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『大脱走』

『大脱走』(原題:The Great Escape)
監督:ジョン・スタージェス
出演:スティーヴ・マックィーン,ジェームズ・ガーナー,リチャード・アッテンボロー,
   ジェームズ・コバーン,チャールズ・ブロンソン,デヴィッド・マッカラム他
 
有名な作品なのに、観たことなし。
“午前十時の映画祭”で上映されているのを知り、TOHOシネマズ西宮へ。
 
1963年の作品で、上映時間168分。トイレ休憩あります(笑)。
戦闘シーンのない、異色の戦争映画と言われています。
 
第二次世界大戦中、ドイツの新設捕虜収容所。
各地の収容所で連合軍捕虜が頻繁に脱走を図ることに頭を悩ませるドイツ軍が、
わざわざ新しく収容所をつくり、脱走の常習犯をここに集めたのだ。
 
所長のルーゲルは、連合軍捕虜の大佐ラムゼイに釘をさすが、
ラムゼイ曰く、「脱走して敵軍を撹乱するのは将兵たちの義務」。
不敵な笑みを浮かべるラムゼイに、ルーゲルは気が気でない。
 
収容されて間もないうちにさっそく脱走を図った米兵ヒルツは、
あえなく見つかって、英兵アイブスと共に独房送り。
ちょうどその頃、“ビッグX”と呼ばれるバートレットが移送されてくる。
彼は過去に集団脱走を計画した将兵たちのリーダー格。
皆で外へ出るべく、250人の脱走計画を立てるのだが……。
 
3時間近い作品ですが、無駄なシーンが全然ない。
ここもうちょっと削れたのにと思うシーンがないんですよねぇ。
個々のキャラも面白くて、さまざまな特技や看守との交渉の仕方に見入ってしまう。
 
もっと歳を取った顔しかしらない名優たち、
若い頃はこんな顔をしていたんだなぁ、今は想像もつかないなぁとも思う。
たいそうなスターだったらしいスティーヴ・マックィーンって、
可愛い顔か知らんけど、ちょっとしまらん口元してませんか。
どういうところが人気の理由だったのか知りたい。
 
これは収容所の話ですが、
収容所でもそれは同じなのか、脱走して終わりじゃない。
脱走後にも時間が割かれていて、逃げる間にこんなに殺されてしまうなんて。
実話が基だということに驚愕します。
 
今回機会を逃したら、もう劇場で観ることはできなかったでしょう。
やっぱり寂しいなぁ、午前十時の映画祭が終わってしまうのは。

—–

『ヲタクに恋は難しい』

『ヲタクに恋は難しい』
監督:福田雄一
出演:高畑充希,山﨑賢人,菜々緒,斎藤工,賀来賢人,
   今田美桜,若月佑美,ムロツヨシ,佐藤二朗他
 
前述の『AI崩壊』とハシゴ、同じくTOHOシネマズ伊丹にて。
 
原作はふじたの同名人気コミック。
TVアニメ化もされていて、一昨年そのアニメにハマりました
あまりに面白くて、最後の巻を観るのがもったいなくなったほど。
実写化ってどうよと思いましたが、福田雄一監督だし、面白いでしょ。
 
26歳のボーイズラブ大好き腐女子の桃瀬成海(高畑充希)。
転職先に幼なじみでゲームオタクの二藤宏嵩(山﨑賢人)がいたために大慌て。
というのも、元カレにBLオタクゆえふられて退職するはめになった成海は、
今度の会社ではオタクだということを周囲に絶対知られたくなかったから。
成海のオタクぶりを知っている宏嵩に安易にネタを振られたくない。
 
宏嵩を飲みに誘った成海は、その心情を説明。
ならば何もかもわかっている俺とつきあえばいいじゃんと言われ、
即座につきあうことになったふたりだったが……。
 
ミュージカル仕立てとはまた考えましたね、福田監督。
高畑充希はほんとに歌が上手くて、毎度びっくりさせられます。
 
なんちゅうことない作品ではありますが、普通に楽しい。
オタクたちの会話が可笑しくて、特に私が気に入ったのは若月佑美ちゃん。
彼女、乃木坂46の元メンバーなんですってね。
面白すぎて、衝撃的。一気にファンになりました。
 
いちばんウケていたのは、愛想なしでクールなはずの斎藤工
酔っぱらって泣きわめくシーン。劇場内爆笑。
あと、アイドルオタク役の賀来賢人がぶっ壊れていてめっちゃ可笑しかった。
 
こういう世界もあるのだと楽しませてもらいました。

—–

『AI崩壊』

『AI崩壊』
監督:入江悠
出演:大沢たかお,賀来賢人,広瀬アリス,岩田剛典,高嶋政宏,芦名星,
   玉城ティナ,余貴美子,田牧そら,松嶋菜々子,三浦友和他
 
前述の『ロマンスドール』と本作の間の時期に
「らしい」って、だって3週間前のことだもの、
鑑賞メモを見なけりゃ、観た順番なんてとっくに忘れています(笑)。
 
今年10月に切れるポイントを使いにかかっております。
6ポイント使って1本タダというやつ。
あと60本は無料鑑賞できるぐらい貯まっているから、せっせと使う。
まずはこれをTOHOシネマズ伊丹にて。
 
『22年目の告白 私が殺人犯です』(2017)の入江悠監督によるオリジナル作品。
原作がコミックだったり小説だったりすることが多いなか、
監督自身によるオリジナル脚本というだけで強く興味を惹かれます。
 
研究者・桐生浩介(大沢たかお)は医療AI(人工知能)の開発に成功。
政府の認可が下りたのは、病床の妻・望(松嶋菜々子)が亡くなってから。
妻を救えなかった無念を拭えず、娘・心(田牧そら)を連れて日本を離れる。
 
それから10年後の2030年。
浩介が開発した医療AIは“のぞみ”と名付けられ、
日本国民の個人情報と健康を完全に管理し、国民の生活に欠かせないシステムに。
浩介に内閣総理大臣賞が贈られることになったと、
のぞみを管理するホープ社を経営する望の弟・西村悟(賀来賢人)から連絡が入る。
 
気乗りしない浩介だったが、心はひとりでも日本に行くと言う。
渋々帰国した浩介は英雄として迎えられる一方、
AIの出現ゆえに職を失った人々が抗議運動を繰り広げているのを目撃。
式典にも反対派が乱入し、警察庁のサイバー犯罪対策課の理事官・桜庭誠(岩田剛典)が場を収める。
 
そんな混乱のなか、突如としてのぞみが暴走を始め、
浩介がマルウェアを読み込ませた犯人と断定され、逮捕される。
心がホーム社ののぞみのサーバルームから出られなくなっていることを知った浩介は、
警察の隙をついて逃亡を図るのだが……。
 
中山七里の『スタート!』を読んだ直後だったため、
おおっ、これも「製作委員会方式」の映画やんか、
あちこちからやんややんやと口出しされてんなと思って観ていました。
それはそれで大変なのでしょうが、でも映画を作るにはお金が要りますしねぇ。
まぁこんなふうに面白いエンタメ作品ができたならよかったかと。
 
岩田くんが悪役を務めた作品って、今までにあるんですか。
これがまた憎たらしいことこのうえなくて(笑)。
逆にオイシイ役だったのが三浦友和
なんでもかんでも画面に向かっておこなう「捜査」に腹を立てるベテラン刑事役で、
コンビを組むことになった広瀬アリスを連れて飛び出しちゃう。
このコンビがすごくよくて、ふたりを主演にシリーズ化できそうなぐらいでした。
 
わかりやすい作品で、万人が楽しめるのこそ製作委員会方式作品。
悪役は最後にきっちり制裁を加えられていい気味です。
あーだこーだ口出しされてできあがった作品は、
あーだこーだツッコミ入れずに観るのがいいでしょうね。面白かった。
 
「AIに人を幸せにできるか」イコール「親に子どもを幸せにできるか」だ、
という最後の台詞にはかなり違和感をおぼえました。イコールか?

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『ロマンスドール』

『ロマンスドール』
監督:タナダユキ
出演:高橋一生,蒼井優,浜野謙太,三浦透子,ピエール瀧,渡辺えり,きたろう他
 
109シネマズ箕面にて。
 
『百万円と苦虫女』(2008)がとても印象に残っているタナダユキ監督。
私が蒼井優をなんか面白い女優だなぁと思いはじめたのは、
彼女の出世作『フラガール』(2006)よりもがむしろ『苦虫女』だった気がします。
 
原作はタナダ監督自身が2008年に発表した小説『ロマンスドール』。
ダッチワイフがこんなふうに作られるとは知らず、いろいろと目からウロコでした。
ダッチワイフを彼女にする青年の話、『ラースと、その彼女』(2007)とか、
ダッチワイフと生活する男の話、『空気人形』(2009)とか、
かつてはいろいろありましたけれど、ダッチワイフ職人が主人公の話は初めて。
あ、今はダッチワイフだなんて言わないんですね。ラブドール♪
 
東京の美大を卒業後、フリーターをして食いつないでいた哲雄(高橋一生)は、
先輩から紹介されて面接に訪れた久保田商会に着いてびっくり。
そこはラブドールを制作する会社だったのだ。
 
あまり大きな声では言えない仕事と思いきや、社員は皆あっけらかん。
造形職人の相川(きたろう)は真面目にラブドール制作への情熱を語る。
それにほだされたわけではないが、とにかく金がほしかった哲雄は就職を決める。
 
始めてみれば仕事が楽しい。
社長の久保田(ピエール瀧)、事務員の田代(渡辺えり)ら、
たくましく明るい面々に囲まれ、やり甲斐を感じる日々。
 
しかし、哲雄が初めて完成させたラブドールを見て、久保田は駄目出し。
オッパイはデカけりゃいいってもんじゃない、
巨乳より美乳だと久保田は哲雄にやり直しを命じる。
 
相川は、生身の女性の胸の型を取らせてもらうことを思いつき、
さすがにラブドール用だとは言えないから、
医療用の人工乳房のための型を取ると偽り、バイトを募る。
 
やってきたのは日ごろ美術モデルを務める園子(蒼井優)。
彼女は人工乳房のためだと信じて哲雄に胸の型を取らせ、触らせる。
 
一瞬にして恋に落ちた哲雄は、帰途に就いた園子を追いかけて告白、
交際を経てふたりは結婚するが、
本当の仕事内容を哲雄はいつまでも経っても園子に打ち明けられず……。
 
いい奴にしか思えなかった哲雄が途中からクズになり、
それと同時に夫婦の仲も冷めてゆく。
園子のことがいかに大事か気づいたときには彼女に病魔の手が。
 
彼女と懸命に向き合おうとする様子、
また、彼女を亡くしてから気持ちの整理をつけて
ラブドールを完成させるまでの姿がよかった。
 
ピエール瀧はやっぱりいいですね。
さして演技が上手いとは思えないのに、豪快で人の善い社長役がピッタリで、
彼がこうして役者を続けてくれるのは嬉しい。
くれぐれもまたドラッグに手を染めることはないようにしてください。
 
内容そのものよりも、ラブドールの制作過程に注目してしまった作品でした。

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『ティーンスピリット』

『ティーンスピリット』(原題:Teen Sprit)
監督:エリック・バルビエ
出演:エル・ファニング,レベッカ・ホール,アグニェシュカ・グロホフスカ,ズラッコ・ブリッチ,
   クララ・ルガアード,ルアイリ・オコナー,ジョーダン・スティーヴンズ他
 
前述の『母との約束、250通の手紙』と同じく、なんばパークスシネマにて。
ほかに観ようと思っていた作品があったのですが、
本作の上映がこの日で終了だったのと、大画面で観るべき作品に思えたのとで選択。
 
イギリスの田舎町、母親と二人暮らしのヴァイオレットは17歳の高校生。
ポーランド移民で、特に親しい友人もおらず、孤独な日々を送っている。
夢は歌手になることだが、母親は聖歌隊でじゅうぶんだという態度。
 
ある日、場末のパブで歌っていたヴァイオレットは、
初老の男性から呼び止められ、声を褒められる。
家まで送るという彼に危険を感じて断り、ひとりで歩きはじめるが、
そこらじゅうに不良少年がたむろしていてそれこそ危ない。
パブの駐車場に戻り、その男性に送ってほしいと頼む。
彼の名前はヴラド、実は有名な元オペラ歌手だった。
 
そんな折、“ティーンスピリット”という公開オーディション番組の予選が
地元でおこなわれると知り、クラスメートたちは皆出演すると大騒ぎ。
ヴァイオレットも応募し、予選の予選を突破するが、
予選に出場するためには保護者か後見人が必要だと言われる。
母親には相談できず、致し方なくヴラドに頼むのだが……。
 
なんちゅうことのないサクセスストーリーです。
孤独な田舎の少女がアル中気味のオッサンと知り合い、
お互いがかけがえのないものになってゆく。
最後は当然ハッピーエンドで、特筆すること何もなし(笑)。
 
でも、いいですよねぇ、少女が夢を叶える話って。
びっくりしたのはエル・ファニングの歌声。
吹替かと思ったら、彼女本人が歌っている。美声。
 
この作品を観て、『ヘヴィ・トリップ/俺たち崖っぷち北欧メタル!』を思い出しました。
田舎町ではオーディションに残ること自体が凄いことらしく、町をあげて応援。
いったいどんな偉いことしてんというぐらいの英雄扱いです。
 
歌がよかったので、大画面で観た甲斐がありました。
 
それより、同じ列に座っていたどう見ても不倫のカップルが気になる(笑)。
就活中らしく女子と、かなりのオッサンと。
平日の昼間からご苦労なことです。(^^;

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