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『映画 妖怪ウォッチ FOREVER FRIENDS』(TOHOシネマズ1ヶ月フリーパスにて鑑賞の14本目@梅田)

『映画 妖怪ウォッチ FOREVER FRIENDS』
監督:高橋滋春
声の出演:種崎敦美,木村良平,東山奈央,小桜エツコ,関智一,
     檜山修之,子安武人,遊佐浩二,小栗旬,ブルゾンちえみ他

「無料鑑賞には席数に上限が設けられた旨が記されているけれど、
この席数制限はあってないようなものらしい」と書いた
のを訂正します。
ありました。(^^;

この日の朝にダンナがタイから帰国。
洗濯物などを片づけ、散髪に行くというダンナを送り出し、
晩に夙川で待ち合わせて、私は映画を観るべく午後から梅田へ。

『シュガー・ラッシュ:オンライン』を観るつもりでした。
できれば字幕版、もし満席なら吹替版を観ようと思い。
家を出る時点では残席半分だったから、間に合うと思ったのです。
劇場に着いたときにも電光掲示板を見たらまだ完売じゃなかったし。

しかし断られました。字幕版、吹替版、両方とも。
上限の席数がすでに出てしまったとのことで。
ならばもう観ていない作品は本作しかありません(泣)。

有人窓口で私の後ろに誰も並んでいなかったので、
「参考までに教えてください」と上限席数について尋ねてみました。
座席数の何割というふうに定められているそうです。
『シュガー・ラッシュ』のシアターは小さめだったから、
人数にするとすぐに上限に達してしまうのかもしれません。

結局“妖怪ウォッチ”かよぉと思いながら観ましたが、最後は泣きそうに(笑)。

東京・さくら元町。
運転手をかかえる身分の老人・下町シンが川にかかる橋の上で車を停める。
毎年こうして同じ場所でしばし佇む彼は、「今年も現れてはくれないのか」と寂しそう。
いったい彼は何を待っているのか。回想シーンへ。

1960年代。少年だったシンは、父親を亡くして病気の母親と二人暮らし。
新聞配達のアルバイトをして生活を支えていたが、
ある日、母親に謎の妖怪が取り憑き、暴走させられた母親は事故死してしまう。

生きる望みを失ったシンが川に飛び込んで自殺しようとしたとき、
同じ年頃の少年・高城イツキに引き留められる。
聞けばイツキの姉も謎の妖怪に取り憑かれ、命を落としたらしい。
イツキは謎の妖怪を一緒に倒そうじゃないかと言う。

そんな2人に声をかけてきたのが少女・有星タエ。
シンの後ろに守護霊が見えるとタエは言い、
その守護霊を引き連れたまま、3人は山姥屋敷と呼ばれる場所へ向かう。

イツキによれば、謎の妖怪を倒すために必要な妖怪ウォッチが山姥屋敷にある。
ところが屋敷に到着してみると、3人を襲ってきたのはタエの祖母。
実はタエの祖母も同じ妖怪に取り憑かれてしまったのだと。
シンの守護霊の活躍でなんとか戦うことができ、タエの祖母も元に戻る。

謎の妖怪は、女性の魂を奪う妖怪・玉藻前。
3人は協力して玉藻前に挑む覚悟を決めるのだが……。

なんといっても舞台は1960年代、大好きな昭和です。
風景に郷愁を感じ、それだけでものめり込めるというもの。
展開としては、最後は毎度おなじ。
僕の友だち、妖怪みんな出てきてボスキャラに総攻勢をかけるわけで、
珍しくもなんともありません。
だけど泣けるんだなぁ、このみんなでドドーッとという話は。
それにしてもぬらりひょん、男前すぎません?いつも思う。

何事も気の持ちよう。強く願えば何でも叶う。
—–

『アリー/スター誕生』(TOHOシネマズ1ヶ月フリーパスにて鑑賞の13本目@伊丹)

『アリー/スター誕生』(原題:A Star Is Born)
監督:ブラッドリー・クーパー
出演:ブラッドリー・クーパー,レディー・ガガ,アンドリュー・ダイス・クレイ,
   デイヴ・シャペル,サム・エリオット他

前述の『ニセコイ』とハシゴ。

「スター誕生」と聞くと、私は子どもの頃に毎週観ていた“スタ誕生”しか思いつかないのですが、
何度もリメイクされている作品なのですね。
オリジナルは1937年のアメリカ作品で、主演はジャネット・ゲイナー。
第1回アカデミー賞で主演女優賞を受賞した女優ですね。
リメイクもいずれもアメリカで、1954年にジュディ・ガーランド主演で、
1976年にバーブラ・ストライサンド主演で。いずれも高評価なのが凄いとこ。

1963(昭和38)年には日本でも江利チエミ主演でリメイクされています。
母親と一緒にドサ回りをしていた女優が倉敷で大スターに会って歌を褒められる。
青森の興行師が大スターの借金のカタに彼女の興行権を要求するとかで、
日本人としてはものすごくローカルな感じで、観たい気にさせられます。

さて、今回リメイクにチャレンジしたのはブラッドリー・クーパー
オリジナルもリメイクも名作といわれる作品なのに大丈夫なのか。

歌手になることを夢見ながらウェイトレスとして働くアリー。
どこへ売り込んでも歌は認められるのに顔がウケないと言われる。
自信を失い、それでも歌う機会を与えられれば歌う。

世界的ロックスターのジャクソンは、自分のコンサート後に酒を求めて放浪。
場末のバーに入ったところ、そこで歌っていたアリーに魅了される。
一緒に飲みに行き、アリーの自作の歌を聴いたジャクソンはその素晴らしさに驚く。

翌日、いつものように出勤しようとするアリーの前に、ジャクソンの車の運転手が現れる。
彼はジャクソンのコンサートにアリーを連れてくるよう、
ジャクソン自身から命じられたといい、アリーが頷くまで帰ろうとしない。
結局コンサートを訪ねたアリーは、ジャクソンからステージ上へと呼ばれる。

そんなこと無理だと思ったアリーだったが、
ジャクソンが歌いはじめたのは、アリーが前夜に歌ってみせた曲。
意を決してジャクソンとデュエットすると、大観衆から拍手喝采。
これをきっかけにアリーはスターへの階段をのぼってゆくのだが……。

何が嫌だったかって、ブラッドリー・クーパーが汚い(笑)。
真田広之とか、小汚くなってからのほうがいいと思う俳優もいますが、
このブラッドリーは酒やけした赤ら顔で、
しまいにはステージ上でおしっこまで漏らしちゃうんですからね。
酔っぱらうにしても“ハングオーバー!”シリーズは楽しいけれど、これはヤダ。

レディー・ガガの歌は確かに素晴らしい。
でも、普通っぽいガガはなんだかつまらない。
ふたりがイチャつくシーンも気持ち悪く、この共依存に共感はできません。

ダメンズ好きの女性なら、自分の過去と照らし合わせて泣けるなんてこともあるかも。
上映時間136分。『ボヘミアン・ラプソディ』は135分だからほぼ同じ。
だけど倍以上の長さに感じてしまいました。1回観るだけでじゅうぶん。

江利チエミ版がものすごく観てみたい。
—–

『ニセコイ』(TOHOシネマズ1ヶ月フリーパスにて鑑賞の12本目@伊丹)

『ニセコイ』
監督:河合勇人
出演:中島健人,中条あやみ,池間夏海,島崎遥香,岸優太,青野楓,河村花,
   GENKING,松本まりか,丸山智己,加藤諒,団時朗,宅麻伸,DAIGO他

中断していた2018年の暮れに劇場で観た作品のレビューを再開します。

12月の第4週、翌日ダンナがタイ出張から帰国するという金曜日。
最後のチャンスだから『ボヘミアン・ラプソディ』応援上映を西宮で観たかった。
その気満々で終業後に西へ向かって車を走らせたのですが、
師走の夕刻の道路はあっちもこっちも大渋滞。
18:30に西宮北口にはとてもたどり着けそうになくて断念し、
伊丹で18:20上映開始の本作を観ることにしました。

原作は古味直志の同名コミック。
『チア☆ダン 女子高生がチアダンスで全米制覇しちゃったホントの話』(2017)や
『兄に愛されすぎて困ってます』(2017)の河合勇人監督が実写映画化。

集英組というヤクザの一人息子として生まれた一条楽(中島健人)。
普通の高校生活を送りたいのに、組員たちから「二代目」と呼ばれ、
学校へはもちろんのこと、どこへ行くにも彼らが護衛についてくる。
そんな彼に普通に声をかけてくれる同級生・小野寺小咲(池間夏海)に
ひそかに想いを寄せているのだが、打ち明けることができない。

ある日、組長で父親の一征(宅麻伸)から呼び出され、
ビーハイブというギャング組織との対立について聞かされる。
一征とビーハイブのボスであるアーデルト桐崎(団時朗)が会談し、
子分たちの暴走を鎮めるために一策を講じることで意見が一致。

その策とは、楽とアーデルトの一人娘・千棘(中条あやみ)が恋仲であると
子分たちに思い込ませるというもの。
彼らが坊ちゃん嬢ちゃんと可愛がる楽と千棘がつきあっているとなれば、
両者はおとなしく見守るしかない。

それ以前に学校で最悪の出会いを果たしていたふたりだったが、
親の言いつけどおりにラブラブのふりをするしかなくなり……。

去年はなかなかキュンキュンできる高校生の青春ラブストーリーに出会えませんでした。
そんななかでこれはわりとマシだったようにも思いますが、それでもキュンキュンには程遠い。
そもそもこの年齢になって高校生を見てキュンキュンしようというのが間違いか(笑)。

文化祭で演じることになった“ロミオとジュリエット”
これが凄いセットで、高校の文化祭でこんなステージは無理だよねと冷ややかに。
ヤクザやギャングが観覧する様子はまぁ可笑しかったけれど。

かつて、ダンナの同級生にヤクザの息子がいました。
その話が相当可笑しかったから、本作を観るといろいろ思い出し笑い。
ヤクザの息子がみんなと普通につきあいたいと思うのはわかる。
でもやっぱり無理でしょう、だってヤクザなんだから。(^^;
—–

好きだった映画、嫌いだった映画〈2018年〉

あけましておめでとうございます。
本年もおつきあいよろしくお願いいたします。

一応フルタイムで仕事をしています。
ダンナが晩ごはん不要の日でない限り、ちゃんとごはんをつくって一緒に食べています。
だから、映画を観に行けるのは、有休を取った日の昼間か休日、
もしくはダンナが出張中のときだけです。

2015年までは、年間の劇場鑑賞本数はせいぜい220本前後だったはず。
その程度しか無理だと思っていたのに、2016年に250本超え。
2017年もなんとか250本は維持。
着実に歳も重ねていることだし、体力的にこれ以上はムリ、そう思っていました。
2018年はあまり無謀なハシゴをした記憶もなく、たいした本数は観ていないだろうと思っていたのですけれど。

電卓を叩いてみたら。
1月16本、2月20本、3月31本、4月19本、5月28本、6月23本、
7月24本、8月25本、9月30本、10月22本、11月18本、12月39本。
あれ?なんか250本余裕で超えてるし。えっ、足したら295本やん?
DVD鑑賞した作品は76本で、合計371本。1日1本超えてるでぇ。

こうなると、あと5本なんとかならんかったんかいと悔やまれます。
時間はあったのにしんどいからやめとこと思ったことが何度かあったから、
そこをがんばっていたら300本超えできたはず。倒れてたかもしれませんが(笑)。

ベストとかワーストとか決めるのは相変わらず苦手だから、
ざっくばらんに「好き」「嫌い」で書いてみます。
ワーストのほうがシュシュッと出てくるので、まずはそちらから。

おそらく世間の評判はそう悪くなかったはずですが、
私がどうしても好きになれなかったのはこの5本。思い出してもイライラします。

『ミッドナイト・バス』
『今夜、ロマンス劇場で』
『終わった人』
『猫は抱くもの』
『パーフェクトワールド 君といる奇跡』

鳴り物入りだったのにちっとも面白くなかったり不愉快だったりしたのは次の3本。

『空海―KU-KAI― 美しき王妃の謎』
『サバービコン 仮面を被った街』
『音量を上げろタコ!なに歌ってんのか全然わかんねぇんだよ!!』

それから、例年キュンキュンする高校生の青春ものが今年は軒並みダメでした。特に下記4本。

『ママレード・ボーイ』
『青夏 きみに恋した30日』
『覚悟はいいかそこの女子。』
『ういらぶ。』

もっともドン引きした台詞は、70歳を過ぎた吉永小百合に向かって吐かれる台詞。
「いい女だ。やっちまおう」。アンタら、おかしいんとちゃうか。(–;

『北の桜守』

あとは、好きだった作品を観た日付順に。

『5パーセントの奇跡 嘘から始まる素敵な人生』
『ルイの9番目の人生』
『スリー・ビルボード』
『ロープ/戦場の生命線』
『犬猿』
『ビッグ・シック ぼくたちの大いなる目ざめ』
『シェイプ・オブ・ウォーター』
『恋するシェフの最強レシピ』
『ラブレス』
『女は二度決断する』
『タクシー運転手 約束は海を越えて』
『フロリダ・プロジェクト 真夏の魔法』
『心と体と』
『恋は雨上がりのように』
『ファントム・スレッド』
『ウインド・リバー』
『最初で最後のキス』
『1987、ある闘いの真実』
『ファイティン!』
『彼が愛したケーキ職人』

劇場の雰囲気その他、いろんなもの込みで、ものすごく楽しかったのは次の5本。

『SHOGO HAMADA ON THE ROAD 2015-2016 旅するソングライター “Journey of a Songwriter”』
『バーフバリ 伝説誕生』
『バーフバリ 王の凱旋』
『カメラを止めるな!』
『ボヘミアン・ラプソディ』

好きとか楽しかったというのとはちょっと違うけれど、印象に残っているのは以下5本です。

『殺人者の記憶法』
『しあわせの絵の具 愛を描く人 モード・ルイス』
『アイ,トーニャ 史上最大のスキャンダル』
『ブリグズビー・ベア』
『判決、ふたつの希望』

ベストを1本だけ選ぶなら、『1987、ある闘いの真実』。
えっ!? 大晦日に15回目を観たくせに『ボヘミアン・ラプソディ』じゃないの!?と思われるかもしれません。
泣ける映画が最高の映画というわけではないですから(笑)。
ただし、『1987、ある闘いの真実』は2回はよう観ません。
私の棺桶に映画のDVDを1枚入れるなら、もちろん『ボ・ラプ』でお願いします。(^O^)

ついでに、2018年に読んだ本は150冊ちょうど。
ワーストは『終わった人』
ベストは1冊に決められず、ツボにハマった5冊は読んだ順に、
『アンチェルの蝶』『腐葉土』『クローバー・レイン』
『拳に聞け!』『アイネクライネナハトムジーク』
内藤了の“よろず建物因縁帳”シリーズと“猟奇犯罪捜査班・藤堂比奈子”シリーズにどハマリ中。

本年も映画と本と甲子園と食べることで心もお腹もいっぱいになりたいです。
—–

2018年12月に読んだ本まとめ

2018年12月の読書メーター
読んだ本の数:11冊
読んだページ数:3217ページ
ナイス数:869ナイス
https://bookmeter.com/users/762098/summary/monthly

■阪堺電車177号の追憶 (ハヤカワ文庫JA)
うわっ、電車がしゃべってる。きかんしゃトーマスみたいやなと思ったら、ずっと電車目線なわけではありませんでした。戦前、戦時中、戦後、バブル期を経て現代に至るまで、85年にわたって走り続けた路面電車177号の周辺で、本当にこんなことがあったかもしれないと思わされます。普通の人情話かと思いきや、ちょっとしたミステリー仕立てになっている。大阪といっても、淀川と大和川の向こう側。特にこてこての大阪弁なので、大阪弁に抵抗のある人にはツラそう。大阪に思い入れのある人なら懐かしさ満点。淀川より北育ちの私もなぜか懐かしい。
読了日:12月04日 著者:山本巧次
https://bookmeter.com/books/12289931

■瑕死物件 209号室のアオイ (角川ホラー文庫)
怖そうだからやめとこと思っていたのに、つい買ってしまったうえに、うっかり最後の頁を開いてしまったのです。ぎょえ〜っ。瀟洒なマンションの209号室にまつわる怪異。その部屋に住む美少年アオイと関わる者に異変が起きる。少しずつからめとられてゆく心。終始不穏な空気が漂っていて、明るい気持ちになれるところなんてひとつもない。最後は良い結末なんだわとぬか喜びすらできず。だって、最後のひと言を先に見てしまったから(笑)。現在公開中の「直近50年で最も怖い映画」と評判の『ヘレディタリー』よりも私はこっちのほうが怖かった。
読了日:12月07日 著者:櫛木 理宇
https://bookmeter.com/books/13181140

■京へ上った鍋奉行 (集英社文庫)
どんだけ食い意地張ってるねん、このお奉行様(笑)。『みをつくし料理帖』のように上品ではないけれど、大好きなシリーズです。脇を固める用人、同心、飯屋のお婆、皆なんとも魅力的。各章二本立てで進む謎に満ちた話が、食を通じて一つになるのが小気味よし。人はたいてい日に三度、食事をする機会がある。誰かが心を込めてつくってくれたものを真剣に食べるべしということを食いしん坊のお奉行様から教えられている気がします。第3弾までよりも少し印象が薄いけれど、ふき出してしまうシーンもホロリとさせられるシーンもあり、やめられない。
読了日:12月09日 著者:田中 啓文
https://bookmeter.com/books/9018323

■ぼぎわんが、来る (角川ホラー文庫)
【再読ではなく、映画版を観たので書き込み】原作では琴子とぼぎわんのバトルが激しすぎ、何がどうなっているのやらわかりにくかったので、こうして映像で見せてもらえるのはいいなぁ。原作と同じかどうかは別として(笑)。もう全国の霊媒師祈禱師ありったけ呼び寄せて祭りのようになっています。ラストは原作よりもずっと和んで落ち着ける、正真正銘のハッピーエンド。しかし白眼むく登場人物が多すぎて、夢には見そうです。いちばん怖かったのは、盛り塩を蹴散らしてニッコリ微笑む黒木華だったかも。小松菜奈は新境地、すごく好きになりました。
読了日:12月11日 著者:澤村伊智
https://bookmeter.com/books/12655058

■ギリギリ (角川文庫)
わざわざつきあう必要もないのにつきあってしまうは何故。「結婚相手の女性の姑」って。夫と死別した女性と結婚することになったとしても、その女性の姑の買い物につきあいますか。その女性は女性で、亡き前夫の不倫相手からの誘いを断れずにいる。わざわざ面倒くさいつきあいに乗ってしまう人たちの連作短編集。そういうつきあいを選ぶのも悪いことばかりじゃないかも。各章のタイトルが4文字の片仮名なのが面白い。女性陣よりもかの男性に肩入れ。さしてギリギリでもない気はするけれど、ちょっぴり切なくて○。読みやすくて息抜きには最適です。
読了日:12月13日 著者:原田 ひ香
https://bookmeter.com/books/13182314

■LEAK 猟奇犯罪捜査班・藤堂比奈子 (角川ホラー文庫)
同じ作家を続けて読まないように心がけていたのに、このシリーズを3冊続けて読んでしまったのが先々月のこと。そろそろ次に行ってもいいよね自分に尋ねて4冊目。久々に開くとプロローグにもうワクワク。よくもこんなにえぐい殺し方を考えつくものです。遺体の描写については想像力を働かせずに読むのが得策。ホルモンとか焼肉とかやめて(泣)。猟奇殺人と特殊詐欺事件がどこで繋がるのか見もの。切ない読後感も好き。肉まんにホットココアの組み合わせは私は要らん(笑)。あれ?そういえば秋葉原の第一発見者、どうなりました?どうでもえっか。
読了日:12月17日 著者:内藤 了
https://bookmeter.com/books/10124109

■パンダを自宅で飼う方法 珍獣ペット化シミュレーション (文春文庫)
今月は空いた時間をすべて劇場での映画鑑賞に当てているため、本を読む時間がないんです。でも10冊に満たないのも寂しくて、本屋で目に入ったいちばん薄い本がこれでした。そんな不純な動機で読み始めたら、お、オモロイやんか。入手難易度、飼育難易度、飼育危険度、なつきやすさを5段階で示し、その比較対象が犬だったりするのも可笑しい。スベリ気味のおやじギャグ的一文も時に見受けられますが、それも含めて軽妙かつ真面目。キリンを散歩させるときには毎度許可が要るとかいろいろ驚かされました。手元に置いてたまに読み返したくなりそう。
読了日:12月23日 著者:白輪 剛史
https://bookmeter.com/books/11088611

■メルカトル (角川文庫)
「映画三昧で本を読む時間がつくれないから、とにかく本屋で目についたいちばん薄い本を買う」の第2弾。のはずだったのに、思いのほか読むのに時間がかかってしまい、何やっているんだか(笑)。時間がかかったのはつまらなかったからではなく、その逆。丁寧に読みたくなるし、丁寧に読まないとついていけなくなる。まるで翻訳ものを読んでいるかのようで、乙一『銃とチョコレート』なんかを思い出しました。異国の港町、地図収集館に勤める17歳の静かな日常がミステリーに引き込まれてワクワク。この表紙、素敵です。絵本でも読みたいぐらい。
読了日:12月28日 著者:長野 まゆみ
https://bookmeter.com/books/12687398

■すべてのJ-POPはパクリである (扶桑社文庫)
年の暮れに冊数を稼ぐために積読本の中から読みやすそうな本を選ぶ。マキタスポーツ、インパクトのある芸名の役者ぐらいの認識だったのが、BS12で放映中の『ザ・カセットテープ・ミュージック』で見る目が変わる。序盤はイマイチだけれど、第3章のモノマネ論と第4章の人格/規格の見立て話が出色。『ボヘミアン・ラプソディ』を14回観た私としては(劇場鑑賞294本中)、モノマネについて「その通りにやって感動を起こせるわけではない」に唸りました。ヒット曲の法則になるほど。本よりも、本人が話しているところを聴きたい気はします。
読了日:12月30日 著者:マキタスポーツ
https://bookmeter.com/books/12806632

■今宵、喫茶店メリエスで上映会を (角川文庫)
シャッター街の中にある、かつて映画の上映会をおこなっていた喫茶店。好みの設定だと思って読み始めたけれど、そこに日常の謎も絡むのか。最初のうちはたいした謎でもなさそうだったのに、ヘヴィー級も。しかも虐待を受けている子と親がこんなにあっさり関係を修復できるのがなんだか。みんな善人っぽくて、でもおせっかい。それがこの商店街のいいところだとは思いますが、映画の見方について教育するような雰囲気で、ちょっと説教臭さも感じてしまいました。映画は人それぞれ、好きなように楽しめばいいと思うから、この諭し方には馴染めません。
読了日:12月31日 著者:山田 彩人
https://bookmeter.com/books/8177987

■奇跡の本屋をつくりたい くすみ書房のオヤジが残したもの
自分で読む本は自分で選べばいいと思います。でも、本屋に置かれているのは「売れる本」だという現実。「売れない本」は置かれないことが多いから、ますます売れない。売れない本の中にも誰かの心を動かす本が必ずあるはず。売れない本こそを置いていた本屋。本書を書き上げることもできないままお亡くなりになってしまったのは志なかばで無念でしょう。誰かがその思いを引き継がなければ。いくらネットで本が買えるようになったからって、電子書籍が読めるようになったからって、やっぱり紙の本はなくなってほしくない。本屋に消えてほしくない。
読了日:12月31日 著者:久住邦晴(くすみ書房・店主)
https://bookmeter.com/books/13090762
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