呆然。
 
戸惑う優子の気も知らず、一家団欒に強い憧れを抱く早希のペースで毎日が進むが、
ある日のジョギング中に竜太郎が急逝。家には優子と早希が残されて……。
 
ネイティブばかりをそろえた関西弁映画の気持ちのよいことよ(笑)。
江口のりこにあまり関西弁のイメージはなかったのですけれども、
さすが播磨国出身、ガラが悪すぎてドン引き、笑いました。
 
駿河太郎は優子の幼なじみで今は屋台おでんの店主の役。鶴瓶の息子だから関西弁は当たり前。
優子の見合い相手役を演じる中林大樹のことを私は本作で初めて知りましたが、
そうでしたか、彼が竹内結子の再婚相手だったのですね。ちょっと宅間孝行似のイケメン。
 
竜太郎の会社の社員役の久保田磨希、ベテラン職人役の佐川満男、
若手職人役の朝田淳弥(彼もイケメン)などなど、み~んな関西人で、
竜太郎と死別した先妻役の中村ゆりまで大阪出身だったとは。
 
何でもよく出来るけれど、常に人を見下した態度で接してきた優子。
自分とは真逆のタイプの早希に嫌悪感を抱いて悪態をつくけれど、
早希はまったく動じないどころか、家族で喧嘩できることを幸せにすら感じています。
こうして振り回されているうちに絆ってできあがっていくものなのですねぇ。
 
オッサンの妄想的設定が嫌だったとはいえ、
早希のほうが竜太郎を押し倒したというくだりはあっけらかんとしていてOK。
生々しい話にならなくてよかった。そんなだったらゾッとする(笑)。
 
阪神・淡路大震災の映像も出てくるので、つらい人にはつらいかもしれません。
それでも、関西人ならばぜひ。

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