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『ライオン・キング:ムファサ』〈字幕版〉

『ライオン・キング:ムファサ』(原題:Mufasa: The Lion King)
監督:バリー・ジェンキンズ
声の出演:アーロン・ピエール,ケルヴィン・ハリソン・Jr.,ジョン・カニ,セス・ローゲン,ビリー・アイクナー,
     ティファニー・ブーン,ドナルド・グローヴァー,マッツ・ミケルセン,タンディ・ニュートン,
     レニー・ジェームズ,アニカ・ノニ・ローズ,ブルー・アイヴィ・カーター,ビヨンセ・ノウルズ=カーター他
 
テアトル梅田で2本観たあと、TOHOシネマズ梅田へ移動して。
 
『ライオン・キング』(2019)の続編というのか前日譚というのか。
 
前作の主役シンバはナラと夫婦になり、娘キアラを授かります。めっちゃ可愛い子ライオン。
プライドランドの王であるシンバがしばらく出かける間、
キアラの世話をすることになったのはイボイノシシのプンバァ、ミーアキャットのティモン。
イマイチ頼りないプンバァとティモンがキアラに何か話を聞かせようと思っていたところへ、
シンバが生まれる前からその父親ムファサと親友のシャーマンマンドリルのラフィキが現れます。
ラフィキのことが大好きなキアラは大喜び。そこでラフィキが話しはじめるのはムファサの物語。
つまり、続編として話は進んでいるけれど、そこで語られるのは前日譚ということですね。
 
シンバの父親でありキアラの祖父であるムファサは伝説の王。
もともと血筋正しく賢く強いライオンだったとキアラは思っていたが、そうではないらしい。
ラフィキが語る、過酷な運命にさらされたムファサの話。
 
両親の愛情をいっぱいに受けて育ちつつあったムファサは、ある日、氾濫した川で溺れかける。
息子を必死で助けようとする父親のおかげで一旦は水から這い出たものの、また川に流されてしまう。
 
ムファサが流れ流れて行き着いた先でワニに食いつかれそうになっていると、
通りかかった子ライオンのタカが川から引き上げてくれる。
タカは彼の父親で一族の王オバシのもとへムファサを連れて行くが、オバシは野良ライオンに冷たい。
一方、タカの母親エシェは、兄弟がほしかったというタカのためにもムファサの面倒を見ることに。
また、エシェはムファサの優れた観察力にも気づき、実の息子タカ同様の愛情をムファサに向ける。
 
あるとき、獰猛なはぐれ者のホワイトライオンたちが襲撃をかけてくる。
エシェを危機から救ったのはムファサで、ほかのライオンたちは恐れをなして逃げてしまったのだ。
逃げたうちのひとりがタカで、母親を見捨てかけたことを父親から叱咤されると共に、
自分が逃げたことは恥だから、決して誰にも言わないようにと告げる。
 
わずかな変化も鼻や耳で拾うムファサは、ホワイトライオンが翌朝には再びやってくると断言。
オバシとエシェは、タカとムファサに一緒に逃げるように言う。
ムファサは両親から聞いていた理想郷“ミレーレ”を目指して進むと決める。
 
共にミレーレに向かって走り出したムファサとタカは、途中、サラビという姫と出会う。
こうして旅は3人になるが、ホワイトライオンの王キロス率いる軍団に追われて……。
 
キロスの声がやたら渋くて、聞いたことあるけど誰だっけと思ったらマッツ・ミケルセンでした。
ほかに“ライオン・キング”に初めて登場する気になる声の人といえば、エシェ役のタンディ・ニュートン
 
飲酒してから観たのに寝なかったし、飽きずに最後まで観られましたけれど、
ライオンの三角関係って、あんまり観たくないような(笑)。
 
サラビのことを好きになったタカはムファサに相談。
女子と話すには何を話題にしたらいいかなど教えてもらうけれど、いいところを見せようと知ったかぶりしたって駄目。
結局サラビにはバレバレで、彼女はムファサのことを好きになります。
それでムファサに裏切られたと憤るタカはメラメラと嫉妬の炎を燃やし、キロスとこっそり交渉。
百獣の王の風上にも置けん奴。って、日本語の使い方、なんか間違ってますかね(笑)。
 
こうしてタカがスカーになり、ムファサとの因縁が生まれるのでした。
人間もライオンも、嫉妬って嫌ですよねぇ。

—–

『太陽と桃の歌』

『太陽と桃の歌』(原題:Alcarras)
監督:カルラ・シモン
出演:ジュゼップ・アバッド,ジョルディ・ プジョル・ ドルセ,アンナ・ オティン,アルベルト・ボスク,シェニア・ ロゼット,アイネット・ジョウノウ,
   モンセ・オロ,カルレス・ カボス,ベルタ・ピポ,ジョエル・ロビラ,イザック・ロビラ,エルナ・フォルゲラ,アントニア・カステイス他
 
テアトル梅田にて2本ハシゴの2本目。
 
1本目に観た『クラブゼロ』がなんとも言えず気持ちの悪い作品で。
これはそんなことは決してなかろうと思いながら臨むスペイン/イタリア作品。
第72回ベルリン国際映画祭金熊賞を受賞しています。
 
スペイン・カタルーニャ地方の桃農園。
三世代でこの農園を守りつづけてきたソレ家だが、地主から土地を明け渡すように突然通告される。
祖父のロヘリオの時代には契約書など存在せず、永年の貸与を口約束していた。
法的に効力を発揮できるものは何もなく、このまま地主に従わなければならないのか。
 
地主の通告の理由は、この地にソーラーパネルを設置したいというもの。
桃で収入を得ずとも、ソーラーパネルの管理を任せるからそれで食えるだろうというのが地主の言い分。
ロヘリオの息子キメットは激怒し、その息子ロジェーも桃づくりに携わりたいと思っているが、
キメットの妻ドロルスや妹夫婦のシスコとナティはパネルの管理人のほうが楽に稼げると考える。
 
夏が終われば土地の明け渡し期限が到来する。
なす術もないまま刻一刻とそのときが近づいてきて……。
 
巨大資本に潰される家族経営の農家という図は、考えてみれば『クラブゼロ』と言いたいことが同じと言えなくもない。
けれどその印象はまるで異なります。
 
困惑する家族たちの中で、何もわからない幼き子どもたちは無邪気。
あれれ、車がなくなっちゃったよ、車の中は涼しかったのに、なんで車がないの、なんて話している。
遊ぶことに忙しく、親たちの苦悩を知る由もないけれど、なんとなく不穏な空気は察しています。
 
桃の生産者たちがデモを起こして闘う様子と対照的にカタルーニャの景色が美しいのが切ない。
太陽は彼らの気持ちに関係なく照り続ける。呆然と見守るしかないエンディングです。
 
しかしソーラーパネルってそんなに儲かりますか。

—–

『クラブゼロ』

『クラブゼロ』(原題:Club Zero)
監督:ジェシカ・ハウスナー
出演:ミア・ワシコウスカ,シセ・バベット・クヌッセン,エルザ・ジルベルスタイン,マチュー・ドゥミ,アミール・エル=マスリ,
   クセニア・デフリーント,ルーク・バーカー,フローレンス・バーカー,サミュエル・D・アンダーソン,グウェン・カラント他
 
昨日は朝からずっとgooブログにログインできず。ログインできるようになってからもブログ記事の下書きが見当たらない。
ネットニュースによれば、NTTドコモがサイバー攻撃を受けていたようですね。
友人宅で酔っぱらい中だった晩になってようやく下書きが復活し、『どうすればよかったか?』をUPできました。
まだ不具合は「おおむね解消」らしくて、22年以上続けているこのブログが消えたらどうしようとドキドキします。(^^;
 
さてさて、まだ当分は旧年中に観た作品が続きます。
テアトル梅田で2本ハシゴの1本目。
 
嫌な話に決まっているのでスルーしようかと思っていたのですが、やっぱり気になる。
ちょうど時間も合うことだし、観ようじゃあないか。
 
オーストリア/イギリス/ドイツ/フランス/デンマーク/カタール作品。
監督はオーストリア出身、『ルルドの泉で』(2009)のジェシカ・ハウスナー。
 
名門校に栄養学の教師として招聘されたノヴァク。
裕福な家庭に生まれ育った聡明端麗な生徒たちに彼女が説くのは最新の健康法。
それは食べる量を極端に減らす方法で、ノヴァクは「意識的な食事」と呼ぶ。
生徒たちはノヴァクの思想に耳を傾け心酔、「意識的な食事」はエスカレートして絶食の域にまで達する。
 
やがて我が子の異変を察知した親たちはノヴァクを警戒。
彼女を退職に追い込もうとしたことから子どもたちが反発して……。
 
「サスペンスダークコメディ」となっていますけれど、笑えませんよね。
 
何不自由なく育ったはずの子どもたちがノヴァクに洗脳され、食事を摂らなくなります。
親たちはノヴァクを敵視して排除するも、子どもたちの気持ちは戻ってきません。
じゃあどうするかということになったときが最後のシーンなのですが、↓ネタバレです。
 
私たちも絶食すればいいんじゃないの!?という結論に達しておしまいという。
 
食の格差をなくしましょう、資本主義が重んじられる社会に鉄拳を。
そんなメッセージが込められているのだとは思うけれど、それが心に響くのは本作の生徒たちだけ。
私たち、本作を観ている者には伝わってこないので、はぁ?と呆然とするしかありません。
 
子どもが食事したと喜んでいる親の目の前で吐き戻し、それをまた子どもが食べるシーンもあってオエーッ。
不快な気分につきまとわれる作品です。ま、たまにはそういうのを観るのもいいんだけれど。

—–

『どうすればよかったか?』

『どうすればよかったか?』
監督:藤野知明
 
ここからしばらくは旧年中に観た作品です。
ナナゲイこと第七藝術劇場にて。
 
前月予告編を観たときから気になっていましたが、どうにもキツそう。
心が相当元気なときじゃないと観るのは無理だろうと思っているうちに公開になり、
あちこちのメディアで取り上げられて連日満席の模様。
んじゃやっぱり観ておきましょうかと覚悟してオンライン予約しました。
私が予約した時点でほぼ席が埋まっていて、当日は立ち見客が数十人出る盛況ぶりです。
 
北海道出身の藤野知明監督は1966(昭和41)年生まれで私と同年代。生きてきた時代背景が同じ。
姉と弟のふたりきょうだいというところも同じですが、環境はかなり異なります。
 
なにしろ藤野監督のご両親は共に医学に携わる人で、
藤野監督が生まれる前には監督の8歳上の姉・まこさんを連れて家族で欧州旅行。
当時の様子を収めた8ミリフィルムがたくさん残っていたり、
大正と昭和一桁生まれの両親が用意する食事はとっても洋風だったりして、
なんというのか、余裕ある暮らしだったように見受けられます。
 
まこさんも幼い頃から医学に興味を持ち、目指すは医者。
藤野監督曰く「姉は僕よりもずっと優秀で、中学・高校とずっとトップの成績」。
しかし医学部に入るのにはまぁまぁ苦労して、4年かかったそうです。
 
苦労して医学部に進学したといっても、まこさんは順調にその道を進んでいると思われていました。
ところが突然おかしくなる。夜中に大声で怒鳴りはじめ、救急車を呼ぶことに。
翌日にはまこさんを連れ帰ってきた親の「娘は100%正常」という言葉に藤野監督は疑問を持ちますが、
家族の中でまだ子どもの彼に発言権はありません。
 
やがて藤野監督も北海道大学に入学し、実家を離れたかったこともあって神奈川県で就職。
その後、映像制作を学んだ彼は、帰省して家族の姿を記録しはじめます。
最初に救急車を呼んだ日から18年後のことでした。
 
冒頭、本作は「統合失調症の原因を明らかにしたり治療法を追求したりするものではない」という、
監督自身の言葉によるテロップが映し出されます。
文言を正確に覚えているわけではありませんが、こんな意味だったかと思います。
 
娘が精神を患っていると認めたくない両親。けれど現状としてまこさんはおかしい。
まこさんが勝手に外出しては困るからと、玄関に南京錠などをつけます。
予告編からは彼女を部屋に閉じ込めたのだと思っていたので、そうではなかったのはまだマシに映りました。
 
冒頭のテロップで言われているように、本作は20年間の「記録」に徹しています。
 
まこさんの日常の行動、彼女と共に自らも外出しなくなった母親。
母親に認知症の兆候が現れはじめ、睡眠中のまこさんをわざわざ起こしたり、侵入者がいると言ったり。
その段になってようやくまこさんに診察を受けさせることに父親が同意し、
まこさんに合う薬が見つかって、3カ月入院したのち戻ってきます。
しかしまこさんがステージ4の肺癌だとわかる。
 
まこさんより先に亡くなった母親は、まこさんを病院に連れて行かないのは夫のせいだと話していました。
夫の言うことは絶対で、もしも娘を病院に連れて行けば夫は死ぬよ。
けれど、最後に残った父親に聞けば、妻が娘の病気を認めようとしなかったせいだと言う。
ふたりとも「せい」という言い方はしていないから、これは私の印象ですね。すみません。
 
「パパ」「ママ」と呼び合い、ただの一度も「僕」「俺」「私」等なかったことに違和感。
ずっとパパでありママであったのかなと思います。
記録に徹していたとはいうものの、監督が「復讐したいのか」などとまこさんに訊くところにも違和感。
 
どうすればよかったかはわかりません。
ただ、まちがった対処をしたとは思わないと断言する父親と父親のやり方を肯定する母親を見て、
自分たちは精一杯やったのだと、この人たちは満足だったかもしれないと思いました。
 
安易には何も言えない気がして、感想を書くのがとてもむずかしい。

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好きだった映画、嫌いだった映画〈2024年〉

2024年に劇場鑑賞した本数を2日前まで数えずにいました。
そろそろ数えてみるかと電卓を叩いてびっくり。
劇場鑑賞した作品は自分でも驚きの380本、配信やDVD鑑賞した作品は58本で、合計438本。
2023年は339本、2022年は300本ちょうど、2021年は278本、2020年は337本、2019年も300本ちょうど。
人生6度目の300本超ですが、自己最多だった2023年をはるかに凌ぐ。
 
各月の劇場鑑賞本数は、
1月28本、2月35本、3月25本、4月23本、5月27本、6月29本、
7月34本、8月32本、9月35本、10月40本、11月42本、12月30本。
母が入院した月亡くなった月はさすがに少なかったけれど、その後はなんかもう意地になっていたような。
 
DVD鑑賞した作品については「今年観た映画50音順」で昨日までにつぶやいたので、
ここに挙げるのは劇場鑑賞した作品について。
 
ベストを挙げる前にワーストを挙げます。
さすがにこれだけの本数を観ると、退屈な作品はまぁまぁあります。
けれど、途中で退席したくなるほどの作品はとても少ない。
とても少ないけどやっぱりあって、しょうもな〜と帰りたくなった作品を3本に絞るなら下記のとおり。
『映画 THE3名様Ω これってフツーに事件じゃね?!』←これは実際途中退席した唯一の作品です。
 
それ以外でどうにも好きになれなかった作品は下記5本でしょうか。
 
ワーストではないのだけれど、理解不能でまったくついていけなかったのは全部アニメ。
何も知らずに手を出してはいけない領域なのか。
ベストのほうは順位をつけることはできないので、好きだった作品を観た日付順に。
 
と、20本挙げてみましたけど、迷いますよね。
これやっぱりそれほどでもないかなぁと今さら思う作品もあるし(特に『アビゲイル』(笑))、
『ぼくとパパ、約束の週末』なども大好きだったから、これらを外すのもどうかなぁと思うのです。
あと、結局4回観た『ラストマイル』も面白かったですね。
 
また、下記2本の“美味しいものが出てくる作品”も捨てがたい。
 
そのほか、暗かったり悲惨だったり変だったりして、「好き」とはちょっと違うけど印象に残っているのは、
 
それから、『憑依』『破墓/パミョ』などの韓国ホラー、タイホラーの『バーン・クルア 凶愛の家』も強烈でした。
もはや絶対に外せないシリーズ、“ベイビーわるきゅーれ”“犯罪都市”には今後も注目。
応援したい『侍タイムスリッパー』も挙げておきたい作品です。
 
そして下記の作品はデジタルリマスター版などを鑑賞して、やっぱり好きだなぁと思ったもの。
『レ・ミゼラブル』
 
主演女優賞は『Shirley シャーリイ』エリザベス・モスに。『笑いのカイブツ』片岡礼子が演じたオカンも最高でした。
主演男優賞とはいえないけれど、いろんな作品で主演を張って楽しませてくれたグレン・パウエルにも賛辞を送りたい。
そしてなんといっても2024年に私が最ものめり込んだのは、8回観た『JUNG KOOK: I AM STILL』ジョングク
もう可愛すぎてたまらん。大好きです。(^O^)
 
これだけ観ると本を読む時間がつくれなくて、今年は86冊しか読めませんでした。
めっちゃ好きだった5冊を挙げると、まずは高殿円の『グランドシャトー』
映画と原作のエンディングどちらもよかった染井為人の『正体』でしょうか。
思い出に残っているのは、が息を引き取る直前まで病院の枕元で読んだ町田そのこ『ぎょらん』かな。
 
『四月になれば彼女は』は映画はまったく胸に響きませんでしたが、
2024年いちばん私の琴線に触れた曲はそのエンディングに流れる藤井風の“満ちてゆく”です。
 
まだまだなんぼでも書けそうなのですが、この辺にしておきます。
本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

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