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『海上48hours 悪夢のバカンス』

『海上48hours  悪夢のバカンス』(原題:Shark Bait)
監督:ジェームズ・ナン
出演:ホリー・アール,ジャック・トゥルーマン,キャサリン・ハネイ,
   マラカイ・プラー=ラッチマン,トーマス・フリン,マニュエル・カウキ他
 
原題はわかりやすく“Shark Bait”、邦題も超B級の『海上48hours』。
“海底47m”シリーズのバッタもんみたいな邦題で、
はたして本作が本当に48時間だったかどうかも定かではありません。
だけど乗せられていそいそと観に行く私。なんばパークスシネマにて。
 
最後の春休みを楽しもうとメキシコを訪れた大学生5人。
そのうちのナットとトムは結婚も考えているカップル。
ナットの親友ミリー、あとは♂のタイラーとグレッグ。
 
夕方にはここを出発してアメリカに帰るという日の早朝、
まだ酒も抜けていない彼らは盗んだ水上バイク2台に分乗して沖合いへ。
悪乗りしすぎて2台が衝突、片方の操縦席にいたグレッグが大怪我をする。
 
膝から突き出した骨を見て泣き叫ぶグレッグをなだめ、
ただちに浜辺に戻ろうするが、水上バイクは故障して動かない。
日が暮れる前に助けを呼びに行かなければと、
意を決したタイラーが泳ぎはじめるのだが……。
 
原題のとおり、サメが出没します。ホホジロザメらしい。
『JAWS/ジョーズ』(1975)よりもずいぶんリアルではあります。
 
名前を知っている役者は誰もいないし、特に美人やイケメンがいるわけでもない。
いや、それなりにイケてるんですが、特に目立つものがないんですよねぇ。
 
ナットはとても真面目で優しい女子。
ハメを外す仲間を見咎めるものの、これが最後の休みなんだからと言われると、
楽しい席に水を差すのもなんだかなぁと思ってしまう。
ミリーは、トムの浮気相手であることが冒頭の表情から明白で、いかにもビッチ。
グレッグとタイラーはあきらかにオマケの存在。
 
最後に生き残るのは当然ナットでしょうから、
こうなるともう誰からどういう順番で死ぬのかだけが見どころ。
で、想像と違うことなく、オマケからサメの餌食になります。(^^;
 
サメにやられない工夫、生き延びる工夫というのはほぼ無し。
誰か通らんかなぁ、このままじゃ死ぬよなぁ、って言うてたらそのたびにサメが出る。
意外だったのは、トムの自らを犠牲にする行動くらいです。
 
いちばんサバイバル能力が高かったのはナット。
そしてバカ騒ぎしていた前夜に皆が出会った物乞いの爺さんを笑わなかったのはナットだけ。
人の話を信じる良い子、かつ、どうなってもあきらめない強い子だけが生き残るのでした。

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『きさらぎ駅』

『きさらぎ駅』
監督:永江二朗
出演:恒松祐里,本田望結,莉子,寺坂頼我,木原瑠生,芹澤興人,佐藤江梨子他
 
シアタス心斎橋のグランシアターの余韻そのままに帰ろうかと思いましたが、まだ16時。
いくら日曜日で明日からまた仕事だといっても、あと1本観て帰れるんじゃなかろうか。
 
またホラーだよ。怖いくせに。ちょっと気になっていたから観てしまった。
わりと後方に席を取ったら、眼鏡がないと見えへんがな。
仕方なく眼鏡をかけ、怖いシーンを直視しなくて済むように少し目線をずらしながら。
 
2004年に“2ちゃんねる”に実際に投稿された体験談を追う形で物語は進みます。
 
民俗学を専攻する女子大生・堤春奈(恒松祐里)は、卒論のテーマとして現代の神隠し都市伝説を選ぶ。
春奈が興味を惹かれたのは、10年以上前に2ちゃんねるに投稿された“きさらぎ駅”の話。
調査の結果つきとめた投稿者・葉山純子(佐藤江梨子)に連絡をして会いに行く。
 
当時の様子を詳しく純子に尋ねる春奈。
教員だった純子は、2004年のその夜、終電に乗って不思議な体験をしたらしい。
遠州鉄道の新浜松駅から乗車、さぎの宮駅で降車するはずがなかなか着かず、
気づいたときには見たことも聞いたこともないきさらぎ駅に停車。
 
そのときの乗客は純子を入れて6名。
純子が教鞭を執る高校の3年生だという宮崎明日香(本田望結)。
若い男女3人組は、乱暴で態度のでかい岸翔太(木原瑠生)、ギャルの松井美紀(莉子)、
2人と一緒に行動しながらも翔太にいじめられている様子の飯田大輔(寺坂頼我)。
酔っぱらいのサラリーマン・花村貴史(芹澤興人)。
 
このまま駅で次の電車を待っていてもきっと来ない。
一行は線路の上を歩きはじめるのだが……。
 
ネタバレしちゃいますけれど、ここから現実に戻ってきたのは純子ひとり。
話を聞いた春奈もきさらぎ駅へと行ってみることにしたら、ほんとに行けるんですよねぇ。
そしてそのときの乗客も純子が体験したときと同じ面々。
 
明日香を救えなかったことを純子はずっと悔いている。
そう思った春奈は、明日香をこの世界から救い出そうとするんですけど。
冒頭からサトエリがなんとなく怖くて、こんなことだろうと思ったらやっぱりかよ。
つまり明日香を救い出すために春奈を差し出したという。
 
恥ずかしくない行動をしろ。明日香が母親から言われていたことはごもっとも。
でもその彼女を救うために純子がした行為はどう捉えましょうか。
ずっとあの世界の中で同じことをしつづけている彼ら彼女らが、
ループ状態であることを知らずにいるのは救いです。
 
あ、それなりに怖いですが、私でも耐えられるホラーでした。
一日の最後に観てもちゃんと寝られます(笑)。
だけど酔っぱらいすぎて電車で往復しないようにしましょうね。

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『ジュラシック・ワールド/新たなる支配者』

『ジュラシック・ワールド/新たなる支配者』(原題:Jurassic World: Dominion)
監督:コリン・トレヴォロウ
出演:クリス・プラット,ブライス・ダラス・ハワード,ローラ・ダーン,ジェフ・ゴールドブラム,
   サム・ニール,ディワンダ・ワイズ,マムドゥ・アチー,B・D・ウォン,キャンベル・スコット他
 
シアタス心斎橋にて4本ハシゴの3本目はグランシアター
全9席のゴージャスシアター。アルコールも選べるドリンク1杯とスイーツかおつまみ付きで4,000円です。
高いっちゃ高いですけど、たまにはここで観たくなる。めっちゃリラックスできます。
 
グランシアターの鑑賞チケットを発券すると、ドリンクとフード引換券も出てきます。
それを持ってまずはコンセッションスタンドで注文。
するとのちほど劇場スタッフが注文品を席まで運んできて、かしづいて渡してくれるのですけれど、
ここでの鑑賞がお初の客の中にはシステムを理解していないひと複数。
引換券を持ったまま入場してしまったその人たちに、スタッフが注文を取りにきていました。
上映時間キワキワの入場だと、場内が暗くなってから注文品が運ばれてくることになるので、
グランシアターで鑑賞するときは必ず先に注文して席でゆったり待ちましょう。
 
さて、“ジュラシック・パーク”三部作の後を受けて、2015年に始まった“ジュラシック・ワールド”シリーズ。
やはり三部作であり、本作はその完結編です。なんぼでも続編は作れそうですけどね(笑)。
 
ところで本シリーズの主役クリス・プラットを皆さんもともとご存じでしたか。
結構好きなんです。ウィキを読むといろいろ面倒くさそうな気配もあるけれど。
最初のままアンナ・ファリスとの婚姻生活が続いていたらなおのこと印象がよかったのですが、
離婚して再婚相手となったのはキャサリン・シュワルツェネッガー。あのシュワちゃんの娘。
えらくまた対照的なイメージの女性を選んだものだなぁと思います。
 
そんなクリス・プラット演じるオーウェンは、ジュラシック・ワールドの元監視員。
恐竜の調教に成功したことから、ちょっとした有名人でもあります。
恐竜と心を通わせることができる彼は、同様に恐竜をこよなく愛する女性クレアと同棲中。
クレアはジュラシック・ワールドの元責任者。
ふたりは14歳のクローン少女メイジーを匿い、人里離れた山奥で暮らしています。
 
ある日、メイジーは、かつてオーウェンが調教してブルーと名付けた恐竜ヴェロキラプトルが
自身の子ども恐竜を連れて駆けているのを目撃。
そのブルーの子どもが何者かに捕らえられ、メイジーも誘拐されてしまいます。
 
一方、デカいイナゴが大発生して甚大な農作物被害が出たため、
古植物学者のエリーは古生物学者のアランに協力を依頼、共に調査に乗り出します。
唯一イナゴ被害を受けなかった畑がバイオシン社の種子を使っていることから、
エリーとアランはバイオシン社が設立した恐竜保護施設へと出向くのですが……。
 
本シリーズが始まった頃には私が知らなかったこと。
バイオテクノロジー企業による遺伝子操作が施された種子の市場独占状態。
バイオシン社のモデルって明らかにモンサント社ですよね。
こんなハリウッド超大作で世界的巨大企業を叩くことができるんですか。
 
ラウンドアップのCMを目にするたびに、こんな穏やかなCMを観たら、
そらまぁ草ぼうぼうのところにこの薬剤使うよねぇと苦笑いしている今日この頃なので、
こんな娯楽大作でモンサント社に物申してええんやと驚きます。
スティーヴン・スピルバーグ製作総指揮だからこそできることなのでしょうか。
 
キャストで目を引かれたのは、自社の悪を告発するためにエリーたちに手を貸すラムジー役のマムドゥ・アチー。
覚えやすい顔といいますか、『ワインは期待と現実の味』(2020)の人だとすぐにわかりました。
手を貸しているふうを装って実は悪人だったら嫌だなと思ったけれど、終始善人でよかった。
オーウェンたちを助けるケイラ役のディワンダ・ワイズがまったカッコイイ。
 
覚えるほど観た予告編ではジェフ・ゴールドブラムが「恐竜と約束したてか?」に対して、
クリス・プラットが「そうですよ、それが何か?」だったのですが、
本編を観たら「恐竜を連れて行くんかい」「そうですけど何か?」になっていたことにもちょっと驚いた。
 
グランシアターは一度体験してみるべし。オススメです。

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『わたしは最悪。』

『わたしは最悪。』(原題:Verdens Verste Menneske)
監督:ヨアキム・トリアー
出演:レナーテ・レインスヴェ,アンデルシュ・ダニエルセン・リー,ヘルベルト・ノルドルム,
   ハンス・オラフ・ブレンネル,マリア・グラツィア・ディ・メオ,マリアンヌ・クローグ他
 
シアタス心斎橋にて4本ハシゴの2本目。
 
ノルウェー/フランス/スウェーデン/デンマーク作品。
ヨアキム・トリアー監督はラース・フォン・トリアー監督の遠縁に当たるのだとか。
レナーテ・レインスヴェは本作が映画初主演だというのに、
第74回カンヌ国際映画祭でみごと女優賞を受賞したそうです。
 
美人で知的でセクシー、成績優秀なユリヤだが、何事も長続きしない。
医学部に入るも、自分が好きなのは人間の体ではなく心だと考え、心理学に転向。
しかしそれも早々に興味を失い、今度は写真家を目指す。
目指したところですぐに職に就けるわけもなく、書店でバイト。
そんな感じで恋も長続きしないやついっぱいのまま、そろそろ30歳。
 
ある日、ユリヤは一回り以上年上の風刺漫画家アクセルと恋に落ちる。
いつもどおりに速攻で終わるかと思いきや、同棲を始めたふたり。
良い関係のはずが、子どもをほしがるアクセルにうんざりしたユリヤは、
ちょっと潜り込んでみたパーティー会場でアイヴァンという同世代の男性と出会い……。
 
玄人受けしそうです。
こういう作品をわざわざ劇場で観なくてもいいとお思いになる人も多いはず。
だから私も人に薦めるつもりはゼロですが、なんちゅうことないのになぜか心に残る。
 
何事も続かないユリヤが鼻についたりするけれど、共感できる部分も多い。
アクセルの親戚が集まる場に招かれて、お節介おばさんからあれこれ言われる場面には、
私が最悪じゃなくて、あんたが最悪だよと言いたくなったりも。
 
アイヴァンとは子どもをつくらないと決めていたのにできちゃって、
でもできたから母性が芽生えてふたりで育てる決意をする、
というようなありがちな展開ではないところもよかったです。
 
主演のレナーテ・レインスヴェは、脱ぎっぷりのよいところも含めてダコタ・ジョンソンに似ています。
アクセルのモデルはロバート・クラムっぽい。クラムは癌で死んだりしていないけど。
またしても癌で亡くなってしまうのですよね、本作のアクセルも。
弟の四十九日を終えても、目にする映画には癌で余命わずかの人ばかり。
原題の“Verdens Verste Menneske”はノルウェー語で、
直訳すると「世界でいちばん悪い人間」という意味なのだそう。
だけど、最悪ってこともない。こんな生き方、こんな自分。

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『映画 ざんねんないきもの事典』

『映画 ざんねんないきもの事典』
監督:イワタナオミ,ウチヤマユウジ,由水桂
声の出演:花江夏樹,榎木淳弥, 松岡禎丞,小松未可子,日高のり子,ウチヤマユウジ,
     内田真礼,下野紘,沢城みゆき,釘宮理恵,佐藤利奈他
ナビゲーター:ムロツヨシ,伊藤沙莉
 
の四十九日の日は帰って来られなかったダンナですが、先週木曜日に帰国。
タイでPCR検査を受けてから帰ってきて、金曜日にまた日本でPCR検査。
陰性証明書の有効な72時間以内に向こうへ戻らねばならないから、日曜日の朝に出国。
リムジンバス乗り場まで送っていくために私も早起きしたので、映画三昧しないともったいない。
前売り券がなくてもこの年齢になると安く観られるシアタス心斎橋へ。
 
大ベストセラーらしいですが、読んだことありません。TVアニメ版も観たことありません。
でも面白そう。
 
3本で構成されるオムニバス。ナビゲーターを務めるのは2匹のモグラ、ムロツヨシ伊藤沙莉
モグラが穴を掘るスピードはかたつむりが歩くのと一緒だという話にまず笑う。
 
1本目はイワタナオミ監督による『リロイのホームツリー』。
オーストラリア。コアラのリロイは、ママのことが大好き。
いつまでもママと暮らせると思っていたが、弟ができたのをきっかけに、
リロイはママと弟のそばを離れて独り立ちしなければならなくなる。
自分だけのユーカリの木“ホームツリー”を探す旅に出るのだが……。
 
2本目はウチヤマユウジ監督による『ペンたび』。
南極に暮らすアデリーペンギンとその仲間のペンギンたちは、
道に迷って困り果てているコウテイペンギンを送り届けることに。
ウチヤマ監督は『紙兎ロペ』の人ですよね。
すべての声を監督自身が担当していて可笑しい。
 
3本目は由水桂監督による『はちあわせの森』。
安曇野の森に住む、自分はまだ子どもだと思いたくない野ウサギのウサオは、
母親に反抗して勝手に遠出したところ、さまざまな危険に遭遇して泣きそうに。
偶然出会った野ウサギのウサギ崎を先輩と崇め、自分の家に帰りたいと縋りつく。
一方、ツキノワグマの月子も母親の前で素直になれずに家を飛び出し……。
 
これも子ども向けではあるのですが、大人も楽しめます。
何より、随所に挟み込まれる小ネタが楽しい。やたらウンコネタが多いんですが。(^^;
ウンコを食べる動物がこんなに多いとは。
クマは冬眠中にウンコで自分のお尻の穴を塞ぐんですってね。冬眠明けにシュポッ。
 
エンドロールも小ネタてんこ盛り。
ハチミツは実はミツバチのゲロであるとか、面白いですねぇ。
そのベストセラー本に興味が湧きました。

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