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今年観た映画50音順〈あ行〉

13回目となりました。年末の恒例におつきあいください。

先週の金曜日までに劇場で観た作品194本はすべてUP済みなので、
ここに挙げるのはそれ以外のDVDで観たものばかり。
あくまで書きそびれていた作品を挙げているだけなので、
好きだったとか嫌いだったとかは関係ありません。
どれも今年レンタルが開始されました。
製作年が2012年以前の作品についてはそれを明記しています。
これらは去年もしくは今年公開され、今年DVD化された作品です。
ネタバレ御免。

《あ》
『愛の渦』
ハマの番長と同姓同名の劇作家で、
『ボーイズ・オン・ザ・ラン』(2009)では映画監督デビューも果たした三浦大輔監督。
彼が率いる劇団の代表作を映画化したのが本作。
閑静な住宅街にある豪華マンションの一室で営業されている裏風俗。
男性20,000円、女性1,000円を払えば、少人数の乱交パーティーに参加することができる。
ある晩、ここに集まった「ヤリたくて仕方がない」男女8名。
ニート(池松壮亮)、女子大生(門脇麦)、フリーター(新井浩文)、サラリーマン(滝藤賢一)、
OL(三津谷葉子)、保母(中村映里子)、童貞(駒木根隆介)、常連(赤澤セリ)が、
全員バスタオル1枚という姿で言葉を交わしはじめるのだが……。
セックスシーンがばんばん出てくるR18+作品ですが、エロさは皆無。
本来の目的に到達する前のぎこちない会話や、
第1戦が終わってから多少慣れて変化を見せる会話がとても面白い。
この裏風俗経営者役の田中哲司(=仲間由紀恵の旦那さん)と従業員役の窪塚洋介が実にいい味。
ラストシーン、朝の光のなかで窪塚洋介が受信するメールの一文があたたかい。

《い》
『インフェルノ 大火災脱出』(原題:逃出生天)
双子の監督、パン兄弟による香港作品。
ともに消防士の兄弟ダーグンとクン。
人命救助に限界を感じていたクンは退職、数年後に消防のプロとしてビジネスを始める。
同時期、ダーグンは身重の妻シーラの不安を和らげようと辞表を提出。
最後の出勤となるはずの日、クンのオフィスが入る超高層ビルで火災発生。
折しもそのビルには産婦人科で診察中のシーラが。
逃げ遅れた彼女はクンと偶然出会い、行動を共にすることに。
そこへ、消防隊を率いるダーグンも駆けつけて……。
韓国作品の『ザ・タワー 超高層ビル大火災』(2012)も今年観ました。
超高層ビルで火災発生、消防士が活躍する話というのはいずれもそれなりの面白さ。
どれも『タワーリング・インフェルノ』(1974)の二番煎じといえばそれまでですが。(^^;

《う》
『美しい絵の崩壊』(原題:Two Mothers)
オーストラリア/フランス作品。
オーストラリア東海岸のビーチタウン、入り江に建つ2軒の家。
片方に住むのはリル(ナオミ・ワッツ)とその息子イアン(ゼイヴィア・サミュエル)。
もう片方に住むのはロズ(ロビン・ライト)とその息子トム(ジェームズ・フレッシュヴィル)。
リルとロズは幼なじみの大親友で、50歳に近づいた今も強い絆で結ばれている。
イアンとトムも母親たちと同じように友情を築き、美しい青年へと成長。
いつのまにかロズに恋心を抱くようになっていたイアンは、
ある夜、気持ちを抑えられなくなり、ロズと一線を越えてしまう。
それを見たトムはリルを訪ね、この2人もまた同じ関係になり……。
もしも一流女優が演じていなければ、三流エロ作品に成り下がっていたでしょう。
登場人物も景色も美しいけれど、オバハンの妄想もいいところで、ちょっとキショい。

《え》
『エヴァの告白』(原題:The Immigrant)
アメリカ/フランス作品。
1921年、戦火を逃れてポーランドからアメリカへやってきた姉妹、エヴァとマグダ。
しかし、入国審査を受けたニューヨークのエリス島でマグダは結核と診断され、隔離処置。
エヴァ自身も難癖をつけられて入国を認められず、強制送還目前。
そのとき、移民を援助しているブルーノという男がエヴァの入国を手引きしてくれる。
紳士に見えたブルーノだが、実際は移民の女性たちを劇場で踊らせ、売春も斡旋。
敬虔なカトリック教徒のエヴァにとっては耐えがたいことだったが、
エリス島に閉じ込められているマグダを引き取るためには仕方なく……。
エヴァ役のマリオン・コティヤールの美しさには目を奪われます。
ブルーノを演じるホアキン・フェニックスが、悪い男ながら一途にエヴァを愛し、
最後には命を投げ出してエヴァとマグダを救おうとする姿が胸を打つ。
もはやアクションスターのジェレミー・レナーがやはりエヴァに惹かれる芸人役で出演。
なかなかいい味を出しています。

《お》
『オンリー・ゴッド』(原題:Only God Forgives)
タイを舞台にしたデンマーク/フランス作品。
『ドライヴ』(2011)のニコラス・ウィンディング・レフン監督とライアン・ゴズリング主演コンビ。
タイでボクシングクラブを経営しながら闇のビジネスを仕切る兄弟ビリーとジュリアン。
ある日、ビリーが何者かによって惨殺される。
知らせを受けた兄弟の母親クリスタルがタイへ。
ギャングの女ボスである彼女はジュリアンに復讐を命じるが、
ビリーが少女を殺害し、その少女の父親によってビリーが殺されたとわかる。
ジュリアンは父親の殺害を躊躇、クリスタルは激怒する。
やがてビリーの殺害現場にはほかにも複数の人物がいたと判明、
その中には刑事で神に代わって裁きを下す男チャンも混じっていた。
クリスタルは皆殺しにせよとジュリアンや部下に言いつけるが……。
血が飛びすぎて直視できないシーン多数。
クリスタル役のクリスティン・スコット・トーマスがド迫力。
エンドロールで「アレハンドロ・ホドロフスキーに捧ぐ」とあるのを見て、
ラストの両腕を差し出すジュリアンのシーンに納得。
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