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『たべっ子どうぶつ THE MOVIE』

『たべっ子どうぶつ THE MOVIE』
監督:竹清仁
声の出演:松田元太,水上恒司,髙石あかり,藤森慎吾,蒼井翔太,小澤亜李,水瀬いのり,
     東山奈央,立木文彦,間宮くるみ,大野りりあな,関智一,大塚明夫,大塚芳忠他
 
7月公開の『劇場版「鬼滅の刃」無限城編 第一章』の前哨戦とでも言えばいいのか、
『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』(2020)のリバイバル上映やら鬼滅シアター開催やらでほかの新作を上映する隙があまりない模様。
だから、毎週金曜日の新作公開を待ったところで、シネコンでは数作あるのみ。
 
本作も明らかに子ども向けでしょうし、スルーしてもいいかなと思っていたのですが、ないんだよ、ほかに観るものが。
で、109シネマズ大阪エキスポシティに観に行きました。
 
“たべっ子どうぶつ”は株式会社ギンビスが1978(昭和53)年に発売を開始したロングセラーのお菓子。
と聞いても、私は“たべっ子どうぶつ”をそれほど食べた覚えがありません。
まだまだ昭和の時代だから、お菓子は結構食べていたはずなのに、どうしてあんまり馴染みがないのか不明。
ギンビスの沿革を調べてみたら、1930(昭和5)年に宮本製菓として開業。
銀座ベーカリーへと屋号を変更した後にギンビスとなったそうで、“たべっ子どうぶつ”より前のヒット商品が“アスパラガスビスケット”。
 
本作の主人公は“たべっ子どうぶつ”の動物たちです。
 
お菓子と人間が共存するスイーツランド。“たべっ子どうぶつ”はその愛らしさを売りにするアイドル。
一番人気のリーダーを自負するらいおんくんは、最近人気をぺがさすちゃんにかっさらわれて面白くない。
ぺがさすちゃんのように飛ぶことができれば……と思った舞台ではりきりすぎて失敗。
みんなから可愛さや賢さやリーダーとしての資質を問われてちょっぴり凹みながらスイーツランドへ戻る。
 
スターの帰還ということで食事の招待を受けたらいおんくんたちは大喜び。
ところが出てくる料理はわたあめばかりだったものだから、さすがに辟易。
すると、わたあめ軍団がわさわさと出没し、らいおんくんたちを追いかける。
世界征服を企むわたあめの王様キングゴットンが目障りな“たべっ子どうぶつ”を抹殺しようとしていたのだ。
 
わたあめ以外を食べることを認めないゴットンは、ほかのお菓子を全部廃棄するように命じていた。
わたあめ軍団から逃げようとしてそのゴミ捨て場にダイブしたらいおんくんたちは、
ゴミを漁っていたちびっ子ペロのおかげで脱出するが、ぺがさすちゃんだけは捕らわれてしまう。
 
ぺがさすちゃんを助けに行くにはどうすればよいのか。
みなしごだったペロを引き取って育てるマッカロン教授と協力し、ぺがさすちゃん救済を目指す。
 
というお話です。
 
ナメていましたけれど、意外と楽しかったなぁ。
マッカロン教授がまさかの黒幕で(ネタバレすみません)、人間から笑顔を奪うための計画がこれ。
自身の子ども時代を振り返り、厳しかった親に勉強しろと言われてばかりで、お菓子は禁じられていたから。
 
らいおんくんのたてがみに変な拍子にくっついてしまったわたあめのゴッチャンが、
やむをえずたべっ子どうぶつたちと行動を共にするうち、マッカロン教授のやっていることは間違いだと思い始めます。
わたあめだってほかのお菓子と同様に子どもたちを笑顔にする。
なのにわたあめを卑下してキングゴットンに従っていたなんてと悔い、らいおんくんたちの力となります。
 
らいおんくんの声は松田元太、ぞうくんの声は水上恒司、ぺがさすちゃんの声は髙石あかり
声優初体験ですかね? みんな上手い。
 
教育的にも良いお話。
結局可愛けりゃええのかよと思わないこともないけれど(笑)。
ギンビスのお菓子が“たべっ子どうぶつ”以外にもいろいろ出てくるのが楽しいです。
しみチョココーンを久しぶりに食べたくなりました。
 
脚本が池田鉄洋(脚本家としては池田テツヒロ名義)によるものだと知ったのはエンドロールを観てから。
そりゃ面白いのも当然か。

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