MENU
ChatGPT-Image01
ChatGPT-Image02
ChatGPT-Image03
ChatGPT-Image04
ChatGPT-Image05
previous arrow
next arrow

『アナと雪の女王2』〈吹替版〉

『アナと雪の女王2』の字幕版を観てから10日が経過。
ダンナ出張中の水曜日、レディースデーだから映画館に行かないのはもったいない。
でもシネコンでは観たいものが残っておらず、
まぁこれでええかと109シネマズ箕面へ。
 
字幕版を観たときに、前作より好きだったと言いながら、
睡魔に襲われてうとうとしたシーンいくつか。
吹替版では寝るもんかと思ったのに、同じシーンで寝てしまった。
結果、2回観たにもかかわらず、謎の部分は謎のまま(笑)。
 
2回とも寝はじめたのは、アナたちが森へ向かうところ。
いや、その前からもう寝ていたでしょうか。
いつのまにかみんなで森に着いているのです。
2回とも寝て明らかになったのは、
観なくてもそんなに影響がないシーンだということ。
 
オラフがひとりでダーッとしゃべってあれこれ説明するところは、
字幕版のほうが大きな笑い声が起きていました。
吹替版ではほぼ誰も笑わないのは不思議。
声で聞くよりも字で見るほうが面白いってどないよ。
 
双方たいして差がない印象を受けたのは本作がいちばんかも。
たいていの場合、字幕版のほうが好きとか吹替版のほうが好きとか、
字幕版を先に観ていたおかげでわかる吹替版の台詞などがあるのに、
これはどっちを観てもそういうことを思わず。
 
ということは、どちらか片方観ればじゅうぶんなんだわ。
2回とも寝たからって、もう観ない。

—–

『M/村西とおる狂熱の日々 完全版』

『M/村西とおる狂熱の日々 完全版』
監督:片嶋一貴
 
テアトル梅田にて、前述の『ラフィキ:ふたりの夢』とハシゴ。
こちらが本命、これを観るのが目的で梅田まで行きました。
 
上映は1日1回、20時過ぎからの回のみ。
客は20人ぐらいで、私を除いて全員男性ひとり客でした。
ちょっと気まずい。すみません、こんなのを女ひとりで観に来て(笑)。
 
村西とおるさんをご存じですか。
Netflixで配信中の山田孝之主演『全裸監督』のモデルになったAV監督です。
彼のAV撮影に密着した1996年のドキュメンタリーの完全版。
 
1970年代後半、ビニ本との出会いに触発され、裏本の制作・販売を始めた村西さん。
過激な内容がウケて北大神田書店グループの会長に君臨するも、
1980年代初めにグループが摘発されます。
彼自身も猥褻図画販売容疑で指名手配され、逃亡したのち逮捕の憂き目に。
 
執行猶予付きの有罪判決を受けてグループ解体、路頭に迷いそうに。
自分が生きていく道はエロしかないんだからとAV監督に。
彼が起用したAV女優は瞬く間に超売れっ子に。
黒木香、松坂季実子、桜樹ルイ、乃木真梨子などなど。
AVを観る機会のない人であっても、名前を知っている人がそこそこいるのでは。
 
しかし、バブル崩壊とともに50億円の負債を抱えて倒産。
1996年、再起をかけて夏の北海道へと乗り込んだ監督は、
当時はまだ新たなメディアだったDVD向けに4時間超の長編AVを制作。
同時にヘアヌードビデオの撮影もするという一大プロジェクトを敢行。
本作はその様子を収めているというわけです。
 
AVにお世話になっているくせに軽んじたり嘲ったりする。
それは駄目でしょと言う村西監督。そのとおりです。
監督もスタッフも真剣、モデルたちに真剣味が足りないこと多々。
 
目の部分にモザイクは入っているのですが、
目以外の部分から想像して綺麗なモデルがひとりもいないことに笑った。
あんたら、ブスやのに文句ばっかり言うなと監督に代わって言いたくなった。(^^;
 
AV監督のドキュメンタリーを女がひとりで観に来てすみませんと思ったけれど、
観に行って本当によかった。めちゃめちゃ面白かったです。
思わずふきだしてしまうシーンも多々あり、劇場の雰囲気も凄く良い。
この手の作品は劇場で観るに限ると思ってしまったほど。
 
エンドロールが回りきった後の言葉にしんみり。
「死にたくなったら下を見ろ。おれがいる」。

—–

『ラフィキ:ふたりの夢』

『ラフィキ:ふたりの夢』(原題:Rafiki)
監督:ワヌリ・カヒウ
出演:サマンサ・ムガシア,シェイラ・ムニヴァ,ジミ・ガツ,
   ニニ・ワシェラ,デニス・ムショカ,パトリシア・アミラ他
 
2019年の映画鑑賞ラストスパート中。
仕事帰りに車で梅田まで出向き、テアトル梅田にて。
 
ケニア/南アフリカ/フランス/レバノン/ノルウェー/オランダ/ドイツ作品。
ワヌリ・カヒウ監督はケニアナイロビ生まれの39歳、これが長編デビュー作。
ケニアでは同性愛が違法とされているため、本国では上映禁止となった作品です。
 
両親が離婚して母親と暮らす10代後半の少女ケナ。
国会議員選挙に出馬した父親も近所に住んでいるため、ケナはしばしば会いに行く。
 
ある日、同年代の少女たちが父親の選挙ポスターをふざけて剥がすのを見かけ、
追い払おうとしたケナは、そのうちのひとりの少女ジキに目が釘付けになる。
ジキは派手なヘアスタイルとファッションで、典型的なケニア人女性とは違う。
自由奔放な彼女にケナはすぐさま惹かれるが、ジキは父親の敵対候補の娘。
 
人目は避けたいケナだが、ジキはそんなことおかまいなし。
デートを重ね、お互いの気持ちを確かめ合うが、
小さな町のこと、すぐにふたりの仲が噂になって……。
 
早々とゲイであることをカミングアウトしたと思われる青年は
町中の人から冷ややかな視線を送られ、罵倒もされます。
そんな様子を間近で見てきたから、ケナはなかなか交際をおおっぴらにはできない。
それでも気持ちは止められず、ふたりで逢瀬を楽しんでいたら、
後をつけてきた住民たちに袋だたきにされます。
殺されて当然と思われているかのように殴られ蹴られる。
 
同性を好きになる者は悪魔に取り憑かれていると、
ケナはお祓いを受け、ジキは親から海外へ行かされる。
本当にこんな国が今でもあるのだろうかと思うほどですが、
実際にはまだまだこういうところが多いのでしょう。
女は結婚して男の子を産んで、家事に勤しんでこそ一人前。
そうでなければ認めない。そんな状況。
父親が、自分が議員になることよりも娘の命が大事だと言い切るのが救い。
 
希望の射す終わり方ではありますが、
おそらくこれ以上の展開に持って行くのはケニア人には難しい。
本作が本国を除く世界各国で上映されることが画期的。
いつか本国でも上映される日が来ますように。

—–

『ルパン三世 THE FIRST』

『ルパン三世 THE FIRST』
監督:山崎貴
声の出演:栗田貫一,小林清志,浪川大輔,沢城みゆき,山寺宏一,
     広瀬すず,吉田鋼太郎,藤原竜也他
 
イオンシネマ茨木にて、前述の『マリッジ・ストーリー』とハシゴ。
 
今年すでにこれが3本目の公開となる山崎貴監督。
『アルキメデスの大戦』は評判わりとよかったと記憶していますが、
『ドラゴンクエスト ユア・ストーリー』はドラクエファンの怒りを買った模様。
続いてやはりフル3DCGで、ファンも多かろう“ルパン三世”とは。
こちらはそれなりにウケているようです。
確かに“ドラクエ”の夢オチよりずっとよかった(笑)。
 
20世紀屈指の考古学者ブレッソンが遺したブレッソン・ダイアリー。
その謎を解けば巨万の富を手にすることができると言われ、多くの者が狙っているが、
かのアルセーヌ・ルパンも盗み出そうとして失敗したという曰く付き。
 
ブレッソン・ダイアリーのお披露目の日、ルパン三世から犯行予告がある。
厳重な警戒をくぐってまんまと盗み出したと思いきや、峰不二子がくすねていく。
 
ルパン三世は同様にダイアリーを盗もうとしていた少女レティシアに接近。
彼女は考古学に精通しており、ブレッソン・ダイアリーの行方も知っていると言う。
とりあえずふたりは手を組み、お宝の謎を解くことにするのだが……。
 
冒頭に登場するのが第二次世界大戦中で、ここにもナチスドイツ
ルパン三世にまでヒトラーかよと嫌気が差したのですが、概ね楽しく観ました。
 
なんちゅうのか、ルパンと次元と五右衛門と不二子と銭形のとっつぁんがいて、
この音楽が流れていたら、細かいことはどうでもええっちゅう感じで。
これにケチをつけるのは、今春に亡くなったモンキー・パンチ氏も喜ばない。
 
原作者が亡くなっても、ルパン三世を楽しませてもらえたら。

—–

『マリッジ・ストーリー』

『マリッジ・ストーリー』(原題:Marriage Story)
監督:ノア・バームバック
出演:スカーレット・ヨハンソン,アダム・ドライヴァー,ローラ・ダーン,
   アラン・アルダ,レイ・リオッタ,マーク・オブライエン他
 
Netflix独占配信の作品が増えましたよねぇ。
劇場とTSUTAYA DISCASでじゅうぶんと思いつつ、
Amazonプライムビデオにも手を出し、
先週はついにNetflixにも登録しかけたのですが、
前週まであったはずの30日間無料体験がなくなっている。
一旦登録してしまったら今後も無料体験できないわけでしょ。
とりあえずいま登録するのは止めることにしました。
 
で、がっかりしたその翌日。
月曜日が1,100円のイオンシネマで何を観ようか物色していたら、
Netflix独占配信前の本作が上映中ではないですか。
そりゃNetflixに登録して観るほうが単価は安いけど、
せっかく劇場で観るチャンスを逃したくはなくて、イオンシネマ茨木へ。
 
アダム・ドライヴァーの顔が苦手なんです。
アメリカではこういう顔がモテるんだろうかと毎度不思議に思う。
でも出演作はほぼ例外なく面白いんですよね。
絶対見たくないほど嫌な顔というわけでもないからついつい観てしまうのです。
“スター・ウォーズ”のカイロ・レン役は置いておくとして、
『ブラック・クランズマン』(2018)はめちゃめちゃ面白かった。
 
そしてたまに、この人イイかもとも思わされてしまうのです。
『パターソン』(2016)がそうでした。
本作の彼はそれ以上によかった。
苦手な男性の顔のどアップを見て泣いてしまうなんて。
 
人気舞台監督のチャーリーと劇団の看板女優ニコール。
可愛い一人息子ヘンリーにも恵まれて幸せな日々を送っていたはずが、
いつのまにかすれ違うようになり、離婚を考える。
 
女優として躍進中のニコールにドラマ出演の話が舞い込み、
ニコールは撮影の期間中という約束で実家のあるロサンゼルスへ。
ニューヨークで暮らすチャーリーは一時的な別居と捉えていたが、
ニコールには戻る気がなく、ヘンリーもロスの小学校へ転校させる。
 
誰も介さずふたりで離婚の話を進めるつもりが、
知人から弁護士ノーラを紹介され、なんとなく頼むことに。
弁護士を介した瞬間に円満な協議離婚はどこへやら、
裁判も辞さない泥沼離婚の様相を呈してきて……。
 
アダム・ドライヴァー演じるチャーリーと、
スカーレット・ヨハンソン演じるニコール、どちらも善人なんです。
嫌いになったわけじゃない、円満に離婚して友人としてつきあいつづけたい。
よく聞く台詞ではあるけれど、ふたりとも心底そう思っている。
ヘンリーの養育権についても五分五分でふたり同じにと考えている。
 
でも弁護士にとっては勝たなければ意味がない。
相手のどんな些細な話も見逃さず、でっちあげられそうなことにはすぐ飛びつく。
やり手の弁護士役のローラ・ダーンレイ・リオッタのバトルを見て、
唖然呆然とする当の夫婦は何も言えないまま。
 
アメリカの離婚事情にはいつも興味を惹かれます。
ロサンゼルスかニューヨークか、どちらで裁判になるかも大事。
 
途中のニコールが何気なくチャーリーを気遣うシーンが好きでした。
チャーリーの靴紐がほどけているのを見て「ちょっと待って」と結んだり、
弁護士を交えての話し合いの場で出前のメニューを決められないチャーリーに代わり、
「チャーリーは、そうね、これとこれ」と言うニコールには、
「困った人ね感」も「やってやってる感」もない。
チャーリーもそのことを嫌だと思っていないし、当たり前のように受け入れているのです。
 
本作に関してはネタバレになりそうなことは言いたくありません。
オープニングとエンディングが秀逸で、
あれほど好きではないと思っていたアダム・ドライヴァーの表情にジワーン。
 
確かに、劇場で観なければ醍醐味がないような派手なシーンは皆無だけれど、
それでも本作を劇場で観ることができてよかった。
 
相手の好きなところ、書き出してみましょう。

—–