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『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』〈IMAX版〉

『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』(原題:Spider-Man: No Way Home)
監督:ジョン・ワッツ
出演:トム・ホランド,ゼンデイヤ,ベネディクト・カンバーバッチ,ジョン・ファヴロー,
   ジェイコブ・バタロン,マリサ・トメイ,アルフレッド・モリナ,ウィレム・デフォー他
 
TOHOシネマズ西宮にて、4本ハシゴの〆。
上映開始の時点ですでに21:05。へろへろなのに149分の長尺。耐えられるかどうか。
 
“スパイダーマン”シリーズ三部作の完結編。
IMAX字幕版を鑑賞しました。こんな時間なのにめっちゃ客が入っています。
 
前作『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』(2019)でミステリオに貶められ、
スパイダーマンの正体が自分であることを暴露されてしまったピーター・パーカー。
ミステリオ殺害の疑いをかけられたものだから、途端に世間の目が厳しくなる。
彼を人殺しとなじる者の矛先は、ピーターの恋人MJや親友ネッドにも向けられ、
3人揃って入学を夢見ていたMIT(マサチューセッツ工科大学)からも
「スパイダーマンとその友人だから」という理由で不合格通知が届く。
 
自分のみならず周囲の人までも不利益を被るなんて。
この状況をなんとか変えたいと考えたピーターはドクター・ストレンジに相談。
するとドクター・ストレンジは、スパイダーマンの正体に関する記憶を全世界から消すことができると言う。
 
大喜びでそうしてほしいと頼むピーターだったが、
ドクター・ストレンジが呪文を唱えている途中で、ふと不安になる。
MJとネット、そしてピーターを育ててくれたメイおばさん、
スターク社のセキュリティ責任者ハッピーの記憶まで消されると困る。
少なくともこの4人だけには自分がスパイダーマンであることを覚えていてほしい。
 
呪文の最中にピーターがあれこれドクター・ストレンジに変更を頼んだものだから、
試みは失敗したばかりか、ほかの世界にいたスパイダーマンの敵が次々とやってきて……。
 
あれこれ出てくるもんだから、話がわからなくなるのではと心配しましたが、
もとがそれほどややこしくはないおかげで(そんな気がするだけでしょうか)、
『マトリックス レザレクションズ』みたいなまったく理解不能てなことにはなりません。
それに『マトリックス』よりずいぶんコミカルで楽しい。
 
ピーターはほかの世界からやってきた悪のスーパーヒーローたちを「治そう」とします。
彼らも元は普通の人間。元に戻してやることが使命だと感じる。
それはそれで崇高な考えだとは思う一方で、ドクター・ストレンジの言うように、
自分が治せると思うなんて、傲慢なようにも感じてしまうのです。
どの状態でいることがその人の幸せかなんて、他人にはわからないわけで。
 
とはいうものの、初代スパイダーマンと二代目スパイダーマンが飛来し、
現在のピーターと協力して悪役どもをなんとかしようとする姿は感動的。
可愛さで今のスパイダーマンのトム・ホランドが断然好きです。
 
最後の切なさったら、たまらん。キュンキュンしました。あー、切ない。
 
マーヴェル作品のお約束、すぐに帰ってはいけませんよ。
エディとヴェノムの登場にニタッ。
これで終わりだと席を立ってもダメ。長い長いエンドロールの後にまだありますから。

—–

『マークスマン』

『マークスマン』(原題:The Marksman)
監督:ロバート・ロレンツ
出演:リーアム・ニーソン,キャサリン・ウィニック,フアン・パブロ・ラバ,
   テレサ・ルイス,ジェイコブ・ペレス他
 
TOHOシネマズ西宮で4本ハシゴの3本目。
1本目2本目、睡魔にまったく襲われず。
3本目でそろそろ疲れを感じて眠くなるかと思われましたが、これも大丈夫でした。
 
ほんと、いつまでこんな役をするんでしょうね、リーアム・ニーソン
でも彼がこういう役をしつづける限り、元気だ大丈夫だと思えます。
 
アリゾナ州、メキシコとアメリカの国境付近で牧場を営むジム。
妻に先立たれ、哀しみが癒されぬままひとりで暮らしている。
敷地内を横切る密入国者を見つけると、警備隊に連絡するのも彼の役目。
 
ある日、麻薬カルテルに追われている母子と遭遇。
警察には連絡しないでほしいという母親の懇願を聞かずに通報したところ、
追いかけてきた男たちと銃撃戦になってしまう。
海兵隊に属し、凄腕のスナイパーだったジムはなんとか男たちを追い払うが、
母子のうち母親が被弾して還らぬ人となる。
 
瀕死の母親はジムに有り金すべてを渡し、息子ミゲルを頼むと言った。
けれどもこんなことに巻き込まれるのは御免だ。
この金があれば、牧場の経営も続けていけるかもしれない。
そんな思いがジムの頭をよぎるが、警察に保護されたミゲルのことが気になる。
 
様子を見に行ってみると、あの男たちが周囲をうろついていることに気づく。
このままここにいたとしても、メキシコに送還されたとしても、
ミゲルは殺されるに違いないと考えたジムは、ミゲルを連れ出して逃げるのだが……。
 
想定以外のことが何も起こらないのは毎度おなじ(笑)。
英語はしゃべれないのかと思っていたミゲルはとてもお利口で英語ペラペラ。
走行速度を守って運転していてもパトカーに止められ、
警察官もしっかり悪い奴から金をもらってジムたちを貶めようとするし。
行き先にマルを付けた地図を落とすところも何もかも想定内です。
 
だからこその安心感。
予告編を観たときは百発百中のスナイパーであることが強調されていましたが、
本編を観るとスナイパーであることはわりと控えめにしか描かれていません。
もっと撃ちまくるのかと思っていたから、そこはちょっと拍子抜け。
 
カルテルのメンバーの悲哀なんかも最後はちょっとだけ感じられます。
フアン・パブロ・ラバ演じるマウリシオの最期は切なくもあり。
ジムの亡妻の娘サラ役のキャサリン・ウィニックがナイスバディの美人。
30歳ぐらいかと思っていたら、えっ、44歳なんですか。他の作品でも見てみたい。
 
頼むよ〜、リーアム・ニーソン。
まだまだ体張ってアクション作品に出てくださいね。

—–

『ヴェノム:レット・ゼア・ビー・カーネイジ』〈吹替版〉

『ヴェノム:レット・ゼア・ビー・カーネイジ』(原題:Venom: Let There Be Carnage)
監督:アンディ・サーキス
出演:トム・ハーディ,ウディ・ハレルソン,ミシェル・ウィリアムズ,
   ナオミ・ハリス,リード・スコット,スティーヴン・グレアム他
声の出演:諏訪部順一,内田直哉,中川翔子,早見沙織,桐本拓哉,森川智之他
 
字幕版を観たのが1カ月前。
そのときは吹替版も観たいなぁと思ったのですけれど、新作は次から次へと公開されるわけで、
そうするとそっちを優先するから、一度観た作品はそのうちどうでもよくなってしまう。
だけど、1本目に前述の『こんにちは、私のお母さん』を観て、
後述の『マークスマン』も観ることに決めたら、間を埋めるのに本作がちょうどよくて。
 
何の割引もない日曜日だったから、ポイント鑑賞しました。
シネマイレージサービスが改変されてからというもの、ポイントを貯めても仕方がない。
一時期350以上あったポイントもガンガン使い、いまは10ポイントほどです。
ポイントに有り難みもないから、本作の鑑賞中は寝てもいいぐらいのつもりでした。
でもやっぱり面白かったんでしょうね、全然眠らず。
 
かといって、字幕版を観てからずいぶん経っているので、
こうして吹替版を観て何か新発見があったということもなし。
面白いなと思ったのは、字幕版ではエディと彼に寄生するヴェノムの声、どちらもトム・ハーディ
クレタスと彼に寄生するカーネイジの声、どちらもウディ・ハレルソンが担当しているのに、
吹替版では違うんですよね。
ヴェノムの声は中村獅童、カーネイジの声は片岡愛之助が担当しています。
エディの想い人、アンの声をしょこたんが担当していて、
なるほど、ミシェル・ウィリアムズとイメージがかぶらなくもない。
 
字幕版では聞き流してしまったクレタスの訴えを吹替版ではしっかり頭に残すことができました。
考えてみれば、クレタスもフランシスも気の毒。
家族から虐待を受け、施設ではいじめられ、そしてこんなふうになってしまった。
ジョーカーにしても、悪役には悪役の悲哀があることが人気の理由なのでしょうか。

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『こんにちは、私のお母さん』

『こんにちは、私のお母さん』(原題:你好,李煥英)
監督:ジア・リン
出演:ジア・リン,チャン・シャオフェイ,シェン・トン,チェン・フー,リウ・シア他
 
午前中に西宮ガーデンズに入庫して、阪急電車に乗車。
夙川でひとりランチしてから西宮に戻り、怒涛の4本ハシゴ。その1本目。
劇場はもちろんTOHOシネマズ西宮です。
仕事帰りに西宮までよう行かんようになり、このとき以来の久しぶり。
 
中国の人気女優の初監督作品で、自身が主演も務めているとありました。
ジア・リンと聞いても知らないから、勝手に美人女優を想定。
そうしたら、画面に映るのは美人には程遠いぽっちゃり、というのかデブ女優。
35歳はゆうに過ぎているであろう容貌で中学生時代から演じるって、どやねん。
『消えない罪』で20歳を演じたときのサンドラ・ブロックよりキツイ。
こりゃハズレだなと思いつつ観はじめたら、めっちゃよかった。最後号泣。
そうでしたか、人気「喜劇」女優だったのですね。納得。
 
生まれたときの体重がすでに5キロ近かったシャオリン。
成績悪い、運動苦手、先生から呼び出されること多数。
そのたびに息を切らせて学校に駆けつける母ホワンイン。
そんな状況が変わらないまま、高校を卒業する時期に。
 
希望していた大学の学部には通らなかったが、かろうじて他の学部に合格。
母を喜ばせようと希望学部の合格証を偽造するが、すぐに露見。
呆れつつも笑う母と自転車に二人乗りする帰り道、交通事故に遭う。
 
シャオリンは無傷だったものの、母は意識不明の重体。
母に目覚めてほしくて泣き崩れていると、いつのまにか20年前、
1981年にシャオリンはタイムスリップしていて……。
 
私はまだお母さんを喜ばせていない。このままお母さんに死なれては困る。
自分が生まれる前にタイムスリップしたシャオリンは、
まだ結婚する前の母ホワンインに出会い、なんとか母を喜ばせようとします。
 
タイムスリップ前に親戚が話していたことをふと思い出し、
ホワンインを会社のバレーボール大会に参加させようとしたり、
工場長の息子と出会わせて見合いを実らせようとしたり。
 
金も地位も約束された相手とホワンインが結婚することができたなら、
母はきっと幸せに暮らせるはず。
しかし、母が父以外の相手と結婚すれば、自分が生まれることはないわけです。
この辺りの娘の葛藤は『ハッピー・デス・デイ 2U』(2019)を思い出します。
 
って、過去の作品を思い出すぐらいですから、さほど珍しくないんじゃないの。
と思ったら、最後にやられた。
終盤はずびずび鼻をすすり、泣きながら観ました。
 
「いってらっしゃい。気をつけてね」と本気で言っているのは母親だけだと、
いつかどこかで聞いたことがあります。
あなたが健康で幸せならそれでいい。
 
新年になってから劇場ではまだ10本ちょいしか観ていませんが、ダントツの1位です。

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『truth 姦しき弔いの果て』

『truth 姦しき弔いの果て』
監督:堤幸彦
出演:広山詞葉,福宮あやの,河野知美,佐藤二朗
 
シネ・リーブル梅田にて、前述の『BELUSHI ベルーシ』とハシゴ。
これを観てから帰れば、ちょうど道路も空いた時間になるはず。
 
ちょうどこの日の前日、仕事帰りの車中でラジオをつけたら、
堤幸彦監督がゲストで出演されていて、本作の話をしていました。
あまり得意ではない監督なんだけどと思いながら、
キャストがたった4人(うち1人はほぼ声と写真だけの出演)で、
自主制作映画ということに興味を惹かれて。
女優3人がプロデューサーも務めているそうです。
 
東京の一等地にいくつもビルを持つ億万長者の男(佐藤二朗)が急逝。
葬儀の後、彼の部屋を訪ねた女3人が鉢合わせする。
 
1人目は九条真弓(広山詞葉)、美貌の受付嬢。
2人目は栗林マロン(福宮あやの)、子持ちのシングルマザー。
3人目は小林さな(河野知美)、知的な女医。
 
3人とも35歳。
自分こそが本命で、男とつきあいが最も長いのは自分だと主張するが、
つきあいはじめたのはほぼ同時期で、3人とも合鍵を持っている。
どうやらマロンとは月曜日に、真弓とは水曜日に、さなとは金曜日に会っていたらしい。
 
亡くなる前日に「明日話したいことがある」と電話を受けた時間も同じ。
いったい男は何を考え、3人に何を話したかったというのか。
 
億万長者のミステリアスな男を演じるのが佐藤二朗です。
そんな役に彼をキャスティングしたのは面白い。
陰のありそうなイケメンをキャスティングしていたら雰囲気は違ったでしょう。
 
会話劇って楽しいですよね。部屋の中のみで繰り広げられる言葉の応酬。
職業もこれまでの人生も何もかも異なる女たち。
でも好きになった男は同じで、いがみ合っていたのがいつしか盟友みたいになる。
 
名前の漢字が真相解明のキーになるとか、面白かったことは間違いないのですけれど、
その真実の内容も含めてやっぱりちょっと苦手だなぁ。
堤監督の作品なら、私は『ARASHI Anniversary Tour 5×20 FILM Record of Memories』のほうがいい。
同じテーマでいろんな監督が撮ってくれたらすごく楽しめそう。
 
監督50作目にこういう作品を撮るというのは、先日の園子温監督同様に、
初心に戻るということなのかなと思ったりもします。

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